papillon

乙太郎

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prolugue

prologue

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ーあの日も俯瞰で今日をみつめてた。

わたしもぼくもみんなの1人。
コウフクでいて、マットーな
ユイイツムニの将来たからもの
やたら丁寧な立て看板に
てをのばしながら、靴音ならす。

ー「退屈だ」なんて他人行儀だった

せっせせっせといっぽいっぽ。
走る様に、集める様に、
かわくように、おぼれるように。
いつしかソレが鳴いていることさえ
忘れるほどただ正確に
過ぎた昨日を刻む歯車。

ーああ、どうして
きづかなかったんだろう。

広げた腕を諌める塔は
った空を冷たく阻み、
止まった足を咎める甃は
しげった草木を澱にて覆う。

ービルの合間にむけた鬱眼まなこ

果てなき世界に帷がおりて
たまらず両手で光を閉ざした。

ー映る刹那に瞬く閃光ショート
忘れるはずもない。
アタシはこの背に刻むでしょう。
あの終わりのように鮮烈きれいな紋様を。





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