163 / 167
私達の前世
しおりを挟む
「なんで自分だけピンクの着物なの?そんな武士いないから」
昼休みの学校の屋上で香織は夢とまったく同じことを言った。
「あはははははは。夢と同じこと言ってる~。オモロ」
「それに人斬りはあんたでしょ!」
「え?なんでなんで?」
「人斬り地井頭って世に知らしめたのはおぬし」
「なんでよ。香織が自分で名乗ったんでしょ。自己責任だから」
「いやいやいやいや。沙織だから人斬りは」
「だからなんでよ!なんでわたしを人斬りにしたがってるの?」
「もっと深い夢みなよ。もっと真実に近づいた夢」
沙織は目を細めた。
「あんたなんか知ってるの?」
香織は沙織の目をじっと見て言った。
「それはおそらく私達の前世…」
「前世…?」
一瞬キョトンとした沙織だったがすぐに笑い出した。
「あはははははは。なにを言い出すかと思ったら…」
「…」
香織は表情を崩さずにじっと沙織を見つめている。
「冗談でしょ?」
香織は静かに首を横にふった。
「え?本気のやつ?」
香織はしっかりとうなづいた。
「え?ちょっと待ってどういうこと?なんで私達のって言い切れるの?」
「じつはね…」
香織は口をつぐんで考えた。
「いや今全部話すよりも夢の続きを見てよ。それで話すから」
「わたしの夢を聞いてから話のつじつまを合わせようって魂胆ね」
「違う違う。うーん。じゃあこうしよう。明日までにメールに前世のことを書いておくから。それを明日夢の続きが見れた話を教えてくれる直前に送る。で、夢の内容を聞いたらメールを確認すればいいじゃない」
沙織は腕を組んで考えにふけった。
「いいでしょ。フェアで」
「いいけどさ…」
「まだなにか?」
「わたしの前世ってお侍なの?美少女戦士だと思ってたのに」
「それは絶対ないから」
「なんでよ!ムカつく!」
昼休みの学校の屋上で香織は夢とまったく同じことを言った。
「あはははははは。夢と同じこと言ってる~。オモロ」
「それに人斬りはあんたでしょ!」
「え?なんでなんで?」
「人斬り地井頭って世に知らしめたのはおぬし」
「なんでよ。香織が自分で名乗ったんでしょ。自己責任だから」
「いやいやいやいや。沙織だから人斬りは」
「だからなんでよ!なんでわたしを人斬りにしたがってるの?」
「もっと深い夢みなよ。もっと真実に近づいた夢」
沙織は目を細めた。
「あんたなんか知ってるの?」
香織は沙織の目をじっと見て言った。
「それはおそらく私達の前世…」
「前世…?」
一瞬キョトンとした沙織だったがすぐに笑い出した。
「あはははははは。なにを言い出すかと思ったら…」
「…」
香織は表情を崩さずにじっと沙織を見つめている。
「冗談でしょ?」
香織は静かに首を横にふった。
「え?本気のやつ?」
香織はしっかりとうなづいた。
「え?ちょっと待ってどういうこと?なんで私達のって言い切れるの?」
「じつはね…」
香織は口をつぐんで考えた。
「いや今全部話すよりも夢の続きを見てよ。それで話すから」
「わたしの夢を聞いてから話のつじつまを合わせようって魂胆ね」
「違う違う。うーん。じゃあこうしよう。明日までにメールに前世のことを書いておくから。それを明日夢の続きが見れた話を教えてくれる直前に送る。で、夢の内容を聞いたらメールを確認すればいいじゃない」
沙織は腕を組んで考えにふけった。
「いいでしょ。フェアで」
「いいけどさ…」
「まだなにか?」
「わたしの前世ってお侍なの?美少女戦士だと思ってたのに」
「それは絶対ないから」
「なんでよ!ムカつく!」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる