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第六章その10 ~決戦開始よ!~ 作戦名・日はまた昇る編
最強船団のエース達
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だが敵軍も、いつまでも押されているばかりではない。
最初の混乱から立ち直ったのか、その攻撃はどんどん激しくなっていった。
「おおうっ、敵さん盛り返してきたみたい、どんどん強そうなのが出てくるねえ」
戦況を確認し、第3船団の人型重機パイロット・ひかるは呟いた。
敵の館の周囲からは、後から後から餓霊どもが湧き上がって来る。
同じ高速移動タイプ、同じ砲撃タイプの餓霊でも、より大きく、より禍々しく進化しているようだ。
「餓霊のもとの悪霊にも、強い弱いがあるんでしょ? 今までは小手調べって事よ」
龍恋の言葉通り、数を増し、強さを増した餓霊どもの軍勢は、次第に人間達を押し込み始めたのだ。
骸骨の馬にまたがった骸のような餓霊……身の丈数十メートルはあろうかというそれが、巨大な槍を突き出してきた。
「へっ! この俺の雷王が、こんなもんに当たるかよっ!」
当たれば即死の攻撃を、翔馬は機体の腕部装甲で受け流す。そのまま突進し、相手の下半身に反撃の拳を叩き込んだ。
並の餓霊なら一撃で倒す威力だろうが、相手は数歩後ずさっただけだ。
弥太郎が横から頭を撃ち抜いたが、それでも敵は消滅しない。
ひかるは感嘆の声を上げる。
「げえ~っ、これでも倒れないの? ほとんど餓霊やめてないこいつ?」
「こっちの機体もパワーアップしてるのにな」
弥太郎は答えつつも、油断なく機体をバックステップさせている。
「まあ別に、しぶといなら弱らせればいいけどっ?」
ひかるは電磁投網を射出して相手に浴びせる。
凄まじい火花が飛び散り、餓霊は苦悶の叫びを上げたのだが……
次の瞬間、龍恋の機体が強力な火砲を叩き込み、骸のような敵を撃ち砕いていた。
「……頑張ってベイシティ、あの人が作った強い子でしょ?」
龍恋は機体を労わるように呟く。
装甲が厚い彼女の機体は、部隊の先頭に立って敵の攻撃を受け止め続けていた。
当然あちこち傷だらけだったし、龍恋の疲労もかなりのものだろう。
それでも一同は戦線を維持した。
ここを敵が突破すれば、航空戦艦が落とされる。さすれば敵の目が『突入部隊の彼ら』に向けられるだろう。
だからこそ、何としてもこの場を死守せねばならないのだったが……そこでこちらの頭上を飛び越えていく、無数の黒い影があった。
肉体を持たぬ邪霊どもである。
邪霊はしばし上空を飛び回ったが、何をする事も無く去っていく。
パイロットは逆鱗で守られているため、呪いによる攻撃を諦めたのだろう。
だが邪霊が飛び去るその方向には、多数の航空戦艦が浮かんでいたのだ。
最初の混乱から立ち直ったのか、その攻撃はどんどん激しくなっていった。
「おおうっ、敵さん盛り返してきたみたい、どんどん強そうなのが出てくるねえ」
戦況を確認し、第3船団の人型重機パイロット・ひかるは呟いた。
敵の館の周囲からは、後から後から餓霊どもが湧き上がって来る。
同じ高速移動タイプ、同じ砲撃タイプの餓霊でも、より大きく、より禍々しく進化しているようだ。
「餓霊のもとの悪霊にも、強い弱いがあるんでしょ? 今までは小手調べって事よ」
龍恋の言葉通り、数を増し、強さを増した餓霊どもの軍勢は、次第に人間達を押し込み始めたのだ。
骸骨の馬にまたがった骸のような餓霊……身の丈数十メートルはあろうかというそれが、巨大な槍を突き出してきた。
「へっ! この俺の雷王が、こんなもんに当たるかよっ!」
当たれば即死の攻撃を、翔馬は機体の腕部装甲で受け流す。そのまま突進し、相手の下半身に反撃の拳を叩き込んだ。
並の餓霊なら一撃で倒す威力だろうが、相手は数歩後ずさっただけだ。
弥太郎が横から頭を撃ち抜いたが、それでも敵は消滅しない。
ひかるは感嘆の声を上げる。
「げえ~っ、これでも倒れないの? ほとんど餓霊やめてないこいつ?」
「こっちの機体もパワーアップしてるのにな」
弥太郎は答えつつも、油断なく機体をバックステップさせている。
「まあ別に、しぶといなら弱らせればいいけどっ?」
ひかるは電磁投網を射出して相手に浴びせる。
凄まじい火花が飛び散り、餓霊は苦悶の叫びを上げたのだが……
次の瞬間、龍恋の機体が強力な火砲を叩き込み、骸のような敵を撃ち砕いていた。
「……頑張ってベイシティ、あの人が作った強い子でしょ?」
龍恋は機体を労わるように呟く。
装甲が厚い彼女の機体は、部隊の先頭に立って敵の攻撃を受け止め続けていた。
当然あちこち傷だらけだったし、龍恋の疲労もかなりのものだろう。
それでも一同は戦線を維持した。
ここを敵が突破すれば、航空戦艦が落とされる。さすれば敵の目が『突入部隊の彼ら』に向けられるだろう。
だからこそ、何としてもこの場を死守せねばならないのだったが……そこでこちらの頭上を飛び越えていく、無数の黒い影があった。
肉体を持たぬ邪霊どもである。
邪霊はしばし上空を飛び回ったが、何をする事も無く去っていく。
パイロットは逆鱗で守られているため、呪いによる攻撃を諦めたのだろう。
だが邪霊が飛び去るその方向には、多数の航空戦艦が浮かんでいたのだ。
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