1 / 51
プロローグ
しおりを挟む
僕の両親はαとΩの同性夫婦だ。
遥は父さんの番つがいらしいけど、僕からみたら、やたら仲が良い事は認めるけれど、一般的な夫婦とさほど変わらないと思う。
まぁヒートの時の遥は辛そうではあるけど、そこは父さんにしか治める事は出来ないから、違う所と言ったら、それぐらいだと思っている。
僕はと言えば、見た目が遥に似ているらしく美人や奇麗といった言葉は聞き慣れているから、まったく褒め言葉とは思えなかった。
幼い頃は、身体も細く小さかった事もあり女の子に間違われる事がほとんどたった。
それが8才を過ぎた頃に、同級生たちが次々とバース診断が出始めると、まだ僕には結果が出ていないのに、遥に似ていると言う事だけでΩっぽいと思われることが増えていった。
それに関して否定も肯定もした事がないのにも関わらず、Ωだと思う人が日に日に増えていったが、あえて否定するのも面倒で放置した結果、Ω認定されていた。
僕のバース性は本当はαだ。
その事を知っているのは両親と、学校の一部の先生だけだった、もし何かが有った時に先生が知らないと困るとの事で父さんが先生に話したのだった。
他の人には、父さんも遥も言いたければ言えば良いし楓の好きにしなさいと僕の気持ちを尊重してくれていた。
もうすぐ高校入学、綿密に練った計画の元に僕は2つ年上の幼馴染の翠くんを追いかける為に同じ高校を内緒で受け、思惑通りに首席を回避しつつギリギリの点数で合格するミッションを達成させた。
なるべく目立たずに、翠くんだけを愛でる高校生活を送りたいと思うのだった。
✽✽✽✽
「楓!」
名前を呼ばれて振り返ると、中学からの腐れ縁でもあり親友の空くんが手を振っていた。
空くんに、おはよ~と言いながら手を振ると小走りで僕の元へと駆けてきた。
「楓の顔立ちと体系マジでエグい、遠くからでも分かるしヤバ」
そう言いながらコロコロと換わる空くんの表情が面白くて頬が緩んだ。
「なんだよ……その笑顔……まじでヤバいだろ!」
顔を赤らめた空くんは両手で、顔を覆いながらヤバいとエグいを連呼していた。
空くんは僕に対して普通に接してくれる、他の人みたいにΩなのと聞いたり、陰口を言うこともないので本当に感謝している。
「空くんだって僕から見たらヤバくてエグいよ。」
あえて空くん風に言ってみると、凄く嬉しそうに顔を崩してマジ!?イケてる?楓に言われると上がるわ~と言いながら、にこにこしていた。
そんな空くんを見ているだけで入学の緊張が和らぐようだった。
「そうだ楓、うちの学校に両親ともαのサラブレッドの先輩が居るらしいよ、知ってた?」
僕は分からないと答えると空くんは、確か生徒会長がそのαみたいだよと教えてくれた。
僕はさほど興味がなく、そうなんだ……とだけ答えると空くんは本能的にα1人でも怖いのに生粋のαとかヤバすぎると言いながら俺の腕にしがみついて居るけど、僕のことは怖くないのかな?と思ったりした。
空くん重いよ~と腕を揺らすと、ごめんと言いながら何かに気付いた様に目を大きく開いた。
「楓!その耳のピアスなんなんだよ!いつ増やした?ガチでかっけぇ~」
凄く褒めてくれる空くんに、そらくんもやる?と聞いたら痛そうだから遠慮すると断れた。
見た目は、派手なのにこういう所は可愛いんだよな……と思うと全てを見せあってる空くんの彼氏が羨ましかった。
僕だって、翠くんの好みになりたいし好きになって貰いたいし、僕だけに夢中になって貰ってドロドロに甘やかしたい。
けれど今は翠くんを見つけることが出来るか心配になってきた。
この門をくぐったら、入学式だ!翠くん絶対に見つけてあげるから待っててね。
遥は父さんの番つがいらしいけど、僕からみたら、やたら仲が良い事は認めるけれど、一般的な夫婦とさほど変わらないと思う。
まぁヒートの時の遥は辛そうではあるけど、そこは父さんにしか治める事は出来ないから、違う所と言ったら、それぐらいだと思っている。
僕はと言えば、見た目が遥に似ているらしく美人や奇麗といった言葉は聞き慣れているから、まったく褒め言葉とは思えなかった。
幼い頃は、身体も細く小さかった事もあり女の子に間違われる事がほとんどたった。
それが8才を過ぎた頃に、同級生たちが次々とバース診断が出始めると、まだ僕には結果が出ていないのに、遥に似ていると言う事だけでΩっぽいと思われることが増えていった。
それに関して否定も肯定もした事がないのにも関わらず、Ωだと思う人が日に日に増えていったが、あえて否定するのも面倒で放置した結果、Ω認定されていた。
僕のバース性は本当はαだ。
その事を知っているのは両親と、学校の一部の先生だけだった、もし何かが有った時に先生が知らないと困るとの事で父さんが先生に話したのだった。
他の人には、父さんも遥も言いたければ言えば良いし楓の好きにしなさいと僕の気持ちを尊重してくれていた。
もうすぐ高校入学、綿密に練った計画の元に僕は2つ年上の幼馴染の翠くんを追いかける為に同じ高校を内緒で受け、思惑通りに首席を回避しつつギリギリの点数で合格するミッションを達成させた。
なるべく目立たずに、翠くんだけを愛でる高校生活を送りたいと思うのだった。
✽✽✽✽
「楓!」
名前を呼ばれて振り返ると、中学からの腐れ縁でもあり親友の空くんが手を振っていた。
空くんに、おはよ~と言いながら手を振ると小走りで僕の元へと駆けてきた。
「楓の顔立ちと体系マジでエグい、遠くからでも分かるしヤバ」
そう言いながらコロコロと換わる空くんの表情が面白くて頬が緩んだ。
「なんだよ……その笑顔……まじでヤバいだろ!」
顔を赤らめた空くんは両手で、顔を覆いながらヤバいとエグいを連呼していた。
空くんは僕に対して普通に接してくれる、他の人みたいにΩなのと聞いたり、陰口を言うこともないので本当に感謝している。
「空くんだって僕から見たらヤバくてエグいよ。」
あえて空くん風に言ってみると、凄く嬉しそうに顔を崩してマジ!?イケてる?楓に言われると上がるわ~と言いながら、にこにこしていた。
そんな空くんを見ているだけで入学の緊張が和らぐようだった。
「そうだ楓、うちの学校に両親ともαのサラブレッドの先輩が居るらしいよ、知ってた?」
僕は分からないと答えると空くんは、確か生徒会長がそのαみたいだよと教えてくれた。
僕はさほど興味がなく、そうなんだ……とだけ答えると空くんは本能的にα1人でも怖いのに生粋のαとかヤバすぎると言いながら俺の腕にしがみついて居るけど、僕のことは怖くないのかな?と思ったりした。
空くん重いよ~と腕を揺らすと、ごめんと言いながら何かに気付いた様に目を大きく開いた。
「楓!その耳のピアスなんなんだよ!いつ増やした?ガチでかっけぇ~」
凄く褒めてくれる空くんに、そらくんもやる?と聞いたら痛そうだから遠慮すると断れた。
見た目は、派手なのにこういう所は可愛いんだよな……と思うと全てを見せあってる空くんの彼氏が羨ましかった。
僕だって、翠くんの好みになりたいし好きになって貰いたいし、僕だけに夢中になって貰ってドロドロに甘やかしたい。
けれど今は翠くんを見つけることが出来るか心配になってきた。
この門をくぐったら、入学式だ!翠くん絶対に見つけてあげるから待っててね。
90
あなたにおすすめの小説
胎児の頃から執着されていたらしい
夜鳥すぱり
BL
好きでも嫌いでもない幼馴染みの鉄堅(てっけん)は、葉月(はづき)と結婚してツガイになりたいらしい。しかし、どうしても鉄堅のねばつくような想いを受け入れられない葉月は、しつこく求愛してくる鉄堅から逃げる事にした。オメガバース執着です。
◆完結済みです。いつもながら読んで下さった皆様に感謝です。
◆表紙絵を、花々緒さんが描いて下さいました(*^^*)。葉月を常に守りたい一途な鉄堅と、ひたすら逃げたい意地っぱりな葉月。
地味メガネだと思ってた同僚が、眼鏡を外したら国宝級でした~無愛想な美人と、チャラ営業のすれ違い恋愛
中岡 始
BL
誰にも気づかれたくない。
誰の心にも触れたくない。
無表情と無関心を盾に、オフィスの隅で静かに生きる天王寺悠(てんのうじ・ゆう)。
その存在に、誰も興味を持たなかった――彼を除いて。
明るく人懐こい営業マン・梅田隼人(うめだ・はやと)は、
偶然見た「眼鏡を外した天王寺」の姿に、衝撃を受ける。
無機質な顔の奥に隠れていたのは、
誰よりも美しく、誰よりも脆い、ひとりの青年だった。
気づいてしまったから、もう目を逸らせない。
知りたくなったから、もう引き返せない。
すれ違いと無関心、
優しさと孤独、
微かな笑顔と、隠された心。
これは、
触れれば壊れそうな彼に、
それでも手を伸ばしてしまった、
不器用な男たちの恋のはなし。
ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学時代後輩から逃げたのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
【完結】※セーブポイントに入って一汁三菜の夕飯を頂いた勇者くんは体力が全回復します。
きのこいもむし
BL
ある日突然セーブポイントになってしまった自宅のクローゼットからダンジョン攻略中の勇者くんが出てきたので、一汁三菜の夕飯を作って一緒に食べようねみたいなお料理BLです。
自炊に目覚めた独身フリーターのアラサー男子(27)が、セーブポイントの中に入ると体力が全回復するタイプの勇者くん(19)を餌付けしてそれを肴に旨い酒を飲むだけの逆異世界転移もの。
食いしん坊わんこのローグライク系勇者×料理好きのセーブポイント系平凡受けの超ほんわかした感じの話です。
のほほんオメガは、同期アルファの執着に気付いていませんでした
こたま
BL
オメガの品川拓海(しながわ たくみ)は、現在祖母宅で祖母と飼い猫とのほほんと暮らしている社会人のオメガだ。雇用機会均等法以来門戸の開かれたオメガ枠で某企業に就職している。同期のアルファで営業の高輪響矢(たかなわ きょうや)とは彼の営業サポートとして共に働いている。同期社会人同士のオメガバース、ハッピーエンドです。両片想い、後両想い。攻の愛が重めです。
陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。
陽七 葵
BL
主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。
しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。
蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。
だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。
そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。
そこから物語は始まるのだが——。
実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。
素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪
【完結】異世界から来た鬼っ子を育てたら、ガッチリ男前に育って食べられた(性的に)
てんつぶ
BL
ある日、僕の住んでいるユノスの森に子供が一人で泣いていた。
言葉の通じないこのちいさな子と始まった共同生活。力の弱い僕を助けてくれる優しい子供はどんどん大きく育ち―――
大柄な鬼っ子(男前)×育ての親(平凡)
20201216 ランキング1位&応援ありがとうごございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる