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総督の宣言
第128話「バルディビアの意思表明」
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ゴンサロ・ピサロは、兄やインカ帝国よりも広大な領地を掌握する事になった。
ゴンサロ配下の者たちからは、スペインから独立し建国を勧める声までもあがってくるほど、脅威的な勢いを持つようになった。
しかし・・
たった1人の交渉人の登場により事態は一変していくことになる。
新たな副王は軍隊を持たず単身で新大陸に乗り込んできた。
《ペドロ・デ・ラ・ガスカ》、彼の名と賢さは後世まで語り継がれる事になる。
-1547年12月 バルディビア邸大広間-
バルディビアは一同を集める宴を開いた。
バルディビア「皆に折り入って話がある。
今、この新大陸で悲しいことにスペイン人同士が争っておる。嘆かわしいことに、アルマグロ一族に始まり、今度はピサロ一族が政府と衝突し、争いが絶えない。
これまで私が中立の立場を保ってきたのは、先住民との問題が主な理由であり、争っている勢力の方々にも事情を汲んでもらっていたからだ。
ただ中立であったもう一つの理由は、私のもとには各勢力に所縁のある方々が多く派遣されていたためでもある。
実際、南方探検のために加わっていただいていた最中、新大陸では内紛が起こり、心を痛めた方も多かったであろう。もちろん、これまで私はこの地を出て、懇意にしている方々の救援に向かうことをお止めはしなかった。
しかし、ここで私は宣言しよう――此度の新副王、ペドロ・デ・ラ・ガスカ殿を支持する。」
周りの者達はざわつき出した。
特にピサロ派の流れを汲む者達には緊張が高まった。
「ピサロ一族の派閥から派遣された方々はご心配であろうが、先に言っておく。
ここでゴンサロ殿につくことを表明されたとしても、
咎めはしない。
もちろん戦地では敵同士にはなるが、今まで力を貸してくださったよしみもある。
旅路の為の資金もお渡し致そう。」
「私はバルディビア殿にこれからも加わらせて頂く!」
1人の文官らしき男が声を上げた。
ゴンサロ配下の者たちからは、スペインから独立し建国を勧める声までもあがってくるほど、脅威的な勢いを持つようになった。
しかし・・
たった1人の交渉人の登場により事態は一変していくことになる。
新たな副王は軍隊を持たず単身で新大陸に乗り込んできた。
《ペドロ・デ・ラ・ガスカ》、彼の名と賢さは後世まで語り継がれる事になる。
-1547年12月 バルディビア邸大広間-
バルディビアは一同を集める宴を開いた。
バルディビア「皆に折り入って話がある。
今、この新大陸で悲しいことにスペイン人同士が争っておる。嘆かわしいことに、アルマグロ一族に始まり、今度はピサロ一族が政府と衝突し、争いが絶えない。
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