学校の大事件は、偽ラブレターが始まりでして…

高草木文歌

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偽ラブレターの巻

──手紙

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「…なるみが書いたの?」
手紙にはこう書いてあった。

『るいくんへ   私はるいくんのことが好きです。岡田くんとは100年後に別れる予定です。もし、私のことが好きだったら、死んでください。大好きです♡』

岡田くんとはなるみの彼氏のことである。

「書いてないっ!」
そりゃそうだ。なるみには岡田くんがいるし、なるみはこの前、るいからのお遊び告白を断ったばかりだ。断った相手にラブレターを送るなんてありえない。それに…
「字が汚い」
なるみはすごく字が可愛いくて、上手で、ラブレターの字とは、全く違った。
「これ二枚目なんだ。」
「えぇ!?二枚目!?」
るいは先月あった合唱コンクールの時にも、全く同じ内容の手紙をもらったらしい。
「大好きなのに死んでくださいって日本語おかしくない?」
「それな!」
「…これ、ここあちゃんかも」
ここあちゃんは、るいのことが好きで、みんなからの嫌われ者。字も汚いし、ここあちゃんの可能性が高い。
「確かに…これここあちゃんかも」
「じゃあどうする?」
今は午後6時。
今この時会議でも始めてしまうと、おそくなってしまう。
「明日にしよ。7時50分には学校ね!」
そう言って私達は解散した。
この探偵みたいなことするの、すごく楽しくて…
ワクワクが止まらなかった。
帰ったら真っ先にその話。
分からなそうに聞いていた妹の顔は面白かった。
明日はいつもより早く学校に行くことになる。
早めに寝るしかない。
「もう寝る」
とは言っても、私は簡単に寝れる体質ではない。
結局布団に入って二時間後に寝ることが出来た。

✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼

────学校にて

ふぁぁぁ…眠い…
「お!るら!」
あ、この声は…ふぁぁぁ…
「るきと…」
彼はるきと。私の彼氏です…ふぁ…いつも楽しく話してます…結構の変態です。
「やっほー…」
「眠そうだな、ベッド行くか?」
ふふっと笑いながらいうるきと。
まぁ、なんとなく意味は分かっている。
「また今度ね…」
「けっ…はいはーい」
るきとは自分の教室へ走っていった。

もう少しで7時50分になる。
事件現場である1年4組に私は移動した。
そこにはもう既に人は集まっていた。
「あ!るらちゃん!」
「やっほー」
「じゃあ始めようか」

「手紙は?」
「はい、これ」
なるみの手から、ぐしゃぐしゃになった小さなメモ用紙が出てきた。
それは二つに破れている。
「…この字、やっぱりここあちゃんだと思う」
みんながそう思った。
ちなみにここあちゃんは、声を出して笑わず、髪から大量のふけが出てきたりなど、気色悪いで有名だ。
「じゃあここあちゃん本人に聞く?」
「んー…」
本人に聞いたとしても、答えはわかってる。
「違う、やってない」きっとそうだ。
「やったよ」なんていう奴じゃない。
「じゃあ俺、話つけてくるわ」
「はぁ!?」
「え、え、ダメ…なんすか?」
「まだ決定的な証拠がないじゃないの」
「まぁそうだけど…」
いつかこの学校が、平和になればいいけど。
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