バイト先に男子更衣室がないので、女子更衣室を使う事になりました

あかせ2

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第14話 まさかの協力が始まる?

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 更衣室にいた俺・奈々さん・鈴さんの3人は店に戻って来た。梓さんはシフトが終わったから着替え中だ。

「ずいぶん長くいたわね。何してたの?」

恵さんの疑問はもっともだ。なんて言おうか…。

「翔ちゃんに脱いでもらったんだよ。同じところを見せ合うのは普通でしょ?」

「そうね」

そうなの? 何も言わない鈴さんも同じ考えだろう。普通じゃないと思った俺はおかしいのか?

「空松君、次から調理の研修もするわ。流れは見てるはずだからわかると思うけど、実際にやると大変かもね」

「わかりました。明日はよろしくお願いします!」

「接客の練習も部屋でしておくと良いわ。スムーズに言えるように、慣れておくのがベストよ」

「はい」

噛まない事を意識するとゆっくり話しがちだ。それは奈々さんに指摘されてるから改善しないと。(10話参照)

「あずっちゃんに『Hしようぜ』って言う時に噛んだら恥ずかしいよ~」

そんな時来る訳ないだろ…。

「そう? むしろリラックスできて良いんじゃない? 梓お姉ちゃんがその時になったら、めちゃ緊張すると思うからさ~」

「確かにそうかも。リンリンは中学生のくせにわかってるね~」

「“くせに”は余計」

――更衣室の扉が開き、着替え終わった梓さんが出てきた。

「姉さん、私は先に上がるわね」

「お疲れ様。気を付けて帰るのよ」

「じゃあウチも帰ろうかな。バイバイ、恵お姉さん♪」

「鈴ちゃんも気を付けてね♪」

「あたしはめぐっさんとについて話したいから残るわ」

「奈々、今後の計画って何?」

「それを今言う訳ないじゃん。翔ちゃんが来てくれたから、やりたい事が色々思い付く訳よ」

ニヤニヤしながら言ってるし、ロクでもない事だと思う…。

「空松君はこの店唯一の男の子だから、わたし達と親睦を深められるようなイベントがあると良いわよね♪」

「姉さんの言いたい事はわかるけど、変なイベントは止めてよ? ――それじゃあ」

梓さんが店を出たので、俺と鈴さんも続く。それからは途中まで一緒に帰った。


 自宅の風呂に入りながら、接客について考える。接客で言うワードはそこそこあるが『いらっしゃいませ』・『ごゆっくりどうぞ』・『ありがとうございました』ぐらいはスムーズに言えるようにしたい。

「いらっしゃいませ…」

風呂場だから余程の大声でない限り、近所に迷惑をかける事はないはずだ。それはわかってるのに、思ったように声が出せない。

やはり雰囲気が大切か? もしくは相手がいるかどうかか? そんな事を考えながらのんびり過ごす…。


 翌日。今日も梓さんと一緒に登校するため待ち合わせ場所に向かう。――彼女がもういるな。

「おはよう梓さん」

「おはよう空松くん。2人きりでもちゃんと名前で呼ぶようになったわね」

「それ気にしてたの?」(7話参照)

「そりゃそうよ。普通に考えれば、最初は同級生の私になるはずだし…」

後半少しモジモジしてるのが可愛い、なんて言ったら怒られそうだ。

「さて、そろそろ行きましょうか」

「そうだね」


 それ以降、大した会話はできずに登校する俺達。そして教室に着き、それぞれ自席に着く。

できれば梓さんと席が近いと良いんだが、そう都合良く行かないか。いつか来る席替えでそうなる事を祈るしかない。

スマホで時間を潰している内にホームルームの時間になった。それを適当に聞いた後、1限の現代文がすぐ始まる。担任と1限の担当が同じだとこうなるんだよな…。

「今日はみんなに課題を出したいと思う」

課題? 面倒なのは勘弁してほしいんだが…。

「課題の内容は『2人で協力して小説を書く事』だ。このクラスは男女の人数が同じだから、男女ペアでやってもらおう」

「何でですか~?」
クラスメートの女子が尋ねる。

「みんなもわかる通り、男女は体付きと共に考え方も違う。だから意見を言い合えば、面白い小説を書けるはずだ」

言ってる事は間違ってないが、そう簡単に行くか?

「もし先生の目に留まる小説を書いたら、そのペアにはたくさん加点するぞ。ジャンルや書き方は問わないから、難しく考えずに挑戦して欲しい」

俺のペアになってくれそうな女子は梓さんしかいないぞ。後で話をしないと…。

「さて、課題の事はここまでにしよう。前回はどこまでやったかな…?」

いよいよ授業に入るようだ。気合を入れるとしよう!
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