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第8話 どこ触りたい?
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女子グループにいる西宮さんが俺に手招きしているので、仕方なく席を立ってから向かう。
――このグループは東雲さん・西宮さんを入れて5人か。残りの3人の女子の名前は…、わからないな。名札を見ないとサッパリだ。
そんな事より、この空気感はヤバい。女子5人の中に俺1人だから恥ずかしい…。
「顔赤くして可愛い~♪×5」
まさかハモるとは…。こんな状況なんだから、顔ぐらい赤くなるって!
「――もう良いよな?」
一応来たんだから、用件は済んだはず。
「待って!」
東雲さんはそう言って、俺の手を握る。
「調子に乗ってごめんね。でも、もうちょっといて欲しいかな」
…そんな風に見つめられたら断りにくいぞ。
「わかった…」
「遊華やるじゃん。もっちゃんの手を握るなんて」
ニヤニヤする西宮さん。
「手? ――あっ」
気付いた彼女は、咄嗟に手を放す。
「ごめんね中君。袖口をつかんだつもりだったんだけど…」
「気にしなくて良いよ」
女子の手があんなに柔らかいとは…。思わぬ収穫だ。
「中本君。制服の上からで良いから、ちょっと体を触らせてくれないかな?」
俺に声をかけてきたのは…、須藤さんか。
「いや、それはちょっと…」
初対面の人に言う事じゃないだろ! それに体を鍛えてないから、触ったところで面白くないはず。
「すーちゃんは男子の体が大好きみたいでね。でも見るだけじゃ我慢できないから、触るために男子の友達が欲しいって」
西宮さんが補足する。というより、とんでもない暴露では? 外見だけではわからないものだ…。
「中本君お願い! 他にお願いできる男子は、今のところいないの!」
「そう言われても…」
「――じゃあ、触り合いっこなら良い? どこ触りたい?」
「はぁ!?」
須藤さん、暴走し過ぎだろ!
「もっちゃんが触りたいところか~。どこだと思う?」
「男子はやっぱりおっぱいでしょ」
「お尻派も意外に多いらしいよ?」
西宮さん・桜岡さん・水川さんが小声で話している。とはいえ、内容はハッキリ聞こえているが…。
「中君…」
「中本君、遠慮しないで!」
不安そうな面持ちの東雲さんに対して、須藤さんは期待に満ちた眼差しを向けてくる。何なんだこの状況は!!
「えーと…」
何とか打開策を考えないと!
「――もうそろそろ、休憩時間が終わるぞ。席に着こう」
偶然教室にある掛け時計を見たら、本当に終わりそうだった。運が良かったぞ。
「…今は無理っぽいね。中本君、考えておいて」
何とかこの場を凌いだが、次の休憩時間はどうなる事やら…。
2限が始まっても先生がすぐ来ないな。少し遅れるのか?
「もっちゃん、すーちゃんはガチだよ。スマホの待ち受けを見た事あるんだけど、アニメキャラの半裸だったからね~。好きじゃないとできないでしょ?」
後ろの席の西宮さんが小声で話しかけてきた。
「そう…かもな」
不安にさせる事言わないでくれ!
「中君。須藤さんの胸とかお尻触ったりしないよね?」
「しないしない!」
それらはどう考えてもアウトだろ。
「すーちゃんが暴走しないように、あたし達が見守るからさ。安心してよ」
「頼んだ…」
そう返事して間もなく、先生が教室に入って来た。さて、切り替えるとするか!
――このグループは東雲さん・西宮さんを入れて5人か。残りの3人の女子の名前は…、わからないな。名札を見ないとサッパリだ。
そんな事より、この空気感はヤバい。女子5人の中に俺1人だから恥ずかしい…。
「顔赤くして可愛い~♪×5」
まさかハモるとは…。こんな状況なんだから、顔ぐらい赤くなるって!
「――もう良いよな?」
一応来たんだから、用件は済んだはず。
「待って!」
東雲さんはそう言って、俺の手を握る。
「調子に乗ってごめんね。でも、もうちょっといて欲しいかな」
…そんな風に見つめられたら断りにくいぞ。
「わかった…」
「遊華やるじゃん。もっちゃんの手を握るなんて」
ニヤニヤする西宮さん。
「手? ――あっ」
気付いた彼女は、咄嗟に手を放す。
「ごめんね中君。袖口をつかんだつもりだったんだけど…」
「気にしなくて良いよ」
女子の手があんなに柔らかいとは…。思わぬ収穫だ。
「中本君。制服の上からで良いから、ちょっと体を触らせてくれないかな?」
俺に声をかけてきたのは…、須藤さんか。
「いや、それはちょっと…」
初対面の人に言う事じゃないだろ! それに体を鍛えてないから、触ったところで面白くないはず。
「すーちゃんは男子の体が大好きみたいでね。でも見るだけじゃ我慢できないから、触るために男子の友達が欲しいって」
西宮さんが補足する。というより、とんでもない暴露では? 外見だけではわからないものだ…。
「中本君お願い! 他にお願いできる男子は、今のところいないの!」
「そう言われても…」
「――じゃあ、触り合いっこなら良い? どこ触りたい?」
「はぁ!?」
須藤さん、暴走し過ぎだろ!
「もっちゃんが触りたいところか~。どこだと思う?」
「男子はやっぱりおっぱいでしょ」
「お尻派も意外に多いらしいよ?」
西宮さん・桜岡さん・水川さんが小声で話している。とはいえ、内容はハッキリ聞こえているが…。
「中君…」
「中本君、遠慮しないで!」
不安そうな面持ちの東雲さんに対して、須藤さんは期待に満ちた眼差しを向けてくる。何なんだこの状況は!!
「えーと…」
何とか打開策を考えないと!
「――もうそろそろ、休憩時間が終わるぞ。席に着こう」
偶然教室にある掛け時計を見たら、本当に終わりそうだった。運が良かったぞ。
「…今は無理っぽいね。中本君、考えておいて」
何とかこの場を凌いだが、次の休憩時間はどうなる事やら…。
2限が始まっても先生がすぐ来ないな。少し遅れるのか?
「もっちゃん、すーちゃんはガチだよ。スマホの待ち受けを見た事あるんだけど、アニメキャラの半裸だったからね~。好きじゃないとできないでしょ?」
後ろの席の西宮さんが小声で話しかけてきた。
「そう…かもな」
不安にさせる事言わないでくれ!
「中君。須藤さんの胸とかお尻触ったりしないよね?」
「しないしない!」
それらはどう考えてもアウトだろ。
「すーちゃんが暴走しないように、あたし達が見守るからさ。安心してよ」
「頼んだ…」
そう返事して間もなく、先生が教室に入って来た。さて、切り替えるとするか!
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