仁川路朱鳥詩集

仁川路朱鳥

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小6

魂の器

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永遠に生きようと
する欲深い者よ
それは本当に
幸せなのか

ある日生まれた生命は
星に広がってゆく
自らに課せられた運命も知らずに

夢見る乙女は
傷ついた心を
癒す物を探そうとしている

音集めて ゼロにして
一体何をしたいのか
はっきりしない  落雷の正体
全てさらけ出して

夢の中でさえ
欲望は叶わない
それどころか精神を
壊してゆく

現実の中では
苦しいことばかり
その重荷に耐えて
生えるしかない

力を求め
欲に溺れて
闇の隙間を這いながら崩れる

いつしか愛は
人を癒すものでなく
人を狂わすものになった

心肺停止  もう動かない
絶望のさなか
輪廻転生  また会えるのか
不安が押しかける

心の葛藤は
誰にもわからないから
傷ついてるのがわからないよ

ぼくにおしえてみて
誰にも告げ口しないから
これで幸せになれるかな

ほほ抓っても 念じても
覚めない現実と
強く願っても  想い続けても
覚めてしまう夢

いつまでもいつまでも
永く続いていても
終わりは必ずあるものだね

わたしは覚めてゆく
夢から現実へと
辛い日々がまた続いてゆく

自然の摂理と
文化の影響は
こんなにも強いものだったらしい

イドとスーパーエゴが
混ざった「夢」で
今宵も会いたいな 会えるかな

いつかまた会える?
きっとまた会えるよ
まだ確信は出来てないけれどね

現実の世界で
交わらなかった世界は
夢の中でつながって
みんなの心を結んで
新たな絆を産んだんだ
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