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第六巻
ー(信濃攻め)ー
武田信虎の時代武田氏は敵対している勢力は相模後北条氏だけであった。
駿河国は今川氏、上野国は山内上杉氏・扇谷上杉氏、信濃諏訪氏と同盟関係を持ち、信虎の時代末期には信濃佐久郡・小県郡への出兵を行っている。
晴信は家督を相続すると父•信虎路線を変更した。信濃諏訪領への侵攻を行ったのである。
天文11年(1542年)3月、瀬沢の戦いが始まった。
天文11年(1542年)6月、武田晴信は諏訪氏庶流である伊那の高遠頼継とともに諏訪領への侵攻を開始した。
桑原城の戦いで諏訪氏は和睦を申し入れ、諏訪頼重を甲府へ連行して自害に追い込み、諏訪領を制圧することに成功した。
天文11年(1542年)9月25日、武田軍と高遠頼継軍が信濃国宮川で戦う。宮川の戦いである。この戦いで武田方はこれを撃破して諏訪を掌握することに成功した。
天文12年(1543年)、武田方はさらに信濃国長窪城主である大井貞隆を攻めて、自害に追い込んだ。
天文14年(1545年)4月、上伊那郡の高遠城に侵攻して高遠頼継を滅ぼし、続いて6月には福与城主である藤沢頼親を追放した。高遠合戦である。
天文13年(1544年)、父・武田信虎時代は対立していた後北条氏と和睦し、その後も天文14年の今川氏と後北条氏の対立を仲裁して、両家に貸しを作ったのだ。
それによって西方に安堵を得た北条氏康は河越城の戦いで勝利し、そうした動きが後年の甲斐•相模•駿河三国同盟へと繋がっていく。
今川・北条との関係が安定したことで、武田方は信濃侵攻を本格化させ、信濃守護小笠原長時、小県領主村上義清らと敵対するようになっていく。
天文16年(1547年)、関東管領勢に支援された志賀城の笠原清繁を攻め、同年8月6日の小田井原の戦いで武田軍は上杉・笠原連合軍に大勝した。また、領国支配に於いても信玄は同年に分国法である『甲州法度之次第(信玄家法)』を定めているのだ。
天文17年(1548年)2月、晴信は北信地方に勢力を誇る葛尾城主・村上義清と上田原で激突する。上田原の戦いである。
上田原の戦いにおいて武田氏方は村上義清方に敗れ、宿老の板垣信方、甘利虎泰らをはじめ多くの将兵を失い、晴信自身も傷を負い甲府の湯村温泉で30日間の湯治をしている。この機に乗じて同年4月、小笠原長時が諏訪に侵攻して来るが、晴信は7月の塩尻峠の戦いで小笠原長時軍を撃破したのである。
天文19年(1550年)7月、晴信は松本盆地に侵攻した。これに対して仁科盛能は武田方に内通し、小笠原長時には既に抵抗する力は無く、林城を放棄して村上義清の下へ逃走したのだ。こうして松本盆地は武田の支配下に入ったのである。
天文19年(1550年)9月、村上義清の支城である砥石城を攻めた。しかし、この戦いで武田軍は後世に砥石崩れと伝えられる敗戦を喫しいる。晴信痛恨の負け戦であった。
天文20年(1551年)4月、真田幸隆(幸綱)の調略で砥石城が落城すると、武田晴信軍は次第に優勢となった。
天文21年(1552年)8月、武田晴信軍は3000人の兵で仁科氏庶流小岩盛親が500人で守る小岩嶽城を攻略することに成功した。
天文22年(1553年)4月、村上義清は葛尾城を放棄して越後国主の長尾景虎(後の上杉謙信)の下へ逃れた。葛尾城の戦いである。
こうして東信地方も武田晴信の支配下に入り、晴信は北信地方を除き信濃をほぼ平定したのである。晴信の長年の念願が叶ったのである。
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