幽霊の俺が使い魔召喚されたのだが

松林 松茸

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第48話 乱戦と乱交

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地下の迷宮では怪物、魔物、人種の連合と3つの勢力が牽制し合っていた。魔物は本来、地上に出てこない。暗黒大陸と人間達の大陸を繋ぐ地下迷宮を怪物が作ったことにより他の迷宮と繋がってしまった。そして結界を書き換えられた事によって呼び寄せてしまったのだ。


「大変です」

偵察をしていた兵士が慌てて司令官の元に来る。

「どうした?」

「魔物が怪物を襲っています」

「それは朗報じゃないか」

「それが…性的な意味で襲っているんです」

録画した映像を見ると大きなクモやワームが上位種族に絡みつき後ろの口を凌辱していた。

「これは…」

「このままではこちらの軍隊の士気が損なわれます」

司令官は唖然とした顔になる。そして映像は直ちに竜馬たちへ送られた。


「まさか…魔物の産卵を見る事になるとは…」

神とドラゴン、王達は唖然としていた。怪物が麻痺させられてから後ろの口を凌辱されている姿はグロすぎて見るに堪えない。

「こんなのを兵士が見たら気分が悪くなるな」

どうやら今、出てきている魔物はワームと巨大なクモ、二足歩行の大きなワニは受精した卵を怪物に産み付けるらしい。そして卵が孵化すれば怪物は魔物の幼体の餌になるみたいだ。

「でも…魔物退治の方が怪物退治より楽ではないか?」

ドラゴンたちが神と王達に問いかける。

「それは確かにそうだが…獣姦なんて見せられたら気持ち悪すぎるだろ」

「でも、魔物は人種に卵を産みつけられませんわ。魔物の食事は瘴気を発する怪物ですから」

洋子はそう言いながら溜息をつく。人種、魔物、怪物は三竦み(さんすくみ)の関係みたいだ。

(これは…一部マニアの兵士を先頭にすれば…)

和也はまたもや変態的な事を考える。

「獣姦マニアの兵士なんて自分から名乗り出ないからな」

竜馬は和也の考えを察して苦言を呈す。

「…それではどうしますか?」

「もう、火炎放射器でも作って焼き払わないか?」

ドワーフの王が気分悪そうにそう言う。

「いや、洞窟を封鎖すれば魔物が怪物を勝手に駆除するだろ。もう無視しないか?」

獣人の王がそう言うと他の王も賛同する。怪物の脅威が去れば平和なのだから。

「それでは当分、監視だけを続けて怪物は無視することにしよう」

神の一言で会議は終わった。


一方、暗黒大陸では大騒ぎになっていた。

「まさか…結界を書き換えられるなんて…」

不死の王が唖然とした顔で呟く。

「このままでは…上位種も魔物の餌食になりかねません」

他の重鎮が悲痛な面持ちで言い放つ。

「神魔融合結界だからねぇ。これは僕でも書き換えられないよ」

不死の王は完全に意気消沈している。

「いや、手はあるよ」

サイクロプスの重鎮が自信有り気に言い放った。

「ロボットスーツを作って戦えば魔物にも勝てる!まあ、動力は旧式になるけどな。それと火炎放射器で魔物を焼き尽くせば良いじゃないか」

「…もう魔法とか関係なくなっているね」

不死の王が悲しそうに言う。リッチは瘴気魔法を使えるから上位種族でいられるのだ。更に不死の王は瘴気魔法の最高峰だから暗黒大陸の王なのだから。

「そうでもないでしょ?不死の王の魔法は神や悪魔と対等に戦えるのだから」

そうミノタウロスは言いながら不死の王を慰める。実際に不死の王の虐殺魔法は相手の攻撃を無効化し相手を死に至らしめる恐ろしいものだ。それは神や魔王とも対等に戦えるのだ。

「そう言ってくれると嬉しいよ。これでエルフか人間の美少女で童貞を捨てられれば言う事なしだけどさ」

「もう、サキュバスでも雇って童貞捨てろよ」

他の者が突っ込みを入れる。

「え~、初体験はプロより素人が良いよ!」

不死の王は再びいじけながら呟いた。

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