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深まっていく絆
「くそっ……また負けた……!」
フレッド――私より少しだけ先に入団していた先輩団員が膝をつき、剣を地面に突き立てて降参する。
「はんっ、僕に勝とうなんざ十年早いんだよ」
私は胸を張って言い放つと、フレッドは悔しそうに歯ぎしりをした。
「はぁ? 入ったころはボコボコにやられてたくせに!」
「そうだっけ? 記憶にございません」
「この野郎……!」
わざとらしく肩をすくめて見せると、周りの団員たちが笑い声をあげる。
かつて誰よりも弱々しかった自分が、いまでは仲間を打ち負かすこともできるようになっている。
すべては毎日欠かさずに鍛錬を続けた結果だ。その事実が嬉しく、誇らしくもあり、自然と笑みがこぼれた。
「クリス、随分と力が有り余ってるようじゃないか。俺が相手をしてやろう」
感慨に浸っていると、低い声が飛んできた。振り向けば、副団長アランが腕を組んで立っている。
「副団長……! よろしくお願いします……!」
木剣を構えた瞬間、容赦ない一撃が振り下ろされる。反射的に身をひねり、かろうじて避けた。
腕に伝わる衝撃の重さに、思わず舌打ちする。やはり力勝負では勝てない。
だが二年以上の修練は、力不足を補う術を教えてくれた。
剣筋を受け流すようにずらし、足運びで間合いを詰め、隙を狙って突きを放つ。
「させん」
アランは最小限の動きで防ぎ、逆に反撃を仕掛けてきた。
「ちっ……防がれたか!」
激しい剣戟が幾度も交わされる。
以前なら一撃で終わっていたはずの勝負が、互角に近い形で続いていた。
だが、最後は持久力の差がものを言った。
「ぐっ……!」
足がもつれ、私は地面に倒れ込む。
「勝敗あり。俺の勝ちだな」
アランが手を差し伸べてくる。
「絶対僕より消耗してるはずなのに……ちくしょう……」
「ふん、鍛え方が足らんのだろう」
「この……体力お化けめ……」
悔しさをにじませると、アランはわずかに口元をゆるめた。
「だが、随分と持つようになったな。強くなったじゃないか」
その一言が、胸に深く刻まれた。
――その夜。
作戦室へ向かう途中、後ろからがっしり肩を抱かれた。
「クリス~、俺、見ちゃったんだよな~」
にやついたフレッドの顔が目の前に現れる。
「は? 急になんだよ?」
「この間お前の部屋に支給品届けてやっただろ? その時になぁ?」
「……何だよ。もったいぶらずにさっさと言えよ」
「長~い金色の髪の毛、落ちてたぜ?」
(やばっ! 染め残した毛が落ちるのを見られた……!?)
心臓が飛び跳ねる。
「お前、女を連れ込んでるんじゃないのかぁ?」
「えっ……」
(ばれてなかった! ……けど、とんでもない誤解されてる!?)
「金髪ってことはいいとこのお嬢さんか? やるじゃねぇか~」
「は、ははは……誰にも言うなよ、恥ずかしいから!」
女性だと気づかれていないのは幸いだった。
ごまかし笑いでやりすごし、逃げるように作戦室の中へと駆け込む。
しばらくすると、団長ハロルドが厳しい表情を浮かべて入ってきた。
「皆の者、次の任務が決まった」
低く響く声に、場がしんと静まり返る。
「隣国との戦況が劣勢に傾きつつある。我々も援護に加わることになった。恐らく今までで一番過酷な現場になるだろう。いつ終わるかも不透明だ」
淡々と述べられる言葉に、誰もが息をのむ。
「そこでだ」
ハロルドは少し間を置き、重々しい雰囲気の中、決意するかのように切り出した。
「儂はもういい年だ。現場を引っ張っていくには、もっと若いやつがふさわしい」
ざわめきが広がる。
「アラン……お前が団長になれ。これが儂の最後の団長命令だ」
一瞬の沈黙ののち、アランが深く頷いた。
「……わかりました。副団長はどうするつもりで?」
「お前が適任と思う者を言え」
アランはわずかに目を細め、私を見据えた。
「では……クリス、彼を副団長に推します」
「は?! な、なんで僕が……!」
思ってもみなかった指名に、声が裏返りそうになる。
作戦室にいた全員の視線が一斉に私に注がれた。
ハロルドが周囲をぐるりと見渡す。
「反対する者はいるか?」
きっと、皆反対するに違いない。しかし――
予想に反して、誰一人口を開こうとしなかった。
やがてハロルドは満足げに頷いた。
「では、新団長アラン、新副団長クリス。これよりこの団を頼んだぞ」
重い沈黙のあと、仲間たちから「おおおっ!」と声があがった。
私は呆然としながらも、その声に胸を突かれるような熱を感じていた。
仲間と築いてきた時間が、確かに形となった瞬間だった。
◆
夜の野営地。遠くで戦の音がかすかに響く中、私たちは小さな焚火を囲んでいた。
ぱちぱちと薪がはぜ、炎の明かりが団長アランとフレッドの顔を照らし出している。
見張りの番で残ったのは、この三人だけだった。
「そういや、クリス」
火をつつきながら、フレッドがにやりと笑う。
「お前、なんで傭兵団に入ったんだ?」
「それは……金のため」
「なんだそれっ!」
フレッドが馬鹿にするように言った。
「仕方ないだろ。色々あって家が立ち行かなくなったんだよ。ここは金払いが良かったんでかなり助かった」
誰に何と言われようと、家族のためになっているのだから気にしない。
私はなんでもないことのように語った。
「ま、まぁ、人それぞれってやつだな」
フレッドは肩をすくめると、ふと横目でアランを見た。
「そこにいる団長様には無縁な話だろ。なんたって――貴族様だからな!」
「おい、フレッド。余計なことを言うな」
アランの低い声が焚火にかき消されるように落ちる。
「いいじゃないっすか。夜は長いんですから」
私はぽかんと口を開いた。
「団長が……貴族……?」
「なんだ、文句があるのか」
鋭い眼光を向けられ、背筋がぴんと伸びる。
「文句はないですけど……ぶふっ、似合わなっ……ハハハ!」
笑いをこらえきれずに吹き出してしまった。
だって、豪快で不器用で、体力お化けのアランが「貴族」だなんて――。
「団長、なんかすいません」
お腹をかかえ笑い続ける私を目にし、フレッドがおどけてアランに頭を下げる。
「お詫びにクリスの秘密をひとつ教えます」
「はっ?! なんで僕のを……!」
突然の展開に、先ほどまで止まらなかった笑いが消し飛んだ。
「俺には隠すようなことないんでね」
フレッドは大げさに咳払いすると、にやにや笑って言い放った。
「なんとクリス君には――女がいます!」
「言うなって言っただろ!」
まさかこの話題が蒸し返されるとは。私は真っ赤になって声を張り上げた。
「言わないとは言ってねぇ」
フレッドは焚火越しに舌を出す。
その瞬間、ひやりとした空気が走った。
「女、だと?」
アランの声が、夜気よりも冷たく響いた。
「えっ、と……団長だって、一人や二人いるでしょう?」
フレッドはしどろもどろになりながら、なんとか会話を続けようとする。
私は思わず考えた。
アランならきっとモテるはずだ。
鍛え抜かれた体、鋭い剣さばき、仲間思いの人柄――冷徹に見えて、実は情に厚い。
だから当然、女のひとりやふたり……。
なぜか、胸がちくりと痛んだ。
「いるわけないだろ。不潔な! そんな暇があるなら鍛錬しろ」
アランは吐き捨てるように言った。
その言葉を聞いた瞬間、私は――ほっとしていた。
えっ、なんで? どうして安堵してるの、私……。
これじゃまるで――。
私が混乱している間にも、フレッドはめげずに問いかけを続けていた。
「不潔って、大袈裟だな~! 好きな女性くらいはいるでしょう?」
「いない」
「……じゃあ好きなタイプとかはありますよね?」
「好きな、タイプ……」
アランの声が一瞬、途切れる。
焚火の影が揺らめいた。
気づけば、彼の瞳と私の瞳がかち合っていた。
心臓が跳ね、呼吸が詰まる。
次の瞬間、アランはものすごい勢いで視線をそらした。
「俺は見廻りに行ってくる!」
アランは立ち上がると、そのまま夜の闇に消えていった。
火のぱちぱちという音だけが残される。
「……団長、どうしたんだろうな」
「フレッドがしつこいせいじゃないか?」
戸惑うフレッドに、冷静を装って答えた。
――胸の奥に渦巻く、このざわつきはなんなんだろう。
まだ自分でも答えを出せないまま、私は燃える炎を見つめ続けていた。
フレッド――私より少しだけ先に入団していた先輩団員が膝をつき、剣を地面に突き立てて降参する。
「はんっ、僕に勝とうなんざ十年早いんだよ」
私は胸を張って言い放つと、フレッドは悔しそうに歯ぎしりをした。
「はぁ? 入ったころはボコボコにやられてたくせに!」
「そうだっけ? 記憶にございません」
「この野郎……!」
わざとらしく肩をすくめて見せると、周りの団員たちが笑い声をあげる。
かつて誰よりも弱々しかった自分が、いまでは仲間を打ち負かすこともできるようになっている。
すべては毎日欠かさずに鍛錬を続けた結果だ。その事実が嬉しく、誇らしくもあり、自然と笑みがこぼれた。
「クリス、随分と力が有り余ってるようじゃないか。俺が相手をしてやろう」
感慨に浸っていると、低い声が飛んできた。振り向けば、副団長アランが腕を組んで立っている。
「副団長……! よろしくお願いします……!」
木剣を構えた瞬間、容赦ない一撃が振り下ろされる。反射的に身をひねり、かろうじて避けた。
腕に伝わる衝撃の重さに、思わず舌打ちする。やはり力勝負では勝てない。
だが二年以上の修練は、力不足を補う術を教えてくれた。
剣筋を受け流すようにずらし、足運びで間合いを詰め、隙を狙って突きを放つ。
「させん」
アランは最小限の動きで防ぎ、逆に反撃を仕掛けてきた。
「ちっ……防がれたか!」
激しい剣戟が幾度も交わされる。
以前なら一撃で終わっていたはずの勝負が、互角に近い形で続いていた。
だが、最後は持久力の差がものを言った。
「ぐっ……!」
足がもつれ、私は地面に倒れ込む。
「勝敗あり。俺の勝ちだな」
アランが手を差し伸べてくる。
「絶対僕より消耗してるはずなのに……ちくしょう……」
「ふん、鍛え方が足らんのだろう」
「この……体力お化けめ……」
悔しさをにじませると、アランはわずかに口元をゆるめた。
「だが、随分と持つようになったな。強くなったじゃないか」
その一言が、胸に深く刻まれた。
――その夜。
作戦室へ向かう途中、後ろからがっしり肩を抱かれた。
「クリス~、俺、見ちゃったんだよな~」
にやついたフレッドの顔が目の前に現れる。
「は? 急になんだよ?」
「この間お前の部屋に支給品届けてやっただろ? その時になぁ?」
「……何だよ。もったいぶらずにさっさと言えよ」
「長~い金色の髪の毛、落ちてたぜ?」
(やばっ! 染め残した毛が落ちるのを見られた……!?)
心臓が飛び跳ねる。
「お前、女を連れ込んでるんじゃないのかぁ?」
「えっ……」
(ばれてなかった! ……けど、とんでもない誤解されてる!?)
「金髪ってことはいいとこのお嬢さんか? やるじゃねぇか~」
「は、ははは……誰にも言うなよ、恥ずかしいから!」
女性だと気づかれていないのは幸いだった。
ごまかし笑いでやりすごし、逃げるように作戦室の中へと駆け込む。
しばらくすると、団長ハロルドが厳しい表情を浮かべて入ってきた。
「皆の者、次の任務が決まった」
低く響く声に、場がしんと静まり返る。
「隣国との戦況が劣勢に傾きつつある。我々も援護に加わることになった。恐らく今までで一番過酷な現場になるだろう。いつ終わるかも不透明だ」
淡々と述べられる言葉に、誰もが息をのむ。
「そこでだ」
ハロルドは少し間を置き、重々しい雰囲気の中、決意するかのように切り出した。
「儂はもういい年だ。現場を引っ張っていくには、もっと若いやつがふさわしい」
ざわめきが広がる。
「アラン……お前が団長になれ。これが儂の最後の団長命令だ」
一瞬の沈黙ののち、アランが深く頷いた。
「……わかりました。副団長はどうするつもりで?」
「お前が適任と思う者を言え」
アランはわずかに目を細め、私を見据えた。
「では……クリス、彼を副団長に推します」
「は?! な、なんで僕が……!」
思ってもみなかった指名に、声が裏返りそうになる。
作戦室にいた全員の視線が一斉に私に注がれた。
ハロルドが周囲をぐるりと見渡す。
「反対する者はいるか?」
きっと、皆反対するに違いない。しかし――
予想に反して、誰一人口を開こうとしなかった。
やがてハロルドは満足げに頷いた。
「では、新団長アラン、新副団長クリス。これよりこの団を頼んだぞ」
重い沈黙のあと、仲間たちから「おおおっ!」と声があがった。
私は呆然としながらも、その声に胸を突かれるような熱を感じていた。
仲間と築いてきた時間が、確かに形となった瞬間だった。
◆
夜の野営地。遠くで戦の音がかすかに響く中、私たちは小さな焚火を囲んでいた。
ぱちぱちと薪がはぜ、炎の明かりが団長アランとフレッドの顔を照らし出している。
見張りの番で残ったのは、この三人だけだった。
「そういや、クリス」
火をつつきながら、フレッドがにやりと笑う。
「お前、なんで傭兵団に入ったんだ?」
「それは……金のため」
「なんだそれっ!」
フレッドが馬鹿にするように言った。
「仕方ないだろ。色々あって家が立ち行かなくなったんだよ。ここは金払いが良かったんでかなり助かった」
誰に何と言われようと、家族のためになっているのだから気にしない。
私はなんでもないことのように語った。
「ま、まぁ、人それぞれってやつだな」
フレッドは肩をすくめると、ふと横目でアランを見た。
「そこにいる団長様には無縁な話だろ。なんたって――貴族様だからな!」
「おい、フレッド。余計なことを言うな」
アランの低い声が焚火にかき消されるように落ちる。
「いいじゃないっすか。夜は長いんですから」
私はぽかんと口を開いた。
「団長が……貴族……?」
「なんだ、文句があるのか」
鋭い眼光を向けられ、背筋がぴんと伸びる。
「文句はないですけど……ぶふっ、似合わなっ……ハハハ!」
笑いをこらえきれずに吹き出してしまった。
だって、豪快で不器用で、体力お化けのアランが「貴族」だなんて――。
「団長、なんかすいません」
お腹をかかえ笑い続ける私を目にし、フレッドがおどけてアランに頭を下げる。
「お詫びにクリスの秘密をひとつ教えます」
「はっ?! なんで僕のを……!」
突然の展開に、先ほどまで止まらなかった笑いが消し飛んだ。
「俺には隠すようなことないんでね」
フレッドは大げさに咳払いすると、にやにや笑って言い放った。
「なんとクリス君には――女がいます!」
「言うなって言っただろ!」
まさかこの話題が蒸し返されるとは。私は真っ赤になって声を張り上げた。
「言わないとは言ってねぇ」
フレッドは焚火越しに舌を出す。
その瞬間、ひやりとした空気が走った。
「女、だと?」
アランの声が、夜気よりも冷たく響いた。
「えっ、と……団長だって、一人や二人いるでしょう?」
フレッドはしどろもどろになりながら、なんとか会話を続けようとする。
私は思わず考えた。
アランならきっとモテるはずだ。
鍛え抜かれた体、鋭い剣さばき、仲間思いの人柄――冷徹に見えて、実は情に厚い。
だから当然、女のひとりやふたり……。
なぜか、胸がちくりと痛んだ。
「いるわけないだろ。不潔な! そんな暇があるなら鍛錬しろ」
アランは吐き捨てるように言った。
その言葉を聞いた瞬間、私は――ほっとしていた。
えっ、なんで? どうして安堵してるの、私……。
これじゃまるで――。
私が混乱している間にも、フレッドはめげずに問いかけを続けていた。
「不潔って、大袈裟だな~! 好きな女性くらいはいるでしょう?」
「いない」
「……じゃあ好きなタイプとかはありますよね?」
「好きな、タイプ……」
アランの声が一瞬、途切れる。
焚火の影が揺らめいた。
気づけば、彼の瞳と私の瞳がかち合っていた。
心臓が跳ね、呼吸が詰まる。
次の瞬間、アランはものすごい勢いで視線をそらした。
「俺は見廻りに行ってくる!」
アランは立ち上がると、そのまま夜の闇に消えていった。
火のぱちぱちという音だけが残される。
「……団長、どうしたんだろうな」
「フレッドがしつこいせいじゃないか?」
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