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 トキは両親がいない。俺とサンドラとは違い、生まれつきだ。トキは森のなかで薬師に拾われ育てられた。そしてその親代わりの薬師がある町に居つくと決めて妻を迎える前に説明されたのだ。自分が特殊だと。

 男のようで男ではなく、女でもなかった。胸はない、だが男のイチモツもない。精通もなければ月のものもこない。どちらとしても子を成せないのがトキだ。
 
 「おめぇはそれが気がかりなんだな?」
 
 目が溶けてしまいそうなくらい泣き通しのトキ。
 
 「なぁに、俺ぁ間抜けに男にうつつを抜かしてた野郎だ。はなから女にも欲しがられずにいる。妹に子供がいるし、あいつはまだ望みもある」
 
 まだ若く賢い妹。それに相手になりたそうな奴もうろうろと周りをうろついてやがる。
 
 「ひとりきりで死ぬ予定だった俺を、もらっちゃくれねぇか、トキよ」 
 
 こんなやつだがよ。
 
 その日の夜はただずっと抱き締め合い、今度はうれしいと泣くトキの目が涙焼けしないように一晩中世話やいてやった。
 




──────····




 
 仕事の合間にトキと出会った日のことを繰り返し思い起こす。トキは俺にきちんと手元を見ておけと言っていた。面倒くさがらずに使えと、あの肌馴染みのいい布を宛がった。

 それがもう全て求愛行動だったかと思うとたまらん!
 
 「ちょっと!はやいとこ下ろしてくんねぇか!」
 「おう!すまねぇ!」
 
 ポケーっと惚けていると馬車からお呼びがかかって急いで駆け寄る。

 
 いかんな、仕事中だった。
 
 
 あれからよくトキの寝床で夜を明かすようになった。といっても、まだ生娘のトキに乗っかることもできず、穏やかに愛撫して慣らしている。

 想定外だったのはトキが思いの外、すけべでいやがったことだ。これは恋人冥利につきる。
 
 
 寝床の中でくぅんと鼻を鳴らして恥ずかしがりながらも、後ろから抱く俺がそこらじゅう撫で回したあと閉じた太股を揉んで、薄い寝間着の上から指でトキの縦に割れたスジをなぞる。ぎゅっと股は閉じるが、柔らかい肉しかないそこには俺の太い指もはいる。

 何度もゆっくりスジを往復し、ときよりそのままぶるぶると揺らす。そうすると湿っていく感覚に、こりこりになった豆粒がさわってほしそうに勃つんだ。
 
 「トキ……ここはいっちょまえに勃起してやがんぜ」
 
 張り付く寝間着の上から指先でカリカリ豆をかく。暴れる足をおさえつけ、その豆をぐにぐに押し潰したりつまんで細かくしごいてやる。腰がぐねぐね動こうとする様がすけべでたまんねぇ。

 手の平全体でトキのまんこを覆い、振動させる。指で豆を刺激しながらその動きをしばらく継続すると、トキの足がつっぱって力んでから痙攣し、そのあとくたりと全身力が抜けた。女のようにイッたんだ。

 俺はこうしてあったかくて湿ってやわらかいトキのまんこを触るのが好きで、自分のちんぽのことは後回しにできる。トキが逃げる尻で刺激してきてなおさら勃起はするが暴走せず待て状態。無駄に年食ってるのもこういうときには役に立つ。

 俺がトキくらいの年齢ならその日のうちに痛い思いをさせながら抱いてたにちがいない。
 
 「……そういやトキ、おめぇ幾つだ」
 
 ふと思った。トキの年の位を聞いたことがない。おれよか大分若いと思っているし、話し方なんかは少しずつ滑らかになってはきたが、まだ子供のようだ。

 トキは生まれた国が海の向こうで、単語一つでさえ全く言葉が違うのだと語った。トキの話し方もゆっくり丁寧なのはそのせいだ。
 
 ひいふぅみ……と指折り数えているトキ。十四を過ぎたあたりから曖昧だ。十六でいったん止まる。
 
 「……この国の成人は十八だぜトキ」
 
 ある程度生活水準の高いこの国は、外よりも飲酒や婚姻、家を建てるときの年齢制限が高い。ただ薬師という職業柄、定住してもらえるのは国の財産になるのでトキは若くても家を借りられるし建てられるから例外だ。
 アーネシアの南となりにある川と国境を越えた地域なんか、貧しさから女子供は遅くても十二で嫁に出す家が多く、それを目当てに変態野郎が他の国からやってくる。隣だといっても国でこんだけ違うんだ。
 
 トキがしれっと指を二本足した。
 
 「十八です」
 
 そう言い張る。
 
 かわいいやつめ、と頭を首筋に擦り付けて匂いをかぐ。コロコロと鈴の音が鳴るように笑うトキ。
 
 「俺ぁ意外とまっとうな性格でよ、こう見えても」
 
 自分は真面目すぎて悩むことがよくあった。頭は悪いくせに人の意見を聞かず頑固者で、サンドラを親戚に預けもせず寂しい思いをさせたのは俺のエゴだ。助けよう助けようとしてくれていた親戚らの手を振り払って、バカみたいに安月給で働いて借金こさえて返せず助けも求められずにいた。

 図体ばっかしデカくなり、中身はどうしようもない。

 それが嫌で言葉だけは堂々と高圧的になったもんだから、女からだって相手にゃされなかった人生だ。
 
 「トキがもっと大人になるまでここは我慢だ」
 
 ぐにぐにと寝間着の上からまたトキの股ぐらに手を突っ込む。俺には子供を手込めにする趣味はねぇし、好いた相手でも子供かもしれないうちは気が咎めて仕方ねぇ。ただでさえ商売女にも嫌がられるイチモツだ。ゆっくり時間を掛けて小さいそこを解していくのも楽しかろう。
 
 ムッと黙ったトキはなぜだか不服そうで、すんすん鼻をならす。
 
 「おめぇのここはちいせぇからな、無駄にかさ張る俺のもんを挿れんのは大変だろい」
 
 にゅくにゅく下から音がなる。一生懸命トキはそこを濡らして受け入れようとしてくれているが、本当にちいせぇ穴だ。
 
 「どら、ちっと見せてみろ」
 
 完全にスケベおやじの面してわくわくと身を起こす。ころりとトキを仰向けにさせ、股ぐらに身体を滑り込ませれば足が開いてさっきまで弄くり回したそこに寝間着が食い込んでいるのが見えた。

 濡れて形がくっきりわかってしまい、思わず唾を飲む。
 
 脱がせちまえばこっちが持たない。だから寝間着の上から触っていたが、これはこれですげぇスケベだ。きちんとそこを見るのは初めてで、最初恥ずかしがったトキのために暗闇で触るだけだったのがもったいない。
 
 「やっ…」
 
 すっとトキの真白な手が布の張り付いたまんこを覆って隠した。知らないうちに顔面を近付けていたようで、鼻先にトキのきれいな指が触れた。
 
 「あっあ、あ、…」
 
 思わずその指をべろべろと舐めくって、指の隙間から舌をむりくり突っ込み布越しに中身をねぶる。

 きゃあ、と小さく叫んで手を離したのでそのまま掴んで握ってやると必死にすがり付いてくるトキ。
 
 目の前に晒された無防備な布越しまんこを舌でつついて、穴のある場所を探って押し上げながら食い込むところまでグイグイすすむ。
 口全体でぱくりと覆い、じゅっと吸い上げるとスケベな味がした。布が邪魔で穴に舌が少ししか入らずもどかしい。だがそれもいい。

 盛り上がった肉の合間で鼻も使ってトキの豆を刺激する。するとどんどん濡れて寝間着が漏らしたように染みになっていくんだから、絶景だ。
 
 名残惜しいがずっと気になっていたことがあり、いったん顔をあげる。
 
 「トキよ、おめぇ……ここいじくってるだろい」
 
 今までの女たちよりも肥大してぷっくりした豆。触ると勃起しても皮をかぶってやがるし、それも伸びちまっている気がする。

 はじめはそういう性(さが)なのかとも考えた。俺と触れ合うときの反応は生娘のようだし、穴もちいせぇ。豆は大きく感度がいいのは男でもあり女でもある間の子だからこういうもんなのか、と。
 
 でも、あまりにそこをくりくりと触ったときの反応だけはいい。穴のあたりをつついても腰を反らして豆を弄ってと擦り付けてきやがる。

 そういえば本当になにも知らん女は敏感な豆を刺激するだけじゃそうはいかないと変態が飲み屋でだべっていた。女は気分も重要だから、自分がされていることをきちんと理解してスケベな気にならねぇといけねぇんだと。それが本当なら、トキは知識だけはあったのかもしれねぇが、カマを掛けてみた。
 
 「、…ぁ、ちが…、」
 
 ぽぽぽと火照っていた顔がカチンとかたまり、きょどりと目をそらす。こいつは黒だ。

 悪いことなんてなんっにもねぇが、なによりえろい。

 こんな何も知らないめんこい面して自然と共に生きて薬草を探し回っているやつが夜な夜な自分でそこを慰めてるのか……。

 恋仲になってからえらく俺の身体をぺたりぺたりと触って積極的な姿勢を見せてたのも、快感を知っていて自分とは違う完全な男の身体に興味があったからだ。

 怖がらせると思ってイチモツは見せなかったが、もしかしたら興味があるのに言い出せなくて指を咥えてひとりで慰めていたのかもしれない。
 
 「なぁ……豆をこんなに膨らましてよ、いつ覚えたんだトキ」
 
 にゅく、と張り付いた寝間着ごしに皮を剥いてやる。
 
 「どんな風にしてたんだ?トキ、皮ぁたるじまってよ…触ってみろ」
 
 「ふぅ、う…っ」
 
 トキの指にそこを触らせてみる。布の中で露出して敏感になったそこにびくりと驚いたトキがすんすん泣き真似しやがった。
 
 「見といてやるから、な?」
 
 とんだ変態ジジイに掴まっちまったなトキ。
 
 おずおずと手で濡れそぼったそこを覆う。トキが自分でそこを触っていることに興奮して、見てる俺の息が上がる。
 
 目をぎゅっと閉じ、中指と人差し指でぐりぐり豆を押し潰しだした。足をぴんと伸ばし、本気で極めようと準備がはじまる。そんな姿もなぜだか神聖にみえやがる。

 胸もなくイチモツもない。だが子を宿す場所も機能しない。そんな身体でいて、人の子なのかわからんくらい美しいトキ。

 そいつが俺を好きだと言うんだからなぁ。
 
 「ン、んん、…ふぅ、ン」

 くち、くちくち、くちゅり……と布の中でとんでもなくスケベな音が鳴る。
 
 ゆっくりしても恥ずかしいだけだも思ったのか、控えめに喘ぎながら指を高速で動かしだした。夢中になると指に挟んで豆を捻るようにしたりと、かなり乱暴に弄りはじめる。
 覚えた頃から皮をかぶった状態でこんなふうにしてたんだろう。通りで肥大して皮もたるんじまったわけだ。豆ばかり構い穴の方には手をつけないんで、そこは知らない場所なんだな。
 
 俺も膝をたてパンツをおろす。これまで聖人のように我慢していたが、もうだめだ。最後まではする気はねぇが、これくらいはいいだろう。
 
 パチリと目をあけたトキが、俺のイチモツを見てとろんと表情を溶かす。凶悪な見た目でしかないこれを、今までそんなに焦がれたように見つめられたことがない。

 ぐぐぐと更に膨らんじまう。
 
 トキに見せつけるようにゴシゴシしごくと、きゃんきゃん甘えたように喘ぎながらチラチラ目を合わせてきた。
 
 「ぐっ…たまらんっ…!」
 
 膝を持ち上げトキの手の上からイチモツを擦り付けたら、あんなに気持ち良さそうに押し潰していた豆から指を離して俺のをそこへ押さえつけだした。
 
 「こらトキ、こうすんだよ…」
 
 挿入の真似事をしながら腰を振ってやる。ずりずり豆も穴も一緒に刺激する。身体の軟らかなトキの膝を抱え直しぐいと前屈みになるとすかさず蕩けるトキにキスをして身体全体で押し潰した。
 商売女にするように腰を動かし、たまにぐりぐりと回して濡れそぼる穴の奥に振動が伝わるよう尻に腰を打ち付ける。
 
 俺に好き勝手されて暴れてた足が、ぎゅうううと腰に巻き付いてきた。
 
 「あーー…きもちいなぁ、トキ…」 
 
 セックスはそりゃ気持ちいい。だが好いたやつとするのはもっと良かった。
 
 「んっ、ん…うぅ…♡」
 
 「はぁ…、出すぞ。ひっかけてやる…っ!」
 
 腕をついて囲んだトキを上から見下ろし、タンタンタンと腰をぶつけてぬちゃりと泡立っちまってるそこにむかって先端を押し付けた。
 
 あんまりの勢いと量に、自分でも驚くほど飛び散る。布越しのトキのまんこにベッタリと張り付いてるだけじゃおさまらず、ぴぴぴと腹や胸を通り越して顎にも頬にも着いちまう。

 あわてて指で拭ってやると、かわいい面して一瞬ぺろっと舌を出しやがった。
 
 「舐めてもうめぇもんじゃねぇぞトキ」
 
 笑いながら頬を擽る。さっきまであんなにスケベだったくせにコロコロ笑うトキは子供のようだ。
 
 「着替えもってくっから動くなよ」
 
 トキの寝間着を盛大に汚してしまった。俺のもんがシーツにつくと気分が悪いんで急いで着替えと手拭いを探して戻る。
 
 「ン、ンン…」
 
 ぬちょぬちょ音がすると思ったら、トキは俺の精子まみれのまんこの上から指を滑らせてひとりで慰めてやがった。もうシーツに垂れていて、こりゃすぐにひっぺがさないとマットにまで染みちまうぞ。と思ってはいても絶景すぎてたまらん。
 
 「トキ…すまねぇな俺ばっかり気持ちよくなっちまった」
 
 俺が戻ってきたのをわかってなかったのか、照れながらあわてて手を離す。男は射精して終わりだが、女のそれはなかなかわかってやれてなかったようだ。
 
 「ここが穴だ、いずれ俺のでちゃんと犯してやるからな」
 
 ぬち、とそこを中指で押し込みながら親指で豆を優しく撫で回す。くんくん腰をあげて感じ入るトキ。肘から動かして女に挿入する前にやってやるようにすると、ふくふく息をあげてすがり付いてきた。
 
 「んっ、んぁ…ぁ、…♡、♡」
 
 小さく甘い声を響かせ痙攣したトキ。びゅくっ、と俺の手元が温くなってチロチロ漏らしているのがわかった。
 
 まだぴくぴく震えているトキをシーツにくるんで抱えて風呂場に入る。狭いそこでトキの服を脱がせて、あんまり見ないように生のまんこにシャワーを当てて、ぬめりを落とすようにぺちぺちと優しく叩く。

 俺の胸の中でまだぽけっとしてるトキの裸体が眩しくて、一度サンドラが結婚したときに祝いで貰った宗教画の絵の女神のようだと思った。
 
 「じんじんする…」
 
 ぽつりと呟いて、こんな無防備な状態で寝付いちまったトキ。
 
 「…弄りすぎたな」
 
 修行僧のように無心でそこを泡立てた石鹸で撫で、自分も服を投げ捨て一緒に全身洗う。白い肌に先端の埋まった乳首がふたつ。口のなかに涎が湧き出た。いかん、今はだめだ。
 
 抱えあげたまま試行錯誤してタオルで水気をとり、替えのシーツを探し回り寝床についた頃には朝日が頭を出しかけていた。


 ふぅと一息ついてサラサラの髪を撫でながら、こんな日が続くように願うだけじゃなく、続けられるように努力していこうと決めた朝だった。
 
 
 
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