17 / 18
本当の気持ち
しおりを挟む
久しぶりに蒼との登校に気恥ずかしさを感じながらも、昨日のことを思い出して無意識に口元が緩むのを止めることが出来なかった。
学校に着いてお互いの教室へと向かうために蒼と別れ教室へと入ると小さな違和感を感じた。
その違和感に気付いたのは帰りのホームルームが終わった後だった。
今日1日、舞に話しかけられる事もなく目も合わせては貰えなかった、思い当たる節がありすぎたが舞とは、きちんと話をしたいと思い、いつもより大きめな声で舞の事を呼んだ。
一瞬目があったように見えたが舞はそのまま教室を出ていってしまった。
俺は慌てて追いかけて更に大きな声で舞の名前を呼んだ。
「ちゃんと話がしたいから待って」
そう俺が伝えると怪訝そうな顔をしつつも、2人で話せる所に行こうと言われ中庭の目立たない場所にあるベンチで話をする事になった。
お互いにベンチに座るも今までには無い距離感に、舞には俺が何を言いたいのか気付いていそうだった。
俺は舞と目を合わせることが出来ず、自分の靴先を見続ける事しか出来ず、時間だけが流れていった。
このままでは今までと変わらない、言葉で伝えなければと意を決して。
舞ごめん
そう伝えようとした時、舞が真っ直ぐに前を見て話し始めた。
「夏樹あやまらないで……今だから言えるけど本当は私ね、ずっと前から橘君のことが好きだったんだ……」
そう言われて俺は、舞も今までの子達と一緒だったんだと思うと胸が締め付けられる気分だった。
けれど今の俺は舞の話を遮らず、最後まで話を聞く事が舞に出来る最後の事だと感じた。
俺が何も言わないのを感じたのか舞は話を続けた。
「私ね、どんな手を使ってでも橘君と仲良くなりたかったの、あわよくば彼女になれないかな?とも思ってたんだよね」
舞は大きく深呼吸をすると更に話を続けた。
「橘君に近づくには……夏樹を利用するのが手っ取り早いと思って好きでもない夏樹に近づいた……それなのに付き合って行くうちに、どんどん夏樹に惹かれている自分もいたの……」
そう言うと舞は何かを考えるように黙ってしまった、俺は舞へと顔を向けると今まで見たことのない表情をしていた。
俺が舞へと向ける視線に気付いたのか俺の方は見ずに更に話を続けた。
好きだったから夏樹が誰を見ていたのか分かったよ……
好きだったから橘君が誰を見ていたのか知ってるよ……
そう言う舞の目に光るものが見えた気がした……けれど、すぐにベンチから立ち上がったので定かではなかった。
「舞、傷付けてごめん……」
舞は、今まで通りではいられないけどクラスメイトとしては、これからもヨロシクねと言うと振り返りもせずに俺のもとから離れていった。
俺の曖昧な感情で舞も蒼も傷付けてしまった、思春期特有なものと言われれば、そうなのかもしれない。
それでも俺が、ちゃんと考えて行動していればと反省しても足りないぐらいだ。
ベンチに座りあかね色に染まった空を見ながら、自分の気持の整理して確信する。
俺は蒼が恋愛対象として好きだ、そこに男とか女とかは関係ない、蒼だから一緒に居たい。
この気持を蒼にちゃんと伝えたい……
俺の中に何かがストンと落ちた気がした……
そんな事を考えていた俺に背後から近づく人影によって、俺をこの夕焼けのように顔を染められる事になるのは思っても居なかった。
学校に着いてお互いの教室へと向かうために蒼と別れ教室へと入ると小さな違和感を感じた。
その違和感に気付いたのは帰りのホームルームが終わった後だった。
今日1日、舞に話しかけられる事もなく目も合わせては貰えなかった、思い当たる節がありすぎたが舞とは、きちんと話をしたいと思い、いつもより大きめな声で舞の事を呼んだ。
一瞬目があったように見えたが舞はそのまま教室を出ていってしまった。
俺は慌てて追いかけて更に大きな声で舞の名前を呼んだ。
「ちゃんと話がしたいから待って」
そう俺が伝えると怪訝そうな顔をしつつも、2人で話せる所に行こうと言われ中庭の目立たない場所にあるベンチで話をする事になった。
お互いにベンチに座るも今までには無い距離感に、舞には俺が何を言いたいのか気付いていそうだった。
俺は舞と目を合わせることが出来ず、自分の靴先を見続ける事しか出来ず、時間だけが流れていった。
このままでは今までと変わらない、言葉で伝えなければと意を決して。
舞ごめん
そう伝えようとした時、舞が真っ直ぐに前を見て話し始めた。
「夏樹あやまらないで……今だから言えるけど本当は私ね、ずっと前から橘君のことが好きだったんだ……」
そう言われて俺は、舞も今までの子達と一緒だったんだと思うと胸が締め付けられる気分だった。
けれど今の俺は舞の話を遮らず、最後まで話を聞く事が舞に出来る最後の事だと感じた。
俺が何も言わないのを感じたのか舞は話を続けた。
「私ね、どんな手を使ってでも橘君と仲良くなりたかったの、あわよくば彼女になれないかな?とも思ってたんだよね」
舞は大きく深呼吸をすると更に話を続けた。
「橘君に近づくには……夏樹を利用するのが手っ取り早いと思って好きでもない夏樹に近づいた……それなのに付き合って行くうちに、どんどん夏樹に惹かれている自分もいたの……」
そう言うと舞は何かを考えるように黙ってしまった、俺は舞へと顔を向けると今まで見たことのない表情をしていた。
俺が舞へと向ける視線に気付いたのか俺の方は見ずに更に話を続けた。
好きだったから夏樹が誰を見ていたのか分かったよ……
好きだったから橘君が誰を見ていたのか知ってるよ……
そう言う舞の目に光るものが見えた気がした……けれど、すぐにベンチから立ち上がったので定かではなかった。
「舞、傷付けてごめん……」
舞は、今まで通りではいられないけどクラスメイトとしては、これからもヨロシクねと言うと振り返りもせずに俺のもとから離れていった。
俺の曖昧な感情で舞も蒼も傷付けてしまった、思春期特有なものと言われれば、そうなのかもしれない。
それでも俺が、ちゃんと考えて行動していればと反省しても足りないぐらいだ。
ベンチに座りあかね色に染まった空を見ながら、自分の気持の整理して確信する。
俺は蒼が恋愛対象として好きだ、そこに男とか女とかは関係ない、蒼だから一緒に居たい。
この気持を蒼にちゃんと伝えたい……
俺の中に何かがストンと落ちた気がした……
そんな事を考えていた俺に背後から近づく人影によって、俺をこの夕焼けのように顔を染められる事になるのは思っても居なかった。
80
あなたにおすすめの小説
【完結】後悔は再会の果てへ
関鷹親
BL
日々仕事で疲労困憊の松沢月人は、通勤中に倒れてしまう。
その時に助けてくれたのは、自らが縁を切ったはずの青柳晃成だった。
数年ぶりの再会に戸惑いながらも、変わらず接してくれる晃成に強く惹かれてしまう。
小さい頃から育ててきた独占欲は、縁を切ったくらいではなくなりはしない。
そうして再び始まった交流の中で、二人は一つの答えに辿り着く。
末っ子気質の甘ん坊大型犬×しっかり者の男前
勇者様への片思いを拗らせていた僕は勇者様から溺愛される
八朔バニラ
BL
蓮とリアムは共に孤児院育ちの幼馴染。
蓮とリアムは切磋琢磨しながら成長し、リアムは村の勇者として祭り上げられた。
リアムは勇者として村に入ってくる魔物退治をしていたが、だんだんと疲れが見えてきた。
ある日、蓮は何者かに誘拐されてしまい……
スパダリ勇者×ツンデレ陰陽師(忘却の術熟練者)
俺の好きな男は、幸せを運ぶ天使でした
たっこ
BL
【加筆修正済】
7話完結の短編です。
中学からの親友で、半年だけ恋人だった琢磨。
二度と合わないつもりで別れたのに、突然六年ぶりに会いに来た。
「優、迎えに来たぞ」
でも俺は、お前の手を取ることは出来ないんだ。絶対に。
好きなあいつの嫉妬がすごい
カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。
ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。
教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。
「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」
ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」
【8話完結】僕の大切な人はBLゲームの主人公でした。〜モブは主人公の幸せのためなら、この恋も諦められます〜
キノア9g
BL
転生先は、まさかのBLゲームの世界。
モブであるリセルは、恋を自覚した瞬間、幼馴染・セスがこの世界の“主人公”だと気づいてしまう。
このまま一緒にいても、いつか彼は攻略対象に惹かれていく運命——それでも、今だけは傍にいたい。
「諦める覚悟をしたのに、どうしてこんなにも君が愛おしいんだろう」
恋の終わりを知っているモブと、想いを自覚していく主人公。
甘さと切なさが胸を締めつける、すれ違いから始まる運命の物語。
全8話。
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
【8話完結】強制力に負けて死に戻ったら、幼馴染の様子がおかしいのですが、バグですか?
キノア9g
BL
目が覚めたら、大好きだったRPGの世界に転生していた。
知識チートでなんとか死亡フラグを回避した……はずだったのに、あっさり死んで、気づけば一年前に逆戻り。
今度こそ生き残ってみせる。そう思っていたんだけど——
「お前、ちょっと俺に執着しすぎじゃない……?」
幼馴染が、なんかおかしい。妙に優しいし、距離が近いし、俺の行動にやたら詳しい。
しかも、その笑顔の奥に見える“何か”が、最近ちょっと怖い。
これは、運命を変えようと足掻く俺と、俺だけを見つめ続ける幼馴染の、ちょっと(だいぶ?)危険な異世界BL。
全8話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる