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第一章
第4話
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「初めまして、王女様。まずは淹れ立ての紅茶をどうぞ」
……噂に聞いていたけれど、確かに極上の宝石ね。紅榴石の様な紅く大きな瞳と整った顔、私程ではないけど小柄な背と小ぶりの乳首、きゅうと締まった腰と細い手足。ドブネズミ共に攫われたと言っていて心配したけど、まだ未通女な様ね。
でもやはり……全て曝け出すが如くな純白と全て覆い尽くすが如くな漆黒の対比……其の美しき長髪が印象的ね。
出来れば声も聞かせて欲しいけど……?
「嗚呼、其の小鳥ちゃんは先程から一言も喋ってくれないんだ……サウィンドの第三王女は噂通り、らしいね」
「震えていますね……暗く湿った古城の地下牢よりは快適だと思いますが……余程目の前で凄惨な殺戮でも見せられたのかしら?」
「こ、今回は其れでも気を使って頭骨を粉砕したり、蜃気楼で針千本が如くにはしてないさ……ただ最後の溝鼠を目の前で処理した時……血飛沫がかかってしまってね……」
「同じ事ですね……僅か数刻の演武も満足に出来ないとは……今宵も哭く程の調教が必要でしょうか?」
「って、何時も哭いてるのは寧ろFräuleinの方で……ちべたちべた折角乾きかけた髪の毛がああああっ!!」
先程と同じ様にassassinを氷漬けにし、改めて目の前の、1枚の布に包まれているだけの黒白の少女に問いかける。
「さて、貴方には幾つかの選択肢があります。一つは抜け出した檻に戻る事……」
少女はふるふると首を振り拒絶を示す。
「もぅ一つは其の肢体を切り刻まれ、魔王様の贄として献上される事……」
少女は何も言えないが……先程より震えが強くなった。
「もぅ一つは……この国の王宮の監視が及ばない程遠い国に流される事……勿論其の目立つ黒白も隠さねばいけませんし、幾つか代償は戴きますが……」
私は少女の布を外し、腹に人差し指を当て、つつとまだ毛も生えてない股間迄なぞる……少女はぴくりとはしたが、自分が何をされるか解っていない状況だ。
「……って、年端も行かぬ籠の鳥にこの様な脅しをかけても面白くないですね。せめて哭き声が聞ければいいのですが……どうも心身的要因ではなく、是は……かなり古い呪詛の様ですね。解けなくもないですが少し時間がかかります」
「ほう、かの「ミストレイジの奇蹟」をして其処迄とは……其の呪詛を呟いた術者は余程稀有の存在だったんだね」
「魔術の鍛錬を捨て人の解体へ特化する道を選ばなければ、貴方でも出来た程度の呪詛ですよ」
横の氷漬けにされた魔導暗殺者に返答しながら、私は着ていた呪衣を脱ぐと、透き通る程肌白の少女の首筋に舌を這わす。ぴくん、とする少女。
「まぁ、この髪色に迄影響を及ぼす程の内包魔力を吸い取れば、必然呪詛も弱まるでしょう……其の儀式に精神の方が持つかは解かりませんがね……ほらassassin、いや泥棒鼠、貴方も手伝いなさい……」
「手伝うにも、ワタシの手足は氷漬けの侭なのだが……」
深夜の書架にて、三人の少女達の「秘密の、濃密なる宴」が始まった……。
……噂に聞いていたけれど、確かに極上の宝石ね。紅榴石の様な紅く大きな瞳と整った顔、私程ではないけど小柄な背と小ぶりの乳首、きゅうと締まった腰と細い手足。ドブネズミ共に攫われたと言っていて心配したけど、まだ未通女な様ね。
でもやはり……全て曝け出すが如くな純白と全て覆い尽くすが如くな漆黒の対比……其の美しき長髪が印象的ね。
出来れば声も聞かせて欲しいけど……?
「嗚呼、其の小鳥ちゃんは先程から一言も喋ってくれないんだ……サウィンドの第三王女は噂通り、らしいね」
「震えていますね……暗く湿った古城の地下牢よりは快適だと思いますが……余程目の前で凄惨な殺戮でも見せられたのかしら?」
「こ、今回は其れでも気を使って頭骨を粉砕したり、蜃気楼で針千本が如くにはしてないさ……ただ最後の溝鼠を目の前で処理した時……血飛沫がかかってしまってね……」
「同じ事ですね……僅か数刻の演武も満足に出来ないとは……今宵も哭く程の調教が必要でしょうか?」
「って、何時も哭いてるのは寧ろFräuleinの方で……ちべたちべた折角乾きかけた髪の毛がああああっ!!」
先程と同じ様にassassinを氷漬けにし、改めて目の前の、1枚の布に包まれているだけの黒白の少女に問いかける。
「さて、貴方には幾つかの選択肢があります。一つは抜け出した檻に戻る事……」
少女はふるふると首を振り拒絶を示す。
「もぅ一つは其の肢体を切り刻まれ、魔王様の贄として献上される事……」
少女は何も言えないが……先程より震えが強くなった。
「もぅ一つは……この国の王宮の監視が及ばない程遠い国に流される事……勿論其の目立つ黒白も隠さねばいけませんし、幾つか代償は戴きますが……」
私は少女の布を外し、腹に人差し指を当て、つつとまだ毛も生えてない股間迄なぞる……少女はぴくりとはしたが、自分が何をされるか解っていない状況だ。
「……って、年端も行かぬ籠の鳥にこの様な脅しをかけても面白くないですね。せめて哭き声が聞ければいいのですが……どうも心身的要因ではなく、是は……かなり古い呪詛の様ですね。解けなくもないですが少し時間がかかります」
「ほう、かの「ミストレイジの奇蹟」をして其処迄とは……其の呪詛を呟いた術者は余程稀有の存在だったんだね」
「魔術の鍛錬を捨て人の解体へ特化する道を選ばなければ、貴方でも出来た程度の呪詛ですよ」
横の氷漬けにされた魔導暗殺者に返答しながら、私は着ていた呪衣を脱ぐと、透き通る程肌白の少女の首筋に舌を這わす。ぴくん、とする少女。
「まぁ、この髪色に迄影響を及ぼす程の内包魔力を吸い取れば、必然呪詛も弱まるでしょう……其の儀式に精神の方が持つかは解かりませんがね……ほらassassin、いや泥棒鼠、貴方も手伝いなさい……」
「手伝うにも、ワタシの手足は氷漬けの侭なのだが……」
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