美人女子大生とのSNS入れ替わり募集

ジャンタマオ

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美人女子大生とのSNS入れ替わり募集

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夏の午後、大学のテニスコート。
白いポロシャツとプリーツスカートを揺らしながら、彼女はテニスサークルの仲間に混じってラケットを握った。


「じゃあ、次はサーブからやってみようか」
背の高い男子が優しく声をかけると、彼女は少し恥ずかしそうに頷き、ボールを持ち上げる。
フォームを整える前に、横から別の男子が「ラケットはもうちょっとこう!」と近づき、自然に手を添えてきた。肩越しに彼の顔が近づき、思わず鼓動が早くなる。

ボールを打ち上げてみると――「ナイス!」と歓声。
球はネットをかすめながらも入った。
「初めてでこれならすごいよ!」
「やっぱ運動神経いいんだね」

次々に褒め言葉が飛び、彼女は照れ笑いしながらも、頬がほんのり赤くなる。
隣では別の男子がタオルを差し出し、「暑いから無理すんなよ」と気遣ってくれる。
自然と視線の中心にいる自分に気づき、ちょっとした優越感と同時に、まだまだ上手くなりたいという気持ちが芽生える。

最後にラリーを始めると、男子たちは彼女が打ちやすいように軽めの球を返し、まるで王女をエスコートする騎士のよう。
「楽しい!」と笑う彼女の声がコートに響き、サークルの空気は一層華やいだ。

――こうして、美人女子大生の彼女は、自然とテニスサークルの人気者になっていくのだった。


テニスサークルの練習を終え、汗を軽く拭いながら、美人女子大生はスマホを取り出した。
その表情は、さっきまで男子たちに囲まれ照れ笑いしていた可憐な笑顔とはまるで違う。
口元に浮かぶのは、不敵で冷ややかな笑み。

――この姿は仮のもの。
彼女の正体は大学に籍を置く科学者であり、秘密裏に開発された“入れ替わり薬”の臨床実験の担当者だった。

「男子がちやほやしてくれる世界を、誰でも一度は味わってみたいはず…」
独り言のように呟くと、彼女は指先で軽快にSNSの画面を操作する。

画面に現れたのは挑発的なメッセージ。

「入れ替わり薬の被験者募集!
一度でいいから“モテモテ体験”をしてみたい人、DMください♡」

女子大生のアカウントから発信されたその投稿は、瞬く間に拡散されていく。
冴えない日常を変えたい者、異性からの注目を渇望する者、ただの好奇心に駆られる者――
数えきれないほどの通知が、彼女のスマホに届き始めた。

彼女は画面を眺め、わずかに目を細める。
「ふふ、いいデータが取れそうね。次の“入れ替わり”は誰にしようかしら」

その笑みには、科学者としての冷徹な光と、何か危うい快楽の影が同居していた。


彼女のSNSに届いたメッセージの中に、一際長い文面があった。
送ってきたのは、眼鏡をかけた地味な女子大生――趣味はアニメや同人誌、サークル活動も「オタク研究会」というほどの典型的な“女子オタク”だった。

プロフィール写真は控えめで、黒縁眼鏡に前髪で顔が隠れがち。けれど科学者の目にはすぐに分かった。
「……ふふ、よく見れば、素材は悪くない。少し整えれば、彼女だって可愛いのに」

その「惜しい存在」であることが、科学者にとっては格好のターゲットだった。

「それじゃあ、体験してみる?」
差し出された小瓶を、女子オタクは震える手で受け取り、躊躇いながらも口に含んだ。

瞬間、視界が揺らぎ、体の感覚が反転する。次に鏡を見たとき、そこには――
ぱっちりとした大きな瞳、ぷっくりとした唇、長身で抜群のスタイルを持つ“美人女子大生”が立っていた。

「えっ……これ、私? 本当に……?」
彼女は頬を触り、胸元に手を当て、震える声で喜びを漏らした。

入れ替わった彼女は、さっそくテニスサークルへ顔を出した。
その瞬間、男子たちの反応は一変した。
「今日も来てくれたんだ!」
「一緒に練習しようよ!」

ラケットを握ると、男子がすぐに後ろからフォームを直してくれる。顔を近づけられ、頬が赤くなる。だが以前の自分なら考えられなかったその状況が、今は“当たり前”のように受け入れられている。

休憩中、ペットボトルを飲むだけで「かわいいな」と囁かれ、視線が集まる。彼女は心の底で小さく悲鳴を上げつつも、同時に陶酔していった。

「これが……モテるってことなんだ……! 夢みたい……」



夜、鏡の前に立つと、彼女は思わず微笑んだ。
「ずっとアニメの中に憧れてたけど……現実の私は、こんなに注目されてる。私でも……ヒロインになれるんだ」

その目は、以前の引け目がちなオタク女子のものではなかった。
新しい体とモテモテ体験は、彼女の心に強烈な自己肯定感を芽生えさせていた。


美人女子大生との入れ替わりが終わり、彼女は再び「眼鏡をかけた地味なオタク女子」の姿へと戻った。
最初は落胆のため息が漏れた――あの視線、あの熱気、あの「ヒロイン」になった感覚が消えてしまったからだ。

だが、心の奥底に灯った自己肯定感は消えなかった。
「……私だって、変われるはず」

そう呟いた彼女は、決意を胸に美容室のドアを開けた。

長かった髪をばっさり切り落とし、軽やかなショートボブに。鏡に映る自分は、すでに別人のようだった。
さらに眼鏡を外し、コンタクトに変える。ぱっちりした大きな目ではない。けれど、可愛いメイクで自然に瞳を大きく見せ、チークとリップで表情に明るさを与える。

そして気づいた――自分には元々「女性らしい胸の脂肪」と「ぷっくりした唇」という強みがあったことに。以前は隠していたそれを、今は堂々と生かす。

「悪くない……むしろ、すごくいいかも」
彼女の胸に、初めて自信が芽生えた。

数日後、オタク研究会に顔を出すと、いつもの仲間たちの視線が一斉に集まった。
「……誰? あれ……○○ちゃん?」
「メガネ外してショートボブにしたら、めっちゃ可愛いじゃん!」


彼女は赤面しつつも、心の中で誇らしさを噛みしめる。
普段どおりアニメやゲームの話をするだけで、男子たちは彼女の笑顔や仕草に惹かれ、隣の席を争うように座りたがった。

「私……オタクのままでいいんだ。無理に“別人”になる必要なんてない」
入れ替わりで得た経験を胸に、彼女は気づいた。大切なのは、自分の魅力を知り、それを生かすこと。

胸のふくらみも、唇の艶も、今は堂々と自分の武器だ。
気づけば、彼女は“オタク研究会のアイドル”と呼ばれるほど、仲間内でモテモテの存在になっていた。


オタク女子としての自分を受け入れながらも、彼女は新しく手に入れた自信をさらに強めようとしていた。
ある日、細身のTシャツとタイトスカートを選んでオタク研究会へ。以前なら絶対に着なかった“体のラインが出る服”だった。

最初は少し不安だったが、会場に入った瞬間に気づく。
――男子たちの視線が、自分の胸元に集まっている。
「……あれ? こんなに目立つんだ」
胸の脂肪は、これまで隠そうとしてきたもの。でも細身の服を着ることで、むしろ魅力として輝いていた。


談笑の合間、意中の男子――同じ研究会の誠実そうな青年が、ちらちらと自分を見ているのに気づく。
彼女は内心で小さく笑った。
「……今なら、いける」

飲み物を手に取るときにわざと身を傾け、胸のラインを自然に強調する。彼が目を逸らそうとしても、頬が赤くなるのが分かる。

そして決定打は「上目遣い」だった。
彼が話しかけてきた瞬間、彼女は少し顎を引き、ぱちりと大きな瞳で見上げる。ぷっくりとした唇に小さな笑みを浮かべながら。
「ねえ……今度、一緒にイベント行かない?」


その瞬間、彼の表情は固まり、次の瞬間には完全に落ちていた。
「う、うん! もちろん!」

彼女は心の中でガッツポーズをしながらも、表情はあくまで可愛らしく微笑む。
――胸の脂肪も、唇も、視線を操る自分の武器。
かつての地味で卑屈な自分は、もうここにはいない。

今の彼女は「オタク研究会の中で、男子が一番夢中になる存在」として、確かに輝いていた。


研究会の集まりの最中、彼女は床に一枚の紙が落ちているのに気づいた。
「……あ、資料」
屈むのもなんだか億劫で、思わず立ったまま前屈して拾おうとした。スカート越しに伸ばされた脚、その動きで自然と強調されたヒップライン。


自分では何気ない仕草のつもりだった。けれど、その様子を後ろから見ていた男性の目には――全く違うものに映っていた。

「……っ!」
男性は思わず息を呑んだ。小柄な体なのに、曲線が際立つヒップ。そのバランスの良さが、まるでモデルのように目を奪う。

赤面しながらも視線を逸らせない。彼女が紙を拾い上げて立ち上がるまでの数秒が、永遠のように感じられた。

立ち上がった彼女は、後ろでわずかに視線を感じて振り返る。頬を赤らめて目を逸らす男性の姿。
「……今の、見られてた?」
一瞬恥ずかしくなったが、すぐに気づく。これは“弱点”ではなく、“武器”になりうることに。

彼女の胸の奥でまたひとつ、自己肯定感が膨らむ。
「……私、ちゃんと女として見られてるんだ」

それからの会話で、彼のぎこちない態度がむしろ愛おしく思えた。
無意識の仕草ひとつで男性を赤面させる――それが自分にできるのだという優越感と、ほんのりとした甘い余韻が、彼女の心に心地よく残った。


オタク女子は、入れ替わり体験とその後の自分磨きを経て、ようやく気づいた。
「身長は低いまま。でも、それは欠点じゃない。胸の丸みも、ぷっくりした唇も、ショートボブに映える顔立ちも、全部“私だけの素材”なんだ」

彼女はスマホを開き、感謝のDMを送った。


こんにちは。あのとき入れ替わりの体験をさせてもらった○○です。
あれから自分を見つめ直して、身長は変えられなかったけれど、元々の素材を活かすことで可愛くなれるって分かりました。
眼鏡を外してショートボブにして、胸や唇を自信に変えてみたら、すごく自己肯定感が持てるようになりました。
本当にありがとうございます。

そして彼女は、DMに一枚の写真を添付する。

タイトなトップスで胸のラインを自然に強調

柔らかなピンクのリップで唇の魅力を引き立て

ショートボブと可愛いメイクで、地味だった頃の面影は消えていた


それは「小柄だけど魅力的な女性」として完成された姿だった。


彼女はすっかり自分の魅力を磨き上げ、オタク研究会の中でもアイドルのように扱われる存在になっていた。
けれど同時に気づき始める。
――あまりにも「可愛すぎる」せいで、男性陣が話しかける時に緊張しすぎているのだ。

その日、ふと昔のメガネを引き出しから取り出し、軽くかけてみた。
「……あ、ちょっと雰囲気が落ち着くかも」


鏡の中の自分は、可愛さをほんの少し抑え、知的で親しみやすい印象をまとっていた。

研究会に顔を出すと、さっそく変化が現れた。
「○○ちゃん、今日のアニメどう思った?」
「へえ、そのキャラ好きなんだ!」

以前ならもじもじしてなかなか言葉をかけられなかった男子たちが、自然に話しかけてきた。
メガネがあることで、彼らの緊張が和らいでいるのが明らかだった。

「……なるほど。可愛さを“抑える”っていうのも、ひとつの武器なんだ」
可愛さ全開で相手を翻弄するのも快感だった。
でも、ときどきメガネをかけて柔らかさを演出すれば、男子たちは安心して近づいてくれる。

彼女はそのバランスを自在に操ることで、ますます周囲の心を掴んでいった。


研究会の集まりで、男子のひとりが何気なく口にした。
「そういえば○○ちゃんって、身長低いよね。高い棚の本とか大変じゃない?」

その場が一瞬だけ笑いに包まれた。悪意のない冗談だと分かっていても、彼女にとってはちょっと不利な話題。
「……さて、どうしようかな」
心の中でそう呟き、彼女はゆっくりとメガネに手をかけた。

スッとメガネを外し、柔らかな仕草で髪を耳にかける。
そのまま、何気ないように視線を上げる。
――上目遣い。

ぱっちりと縁取られた瞳が男子たちをまっすぐ射抜き、ぷっくりとした唇が微笑む。
「……背は低いけど、そのぶん、近くで見上げられるの、悪くないでしょ?」


その瞬間、男子たちの顔が一斉に赤くなる。
「い、いや……そ、それは……」
「……っ、可愛い……」

先ほどまでの冗談混じりの空気は、一気に彼女のペースに飲み込まれていった。

彼女は満足げに微笑みながら、さりげなく話題を切り替える。
「ところで、今度のイベント、どの作品を推す?」
男子たちは動揺を残したまま、慌てて新しい話題に乗っかる。

彼女の心には確信が芽生えていた。
――弱みを突かれても、私には“武器”がある。視線ひとつで、場を支配できる。

その優越感が、彼女をさらに輝かせていた。


研究会の集まりの帰り際。
彼女が他の男子に楽しげに話しかけられていると、それを見ていた一人の男子が、思わず嫉妬を隠せずに意地悪を口にした。

「……○○ちゃんって、最近可愛くなった気取りしてるけどさ。前はただのオタクだったよな」

その場の空気が一瞬だけ凍りついた。周囲の男子も驚き、彼女自身も胸の奥にチクリと痛みを覚える。

だが、彼女はただ黙って耐えるような昔の自分ではなかった。
静かにメガネを外し、指先で髪を耳にかける。そして、上目遣いでその男子を見上げながら、ぷっくりとした唇をほんの少し尖らせ、か細い声で言った。

「……そんな酷いこと、言わないで」


唇の艶めきと、潤んだ瞳。その仕草は計算されたものではなく、彼女自身の傷つきと、同時に滲み出る女性らしさが合わさった自然な表情だった。

「……っ!」
男子は一瞬で顔を真っ赤にし、何も言い返せなくなった。
「べ、別に……悪気があったわけじゃ……」と小声で言い訳するが、声は震えていた。

周囲の男子も気まずそうに彼をたしなめるような目を向け、彼女を気遣うように話題を変える。

彼女は胸の奥で小さく息を吐きながら、心の中で囁いた。
「……やっぱり、私はもう昔の私じゃない。誰かに貶められても、仕草ひとつで立場を逆転できる」

その確信は、さらに強い自己肯定感となって彼女の中に積み重なっていった。


ある日のオタク研究会。
同人誌の打ち合わせ中、誰かがふと口にした。
「やっぱりキャラの魅力を出すには、グラビアポーズとかの参考資料が欲しいんだよなあ……」

以前の彼女なら絶対に聞き流し、赤面して誤魔化したに違いない。だが今の彼女は違った。
胸の奥に宿った自己肯定感が、自然と背中を押した。

堂々とした決断

「……じゃあ、私がやってみよっか?」

一瞬、場が静まり返る。だが彼女は笑顔を浮かべて立ち上がり、ショートボブを耳にかけながら言葉を続けた。
「自己肯定感の高い今なら、自信を持って堂々とできるから」


スカートの裾を整えて軽やかに腰に手を当て、モデルのように片足を前に出す。
次に、胸元を強調するように少し身をひねり、明るい笑顔を浮かべる。
「こう? やっぱりポーズは角度が大事なんだね」


男子たちは思わず息を呑み、目を逸らす者、必死にスケッチを始める者と反応はさまざまだった。

頬をほんのり赤らめながらも、彼女は堂々としていた。
「前の私なら絶対にできなかった。でも……今の私は“見られる自分”を楽しめる」

そう呟く笑顔は、もはや地味なオタク女子ではなく、研究会の誰もが憧れる“堂々としたヒロイン”そのものだった。


オタク研究会で次に決まった二次創作のテーマは――「清楚系ギャル」。
一見相反する要素を併せ持つキャラクターを描くため、誰かがモデルになろうという話になった。

「じゃあ……私がモデルやる!」
彼女はためらうことなく立候補した。自己肯定感に支えられた今の自分なら、堂々と表現できると確信していたからだ。

彼女は研究会に姿を見せると、みんなの視線を集めた。

白を基調としたブラウスに、ほんのり透け感のあるカーディガン

膝上丈のプリーツスカートで清楚さを演出しながらも、脚を大胆に出す

小物は華奢なアクセサリーでギャルらしさをプラス

そして最大のポイントは――ぷっくりとした唇。
淡いピンクのグロスを重ね、光を受けて艶めくその唇が、可憐さと小悪魔的な魅力を同時に表現していた。

「清楚系ギャル、ってこんな感じかな?」


彼女は軽く腰に手を当て、足をクロスして立ち、少し顎を引いて上目遣いの笑みを浮かべた。

一瞬で研究会の空気が変わる。
男子たちは赤面しながらスケッチを始め、女子たちも「すごい……清楚なのにギャルっぽい!」と感嘆の声を上げる。

堂々とポーズを決めながら、彼女は内心で笑った。
「前は自分の見た目を隠すばかりだったのに……今は“モデル役”を楽しめるなんて」

ぷっくりした唇に自信を込め、彼女はさらに表情を作り込み、研究会の創作の中心となっていった。


オタク研究会で決まった次のテーマは――「ギャル先生」。
これまでの清楚系ギャルの成功を受けて、今度は大人の魅力を漂わせる存在を描こうということになった。

「じゃあ、私がまたモデルやるね!」
彼女は手を挙げ、堂々と立候補した。すでに研究会での信頼も厚く、誰も異論を唱えない。

清楚系ギャルをベースにしながら、衣装は大人の雰囲気を演出。

白のブラウスは胸元をほんの少し開けて女性らしさを強調

タイトスカートで脚のラインを際立たせる

ヒールを履いて立つ姿は自然に背筋が伸び、教師らしい威厳を演出

そして一番の武器――ぷっくりとした唇。
ピンクから少し大人びた赤へと変えたグロスが艶めき、生徒役の男子メンバーを思わず黙らせるほどの存在感を放っていた。


「先生、わからないことがあるんだけど……」
男子役のメンバーがぎこちなく近づく。

彼女は微笑みながら腰をかがめ、ノートを指さす。
その瞬間、唇が近くに寄り、男子は視線を外せずに顔を真っ赤にした。

「ちゃんと見ててね? ここが大事なんだから」
上目遣いと大人の色気を含んだ声。彼女が役を演じるたび、男子たちは完全にメロメロになり、女子たちも「これは破壊力ある」と苦笑するしかなかった。

清楚系ギャルでは“可愛い”を表現した。
そして今回は“先生”としての“大人の余裕と色気”を演じることで、また新しい自己肯定感を得ていた。

「今の私なら、可愛いも、大人っぽいも、両方演じられる」
ぷっくり唇に光をのせながら、彼女は研究会の中心で堂々と輝いていた。


オタク研究会の「ギャル先生」モデル企画が大成功に終わったあと、彼女の胸に芽生えたのは意外な想いだった。
「私、本当に先生になりたいかもしれない」

もともと真面目な一面を持っていた彼女は、研究会で演じた“大人の余裕と色気を兼ね備えた先生”の姿が、自分の理想の未来像に近いと気づいたのだった。

小柄で可愛い、でも大人の余裕

彼女は身長こそ小柄だが、その分近づきやすく親しみやすい存在だった。
しかし一歩教壇に立てば、

胸を張り堂々とした立ち姿

ショートボブとぷっくり唇が印象的な大人の雰囲気

穏やかで余裕のある笑み

そのギャップが生徒たちを魅了してやまない。
「先生って可愛いのに、大人っぽくて憧れる」
「近づきやすいのに、怒られるとちょっとドキッとする」
生徒たちの間で、彼女はあっという間に人気者になった。

ある日、授業中に騒いでいた男子生徒を前に、彼女は静かに歩み寄った。
そして机に手を添え、少し身をかがめて――上目遣いでじっと見つめる。

「……先生の話、聞いてないの?」


ぷっくりとした唇が小さく結ばれ、真剣な表情で放たれた一言。
その瞬間、男子生徒は顔を真っ赤にして固まり、すぐに「すみません」と頭を下げて静かになった。

彼女の叱り方は怒鳴るのではなく、視線と仕草で“心を射抜く”スタイル。
その大人の余裕と色気に、生徒たちは逆らうことなく自然と従うようになった。

「可愛いだけじゃなく、先生としてちゃんと頼られるんだ」
研究会の頃に培った自己肯定感を糧に、彼女は堂々と教壇に立ち続ける。

小柄で愛らしい姿に、大人の余裕と色気を併せ持つ“ギャル先生”。
彼女はその独特の魅力で、生徒たちからも同僚からも憧れの存在となっていった。


学校では「厳しい先生」として知られる彼女。小柄で可愛らしい容姿にもかかわらず、教壇に立てば一瞬で空気を支配し、上目遣いでピシリと注意すれば、どんな男子生徒も背筋を伸ばす。そんな彼女には、誰も知らないもう一つの姿があった。

放課後、職員室を出ると、彼女はさっと髪を整え、清楚系ギャルの装いに身を包む。透け感のある白ブラウスに、柔らかなベージュのカーディガン。プリーツスカートに華奢なアクセサリーを合わせ、ぷっくりとした唇にはほんのりピンクのグロス。学校での厳しさとは正反対の、親しみやすさと可愛らしさを併せ持つ「清楚系ギャル」の姿へと変わるのだった。

ある日、街中で偶然その姿を見かけた女子生徒たちは目を丸くした。
「先生……!?」「え、めっちゃ可愛い……!」


SNSで噂は瞬く間に広まり、彼女は「学校では厳しいけど、外では憧れの清楚ギャル先生」として女子生徒の人気を独占する存在となる。彼女のファッションやメイクを真似する生徒が次々に現れ、いつしか校内に“ギャル先生フォロワー”と呼ばれる小さなブームまで生まれた。

厳しさと可愛らしさ、両極端な二面性を持つ彼女は、生徒にとって憧れの的であり、尊敬の対象でもあった。そして彼女自身も「自分の素材を生かして可愛くなれた」という誇りを胸に、さらに自信を深めていくのだった。


彼女――小柄で、以前は地味なオタク女子だった彼女――は、今や人気の「清楚系ギャル先生」としての魅力を纏っていた。だが心のどこかでは、自分をここまで変えてくれた原点はオタク同好会にあると感じていた。
「ここまで来れたのは、みんなのおかげだよ」
そう微笑みながら彼女は机の上に、あの“入れ替わり薬”を置く。

「この体でのモテモテ体験を、今度はみんなに味わってほしいな」
そう口にした瞬間、同好会の男子たちはざわめく。冗談かと思ったが、彼女の瞳は真剣だった。やがて一人の男子が、勇気を振り絞り立ち上がる。
「…僕が、やってみたいです」

薬を分け合い、二人は息を飲む。次の瞬間、彼女の美しい体は男子の魂を宿し、男子のオタク然とした体は彼女の魂を抱くことになる。鏡を見て、男子は思わず赤面した。
「これが…この体…? すごい、視線を浴びるってこんな感じなんだ…!」

元女子大生の姿を持った男子は、オタク心を爆発させるように、全身でポーズを取り始めた。


「こうだ! こういう立ち姿は、キャラの決め絵だ!」
「この胸の脂肪、まるでフィギュアの造形美だ…!」
仲間たちは呆れながらも笑い、彼の全身でオタク心を表現する姿に、拍手すら起こった。

体を譲った彼女は、誇らしい気持ちで男子のはしゃぐ様子を眺める。
「やっぱり、この同好会にいてよかったな…」
その微笑みは、以前よりもさらに輝いていた。


入れ替わりの提案には、ちゃんと裏があった。
――いつも“見られる側”ばかりでずるい。私だって、オタク心で自分を推したい。
だから私はあの薬を持ち出し、同好会の彼に「体験してみない?」と言ったのだ。

大学の教室。今の私は男子の体、彼は私の体で“ギャル先生”役を見事にこなしている。
白のブラウスにタイトスカート、ショートボブが揺れるたび、ぷっくりした唇が光を拾う。
……近距離で見る“私”、破壊力が高すぎる。

つい視線が吸い寄せられて、斜め後ろからチラ…チラ…。
指先でチョークを回す仕草、片足に重心を預ける立ち方、視線の抜きまで完璧。
(やば、これ私が作った“先生ムーブのマニュアル”通りじゃん。尊い)

その瞬間、元の私の体――中身は彼――がくるりとこちらを振り向く。
上目遣いで距離を詰め、ぷっくり唇をほんの少し尖らせた。

「……何見てんの?」


心臓が跳ねる。
叱られているのに、視界いっぱいの“私”が可愛すぎて、喉の奥で笑いがこぼれそうになる。
(そう、これが見たかった。外から“推し=私”を推す、この背徳的な幸福)

「す、すみません。参考に……」と慌ててノートに視線を落とすと、
ギャル先生は眉尻をやわらかく下げ、今度は大人の余裕を乗せた声で囁く。

「授業、ちゃんと聞いて。――ほら」

上目遣いの一撃に、反射的に姿勢が正される。
(効く……! 自分で設計した“叱り方”が、外側からだとここまで刺さるのか)

板書が再開する。私は視線を黒板に戻しながら、口元だけでほくそ笑んだ。
この企画の本音――“可愛い自分”を、オタクとして全身で愛でること。
目的は大成功。明日も、外側から“私”を推し倒す。


放課後の静まり返った教室。
男子の体に入れ替わった「自分」は、机に頬杖をつきながら、つい視線を泳がせていた。――窓際でプリントを整理している、元の自分の体。

清楚系ギャルらしいファッションに身を包み、光を受けてぷっくりした唇が艶やかに映える。
「ああ…このビジュアルで普段は清楚系ギャルってのが、また推せるんだよな」
思わず小声で呟いてしまう。

そんな自分の視線に気づいたのか、彼女――ギャル先生になった“元の自分”がふっと笑う。
「…ねぇ、何チラチラ見てんの?」


声のトーンは大人びているのに、上目遣いの仕草はどこか可愛らしい。
清楚系ギャル風のワンピースをふわりとなびかせながら、一歩近づいてくる。
そして机の上に両手をついて身を屈め、唇をほんの少し尖らせてみせた。

「放課後くらい…先生も“ギャル”でいていいでしょ?」

その瞬間、胸が大きく高鳴った。
教師としての威厳も、大人の余裕もあるはずなのに、清楚なギャルとして誘惑してくる。
それがかえって強烈で――
入れ替わってまで追い求めた「推し」の姿が、今ここに、目の前にいる。

自分はほくそ笑む。
「なるほど、これは…もう抗えないな」

――そう確信しながら、視線を逸らすことなく彼女の誘惑に引き込まれていくのだった。
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