転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。

31.サーシャとランチ

午前授業が終わり、ランチの時間になった。
私とシリウス様は朝からずっと隣の席で授業を受けていた。

授業が終わると皆それぞれ食堂に向かう生徒や校舎の庭に行く生徒がいた。
私も食堂に行こうと席を立とうとしていた。

「スレイちゃん、ランチはどうするの？」
隣に座っていたシリウス様が私に話しかけた。

「私は食堂に行こうと思ってますの。」
「誰かと行くの？」

「私は…」
「あ！いたいた！！スレイ様～！お迎えに来ましたよ。ご飯一緒に食べましょ～！」

教室の入り口でサーシャが私に手を振りながら笑顔で立っていた。

明るく私をランチに誘ってくれるサーシャがいるだけで心強くなった。

「サーシャさん！今行きますね！」

私は嬉しくなりルンルンで食堂へ行く準備をした。

「シリウス様、私はサーシャさんと食堂でランチ食べてきますわ。また後で…」
「待って…！」
とサーシャのところへ向かおうとした私の手をシリウス様は掴んだ。

「僕も一緒に行く。」

えぇ…。何故…
あ、もしかして今この瞬間、サーシャに一目惚れとかでもしたのかな…？

これはシリウス様を見張る絶好のタイミングかも！

「是非、一緒に行きましょう！」

サーシャの所まで2人で行くと、サーシャは私についてきたシリウス様の顔をみていた。
「僕も食堂まで一緒に行っていいかな？」
シリウス様はニコッと笑顔で話した。

「はい！勿論です。皆で一緒にいきましょう！」

サーシャも笑顔で返し3人で食堂へと向かった。

「シリウス様、私たちはこの席でランチを食べますわね。」
「じゃぁ僕もここで…。」

え！？と、ついビックリした表情をしてしまった。

「え…？駄目…かな？？」

子犬の様な可愛い顔で上目遣いしてくるシリウス様。

「いえ、てっきり私は他のどなたかと一緒にランチを約束しているのかと思ってましたの。シリウス様、ここで一緒に食べましょう。」

「良かった！僕1人で寂しくご飯を食べる所だったよ～。ありがとうスレイちゃん。」

シリウス様は楽しそうにご飯を取りに行った。


よく考えたらこの状況…物語と少しちがうけどサーシャとシリウス様、何か進展するのかしら？

そうだとしたら…私いる？？いや、明らかに邪魔よね。

メインキャラの2人とモブ以下の私…。
ここにいる事が少し気まずく感じてしまった。