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第四章その4 ~守り切れ!~ 三浦半島防衛編
カノンの直感
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「……違う……」
守備隊から状況を聞き、カノンは無意識に呟いた。
突如現れた餓霊の軍勢、懸命に対処する味方の戦力。あのエースパイロット達の活躍もあり、このままいけば、大した損害もなく敵を撃退できそうである。
……それでも違う、とカノンは思った。
理由は良く分からないが、肌感覚で何かの違和感を感じたのだ。
「違うってカノっち、何が違うん?」
合流した難波も不思議そうにしていたが、カノンも確信があるわけではない。
「分からない……分からないけど、何か違うの。何だろう……」
とにかく、これほど鉄壁の守りを誇る避難区に、敵が突然現れたのは事実。各種センサーにも一切ひっかからずにだ。
さすれば何かの術を使って、避難区の中で餓霊を生み出したという事。
生身でそんな真似が出来るのは、あのバケモノ女しか考えられない……が、あの女が来たのであれば、辺りは既に火の海になっているだろう。
奴でないなら、何か道具を用いたのか?
だがカノンはそこで、強い気配を感じ取った。
(これ、この気配って……まさか!?)
まだ襲撃者と遠く離れ、本来なら足音も聞こえないはず。
けれどカノンは感じたのだ。押し寄せる猛々しい闘気を、そして大地を蹴立てる猛者たちの息遣いを。
カノンは弾けるように顔を上げ、難波に、そして警備の兵に告げた。
「囮よ、囮なの! 餓霊は目を引くだけ、本命は別に来るわ! だから決戦兵器を守って!」
言うなりカノンは駆け出していた。
「カノっち、あんたどこ行くねん!」
後ろから難波が叫んでいる。
カノンも走りながら、負けずに怒鳴り返した。
「このみ、あんたは3バカの所に! 今度はしっかり守ってあげて!」
「分かった、任しとき!」
難波の声を背で聞きながら、カノンは外に飛び出した。
あの決戦兵器は輸送船から運び出され、港の格納庫にて最終調整を受けているはず。
敵の狙いは恐らくそこだ……!
守備隊から状況を聞き、カノンは無意識に呟いた。
突如現れた餓霊の軍勢、懸命に対処する味方の戦力。あのエースパイロット達の活躍もあり、このままいけば、大した損害もなく敵を撃退できそうである。
……それでも違う、とカノンは思った。
理由は良く分からないが、肌感覚で何かの違和感を感じたのだ。
「違うってカノっち、何が違うん?」
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「分からない……分からないけど、何か違うの。何だろう……」
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さすれば何かの術を使って、避難区の中で餓霊を生み出したという事。
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奴でないなら、何か道具を用いたのか?
だがカノンはそこで、強い気配を感じ取った。
(これ、この気配って……まさか!?)
まだ襲撃者と遠く離れ、本来なら足音も聞こえないはず。
けれどカノンは感じたのだ。押し寄せる猛々しい闘気を、そして大地を蹴立てる猛者たちの息遣いを。
カノンは弾けるように顔を上げ、難波に、そして警備の兵に告げた。
「囮よ、囮なの! 餓霊は目を引くだけ、本命は別に来るわ! だから決戦兵器を守って!」
言うなりカノンは駆け出していた。
「カノっち、あんたどこ行くねん!」
後ろから難波が叫んでいる。
カノンも走りながら、負けずに怒鳴り返した。
「このみ、あんたは3バカの所に! 今度はしっかり守ってあげて!」
「分かった、任しとき!」
難波の声を背で聞きながら、カノンは外に飛び出した。
あの決戦兵器は輸送船から運び出され、港の格納庫にて最終調整を受けているはず。
敵の狙いは恐らくそこだ……!
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