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おまけ 立春你回来了
第二幕
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「美味しかったぁ!」
ぽんぽんっと、朱嶺はお腹をさするとそのまま横になる。テレビからは今夜が初登板だというシンガーソングライターが、最近有線でよく流れている曲を歌っていた。
「お腹いっぱい。いつもお代わり言わないでも、これくらい食べれたらなぁ」
「お前、これ十人前のつもりだったんだが」
明日みんなで食べようと、かなりの量を作ったつもりの鍋は、ほぼ空になっている。こいつの胃袋はどうなっているのか、一度ぱっかり開いてみたい暁治だ。
「大丈夫だよ、はる。僕なら軽い軽い」
「そういう意味じゃない! お前は食い過ぎだっ!!」
「えへへ、それほどでも」
「褒めてない! ちっとは控えろ」
「食べ盛りなんだよぅ」
「三百歳超えててなに言ってんだこの馬鹿!」
宮古家の収入を一人で食い潰す食欲魔人、朱嶺。キイチがいたら、張り合ってさらにひどいことになる。今日は一匹でよかった、のだろうか。
運動してこいと、食器の片付けに追い出すと、その間に食後のお茶を淹れる。
「あ、今日はそば茶なんだ?」
「よくわかったな」
「うん、美味しそうな匂いだもん」
祖父の家では正治自身がお茶好きだったこともあり、食後にはいつも色々なお茶を入れて楽しんでいた。実の娘である母は特にそういうことはしない人だったのだが、暁治は一人暮らしを始めてから毎食後に淹れるようにしている。
友人宅でも食後のお茶の習慣は特にないらしいので、この家だけのものかもしれない。
ちなみに妹はずぼらな母親似、暁治はまめな父親似とよく言われる。母親が祖父の習慣を引き継がなかったのも道理だろう。
そば茶は崎山さんからのお裾分けだ。親戚が趣味で栽培しているらしい。家庭でも育てやすいと聞いて、春になったら栽培してみようかと思っている。
「なんか、静かだね」
「そうだな」
なんとなくソワソワとしていると、朱嶺と目が合った。
「どうかしたの?」
「い、いや、なんでもないぞ!」
「そっか」
「うむ、なんでも、ない」
手にした湯呑みを両手で握る。朱嶺とお揃いの湯呑みは、先日の温泉土産だ。こちらの世界を手本にしているだけあって、土産物は充実している。
部屋から見える庭には、雪が降っていた。寒いはずである。
しんしんと、雪の音を表現したのは誰だったろう。この季節は東風が吹くらしいが、風はまだ冷たい。黙ってお茶を飲む二人の間に聞こえるのは、テレビの音だけだ。
暁治は湯呑みをテーブルに置くと、両手で包み込んだ。静かな夜だ。そう、二人っきりなのだ。そこまで思うと、ぐぐぐっと指に力を入れていたのに気づいて、湯呑みからぱっと手を離す。
「はる」
「なっ、なんだ!?」
「お茶のお代わり、いる?」
「おっ、おぅ! 貰おう」
でんっと湯呑みを前に出すと、朱嶺が甲斐甲斐しく茶を注いでくれた。
はいっと笑顔で差し出される湯呑み。
しばし、静寂の時が流れる。
「はい、おかわり」
「ありがとう」
礼を言いつつも、受け取った暁治の眉が寄った。キリキリと、コイルのように巻き始める。
「ねぇ、なんかあった?」
朱嶺が訝しげに訊いてきた。
「別に、なんも、ない」
「え? だって唇がアヒルみたいだよ? むにゅって」
「なんでもないっ!」
暁治は右手で口元を隠す。なぜだかどんどん不機嫌になる恋人に、朱嶺の首が傾いた。
「でも」
「うるさいなんもないんだよ! 気づけよこの鈍感馬鹿!」
「へ?」
「もういい、寝る!!」
「えっ、ちょっと待って」
立ち上がりかけた暁治の腕を取る。いつもは能天気な朱嶺も、さすがにここに来てなにかがまずいことに気がついたらしい。
「えぇっと」
腕を握ったはいいものの、朱嶺はこの先どうしたものかと考える。いつもならここで合いの手を入れてくれる駄猫も、拗ねた暁治を癒やしてくれる桃や雪もいない。
「あれ?」
朱嶺がきょとんっとした表情を浮かべた。なにか、忘れているような。
目の前には不機嫌そうな暁治の顔。頬が少し赤らんで、潤んだ瞳に朱嶺が映っている。とてもとてもお間抜けそうだ。
「え?」
きょろきょろ、辺りを見回す。
「放せ」
「え、いやちょと待ってよ。え、誰もいないって」
まさか、と口が開いた。
間抜けな声に、ぐぐぐぅっと、暁治の眉が寄る。
「えと、もしかしてもしかしたら据えぜ――」
ぐいっと腕が引っぱられると、くるりと身体が回転した。背中には畳の感触。上には暁治がいる。のし掛かられて、腹の上に重みを感じた。
やけに真剣な表情を浮かべていて、朱嶺は知らずこくりと息を呑む。
「黙れ」
吐息がかかるほど顔が近づいてきて、噛みつかれた。口元に。
「んぅ……」
くちゅりと、忍び込んできた舌を、無意識のうちに絡め取る。すっかり慣れた互いの唇から吐息が溢れた。
「はる」
朱嶺の眼差しが、熱を帯びる。
「ごめん、まさかと思ってた」
思えばこの家に転がり込んでから、潜り込んだらベッドから蹴り出されるわ、うるさいと部屋から追い出されるわ、この家では恋人同士のお付き合い禁止だと、頭の中に刷り込まれていたらしい。
どちらと言わなくとも、拒否しまくった暁治が悪い。
「うるさい」
図星を突かれて機嫌を損ねたらしい。朱嶺の鼻がぎゅうっと摘まれた。くぐもった声が漏れる。
今日は怒らないイライラしない優しく。先ほどまで唱えていた呪文は、まったく効き目がなかったようだ。
痛む鼻を押さえる朱嶺は、不機嫌そうな彼の顔を見上げる。
思えば、キイチはともかく、桃や雪までまとめていないのはおかしい。あきらかに意図的な排除で、それができるのはこの家の家主だけだ。
「今日でちょうど一年なんだよ」
暁治は、なにをとは言わない。そういえば、ちょうど今ごろだったことを思い出す。
「なるなる、引っ越し記念日かぁ」
「それと再会記念日だ」
拗ねたような口調に、朱嶺はこの普段は頑固で意地っ張りな恋人が、意外に記念日にこだわるタイプなのを知った。
「そっかそっかぁ」
ほにゃりと、自然に頬が緩む。
見栄っ張りな彼が、みんなに穏便に外出して貰うため、どんな言い訳をしたのだろうと思うと、胸がドキドキしてしまう。これは歓喜だ。
朱嶺は、僕いっぱい愛されてると、見るからに上機嫌になった。
「別にたまたまだ。たまたま今日がそうだなと気づいただけで、たまたまだからな」
「そかそか、覚えていてくれてありがと」
「うむ」
ちゅーっと、赤くなった頬にキスをする。朱嶺の恋人は、今日はツンテレからツンデレにジョブチェンジしたらしい。口に出したら怒り狂うから言わないが、可愛いマジ可愛い。うっとりする朱嶺だ。
怒りん坊だけど、意地っ張りですぐ不機嫌になるけど、これも惚れた欲目だろう。
朱嶺は腕を伸ばして暁治を抱きしめると、ひょいっと横抱きしたまま起き上がった。お姫様抱っこというやつだ。
「朝までいっぱいイチャイチャしようね」
今日は大人しい恋人を抱え直すと、廊下に出て離れへと向かう。
暁治は彼の言葉に、口を開く代わりに重々しく頷いた。朱嶺の心臓が大きく跳ねる。
「やっぱり僕、すごーく愛されてる?」
「当たり前だ、馬鹿」
いささか甘さに欠けるが、朱嶺にとっては十分なご褒美に感じた。日ごろいかに餌を与えられてないかがわかる。ここに石蕗辺りがいたら、不憫なわんこですねぇと、なでなでしてくれたかもしれない。
ちゅっちゅと、音を立ててキスをすると、ゆっくりと彼をベッドへおろす。
性急に服を脱ぎながら、二人してシーツの中へと潜り込んだ。
冷たい指先を絡めると、朱嶺が軽くキスを落とす。
横目で暁治を見て薄く笑う表情には、いつもの柔らかい眼差しはない。甘く熱を帯びた視線に、暁治はこくりと息を呑む。
例えるなら、野生動物が獲物を見る瞳のようだ。
こんなときの朱嶺は、初めて出会ったころのように傲慢で酷薄そうに見える。ただ、視線だけが熱くて、……溶けそうだ。
「あんま見んな」
「えぇ……、ひどい」
空いていた腕で顔を隠して、憎まれ口をきいてやると、ふにゃりと顔が緩んだ。春のひだまりのような。いつもの朱嶺の表情。
「悪い口は塞いじゃうよ?」
いたずらっ子のように、はむと口を塞がれた。まだ冷たい指に触れられて、吐息が上がる。いつもならしゅんとしおらしい朱嶺も、閨の中では赦されるのを知っているからだろうか。強気で、貪欲だ。
返事の代わりに伸ばした手で背中を抱くと、ふっと雰囲気が緩んだ。
「えへへ、はる、だぁいすき」
身体の中に熱を受け入れる。後はいつものようにただひたすら熱くて、全部が呑まれてしまった。
ぽんぽんっと、朱嶺はお腹をさするとそのまま横になる。テレビからは今夜が初登板だというシンガーソングライターが、最近有線でよく流れている曲を歌っていた。
「お腹いっぱい。いつもお代わり言わないでも、これくらい食べれたらなぁ」
「お前、これ十人前のつもりだったんだが」
明日みんなで食べようと、かなりの量を作ったつもりの鍋は、ほぼ空になっている。こいつの胃袋はどうなっているのか、一度ぱっかり開いてみたい暁治だ。
「大丈夫だよ、はる。僕なら軽い軽い」
「そういう意味じゃない! お前は食い過ぎだっ!!」
「えへへ、それほどでも」
「褒めてない! ちっとは控えろ」
「食べ盛りなんだよぅ」
「三百歳超えててなに言ってんだこの馬鹿!」
宮古家の収入を一人で食い潰す食欲魔人、朱嶺。キイチがいたら、張り合ってさらにひどいことになる。今日は一匹でよかった、のだろうか。
運動してこいと、食器の片付けに追い出すと、その間に食後のお茶を淹れる。
「あ、今日はそば茶なんだ?」
「よくわかったな」
「うん、美味しそうな匂いだもん」
祖父の家では正治自身がお茶好きだったこともあり、食後にはいつも色々なお茶を入れて楽しんでいた。実の娘である母は特にそういうことはしない人だったのだが、暁治は一人暮らしを始めてから毎食後に淹れるようにしている。
友人宅でも食後のお茶の習慣は特にないらしいので、この家だけのものかもしれない。
ちなみに妹はずぼらな母親似、暁治はまめな父親似とよく言われる。母親が祖父の習慣を引き継がなかったのも道理だろう。
そば茶は崎山さんからのお裾分けだ。親戚が趣味で栽培しているらしい。家庭でも育てやすいと聞いて、春になったら栽培してみようかと思っている。
「なんか、静かだね」
「そうだな」
なんとなくソワソワとしていると、朱嶺と目が合った。
「どうかしたの?」
「い、いや、なんでもないぞ!」
「そっか」
「うむ、なんでも、ない」
手にした湯呑みを両手で握る。朱嶺とお揃いの湯呑みは、先日の温泉土産だ。こちらの世界を手本にしているだけあって、土産物は充実している。
部屋から見える庭には、雪が降っていた。寒いはずである。
しんしんと、雪の音を表現したのは誰だったろう。この季節は東風が吹くらしいが、風はまだ冷たい。黙ってお茶を飲む二人の間に聞こえるのは、テレビの音だけだ。
暁治は湯呑みをテーブルに置くと、両手で包み込んだ。静かな夜だ。そう、二人っきりなのだ。そこまで思うと、ぐぐぐっと指に力を入れていたのに気づいて、湯呑みからぱっと手を離す。
「はる」
「なっ、なんだ!?」
「お茶のお代わり、いる?」
「おっ、おぅ! 貰おう」
でんっと湯呑みを前に出すと、朱嶺が甲斐甲斐しく茶を注いでくれた。
はいっと笑顔で差し出される湯呑み。
しばし、静寂の時が流れる。
「はい、おかわり」
「ありがとう」
礼を言いつつも、受け取った暁治の眉が寄った。キリキリと、コイルのように巻き始める。
「ねぇ、なんかあった?」
朱嶺が訝しげに訊いてきた。
「別に、なんも、ない」
「え? だって唇がアヒルみたいだよ? むにゅって」
「なんでもないっ!」
暁治は右手で口元を隠す。なぜだかどんどん不機嫌になる恋人に、朱嶺の首が傾いた。
「でも」
「うるさいなんもないんだよ! 気づけよこの鈍感馬鹿!」
「へ?」
「もういい、寝る!!」
「えっ、ちょっと待って」
立ち上がりかけた暁治の腕を取る。いつもは能天気な朱嶺も、さすがにここに来てなにかがまずいことに気がついたらしい。
「えぇっと」
腕を握ったはいいものの、朱嶺はこの先どうしたものかと考える。いつもならここで合いの手を入れてくれる駄猫も、拗ねた暁治を癒やしてくれる桃や雪もいない。
「あれ?」
朱嶺がきょとんっとした表情を浮かべた。なにか、忘れているような。
目の前には不機嫌そうな暁治の顔。頬が少し赤らんで、潤んだ瞳に朱嶺が映っている。とてもとてもお間抜けそうだ。
「え?」
きょろきょろ、辺りを見回す。
「放せ」
「え、いやちょと待ってよ。え、誰もいないって」
まさか、と口が開いた。
間抜けな声に、ぐぐぐぅっと、暁治の眉が寄る。
「えと、もしかしてもしかしたら据えぜ――」
ぐいっと腕が引っぱられると、くるりと身体が回転した。背中には畳の感触。上には暁治がいる。のし掛かられて、腹の上に重みを感じた。
やけに真剣な表情を浮かべていて、朱嶺は知らずこくりと息を呑む。
「黙れ」
吐息がかかるほど顔が近づいてきて、噛みつかれた。口元に。
「んぅ……」
くちゅりと、忍び込んできた舌を、無意識のうちに絡め取る。すっかり慣れた互いの唇から吐息が溢れた。
「はる」
朱嶺の眼差しが、熱を帯びる。
「ごめん、まさかと思ってた」
思えばこの家に転がり込んでから、潜り込んだらベッドから蹴り出されるわ、うるさいと部屋から追い出されるわ、この家では恋人同士のお付き合い禁止だと、頭の中に刷り込まれていたらしい。
どちらと言わなくとも、拒否しまくった暁治が悪い。
「うるさい」
図星を突かれて機嫌を損ねたらしい。朱嶺の鼻がぎゅうっと摘まれた。くぐもった声が漏れる。
今日は怒らないイライラしない優しく。先ほどまで唱えていた呪文は、まったく効き目がなかったようだ。
痛む鼻を押さえる朱嶺は、不機嫌そうな彼の顔を見上げる。
思えば、キイチはともかく、桃や雪までまとめていないのはおかしい。あきらかに意図的な排除で、それができるのはこの家の家主だけだ。
「今日でちょうど一年なんだよ」
暁治は、なにをとは言わない。そういえば、ちょうど今ごろだったことを思い出す。
「なるなる、引っ越し記念日かぁ」
「それと再会記念日だ」
拗ねたような口調に、朱嶺はこの普段は頑固で意地っ張りな恋人が、意外に記念日にこだわるタイプなのを知った。
「そっかそっかぁ」
ほにゃりと、自然に頬が緩む。
見栄っ張りな彼が、みんなに穏便に外出して貰うため、どんな言い訳をしたのだろうと思うと、胸がドキドキしてしまう。これは歓喜だ。
朱嶺は、僕いっぱい愛されてると、見るからに上機嫌になった。
「別にたまたまだ。たまたま今日がそうだなと気づいただけで、たまたまだからな」
「そかそか、覚えていてくれてありがと」
「うむ」
ちゅーっと、赤くなった頬にキスをする。朱嶺の恋人は、今日はツンテレからツンデレにジョブチェンジしたらしい。口に出したら怒り狂うから言わないが、可愛いマジ可愛い。うっとりする朱嶺だ。
怒りん坊だけど、意地っ張りですぐ不機嫌になるけど、これも惚れた欲目だろう。
朱嶺は腕を伸ばして暁治を抱きしめると、ひょいっと横抱きしたまま起き上がった。お姫様抱っこというやつだ。
「朝までいっぱいイチャイチャしようね」
今日は大人しい恋人を抱え直すと、廊下に出て離れへと向かう。
暁治は彼の言葉に、口を開く代わりに重々しく頷いた。朱嶺の心臓が大きく跳ねる。
「やっぱり僕、すごーく愛されてる?」
「当たり前だ、馬鹿」
いささか甘さに欠けるが、朱嶺にとっては十分なご褒美に感じた。日ごろいかに餌を与えられてないかがわかる。ここに石蕗辺りがいたら、不憫なわんこですねぇと、なでなでしてくれたかもしれない。
ちゅっちゅと、音を立ててキスをすると、ゆっくりと彼をベッドへおろす。
性急に服を脱ぎながら、二人してシーツの中へと潜り込んだ。
冷たい指先を絡めると、朱嶺が軽くキスを落とす。
横目で暁治を見て薄く笑う表情には、いつもの柔らかい眼差しはない。甘く熱を帯びた視線に、暁治はこくりと息を呑む。
例えるなら、野生動物が獲物を見る瞳のようだ。
こんなときの朱嶺は、初めて出会ったころのように傲慢で酷薄そうに見える。ただ、視線だけが熱くて、……溶けそうだ。
「あんま見んな」
「えぇ……、ひどい」
空いていた腕で顔を隠して、憎まれ口をきいてやると、ふにゃりと顔が緩んだ。春のひだまりのような。いつもの朱嶺の表情。
「悪い口は塞いじゃうよ?」
いたずらっ子のように、はむと口を塞がれた。まだ冷たい指に触れられて、吐息が上がる。いつもならしゅんとしおらしい朱嶺も、閨の中では赦されるのを知っているからだろうか。強気で、貪欲だ。
返事の代わりに伸ばした手で背中を抱くと、ふっと雰囲気が緩んだ。
「えへへ、はる、だぁいすき」
身体の中に熱を受け入れる。後はいつものようにただひたすら熱くて、全部が呑まれてしまった。
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