41 / 157
41.悪役令嬢との出会い(2)
しおりを挟む
やられた…。
やっぱり何事もなく終わるわけなかったか…
勢いよく落とされた私は全身水の中に入ってしまった。泳ぎが苦手なわけでもないけど流石に服のままだと身動きが取りづらい。
やっと水面から顔を出すとクスクスと笑いながらティア達は帰っていくのが見えた。
小説だと湖に落とされたヒロインは泣きながら湖から出て帰ってたけどこの状況、泣きたいというか…腹が立つ。ティアはルル様の事が好きで、嫉妬からこんな事をしているのではなく、ここまでしてしまうほど王太子妃の座が欲しいという強欲な気持ちはでやったのだろう。流石としか言えない。
誰かがこの庭を通ってくれたら助けて欲しいけど誰かが通る気配すらしない。待ってたら風邪ひきそうだわ。
しょうがない…1人で何とかするしかないわね。
私は池から出ようと泳いだ瞬間、何かに足が引っ張られてまた水の中に引き摺り込まれた。
え…何?!どう言う事!?
見ると足に薄くて長い黒色の手のようなものが巻き付いていた。
それは「ピスタ」という水の中に生息する魔獣だった。普段は大人しいが縄張りに入られると気性が荒くなる生物だ。
凄い勢いで飛ばされたからこの子の縄張りに入って怒ってるんだわ。
必死に抵抗し、やっとの思いで水面に顔を出した。
「だ、誰か…っっ」
誰も通る気配が無く私の声は虚しく消えていく。
…どうしよう…これじゃ水面に顔を出す事が精一杯の距離だ。このままじゃ溺れちゃう。
バタバタし過ぎてもう息が続かない。
助けてもらう事を待つんじゃなくて自分で何とかしなきゃ。本当に溺れて死んでしまう。
私は思いっきり息を吸って水面に潜った。
足を引っ張っている手を辿りピスタの元へ行く。
黒くて丸みのある物体が此方を睨んでいる。
あの子だ…!!
私は能力を使いピスタの心を映し出した。綺麗な宝石のようにキラキラしているその心に話しかける為に近づいた。
ピスタを両手で触り宝石のような心に話しかける。
『驚かせてごめんなさい。湖が綺麗で見ていたら間違って落ちてしまったの。貴方の縄張りに近づかないようにするから、お願いだから手を離して欲しいの』
ピスタの睨みつけていた目は丸くなり、少し考えているようだった。
その後するっと手を離して私を上に押し上げてくれた。
良かった…。
だけどもう息が続かない。早く上に上がらなきゃ。
『ありがとう』
私はピスタにお礼を言って早く水面まで行こうとした。
だけど…もう息が持たない。やっとの思いで水面から手を出せた。だけど体も動かなくなって意識が遠のいていく…。
どうしよう…誰か…
誰か…助け…て…
その時水面からバシャンと誰かが池に入ってくる姿が見えた気がした。
誰か…来てくれ…た?
私は意識を失った。
やっぱり何事もなく終わるわけなかったか…
勢いよく落とされた私は全身水の中に入ってしまった。泳ぎが苦手なわけでもないけど流石に服のままだと身動きが取りづらい。
やっと水面から顔を出すとクスクスと笑いながらティア達は帰っていくのが見えた。
小説だと湖に落とされたヒロインは泣きながら湖から出て帰ってたけどこの状況、泣きたいというか…腹が立つ。ティアはルル様の事が好きで、嫉妬からこんな事をしているのではなく、ここまでしてしまうほど王太子妃の座が欲しいという強欲な気持ちはでやったのだろう。流石としか言えない。
誰かがこの庭を通ってくれたら助けて欲しいけど誰かが通る気配すらしない。待ってたら風邪ひきそうだわ。
しょうがない…1人で何とかするしかないわね。
私は池から出ようと泳いだ瞬間、何かに足が引っ張られてまた水の中に引き摺り込まれた。
え…何?!どう言う事!?
見ると足に薄くて長い黒色の手のようなものが巻き付いていた。
それは「ピスタ」という水の中に生息する魔獣だった。普段は大人しいが縄張りに入られると気性が荒くなる生物だ。
凄い勢いで飛ばされたからこの子の縄張りに入って怒ってるんだわ。
必死に抵抗し、やっとの思いで水面に顔を出した。
「だ、誰か…っっ」
誰も通る気配が無く私の声は虚しく消えていく。
…どうしよう…これじゃ水面に顔を出す事が精一杯の距離だ。このままじゃ溺れちゃう。
バタバタし過ぎてもう息が続かない。
助けてもらう事を待つんじゃなくて自分で何とかしなきゃ。本当に溺れて死んでしまう。
私は思いっきり息を吸って水面に潜った。
足を引っ張っている手を辿りピスタの元へ行く。
黒くて丸みのある物体が此方を睨んでいる。
あの子だ…!!
私は能力を使いピスタの心を映し出した。綺麗な宝石のようにキラキラしているその心に話しかける為に近づいた。
ピスタを両手で触り宝石のような心に話しかける。
『驚かせてごめんなさい。湖が綺麗で見ていたら間違って落ちてしまったの。貴方の縄張りに近づかないようにするから、お願いだから手を離して欲しいの』
ピスタの睨みつけていた目は丸くなり、少し考えているようだった。
その後するっと手を離して私を上に押し上げてくれた。
良かった…。
だけどもう息が続かない。早く上に上がらなきゃ。
『ありがとう』
私はピスタにお礼を言って早く水面まで行こうとした。
だけど…もう息が持たない。やっとの思いで水面から手を出せた。だけど体も動かなくなって意識が遠のいていく…。
どうしよう…誰か…
誰か…助け…て…
その時水面からバシャンと誰かが池に入ってくる姿が見えた気がした。
誰か…来てくれ…た?
私は意識を失った。
247
あなたにおすすめの小説
【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
「転生したら推しの悪役宰相と婚約してました!?」〜推しが今日も溺愛してきます〜 (旧題:転生したら報われない悪役夫を溺愛することになった件)
透子(とおるこ)
恋愛
読んでいた小説の中で一番好きだった“悪役宰相グラヴィス”。
有能で冷たく見えるけど、本当は一途で優しい――そんな彼が、報われずに処刑された。
「今度こそ、彼を幸せにしてあげたい」
そう願った瞬間、気づけば私は物語の姫ジェニエットに転生していて――
しかも、彼との“政略結婚”が目前!?
婚約から始まる、再構築系・年の差溺愛ラブ。
“報われない推し”が、今度こそ幸せになるお話。
子供にしかモテない私が異世界転移したら、子連れイケメンに囲まれて逆ハーレム始まりました
もちもちのごはん
恋愛
地味で恋愛経験ゼロの29歳OL・春野こはるは、なぜか子供にだけ異常に懐かれる特異体質。ある日突然異世界に転移した彼女は、育児に手を焼くイケメンシングルファザーたちと出会う。泣き虫姫や暴れん坊、野生児たちに「おねえしゃん大好き!!」とモテモテなこはるに、彼らのパパたちも次第に惹かれはじめて……!? 逆ハーレム? ざまぁ? そんなの知らない!私はただ、子供たちと平和に暮らしたいだけなのに――!
『異世界転生してカフェを開いたら、庭が王宮より人気になってしまいました』
ヤオサカ
恋愛
申し訳ありません、物語の内容を確認しているため、一部非公開にしています
この物語は完結しました。
前世では小さな庭付きカフェを営んでいた主人公。事故により命を落とし、気がつけば異世界の貧しい村に転生していた。
「何もないなら、自分で作ればいいじゃない」
そう言って始めたのは、イングリッシュガーデン風の庭とカフェづくり。花々に囲まれた癒しの空間は次第に評判を呼び、貴族や騎士まで足を運ぶように。
そんな中、無愛想な青年が何度も訪れるようになり――?
【完結】異世界転移した私、なぜか全員に溺愛されています!?
きゅちゃん
恋愛
残業続きのOL・佐藤美月(22歳)が突然異世界アルカディア王国に転移。彼女が持つ稀少な「癒しの魔力」により「聖女」として迎えられる。優しく知的な宮廷魔術師アルト、粗野だが誠実な護衛騎士カイル、クールな王子レオン、最初は敵視する女騎士エリアらが、美月の純粋さと癒しの力に次々と心を奪われていく。王国の危機を救いながら、美月は想像を絶する溺愛を受けることに。果たして美月は元の世界に帰るのか、それとも新たな愛を見つけるのか――。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる