幽霊の俺が使い魔召喚されたのだが

松林 松茸

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第39話 怪物の計画始動

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「フフフ…ついに地上に出られるぜ」

ミノタウロスとサイクロプス、各5匹ほどの小隊が最後の岩を砕くとリゾートホテルのような豪邸の裏庭に出た。

「よし、魔石でオークとゴブリンを量産するぞ」

そう言いながら魔石を出すとゴブリンとオークが次々と湧き出てくる。

「あの建物を占拠して我々の基地としよう」

そう言うとオークとゴブリン、そしてミノタウロスとサイクロプスの小隊が地上に姿を現す。そろそろ西日が差し刺さった頃だ。きっと家の中の住人もいるだろうと彼らは考える。

「男は食料だ。女は不死の王にでも献上しよう」

そう言いながら彼らは屋敷に向かって進軍してきた。


「何用ですかな?」

不意に彼らの横から声をかけてくるものがあった。ミノタウロスとサイクロプス達が声の主に目をやるとドワーフの執事が冷静な顔をしながら声をかけてきたのだ。

「おやおや、餌が自ら出てきてくれたぞ」

怪物たちはおかしそうに笑いながら武器を携える。

「これは物騒な」

そう言うとドワーフの執事は流れるような動きで怪物たちの銃器を破壊する。

「な…貴様は何者だ!」

「申し遅れました。私はこの屋敷の執事で清水 浩司と申します」

そう名乗ると流れるような動きでオークとゴブリンを一瞬で駆逐した。同時にミノタウロスが持っていた魔石も粉々に砕いた。

「なんだと!」

ミノタウロスとサイクロプスは新たに小銃を構え清水と対峙する。その時だった。

「後ろのお口が無防備ですよ」

その声と共に怪物たちの体が浮き上がりズボンが勝手に脱げだす。そして体が動かなくなり強制的に女豹のポーズをとらされていた。

「何だこれは…」

怪物たちは声の主を見る。するとそこには女子高生の制服を身に纏った美少女が満面の笑みで怪物たちを見ている。和也である。

「とりあえず後ろの口の開発でもしましょうか?」

和也は清水に問いかける。すると清水が口を開く前に怪物たちが口を開いた。

「残念ながらミノタウロスとサイクロプスは両刀だ。男女ともにな。過去の大戦のときに狂戦士にそうされてから今日まで両刀なんだよ」

「そうですか…それでは異種姦なんていかがですか?」

そう言うと和也はサイクロプスを宙に浮かべてミノタウロスの後ろの口にサイクロプスの反り返った一物をねじ込ませてみた。

「ヴォー!…もっと激しく腰を振ってくれ」

「勿論だ」

そう言いながらミノタウロスの後ろの口を激しくサイクロプスが突き出した。辺りにはリズミカルに響く打音と動物の雄叫びのような声が響き渡る。そして十分ほどでそれは終わりを迎える。サイクロプスが白濁液を発射したみたいだ。

「おい、交代させろ!」

ミノタウロスは偉そうに和也に命令する。和也は思わずその命令に従ってしまった。すると今度はミノタウロスが激しく腰を動かしサイクロプスの後ろの口を凌辱しだした。

「ヌヴォー…お前の一物は硬くて最高だ!」

そう叫びながら再び激しい打音と雄叫びが響き渡る。そして更に十分後、ミノタウロスは淫らな笑みを浮かべサイクロプスの後ろの口に腰を押し込んでいた。


和也は我に返りミノタウロスとサイクロプスを引き離した。双方とも後ろの口から白濁液を滴らせながら満足そうにしていた。

「何てことなの!」

不意に後ろから女性の声が響き渡る。洋子だ。

「なんで上位種は両刀なのよ!これでは上位種ホモ計画は実行できないじゃない!!」

そう言いながら悔しそうにする洋子。

「俺達はすっきりしたしそろそろ決着を付けようか」

そう言いながらミノタウロスとサイクロプスは金縛りを力で解こうとする。しかしそれは無駄な抵抗であった。和也の霊気は今や洋子と互角の域に達しているのだ。その力を力だけで破る事は不可能であった。

「計画を聞かせて貰いましょうか」

清水は怪物たちに問いかけた。

「誰が言うかよ。そんな事よりお前らを食ってやるよ」

そう言いながら尚も金縛りに抵抗する怪物たち。

「清水さん…このままでは埒が明きませんよ」

「そうですね」

そう言うと清水は怪物の背中を流れるように突いて行く。すると怪物たちの心臓が飛び出し粉々になる。そして怪物たちは塵となった。


「この穴が奴らのアジトに繋がっているのでしょうか?」

「多分、これが本命の作戦なのでしょう。運悪く竜馬様の屋敷にトンネルが通じてしまったようですが」


それから数時間後、全世界に怪物の真の目的が伝えられた。それでも世界中は主だった混乱は生じなかった。むしろ戦う準備を始めるものが多く出だした。
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