命、からがら尽きる

四季坊

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祈り

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 僕は今年の誕生日でついに20歳を迎える。
 迎えるというか、あの世からお迎えが近づいてくる。

 いつからか、この世界の存在について考えるようになった。
 誰にでもそういう時期はあるのだろうか。
 考えれば考えるほど可能性は広がり、検証のしようがない条件ばかり思い浮かんだ。
 
 いつもならこの辺で突拍子もなく、死ねば解決するのだろうかと考えて実行しているところだが、そんなに死んでいては命がいくつあっても足りない事に気がついた。

 どうしても気になることがあるとすれば、この世界で神様を崇拝し、良い行いを積み重ねるといつか安らかな別世界に行ける、という通説には疑問が残る。
 死を不吉と捉えておきながら、その恐怖をなぜ薄れさせるのだろうか。
 悪い行いを減らすためなのか、避けようのない死を甘んじて受け入れた結果なのか定かではないが、死後が安らかなのであればそちらに行きたがる人も出てくるのではないか。

 ちなみに僕は何を聞いても死が怖くてたまらない。
 これまでの人生で僕はずっとうずくまってきた。

 しかし、20歳を控えた僕は一味違う。
 どうしようもない事を考える時間があるのならいっそ神にでも祈ってみようかと考えはじめた。

 そう思って目を上げたのも束の間、僕は死神と目を合わせてしまった。

 僕はそれから当然のごとく死んでしまうのだが、気づけば僕を殺したあの死神に、絶えず祈りを捧げる僕がいた。
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