吸血鬼の最愛

凪田

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〜2〜

世の中金じゃないです

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「俺たち吸血鬼は「西院」「東院」「南院」「北院」という吸血鬼の政治を取り締まる四大貴族が存在し、その上に実質上全ての決定権を握る…帝と呼ばれる男の元、成り立っている」
「…西院って」
「そうだ。俺は西院の嫡男だ」
「お前マジですごい所の出なんだな」

どれだけ凄いかは知らないから想像上の話だけど、そんなに凄い人間が、ボロアパートのゴミ捨て場でゴミと寝てるとか笑える。
ふーん?なんて、他人事のように聞きながら、そんな失礼なことを考えていると、西院は怪訝そうな顔でこちらを見た。なんだよ、言葉には出さずに普通に褒めただろうが。

「お前にも関係してくる話だ。よく聞け」
「いやいや、俺は一般市民で、金持ちの大貴族様のことなんか関係ないんだけど」
「…もう時期帝が任期を終える。間もなく次の帝の選定が始まるんだ」
「吸血鬼のトップが入れ替わるってこと?」
「そうだ」

それとこれと何が関係あるのだろうと思いながらも、何故か背筋がゾクリとした。嫌な予感がする。その話を聞いちゃいけないような。

「帝というのは四大貴族の候補の中から、帝の条件全てに当てはまる、最も優秀な吸血鬼が選ばれる」
「えっと…?つまり西院はその帝?になんの?」
「いいや、現状は帝になれる条件を全て満たした、というところだ」
「?」
「お前が現れたからな」
「は?」

‏全く意味不明だ。俺が現れたからと言って、一体何になると言うのだろうか。こいつに好き放題血を吸われた記憶はあるけども。あ、引きずって部屋から追い出したな。それぐらいだ。今その帝という存在を知ったのに、俺にどうこう出来ることなど思いつきようもない。

「…帝になるための条件のひとつがどうしてもクリア出来ない吸血鬼が多い。最終候補にすらなれないということだ。現に俺はそれだった」
「条件?」
「番がいること」

あっけらかんと放たれた言葉。それを唱えるように頭の中で二度三度と繰り返す。番がいること。番がいること…?え?俺?

「はぁ!?なんじゃそりゃ!」

そんな条件あってたまるか!思わず大声で叫びながら身を乗り出す。帝になるためには、こいつの傍に番である俺がいないといけないらしい。いやいや、どんな絶対条件だよ。頭がクラクラする。何じゃその意味の分からない条件は。理解が追いつかないし、というかこんなことが日常でホイホイあってたまるか!

「うるさい」
「あのな!俺はお前の番になった記憶は!ない!」
「そうだな。まぁなってもらうが」
「嫌だってんじゃん!」
「なぜだ?帝が何か分からないからお前はそう言えるんだ」
「みかどぉ?知らね。知ってても死ぬほど興味無いと思うけど」

現代のこの国の政治家にすら興味が無いと言うのに。さらに国家権力を持った帝になどもっと興味はなかった。それに吸血鬼のトップなんて関わっちゃいけないに決まっている。答えはどう足掻いてもNOだ。

「莫大な富が手に入る」
「必要ないね!甘い言葉には裏がある」
「お前の家族に恩返しができる。帝に選ばれた吸血鬼の傍に居ることは名誉だ」
「両親は死んでるし、育て親とは縁切られたようなもんだし、吸血鬼嫌いだっつーの。それに返すなら俺自身で手に入れたもので返さないと」
「…ならば、お前が望むもの全てを手に入れてやる」
「はーぁ?生活全てを面倒見てくれるとか、そんなこと?」
「それを望むならな。その程度であったらお前が俺に血を提供すれば、俺はお前に衣食住全てを約束してやる。帝になれれば、傍においてやってもいい」
「……お断りだわ」

まずその言い方。癪に障る腹立つ。ちらりと西院を盗み見れば、西院のこめかみに青筋が浮き出るのを見た。自分の言い分が通らないということを、多分今まで味わったことがないのだろう。だがこちらとしても、それを受け入れる気は更々ない。

「俺が本当に欲しいのは元の日常なんだよ」
「それは無理だ」
「無理ばっかりじゃん!」
「…お前もだろう。何が不満だ?世界の全てが手に入る。欲しいとは思わないのか」
「その世界の全てってなに?具体的にどんなもん?金で贅沢すること?それとも自分の発言で国の未来を左右すること?」
「それも可能だ」
「なら要らないね。俺は今以上の生活を求めてない」

確かに生活は苦しい。友人と遊ぶよりも毎日バイトバイトでしんどい日もあるけど、誰かを妬んでまで金持ちになりたいとも思わないし、金をあげるから力を貸せと言われても、心は全く靡かない。今の人生で十分すぎる。本来ならもっと過酷な目に遭っていたかも知れないが、嫌々であってもここまで生かしてもらったことを、俺は痛いほど理解している。それをもちろん感謝もしている。

「俺は求めてる」
「どんなに求めても無理。傍に置かれても困る」

金だ権力だと持ち出されても、嫌なものは嫌だ。俺は元通り、この1Kのボロアパートで日常を過ごしたいのである。それ以上を求めてはいない。

「頭が固いな」
「住む世界が違うって話だろ」
「……これから先、お前の命が狙われると言っても、俺の傍に居る気は無いのか」
「………は?」

どうしてここで、命どうこうの話になるのだろうか。俺たちが先程話していた内容と関係あるのか?俺は、関わるつもりがないとハッキリ告げているつもりなのだが。

「…これより、四大貴族との全面戦争が始まる」
「なにそれ怖」
「言っただろ。優秀な者が帝になる。それは力の上下ももちろん関係する。中には候補に乗り気ではない奴もいるが、東院の嫡男とはまず殺し合いになるだろうな」
「ばっかじゃねーの!そんな危ないことなら尚更そんなことのために、俺は自分の命をかけられないね!」
「無理だ」
「なんで!」
「お前以外の血を俺はもう飲めなくなった。遅かれ早かれ、番が見つかったことは直ぐにバレる」
「つまり!?」
「俺の行動を徹底的に調べられ、お前に簡単に行き着くだろうな」
「………最悪すぎる…」
「殺し合いの中で真っ先に狙われるのは、番であるお前だ。力のある俺よりも無力のお前を狙うだろう。お前を失えば、事実上俺も死を意味するからな」
「っ、お前は!それでいいのかよ!」

大きな声が出た。そうだ。お前はそれでいいのか。どうでもいい人間のために人生を左右されることが、そんなに吸血鬼の世界では普通なのか。俺には無理だ。ついていけない。

「別に構わないが?なぜ嫌なのかが分からない。人間は金に目がないだろう?生涯裕福な暮らしが出来る」
「みんながみんなそうじゃない!」
「理解に苦しむ」
「こっちのセリフだわ。吸血鬼ということと名前しか知らないお前に俺のひとつしかない命をあげれるか」

正直、これ以上何も知りたくないのが本音である。変に西院のことを知って情がわくのも嫌だし。俺はお人好しだと言われてきたが、今回ばかりは関わってはいけないことをちゃんと理解している。

「だったら俺の何が知りたい」
「いや、そうじゃなくて…あ~もう!話が進まねぇな!俺は見ず知らずの男に番だ何だ言われてるのが無理なん!」
「だが事実だ」
「分かった、それは分かったよ!分かった上で納得はしてないけど一度置いとくからな」

…一度置いておくとは言ったが、何となくもう手遅れなことも薄々気づいてはいるのである。俺ごときの一般人が、とても大層な家の吸血鬼に勝てるはずがないのだ。だが逃れられる可能性があるのなら、何としても逃げたい。

「ほんと、なんで俺なんだよ…俺のこと餌としか見てねぇ奴に命任せたくねぇんだもん」
「対価なら渡すと言ってる」
「そうじゃなくてさぁ…」
「…分かった。金は諦めよう。どうしたらお前が手に入る?」

根本的な価値、というものが多分違うのだろう。価値観が違うものは相容れないとは言うが、今その通りの現象が起きている。なんだろ…なんて言うのか、多分悲しいのだ。俺の価値はお金で買えるものとして見られているのが分かる。

「…それ以前の問題じゃん。マジで分かってないんだな」
「…結論から言え」
「番だからとか、金をいくらあげるからとかって言われても俺の命はあげれないの。俺を信用していない人間に俺の命はあげれない。信用されてないように、こっちもお前に信用がない」

そうだ。何が番だ。
結局は、番なんて都合のいい言い方で、自分の目的のために、丁度いい人間が現れたとしか思われていないのだ。金で何とかなると思われてるのが酷く悔しい。元から信用だの信頼だのあるわけがないし、というか、番だからってこいつが俺のことを本当に命懸けで守ってくれるとも到底思わない。血が必要な人間というだけで傍に置かれるなんて勘弁願いたい。実際俺を番とか呼んでるが、必要無くなればポイだろポイ。どこまでが本当の話かも分からない。
契約書とか書いても簡単になかったことにされそうだし。

「お前が、俺のことを本当に命懸けで守るのは帝になりたいからであって、俺のためじゃない」
「だから信用出来ないと?」
「当たり前だ。どうせ必要無くなれば捨てるんだろ。恐ろしくて無理だね」
「捨てれるわけが無い」
「その態度が無理!好意を感じられない!信用がない!」
「…?ならばお前の条件と言うのは、生涯お前を愛せばいいのか?」
「……」

んん??よく分からないフレーズが突然飛び出してきて、頭で整理出来ずに思わず首を傾げた。え?俺そんな話していたか?あれ?愛だの恋だのの話だっただろうか?

「聞き間違い?」
「なにが」
「いや、そんな、形だけのじゃ?えっと、なくて、な?」
「形だけ?」
「いやだって、俺のことが嫌いな奴のそばに居たいと思わないって話を」
「…?待て」
「なに?」
「俺がいつ、お前のことを嫌いと言った?記憶が無いが」
「は?」

記憶を巡る。確かに嫌いとは言われては居ない。餌になれと言われただけである…が、態度には出ていただろう。番だと分かった時に最悪だといった表情は明らかに出ていた。俺は確かにそれを見たし、あれがそう言った思想で無ければなんだと言うのか。

「番が嫌いな吸血鬼など、例外を覗いてほぼ居ない。居るわけが無い。俺はお前のことを心から好いているが」

真っ赤な瞳が誉を見つめている。鮮血を垂らしたかと錯覚する赤い瞳。それが真剣な眼差しそのもので、俺は体が凍ったみたいに動けなくなる。ゆっくりと伸びてきた右手を拒めずにじっとしていると、親指が撫でるように誉の左の首筋を撫でた。前に思い切り噛まれたところだ。あの恐怖がフラッシュバックして、思わずきゅっと唇を噛み締め、言葉を探す。

「…す、好いてるとか、そういう嘘はいいんだよ」
「嘘ではない」
「なんで!そんな要素どこにもねぇじゃん!」
「お前は俺の番で、俺の唯一だ」
「……っ!」

そんな一目惚れみたいな言い方をしなくてもいいじゃん!言い方悪すぎだろと言い返したいのに、言葉が口から出ない。なのに熱が一気に顔に集まり、カッと熱くなるのが分かる。きっと今の俺の顔は真っ赤だ。

「都合のいいことばっかり言ってんだろ。好意になびくと思うなよ」
「…吸血鬼は番を好きになる。これは世の摂理だ」

頬を親指でなぞる指があまりにも優しくて、西院を直視出来ずに目が泳ぐのを自分で感じていた。ああもう…つくづく好意には弱いんだよな。分かってる。治さねばいずれ痛い目を見ると分かっていたけれど、無理なものは無理だ。俺は人に愛される環境を知らない。こういう時の対処の方法が分からないのだ。全く、自分のチョロさにほとほと参ってしまう。
絆される訳ではないが…ないと思いたいが、好意には応えたいと思うのは仕方ないことなのだと思う。

「はぁ~~…」

ギブである。ギブアップ。俺は先程まで考えていた、最悪逃亡という勝機の薄い思考を早急に排除して、控えめに両手を上げた。敗北の意である。負けだ負けだ、もう余計なことは考えるのをやめよう。俺との関わりを調べられるという吸血鬼が、西院と相容れぬ立場側に居るのだとして、西院側にも居ないわけが無い。どうせ逃げられるわけないのだろう。

「何だ?」
「お前、俺が好きなの?」
「?当然だ」
「どれぐらい好き?」
「分からん。番は特別過ぎて比較が出来ない」

うわ、めちゃくちゃ熱烈じゃん。
最初から俺のことが好きだとか、そういう風に言ってくれたら印象も全然違ったのに。一目惚れだから番になってくれとか、そんなふうに言われたら…いや、番になりはしないが、多少は考えはしただろう。プロポーズは高級ホテルのディナーでと決めているほど、根がロマンチストなのだ、許して欲しい。
だというのに、俺の餌になれなんて直球で言うのだから、そりゃムカつくしキレても仕方ない。俺は悪くない。

「…俺じゃないとダメなん?」
「お前以外は無理だ」
「んんん…」

分かってる。自分がどれほどチョロいかを十分理解している。番になる訳じゃない。条件次第で考えてはやらないと交渉するだけで、番にはなるわけじゃないのだと、必死に自分に言い聞かせる。

「…わかった。番になるかどうかはちゃんと考える。考えるけど、俺からも3つ…条件がある」
「なんだ」
「血をあげる条件だ」

最低限、これは嫌だということをきちんと言っておくことが大前提だ。俺なりの譲歩である。それを呑むのなら考えようと、顔を見上げて西院と向き合う。


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