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第二章その2 ~助けに来たわ!~ 怒涛の宮崎撤退編
鉄血の才女。いや肥後もっこす
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しばしの後、モニターにはハンドルを握る中年男性が映し出された。
細身で真面目そうな印象であり、あまり大型車の運転に慣れてないのか、表情は必死の一言に尽きる。
目を剥いてこちらを凝視する彼を見て、鶴は「なんとなく宗像さん感があるわ」などと呟いているが、壮太は気にせず問いかけた。
「あれおじさん、恵おばちゃんは?」
「……ああ壮太くん。う、運転代わって、後ろで寝てるよっ。他の人も疲れてるから、今は私がほら、ね……!」
男性は荒い呼吸かつ、冷や汗をかきながらハンドルを握り締めている。
法改正により、免許さえあれば緊急時に誰でも大型車を運転出来るのだったが…………路面が荒れて走行しにくく、まして速度を上げて逃げるシチュエーションでは、疲労困憊するのも当然だろう。
「いっ、いい、今呼ぶからな……! お、おーい、宗像さんを呼んでくれっ」
おじさんは落下物でも見つけたのか、キリキリとハンドルを切りながら答える。
バスは大きく蛇行し、後ろの人達は青い顔でぐったりしていた。
目当ての人を待つ間に、壮太が気を利かせて説明してくれる。
「変わった人でさ。喧嘩して病院やめて、ふらっと入ったラーメン屋がうまかったから、そこに嫁入りしたんだってよ。小さい頃は、九州旨いもんサミットで何度も会ったんだ。うちも鹿児島一のとんかつ屋だったからな」
懐かしそうに語る壮太に感化され、湯香里も話に参加してきた。
「そうそう、ちなみにうちは会場だったんだ。けっこう大きな旅館ていうか、和風のホテルだったから。バイキング会場にずらりと名物を並べて、あたしも子供ながらにおもてなししたのよ」
「まあ、これはいい事を聞いたわ。ラーメンにとんかつ、それにうまいもんじゃわいサミットね」
鶴は帳面と筆を取り出し、せっせと情報をメモし始めたが、壮太が画面を見て声を上げた。
「おっ、来た来た! 恵おばちゃんだ」
一同が画面を見ると、丁度白衣の女性が運転席の隣に座るところだった。
かなり若々しい美人だったが、壮太達の年齢から考えると、実際は30代の後半だろう。
白衣の下の黒Tシャツには、博多豚骨の文字が踊り、頭にはバンダナを被っている。恐らく家族との思い出の品なのだろう。
女性は大あくびをし、目をこすりながら尋ねた。
「なんだいソータ坊、あたしゃ疲れてるんだよ。慣れないバスの運転に、怪我人の手当てだろ? もうヘトヘトで……」
「すまねえおばちゃん。おばちゃんさ、第6船団で熊本の有名人って知らないかな」
「熊本の有名人? ずいぶん唐突だね」
宗像さんは頭をかきながら宙を見上げた。
「そりゃあ一番有名なのはあの子でしょ。歳とると人の名前が出てこないけど……お父さんが転勤族で、お母さんは旧姓が鈴木の重子さんで…………あま……あま……」
鶴は眼をきらりと光らせる。
「アマビエじゃないかしら」
「それは妖怪だろ鶴。確かに熊本出身だけどさ」
コマがツッコミを入れるが、その時壮太が叫んだ。
「そうだぜ、天草司令だ!」
誠はどこかで聞いたような名に首を傾げた。天草、天草……はて。
壮太は嬉しそうに説明してくれる。
「天草司令は、神武勲章隊の生き残りなんだぜ。今は体もあんま動かないけど、俺達の憧れなんだ」
壮太が端末に表示した女性の姿に、鶴は感嘆の声を上げた。
「まあ、さっきのガンコな女の人だわ。結局はあの人を説得しなきゃいけないのね」
鶴に数瞬遅れて、誠も記憶の糸が繋がった。
「てか思い出した! そうか、天草瞳さんだ。昔は髪も短かったし、もっと男っぽい感じだったから分からなかったんだ」
誠の動揺をよそに、宗像さんが語りかけてくる。
「でもあの子、色々と手ごわいよ。あたしも最近は会ってないけど……鉄血の才女とか、鎮西のジャンヌダルクとか、色々とんでもない言われ方だしさ……」
鶴は不思議そうに首を傾げる。
「ジャンヌダルク?」
また?マークが発生しそうだったので、コマがすかさず説明した。
「異国の聖女だよ鶴。頑張って国を守ったけど、人々に裏切られた悲劇のヒロインさ。君も彼女に例えられる事があるんだよ」
「まあ、偉いわ。洋の東西は違えど、彼女も真面目に頑張ったのねえ」
「いやいや鶴、彼女『も』って何さ。頑張ったのは彼女だけだろ」
話が脱線しそうなので、見かねた宗像さんがフォローしてくれた。
「……ま、まあそれはともかく、難攻不落の熊本城みたいな子なのさ。今は島津船団長の右腕だし、余計に張り詰めてると……」
「大丈夫よめぐちゃん!」
宗像さんの忠告にも、鶴は若干食い気味で答える。
「それでも説得するしかないし、私ならやってみせるわ! それしかみんなを守る方法がないんだもの」
やがて一同を乗せた車は、旧鹿児島県の県境を越えた。
しばらく南進し、高速道路を降りると、次第に車が増えて来ている。
時折すれ違うのは、野戦砲などを搭載した、物々しい大型の戦闘車両である。
「おっ、そろそろ検問だぜ」
壮太の言葉に、誠達は窓から顔を出した。
九州各所から避難してきたのか、道路は無数の車両で埋め尽くされている。
窓から見える人々の顔は、皆一様に不安げだった。
「待っててね、私がきっと何とかするから……!」
鶴は珍しく真面目な顔で、隣の車の子供達に手を振った。
(……第5船団の時より、かなり末期の状況なんだよな……)
誠はそう考え、我知らず手を握り締めていた。
第5船団に鶴や女神達が来てくれた時、四国の避難区はまだある程度残っていた。だから速やかに反撃の狼煙が上げられたのだ。
でもこの九州は違う。
人々は南へ追い詰められ、確実に最後の時が近付いている。
果たして本当に、この状況から逆転する事が出来るのだろうか。
見上げれば、遥かに続く車列の向こうに、山のように高い壁が聳えている。
誠は窓から身を乗り出して呟いた。
「あれが九州最後の砦……鹿児島城砦避難区か……!」
細身で真面目そうな印象であり、あまり大型車の運転に慣れてないのか、表情は必死の一言に尽きる。
目を剥いてこちらを凝視する彼を見て、鶴は「なんとなく宗像さん感があるわ」などと呟いているが、壮太は気にせず問いかけた。
「あれおじさん、恵おばちゃんは?」
「……ああ壮太くん。う、運転代わって、後ろで寝てるよっ。他の人も疲れてるから、今は私がほら、ね……!」
男性は荒い呼吸かつ、冷や汗をかきながらハンドルを握り締めている。
法改正により、免許さえあれば緊急時に誰でも大型車を運転出来るのだったが…………路面が荒れて走行しにくく、まして速度を上げて逃げるシチュエーションでは、疲労困憊するのも当然だろう。
「いっ、いい、今呼ぶからな……! お、おーい、宗像さんを呼んでくれっ」
おじさんは落下物でも見つけたのか、キリキリとハンドルを切りながら答える。
バスは大きく蛇行し、後ろの人達は青い顔でぐったりしていた。
目当ての人を待つ間に、壮太が気を利かせて説明してくれる。
「変わった人でさ。喧嘩して病院やめて、ふらっと入ったラーメン屋がうまかったから、そこに嫁入りしたんだってよ。小さい頃は、九州旨いもんサミットで何度も会ったんだ。うちも鹿児島一のとんかつ屋だったからな」
懐かしそうに語る壮太に感化され、湯香里も話に参加してきた。
「そうそう、ちなみにうちは会場だったんだ。けっこう大きな旅館ていうか、和風のホテルだったから。バイキング会場にずらりと名物を並べて、あたしも子供ながらにおもてなししたのよ」
「まあ、これはいい事を聞いたわ。ラーメンにとんかつ、それにうまいもんじゃわいサミットね」
鶴は帳面と筆を取り出し、せっせと情報をメモし始めたが、壮太が画面を見て声を上げた。
「おっ、来た来た! 恵おばちゃんだ」
一同が画面を見ると、丁度白衣の女性が運転席の隣に座るところだった。
かなり若々しい美人だったが、壮太達の年齢から考えると、実際は30代の後半だろう。
白衣の下の黒Tシャツには、博多豚骨の文字が踊り、頭にはバンダナを被っている。恐らく家族との思い出の品なのだろう。
女性は大あくびをし、目をこすりながら尋ねた。
「なんだいソータ坊、あたしゃ疲れてるんだよ。慣れないバスの運転に、怪我人の手当てだろ? もうヘトヘトで……」
「すまねえおばちゃん。おばちゃんさ、第6船団で熊本の有名人って知らないかな」
「熊本の有名人? ずいぶん唐突だね」
宗像さんは頭をかきながら宙を見上げた。
「そりゃあ一番有名なのはあの子でしょ。歳とると人の名前が出てこないけど……お父さんが転勤族で、お母さんは旧姓が鈴木の重子さんで…………あま……あま……」
鶴は眼をきらりと光らせる。
「アマビエじゃないかしら」
「それは妖怪だろ鶴。確かに熊本出身だけどさ」
コマがツッコミを入れるが、その時壮太が叫んだ。
「そうだぜ、天草司令だ!」
誠はどこかで聞いたような名に首を傾げた。天草、天草……はて。
壮太は嬉しそうに説明してくれる。
「天草司令は、神武勲章隊の生き残りなんだぜ。今は体もあんま動かないけど、俺達の憧れなんだ」
壮太が端末に表示した女性の姿に、鶴は感嘆の声を上げた。
「まあ、さっきのガンコな女の人だわ。結局はあの人を説得しなきゃいけないのね」
鶴に数瞬遅れて、誠も記憶の糸が繋がった。
「てか思い出した! そうか、天草瞳さんだ。昔は髪も短かったし、もっと男っぽい感じだったから分からなかったんだ」
誠の動揺をよそに、宗像さんが語りかけてくる。
「でもあの子、色々と手ごわいよ。あたしも最近は会ってないけど……鉄血の才女とか、鎮西のジャンヌダルクとか、色々とんでもない言われ方だしさ……」
鶴は不思議そうに首を傾げる。
「ジャンヌダルク?」
また?マークが発生しそうだったので、コマがすかさず説明した。
「異国の聖女だよ鶴。頑張って国を守ったけど、人々に裏切られた悲劇のヒロインさ。君も彼女に例えられる事があるんだよ」
「まあ、偉いわ。洋の東西は違えど、彼女も真面目に頑張ったのねえ」
「いやいや鶴、彼女『も』って何さ。頑張ったのは彼女だけだろ」
話が脱線しそうなので、見かねた宗像さんがフォローしてくれた。
「……ま、まあそれはともかく、難攻不落の熊本城みたいな子なのさ。今は島津船団長の右腕だし、余計に張り詰めてると……」
「大丈夫よめぐちゃん!」
宗像さんの忠告にも、鶴は若干食い気味で答える。
「それでも説得するしかないし、私ならやってみせるわ! それしかみんなを守る方法がないんだもの」
やがて一同を乗せた車は、旧鹿児島県の県境を越えた。
しばらく南進し、高速道路を降りると、次第に車が増えて来ている。
時折すれ違うのは、野戦砲などを搭載した、物々しい大型の戦闘車両である。
「おっ、そろそろ検問だぜ」
壮太の言葉に、誠達は窓から顔を出した。
九州各所から避難してきたのか、道路は無数の車両で埋め尽くされている。
窓から見える人々の顔は、皆一様に不安げだった。
「待っててね、私がきっと何とかするから……!」
鶴は珍しく真面目な顔で、隣の車の子供達に手を振った。
(……第5船団の時より、かなり末期の状況なんだよな……)
誠はそう考え、我知らず手を握り締めていた。
第5船団に鶴や女神達が来てくれた時、四国の避難区はまだある程度残っていた。だから速やかに反撃の狼煙が上げられたのだ。
でもこの九州は違う。
人々は南へ追い詰められ、確実に最後の時が近付いている。
果たして本当に、この状況から逆転する事が出来るのだろうか。
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