【アラウコの叫び 】第3巻/16世紀の南米史

ヘロヘロデス

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ウアリナの戦い

第119話「ウジョアの進言」

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-ヌニェス処刑前-
ゴンサロ「ウジョアよ、人目を忍んで遠路はるばるご苦労。」

ウジョア「この事はバルディビア様の傘下の者たちも知らぬ行動。くれぐれも私がここにいる事は内密にしてくだされ。」

ゴンサロ「分かっておる。チリ総督は現在繊細な位置にあるからな。」

ウジョア「・・。ありがとうございます。」

ゴンサロ「して此度は何用じゃ?
既に送られておる資金と銃兵増援の件助かっておるが、
それについて何か要求でもしにきたのか?」

ウジョア(銃兵増援の件・・何の話だ?取り敢えず、話を進めるか。)

ウジョア「要求だなんて滅相もありません。
ただ僭越ながら進言をしに来ました。」

ゴンサロ「ほう、進言とな・・」

ウジョア「差し出がましい事とは思いますが、我が主から言づてを預かっております。」

ゴンサロ「?・・言うてみよ。」

ウジョア「人材は勢力の宝です。
ここでベナルカサル殿や、ジロン殿などの有力者には
恩赦を施し借りを作っておいた方がよろしいかと。
きっとゴンサロ殿の力になると思います。」

ゴンサロ「確かにやつらが味方につけば、こちらも心強いが・・
しかし、妙だな。
お前はサンティアゴから来たと言っていたが、
その頃は政府と戦も始まっていなかったであろう。」

ウジョア「おっしゃる通りです。
ただ、わが主は戦が起き、
このような展開になる可能性を予測しておりました。
もちろん、恩赦候補のリストの中には戦死してしまった方々もいましたが。」

ゴンサロ「この感じ・・妙に懐かしいな。
しかしバルディビアとはそんな奴だったかのぅ、
あやつも独自の情報網を持ってたりするのか。」

ウジョアは頭を垂れたまま口元を緩ませ、
再びゴンサロを見上げると話しを始めた。

「それと、ヌニェスの件なのですが、
例のパレードの実行は妙案だとは思います。
ただ、その後に関しては丁重に葬るのが良かろうかと・・」

ゴンサロは鋭い目つきでウジョアに詰め寄る。
「おい、それはお前の意見であろう?」

ウジョア「失礼致しました。
もちろんパレードの事に関しては主も予測までは出来ておりません。
ただ、政府側の代表者は死体となったとしても、
丁重に扱うように伝えて欲しいとの事でした。」

ゴンサロ「なんじゃ、それは?
預言者きどりか何か知らんが、
一介のチリ総督がわざわざ俺様にそんな事を言う為に、
おまえを寄越したのか?」

ゴンサロ(今回のバルディビアの支援は表だったものではない。あやつの現状は政府へも中立に見える立ち位置にある。政府へのご機嫌伺いを陰ながらし、両方に良い顔をするつもりか?)

ウジョアはしばらくの間押し黙り、
改めて面と向かう様な雰囲気で話し始めた。
「ゴンサロ様、ここからの話は腹を割って話しとうございます。」


ドサッ!

ウジョアは金銀財宝をゴンサロの前へ広げた。

ゴンサロ「なんじゃ!?
さらなる資金の提供か?」

ウジョア「我が主からというのは間違いありませんが、
それはバルディビアの言伝などではありません。
また、これは私の真の主からのお気持ちで御座います。」

ゴンサロ「なんだと?
お前は相続権を得る為にバルディビアからあらゆる便宜を図って貰ったと聞いておるが?」
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