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第四章その5 ~さあ反撃だ!~ やる気満々、決戦準備編
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作戦会議を終えて、カノンは1人通路を歩いた。
少し目が霞む。心臓がどきどきと脈打っている。
壁に肩をもたせかけ、自らの手の平を見つめた。力を使った反動か、またあの紋様が浮き出ていたし、今度はなかなか消えてくれない。
「……っ!?」
そこでふと気配を感じ、カノンは振り返った。
背後にいたのは、長い黒髪をうなじで縛った黒衣の女性。つまり鳳が立っていたのだ。
「…………知ってたんだ?」
カノンが問うと、鳳は頷く。
「……はい。代行様からお聞きしておりました」
カノンはあまり頭が働かず、弱々しく微笑んだ。
「……もう無理みたい。私を始末しに来たの?」
「まさか……! あなたに人として生きる道を示したのは、他ならぬ岩凪姫様です。神がご判断された事を、私が覆すはずございません」
鳳はカノンに歩み寄り、そっと背に手を当てた。
温かい、それでいて涼やかな何かが体の表面を駆け巡り、少しだけ楽になったようである。
「……元々、無理のある封印でした。あなたの気を完全に止めれば死んでしまいますから、軽くかぶせてあるだけです。邪気がこれほど世に溢れ、あなたの力も目覚め始めておりますし……その、限界なのだと思います」
「……そうね。色々ありがとう」
カノンは素直に頷いた。
「……ここが終わったら、あいつの事、頼んでいい……?」
「そ、それはもう……命に代えても……!」
鳳は戸惑いながらも頷いてくれた。
少し目が霞む。心臓がどきどきと脈打っている。
壁に肩をもたせかけ、自らの手の平を見つめた。力を使った反動か、またあの紋様が浮き出ていたし、今度はなかなか消えてくれない。
「……っ!?」
そこでふと気配を感じ、カノンは振り返った。
背後にいたのは、長い黒髪をうなじで縛った黒衣の女性。つまり鳳が立っていたのだ。
「…………知ってたんだ?」
カノンが問うと、鳳は頷く。
「……はい。代行様からお聞きしておりました」
カノンはあまり頭が働かず、弱々しく微笑んだ。
「……もう無理みたい。私を始末しに来たの?」
「まさか……! あなたに人として生きる道を示したのは、他ならぬ岩凪姫様です。神がご判断された事を、私が覆すはずございません」
鳳はカノンに歩み寄り、そっと背に手を当てた。
温かい、それでいて涼やかな何かが体の表面を駆け巡り、少しだけ楽になったようである。
「……元々、無理のある封印でした。あなたの気を完全に止めれば死んでしまいますから、軽くかぶせてあるだけです。邪気がこれほど世に溢れ、あなたの力も目覚め始めておりますし……その、限界なのだと思います」
「……そうね。色々ありがとう」
カノンは素直に頷いた。
「……ここが終わったら、あいつの事、頼んでいい……?」
「そ、それはもう……命に代えても……!」
鳳は戸惑いながらも頷いてくれた。
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