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第一章
12 (ちょっとエッチ描写あります)
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「で、ワシをどうするつもりじゃ……」
宿屋に戻り風呂に入らされ、身綺麗な格好になったアルテミスは、アテナの後ろで俺に対してじーっと睨んでくる。
「奴隷市でも言っただろ、俺とアテナの狩人二人じゃ狩りにも限界がある。弓以外の攻撃法も確保したいしな……という名目だが、まぁぶっちゃけお前の保護が目的だ。聞けば命令しなければほとんど飯も取らず死にたがってたらしいじゃないか」
「……貴様に手も足も出ず敗れた時点で、ワシは死んだも同然じゃ。数百年生きたこの身、特に生にしがみ付くつもりもない……」
「……ふん、随分と安い命だな。お前に操られていた狼たちや、お前に無理やり乗っ取られたその体の持ち主も浮かばれないだろうよ」
「ちょ、ちょっとアヤカート、その言い方は……」
怒るアテナを手で制し
「今まで自分の生の為に好き勝手弄んできたそれらの命の為、お前はそんな簡単に死ねると思うな。生き抜いて屈辱的な生を続ける事がお前の罰だ」
「……くっ……」
「まぁそれに、俺は少し特殊なんでな……お前がやられた事もある意味仕方ない」
「……そ、そうじゃ……何なんじゃ、貴様の力は……いくら長寿のエルフでもワシの率いる群れの攻撃をかわし一瞬でワシの背後に周り込むなど……」
「そ、そうよ……あの時の……父さん母さんがやられたゴブリンの群れを、あんなにあっさりと……まるで時間を止めた様に……」
「俺の技能の一つだよ……まぁずるっこのようなものだし命がかかってる時しか発動しないけどな」
「技能か……何人か技能持ちに出会ったがそこまで強大な力は見た事がない……」
「強大? そんな事はないだろう……あくまで受け身だし」
そうだ、いくら危機に対して反応したからって10mしか動けないのだから避けられないほどの密度の攻撃……魔法とか爆弾とか……を撃たれたら死ぬだろうし、最初の時の様に深い海の上や、溶岩の上などに落ちても駄目だろうし。
この能力はあくまで危機回避の為で、俺は狩りを行う時も地道に弓のLVを上げていくつもりだ。そういえばあまり練習してないけど風魔法もあるしな。
「……無自覚な強者か。まぁワシは貴様に敗れた身、奴隷に身を落とした今好きなように命令すればいいじゃろう」
「……まぁ今はそれでいいか。数百年生きるものの考えをそう簡単に変えれるとも思っていないよ」
「大体、勿体ないわよ……私はまだ貴方たちに比べたら全然生きてないけど、そんなにちっちゃくて可愛いのに人生に飽きるなんて勿体無い!」
「ふん、小娘に何が判る……大体ワシはお主の何bむちゅううううううううううううううう!!」
アルテミスの愚痴をアテナがまた唇で抑え込んだ。嗚呼、初めての時俺も抑え込まれたっけ……。
「ま、とりあえず仲間になったんだし、歓迎パーティーをしましょう♪」
「ちょ、ちょっと待て……人間のパーティーなぞ判らんが何故服を脱いでるのじゃ?」
「私も数か月前に知ったばかりだけど……結構自信あるんだ♪」
「な、何の自信じゃ……そ、その手つきは何じゃ!」
「アヤカートも手伝って♪ とりあえず、お互いこれから色々と、知り合いましょう♪」
「な、何じゃあああああああああ!!」
……宿屋にアルテミスの声が響く……とりあえずあまり得意ではないが風魔法の一つ、サイレントの魔法を使って音を消し、俺も服を脱ぎ出す……目の前でこんなおいしい事をやられて、我慢出来るほど達観出来てないしね、シカタナイネ。
……
……
チュンチュン……
気持ちのいい朝だ。とりあえず二人はまだ寝ていたので起こさぬよう俺は共用の男風呂に行き、牛乳を飲む。
防音の魔法を使っていたのに昨夜はお楽しみでしたね、と宿屋の女将にテンプレの台詞を返されるほど、ハッスルしてしまった……振動は遮断出来ないんだな、気を付けよう。
「……こ、この、ケダモノどもが……」
部屋に戻ると起きていたアルテミスがこちらを睨む……
こういうセリフを聞くと何となく犯罪に聞こえるが、俺は「最初は」手を出していない。アテナがアルテミスをprprし始め、それに興奮した俺がアテナをprprし、その様子を見ていたアルテミスが我慢出来なくなり……最終的に二人相手にそれぞれ三回、シカタナイネ。
「アテナを起こして、風呂に入ってこい。俺はもう済ませた」
俺はアルテミスにタオルを投げつけ、
「お前の装備も整えないとな……ってそういえば、お前のステータスはどんな感じなんだ?」
「すてーたす? 何じゃそれは?」
実はアテナと出会ってすぐの狩りの時、彼女にも聞いてみた。ステータスオープンと言って貰ったが何も変化がなかったし、俺のステータスも確認出来なかった様だ。アルテミスにも言ってもらったが……
「……やはり出ないか。いや、気にするな。自分の状態を確認出来る俺の技能だ」
俺はアルテミスに軽く説明するが
「そのような技能が……自分の状態を常時確認出来るのならどれだけ心強いか……」
そうだな、自分の状態を客観的に見られれば弱い部分を集中して鍛える事も出来るし、それがモチベーションにもなるだろう。元の世界でも一応筋量とか肺活量くらいは計測出来たが、HPやMPの概念なんかなかったしな。
そのうちアテナも起きだしたので、二人が風呂に入りにいってる間自分のステータスを色々見てみる。
アヤカート=オータス
年齢150歳 男 無職
LV15+100(擬装中) HP+100 MP+100 攻撃力+100 防御力+100 ……
技能 剣術LV2 弓術LV3 風魔法>ウィンドLV2・サイレントLV1 精霊交渉LV1 事前予測LV1(緊急回避LV99) ※言語理解 ※言語筆読
年齢相当に擬装しているLVは少し上がっているが、二か月間戦闘らしきものは最初のアルテミス達との戦いとゴブリンとの戦い位でほとんどしていないしな。
事前予測のLVも1のままだ。なまじ緊急回避が一瞬? でカンストした為全ての能力の成長が遅い気がする。
戦闘二回も緊急回避に任せて終わったし、狩りも他の狩人よりは集中して狩っていたかもだがまだ二か月だ。地味なLVUPに見えるがLV1で一年分の修練と考えれば二か月で弓術LV3はかなり早いと思う。
とはいえエルフ的にはかなり駄目かもしれないな。エルフ年齢的には15歳かもだが150年間でLV3(しかも二か月前はLV1)とか。今は記憶喪失という事で納得して貰っているが、もう少し効率の良いLVUPもあるのかもしれない。
……でも考えたら銀級ライセンスを取得出来、生活維持には問題ない程度の狩猟も出来るのだし、スローライフ前提なら特に焦る必要もないかもしれない。ステータスもそこまで気にする必要はないかもしれないな。
因みに魔法はまだほとんど鍛えていない。ウィンドは手の先から風を出し、サイレントは昨晩使った防音魔法だ。宿屋の女将にほぼばれていた事からこれは少しLVを上げねばな……。
そこまで考えた後、アテナとアルテミスがお風呂から帰ってくる。お風呂の中でもいちゃいちゃしてたらしい。宿屋に迷惑をかけ過ぎるなよ……。
「で、今日はなにをするの?」
「ライセンスも取ったし、本来は村へのお土産を買う程度でよかったが、アルテミスを買ってしまったからな。三人でどれだけの事が出来るのか色々試してみたい、そこで……」
「そこで?」
「狩猟ギルドの討伐依頼を受けたいと思う」
宿屋に戻り風呂に入らされ、身綺麗な格好になったアルテミスは、アテナの後ろで俺に対してじーっと睨んでくる。
「奴隷市でも言っただろ、俺とアテナの狩人二人じゃ狩りにも限界がある。弓以外の攻撃法も確保したいしな……という名目だが、まぁぶっちゃけお前の保護が目的だ。聞けば命令しなければほとんど飯も取らず死にたがってたらしいじゃないか」
「……貴様に手も足も出ず敗れた時点で、ワシは死んだも同然じゃ。数百年生きたこの身、特に生にしがみ付くつもりもない……」
「……ふん、随分と安い命だな。お前に操られていた狼たちや、お前に無理やり乗っ取られたその体の持ち主も浮かばれないだろうよ」
「ちょ、ちょっとアヤカート、その言い方は……」
怒るアテナを手で制し
「今まで自分の生の為に好き勝手弄んできたそれらの命の為、お前はそんな簡単に死ねると思うな。生き抜いて屈辱的な生を続ける事がお前の罰だ」
「……くっ……」
「まぁそれに、俺は少し特殊なんでな……お前がやられた事もある意味仕方ない」
「……そ、そうじゃ……何なんじゃ、貴様の力は……いくら長寿のエルフでもワシの率いる群れの攻撃をかわし一瞬でワシの背後に周り込むなど……」
「そ、そうよ……あの時の……父さん母さんがやられたゴブリンの群れを、あんなにあっさりと……まるで時間を止めた様に……」
「俺の技能の一つだよ……まぁずるっこのようなものだし命がかかってる時しか発動しないけどな」
「技能か……何人か技能持ちに出会ったがそこまで強大な力は見た事がない……」
「強大? そんな事はないだろう……あくまで受け身だし」
そうだ、いくら危機に対して反応したからって10mしか動けないのだから避けられないほどの密度の攻撃……魔法とか爆弾とか……を撃たれたら死ぬだろうし、最初の時の様に深い海の上や、溶岩の上などに落ちても駄目だろうし。
この能力はあくまで危機回避の為で、俺は狩りを行う時も地道に弓のLVを上げていくつもりだ。そういえばあまり練習してないけど風魔法もあるしな。
「……無自覚な強者か。まぁワシは貴様に敗れた身、奴隷に身を落とした今好きなように命令すればいいじゃろう」
「……まぁ今はそれでいいか。数百年生きるものの考えをそう簡単に変えれるとも思っていないよ」
「大体、勿体ないわよ……私はまだ貴方たちに比べたら全然生きてないけど、そんなにちっちゃくて可愛いのに人生に飽きるなんて勿体無い!」
「ふん、小娘に何が判る……大体ワシはお主の何bむちゅううううううううううううううう!!」
アルテミスの愚痴をアテナがまた唇で抑え込んだ。嗚呼、初めての時俺も抑え込まれたっけ……。
「ま、とりあえず仲間になったんだし、歓迎パーティーをしましょう♪」
「ちょ、ちょっと待て……人間のパーティーなぞ判らんが何故服を脱いでるのじゃ?」
「私も数か月前に知ったばかりだけど……結構自信あるんだ♪」
「な、何の自信じゃ……そ、その手つきは何じゃ!」
「アヤカートも手伝って♪ とりあえず、お互いこれから色々と、知り合いましょう♪」
「な、何じゃあああああああああ!!」
……宿屋にアルテミスの声が響く……とりあえずあまり得意ではないが風魔法の一つ、サイレントの魔法を使って音を消し、俺も服を脱ぎ出す……目の前でこんなおいしい事をやられて、我慢出来るほど達観出来てないしね、シカタナイネ。
……
……
チュンチュン……
気持ちのいい朝だ。とりあえず二人はまだ寝ていたので起こさぬよう俺は共用の男風呂に行き、牛乳を飲む。
防音の魔法を使っていたのに昨夜はお楽しみでしたね、と宿屋の女将にテンプレの台詞を返されるほど、ハッスルしてしまった……振動は遮断出来ないんだな、気を付けよう。
「……こ、この、ケダモノどもが……」
部屋に戻ると起きていたアルテミスがこちらを睨む……
こういうセリフを聞くと何となく犯罪に聞こえるが、俺は「最初は」手を出していない。アテナがアルテミスをprprし始め、それに興奮した俺がアテナをprprし、その様子を見ていたアルテミスが我慢出来なくなり……最終的に二人相手にそれぞれ三回、シカタナイネ。
「アテナを起こして、風呂に入ってこい。俺はもう済ませた」
俺はアルテミスにタオルを投げつけ、
「お前の装備も整えないとな……ってそういえば、お前のステータスはどんな感じなんだ?」
「すてーたす? 何じゃそれは?」
実はアテナと出会ってすぐの狩りの時、彼女にも聞いてみた。ステータスオープンと言って貰ったが何も変化がなかったし、俺のステータスも確認出来なかった様だ。アルテミスにも言ってもらったが……
「……やはり出ないか。いや、気にするな。自分の状態を確認出来る俺の技能だ」
俺はアルテミスに軽く説明するが
「そのような技能が……自分の状態を常時確認出来るのならどれだけ心強いか……」
そうだな、自分の状態を客観的に見られれば弱い部分を集中して鍛える事も出来るし、それがモチベーションにもなるだろう。元の世界でも一応筋量とか肺活量くらいは計測出来たが、HPやMPの概念なんかなかったしな。
そのうちアテナも起きだしたので、二人が風呂に入りにいってる間自分のステータスを色々見てみる。
アヤカート=オータス
年齢150歳 男 無職
LV15+100(擬装中) HP+100 MP+100 攻撃力+100 防御力+100 ……
技能 剣術LV2 弓術LV3 風魔法>ウィンドLV2・サイレントLV1 精霊交渉LV1 事前予測LV1(緊急回避LV99) ※言語理解 ※言語筆読
年齢相当に擬装しているLVは少し上がっているが、二か月間戦闘らしきものは最初のアルテミス達との戦いとゴブリンとの戦い位でほとんどしていないしな。
事前予測のLVも1のままだ。なまじ緊急回避が一瞬? でカンストした為全ての能力の成長が遅い気がする。
戦闘二回も緊急回避に任せて終わったし、狩りも他の狩人よりは集中して狩っていたかもだがまだ二か月だ。地味なLVUPに見えるがLV1で一年分の修練と考えれば二か月で弓術LV3はかなり早いと思う。
とはいえエルフ的にはかなり駄目かもしれないな。エルフ年齢的には15歳かもだが150年間でLV3(しかも二か月前はLV1)とか。今は記憶喪失という事で納得して貰っているが、もう少し効率の良いLVUPもあるのかもしれない。
……でも考えたら銀級ライセンスを取得出来、生活維持には問題ない程度の狩猟も出来るのだし、スローライフ前提なら特に焦る必要もないかもしれない。ステータスもそこまで気にする必要はないかもしれないな。
因みに魔法はまだほとんど鍛えていない。ウィンドは手の先から風を出し、サイレントは昨晩使った防音魔法だ。宿屋の女将にほぼばれていた事からこれは少しLVを上げねばな……。
そこまで考えた後、アテナとアルテミスがお風呂から帰ってくる。お風呂の中でもいちゃいちゃしてたらしい。宿屋に迷惑をかけ過ぎるなよ……。
「で、今日はなにをするの?」
「ライセンスも取ったし、本来は村へのお土産を買う程度でよかったが、アルテミスを買ってしまったからな。三人でどれだけの事が出来るのか色々試してみたい、そこで……」
「そこで?」
「狩猟ギルドの討伐依頼を受けたいと思う」
応援ありがとうございます!
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