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公爵邸でのアッシュの生活は、日を追うごとに穏やかさを増していった。それはひとえに、アルフレッドのあからさまなまでの溺愛ぶりと、それを受け入れるアッシュの姿を、使用人たち全員が目の当たりにしていたからだ。
アルフレッドは、アッシュが望むものはすべて与え、彼が興味を示せばどんな些細なことでも真剣に耳を傾けた。食事の際は常にアッシュの隣に座り、彼が口にするもの、身につけるもの、触れるもの、すべてに気を配った。アッシュが少しでも体調を崩せば、すぐさま最高の治癒魔術師を呼び寄せ、時には自ら魔力を注ぎ込み、夜通し付き添った。その様子は、もはや「公爵とその客」という関係をはるかに超え、一途な恋人同士にしか見えないほどだった。
使用人たちは皆、主であるアルフレッドが、これほどまでに一人の人間を深く愛し、大切にしている姿を見たのは初めてだった。彼らは、アッシュが持つ穏やかながらも芯の強い人柄と、アルフレッドの熱烈な愛情が、互いを補い合うように寄り添っていることを感じ取っていた。
メイドたちはアッシュが使用する部屋の掃除をする際、そっと花を飾ったり、肌触りの良い寝具を整えたりした。庭師たちは、アッシュが興味を示した珍しい植物を献上し、その成長を共に喜んだ。料理人たちは、アッシュの好む味付けを研究し、毎日、彼が少しでも食欲を増すように工夫を凝らした。彼らは皆、アッシュが世間の噂とはかけ離れた、繊細で心優しい人物であることを知っていた。そして、アルフレッド公爵がこれほどまでに愛する存在を、自分たちもまた大切にしたいと、心から願うようになっていた。
公爵邸の使用人たちは、そんな二人を温かい目で見守っていた。彼らの視線には、かつての「闇堕ちした魔術師」への恐れも、貴族の偏見も一切なく、ただ純粋な祝福と、深い理解があった。アッシュが、彼らの間で少しずつ心を開き、穏やかな笑顔を見せるたびに、彼らはまるで自分のことのように喜んだ。彼らの間では、アルフレッドとアッシュが「お似合いの恋人同士」であることは、もはや公然の秘密となっていた。
しかし、アッシュは、その温かい視線にも、使用人たちの間の「公然の秘密」にも、全く気づいていないようだった。彼はただ、日々、アルフレッドの愛情に包まれ、使用人たちの完璧なサポートを受けながら、穏やかに過ごしていた。彼の心は、ようやく安らぎを見出し、外界の小さな変化には気づかないほどだった。
ある日の午後、アッシュは公爵邸の庭で、咲き誇る花々を眺めていた。そこへ、まだ幼い使用人見習いの少年が、水差しを抱えてやってきた。少年はアッシュの傍に立つと、花々を愛おしそうに見つめるアッシュの横顔を無邪気な瞳で見上げた。
「アッシュ様は、お花がお好きなんですね! 公爵様も、最近はアッシュ様のために、新しいお花をたくさん植えるように指示なさってて、お二人って、本当に恋人同士でお似合いですね!」
少年の、何の悪気もない、無邪気な一言が、静かな庭に響き渡った。
アッシュの動きが、ぴたりと止まった。彼の顔から、サーッと血の気が引いていく。そして、次の瞬間、まるで沸騰したかのように、耳まで真っ赤に染まった。彼は、はっと目を見開き、潤んだ瞳を大きく揺らめかせた。
「……こ、恋人……?」
アッシュは、少年の一言で、初めて使用人たちが自分たちを「恋人同士」として見ていたこと、そして、その視線が温かいものだったことに気づいたのだ。自分の感情は、アルフレッドと二人きりの時にしか表に出さないはずだった。まさか、周囲にまで、その関係が露呈していたとは。彼の心臓は、激しく脈打ち、恥ずかしさで頭の中が真っ白になった。
少年は、アッシュの突然の反応に驚き、きょとんとした表情を浮かべた。
「えっ、違いましたか? だって、公爵様、いつもアッシュ様のこと、すごく大事そうに見てるし……」
少年の純粋な言葉が、アッシュの恥じらいをさらに加速させる。アッシュは、両手で顔を覆い隠し、その場でうずくまってしまった。彼の肩は小刻みに震え、耳からは湯気が出ているのではないかと思うほど熱かった。
その様子を見た庭師や、近くで作業をしていた使用人たちが、慌てて駆け寄ってきた。
「坊や! なんてことを口走るんだ!」
老執事が、少年を叱りつけ、メイド長はアッシュの傍にそっと跪いた。
「アッシュ様、申し訳ございません。この子はまだ未熟で、口が過ぎました」
メイド長は、アッシュの肩にそっと手を置き、優しい声で話しかけた。その声には、一切の嘲りや軽蔑はなく、ただひたすらに、愛おしさと、彼を気遣う気持ちが込められていた。
他の使用人たちも、それぞれのやり方でアッシュをフォローしようとした。
「アッシュ様のお美しさに、坊やもつい見惚れてしまったのでしょう」
「ええ、公爵様がアッシュ様を大切になさるのは、当たり前のことですから!」
「お顔が赤くなっていらっしゃいます。日差しが強いので、お部屋に戻られてはいかがでしょうか?」
彼らは、アッシュを困らせないよう、しかし、彼の感情を否定することなく、さりげなく、そして温かく彼を気遣った。アッシュは、顔を覆ったまま、その言葉の優しさに触れ、さらに心が震えた。彼らは、噂や過去に囚われず、ありのままの自分を受け入れてくれている。その事実に、アッシュの目元はさらに潤んだ。
アルフレッドは、遠くからその様子を静かに見ていた。アッシュの愛らしい反応と、使用人たちの温かいフォローに、彼の胸は満たされていた。アッシュが、少しずつだが、人々に心を開き、受け入れられている。そして、自分のアッシュへの愛情が、周囲にも伝わっていることに、アルフレッドは至上の喜びを感じた。
「可愛い……本当に、愛らしい」
アルフレッドは、心の中でアッシュへの愛を再確認し、誰にも聞こえないように呟いた。
公爵邸は、アッシュにとって、安全で温かい居場所となった。彼は、かつてないほどの幸福感に包まれながら、アルフレッドとの愛を育んでいく。
アルフレッドは、アッシュが望むものはすべて与え、彼が興味を示せばどんな些細なことでも真剣に耳を傾けた。食事の際は常にアッシュの隣に座り、彼が口にするもの、身につけるもの、触れるもの、すべてに気を配った。アッシュが少しでも体調を崩せば、すぐさま最高の治癒魔術師を呼び寄せ、時には自ら魔力を注ぎ込み、夜通し付き添った。その様子は、もはや「公爵とその客」という関係をはるかに超え、一途な恋人同士にしか見えないほどだった。
使用人たちは皆、主であるアルフレッドが、これほどまでに一人の人間を深く愛し、大切にしている姿を見たのは初めてだった。彼らは、アッシュが持つ穏やかながらも芯の強い人柄と、アルフレッドの熱烈な愛情が、互いを補い合うように寄り添っていることを感じ取っていた。
メイドたちはアッシュが使用する部屋の掃除をする際、そっと花を飾ったり、肌触りの良い寝具を整えたりした。庭師たちは、アッシュが興味を示した珍しい植物を献上し、その成長を共に喜んだ。料理人たちは、アッシュの好む味付けを研究し、毎日、彼が少しでも食欲を増すように工夫を凝らした。彼らは皆、アッシュが世間の噂とはかけ離れた、繊細で心優しい人物であることを知っていた。そして、アルフレッド公爵がこれほどまでに愛する存在を、自分たちもまた大切にしたいと、心から願うようになっていた。
公爵邸の使用人たちは、そんな二人を温かい目で見守っていた。彼らの視線には、かつての「闇堕ちした魔術師」への恐れも、貴族の偏見も一切なく、ただ純粋な祝福と、深い理解があった。アッシュが、彼らの間で少しずつ心を開き、穏やかな笑顔を見せるたびに、彼らはまるで自分のことのように喜んだ。彼らの間では、アルフレッドとアッシュが「お似合いの恋人同士」であることは、もはや公然の秘密となっていた。
しかし、アッシュは、その温かい視線にも、使用人たちの間の「公然の秘密」にも、全く気づいていないようだった。彼はただ、日々、アルフレッドの愛情に包まれ、使用人たちの完璧なサポートを受けながら、穏やかに過ごしていた。彼の心は、ようやく安らぎを見出し、外界の小さな変化には気づかないほどだった。
ある日の午後、アッシュは公爵邸の庭で、咲き誇る花々を眺めていた。そこへ、まだ幼い使用人見習いの少年が、水差しを抱えてやってきた。少年はアッシュの傍に立つと、花々を愛おしそうに見つめるアッシュの横顔を無邪気な瞳で見上げた。
「アッシュ様は、お花がお好きなんですね! 公爵様も、最近はアッシュ様のために、新しいお花をたくさん植えるように指示なさってて、お二人って、本当に恋人同士でお似合いですね!」
少年の、何の悪気もない、無邪気な一言が、静かな庭に響き渡った。
アッシュの動きが、ぴたりと止まった。彼の顔から、サーッと血の気が引いていく。そして、次の瞬間、まるで沸騰したかのように、耳まで真っ赤に染まった。彼は、はっと目を見開き、潤んだ瞳を大きく揺らめかせた。
「……こ、恋人……?」
アッシュは、少年の一言で、初めて使用人たちが自分たちを「恋人同士」として見ていたこと、そして、その視線が温かいものだったことに気づいたのだ。自分の感情は、アルフレッドと二人きりの時にしか表に出さないはずだった。まさか、周囲にまで、その関係が露呈していたとは。彼の心臓は、激しく脈打ち、恥ずかしさで頭の中が真っ白になった。
少年は、アッシュの突然の反応に驚き、きょとんとした表情を浮かべた。
「えっ、違いましたか? だって、公爵様、いつもアッシュ様のこと、すごく大事そうに見てるし……」
少年の純粋な言葉が、アッシュの恥じらいをさらに加速させる。アッシュは、両手で顔を覆い隠し、その場でうずくまってしまった。彼の肩は小刻みに震え、耳からは湯気が出ているのではないかと思うほど熱かった。
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「坊や! なんてことを口走るんだ!」
老執事が、少年を叱りつけ、メイド長はアッシュの傍にそっと跪いた。
「アッシュ様、申し訳ございません。この子はまだ未熟で、口が過ぎました」
メイド長は、アッシュの肩にそっと手を置き、優しい声で話しかけた。その声には、一切の嘲りや軽蔑はなく、ただひたすらに、愛おしさと、彼を気遣う気持ちが込められていた。
他の使用人たちも、それぞれのやり方でアッシュをフォローしようとした。
「アッシュ様のお美しさに、坊やもつい見惚れてしまったのでしょう」
「ええ、公爵様がアッシュ様を大切になさるのは、当たり前のことですから!」
「お顔が赤くなっていらっしゃいます。日差しが強いので、お部屋に戻られてはいかがでしょうか?」
彼らは、アッシュを困らせないよう、しかし、彼の感情を否定することなく、さりげなく、そして温かく彼を気遣った。アッシュは、顔を覆ったまま、その言葉の優しさに触れ、さらに心が震えた。彼らは、噂や過去に囚われず、ありのままの自分を受け入れてくれている。その事実に、アッシュの目元はさらに潤んだ。
アルフレッドは、遠くからその様子を静かに見ていた。アッシュの愛らしい反応と、使用人たちの温かいフォローに、彼の胸は満たされていた。アッシュが、少しずつだが、人々に心を開き、受け入れられている。そして、自分のアッシュへの愛情が、周囲にも伝わっていることに、アルフレッドは至上の喜びを感じた。
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