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第六章その11 ~時代絵巻!?~ 過去の英雄そろい踏み編
おいしいごはんを炊いてあげるね?
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「いやあ軽いっ、体が軽いねっ! これならいっちょでもにちょでも、なんちょでもいけるよっ!」
ヒカリは愛機『登龍』を操りながら叫んだ。
あの焼け付くような体の痛みは、今は微塵も感じられない。
何1つ怖いものを知らず、無鉄砲に飛び回っていたあの頃のようだ。
「ボクの可愛い後輩達に、散々好き勝手してくれたんだ! たっぷり落とし前つけてもらうからねっ!」
「あんま調子に乗るなよヒカリ! お前はそうやってポカするんだからなっ!」
2本の槍を持つ人型重機『高砂』から、つかさが声をかけてきた。
バンダナがトレードマークの彼は、どんな時も体を張って守ってくれたとびきりの相棒。
だが普段はツッコミ役の彼も、今はかつて無いほど気合い満々の様子である。
元々正義感の強い青年であり、後輩達が傷つくのを見るのが何より辛かったのだろう。
「おおおおおっっっ!!!」
雄たけびとともに槍を操り、台風のように振り回すため、近づく餓霊は細切れになって吹き飛んだ。
「つかさこそ、随分気合い入ってるじゃないか……っと、危ない!」
前方の餓霊が腕を振り上げ、他の部隊を襲おうとしているのを確認し、ヒカリは機体をもう一段加速させた。
瞬時に相手の懐に飛び込むと、腕部装甲に属性添加機の光をまとわせる。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
一瞬で数十発の打撃を打ち込まれ、巨大な餓霊は体のほとんどを破裂させていた。
「よしっ、さすがはボクだね! ブランクまったく問題なしっ!」
またもブイサインするヒカリの機体に怒ったのか、周囲の敵が一斉に突進してくる。
でもヒカリは何も心配してなかった。
自分は前だけ見てればいい。後ろは必ず、頼れる彼が守ってくれるからだ。
その確信通り、つかさはすぐにヒカリの背後に移動し、槍を駆使して迫る餓霊を打ち倒していた。
「昔から突っ込み過ぎなんだよっ、背中ガラ空きだぞっ!」
(ううっ……!)
真剣な顔で叫ぶつかさを見た時、ヒカリの中で変なスイッチが入ってしまった。
最後の戦いのせいもあって、つい感極まってしまったのだ。
「へ……平気だよっ、何も心配してないさっ! ボクにはずっと、つかさがいてくれるからねっ!」
思い切って、ガラにも無い事を口走ってしまった。
「えっ……えっ……!?」
画面のつかさは一瞬固まり、それから徐々に真っ赤になった。
「おっ、お前それ、まさかっ……」
つかさの唇が震え、段々顔が真剣になってくる。
そのうち何かとんでもない事を言いそうな雰囲気になった。
だがそこは腰抜けのヒカリ、いつもの逃げ癖が爆発するのだ。
「……そっ、そうっ、つかさはボクの後輩だからねっ! だからこれからも、ボクが背中で守ってあげるよ!」
「このっ……いい加減にしろよっ!」
つかさはまだ赤い顔で、それでも律儀にツッコミを入れる。
もちろん言ったヒカリだってダメージが大きい。
頬の火照りを誤魔化すように、ヒカリはしばし戦いに集中した。
頭の中がくらくらして、体だけがやけに軽い。
その感覚の正体は分かっていたが、ヒカリはもう少しだけ自分の気持ちを誤魔化す事にした。
(ボクは素直じゃないからね。帰ったらおいしいご飯を炊いたげるから……それでチャラにして欲しいな……!)
勝手な事を好き勝手に考えつつ、ヒカリは目の前の戦いに没頭するのだった。
ヒカリは愛機『登龍』を操りながら叫んだ。
あの焼け付くような体の痛みは、今は微塵も感じられない。
何1つ怖いものを知らず、無鉄砲に飛び回っていたあの頃のようだ。
「ボクの可愛い後輩達に、散々好き勝手してくれたんだ! たっぷり落とし前つけてもらうからねっ!」
「あんま調子に乗るなよヒカリ! お前はそうやってポカするんだからなっ!」
2本の槍を持つ人型重機『高砂』から、つかさが声をかけてきた。
バンダナがトレードマークの彼は、どんな時も体を張って守ってくれたとびきりの相棒。
だが普段はツッコミ役の彼も、今はかつて無いほど気合い満々の様子である。
元々正義感の強い青年であり、後輩達が傷つくのを見るのが何より辛かったのだろう。
「おおおおおっっっ!!!」
雄たけびとともに槍を操り、台風のように振り回すため、近づく餓霊は細切れになって吹き飛んだ。
「つかさこそ、随分気合い入ってるじゃないか……っと、危ない!」
前方の餓霊が腕を振り上げ、他の部隊を襲おうとしているのを確認し、ヒカリは機体をもう一段加速させた。
瞬時に相手の懐に飛び込むと、腕部装甲に属性添加機の光をまとわせる。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
一瞬で数十発の打撃を打ち込まれ、巨大な餓霊は体のほとんどを破裂させていた。
「よしっ、さすがはボクだね! ブランクまったく問題なしっ!」
またもブイサインするヒカリの機体に怒ったのか、周囲の敵が一斉に突進してくる。
でもヒカリは何も心配してなかった。
自分は前だけ見てればいい。後ろは必ず、頼れる彼が守ってくれるからだ。
その確信通り、つかさはすぐにヒカリの背後に移動し、槍を駆使して迫る餓霊を打ち倒していた。
「昔から突っ込み過ぎなんだよっ、背中ガラ空きだぞっ!」
(ううっ……!)
真剣な顔で叫ぶつかさを見た時、ヒカリの中で変なスイッチが入ってしまった。
最後の戦いのせいもあって、つい感極まってしまったのだ。
「へ……平気だよっ、何も心配してないさっ! ボクにはずっと、つかさがいてくれるからねっ!」
思い切って、ガラにも無い事を口走ってしまった。
「えっ……えっ……!?」
画面のつかさは一瞬固まり、それから徐々に真っ赤になった。
「おっ、お前それ、まさかっ……」
つかさの唇が震え、段々顔が真剣になってくる。
そのうち何かとんでもない事を言いそうな雰囲気になった。
だがそこは腰抜けのヒカリ、いつもの逃げ癖が爆発するのだ。
「……そっ、そうっ、つかさはボクの後輩だからねっ! だからこれからも、ボクが背中で守ってあげるよ!」
「このっ……いい加減にしろよっ!」
つかさはまだ赤い顔で、それでも律儀にツッコミを入れる。
もちろん言ったヒカリだってダメージが大きい。
頬の火照りを誤魔化すように、ヒカリはしばし戦いに集中した。
頭の中がくらくらして、体だけがやけに軽い。
その感覚の正体は分かっていたが、ヒカリはもう少しだけ自分の気持ちを誤魔化す事にした。
(ボクは素直じゃないからね。帰ったらおいしいご飯を炊いたげるから……それでチャラにして欲しいな……!)
勝手な事を好き勝手に考えつつ、ヒカリは目の前の戦いに没頭するのだった。
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