ハンカチーフから始まる恋

月城 雫

文字の大きさ
5 / 10

5話

しおりを挟む
帰り着いたあたしは、早速海君がくれたピンクの紙袋を開けた。
ピンクの紙袋の中にあったのはあたしが欲しいと思っていた可愛いピアスだった。
あたしの心は嬉しさでいっぱいになった。

ピアスを付けて見ることにした。
可愛いものが好きなあたしにとって嬉しいサプライズ。
海君に貰ったから余計に嬉しかった。

海君に「プレゼントありがとう。可愛くて気に入った。」と早速ピアスを付けた写メと一緒にLINEした。
海君から「気に入ってくれて良かった。」とLINEが帰ってきた。
海君からのLINEも嬉しかった。

この日から海君の事を思ったり海君からのLINEが来るたびにドキドキするようになった。
その日を境にあたしは海君に恋をした。

その気持は、日に日に増して行き、会えない時間にLINEが来るのが楽しみになっていた。
 
海君はあたしに「一目惚れした。」と言ってくれてたけど、男の人の言う事を鵜呑みにするのも違う気がして、まさかあたしが男の人を好きになるなんて微塵(みじん)も思って無かったあたしは正直今の状況を戸惑っている。
実は今まで真剣に男の人を好きになった事がない。
だけど今は海くんの事が好き。

次会うのは1週間後の土曜日。
それまではこの気持ちは封印しなきゃ、仕事に影響する。
そう思いながら一週間を乗り切ろうとしたが全然で仕事では、失敗するし、仕事以外では海君の事を考えない日は1日も無かった。
(あ~あたしって不器用なんだ…)と思い知らされた。

1週間後の土曜日。
今日は映画館で11時に待ち合わせ。
映画は恋愛の映画。
映画館に着くと海君が待っていた。

あたしが「海 君おまたせ。」と言うと海君は「可愛いい。行こうか。」と言ってあたしの手を取ってあたしと海君は手を繋いで映画館に入った。
映画館に入って海君はあたしの分のポップコーンと飲み物も買ってくれた。
あたしが「ありがとう。」海君は「ポップコーンで良かった?」とそこを気にしてくれた。
あたしは「うん。ありがとう。」と言い、映画館の中に入って席に座った。
荷物を置き、海君の手を握ってみた。
あたしは退けられるんじゃないかと思っていたが、海君は握り返してくれた。
しかも、恋人繋ぎで、あたしは舞い上がってしまって映画どころじゃなくなった。
たまに海君の顔を見ると映画を楽しんでるようで内心(ほっ)とした。
映画は2時間半で終わってしまった。

映画館を出た所であたしは意を決して「海君、もう少し一緒に居たい。」と言ってみた。
すると海君は「じゃあどっか落ち着けるとこに行こうか。」と言ってくれた。
そして、着いたのは、可愛い感じの喫茶店だった。
飲み物を頼んで、海君が「何かあったの?話聞くよ。」と言ってくれた。
あたしはその言葉を聞いて一気に顔が熱くなるのが分かった。
勢いで誘ったものだからどう言ったらいいのか?頭で考えすぎてパニックになって「あ、あ、あのね…か か 海君の事が好きになりました。」っとやっと言えて海君の顔も見れない状態になったら海君が「春ちゃん?こっち向いて。」と言ってきたから顔を上げたら海君は満面の笑みで「その言葉本当?」って聞いてきたからあたしは首を立てに振った。
海君は嬉しそうに「じゃあお付き合いするで決定だね。」とニコニコしていた。

こうして、あたしは海君と付き合うことになった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

雪の日に

藤谷 郁
恋愛
私には許嫁がいる。 親同士の約束で、生まれる前から決まっていた結婚相手。 大学卒業を控えた冬。 私は彼に会うため、雪の金沢へと旅立つ―― ※作品の初出は2014年(平成26年)。鉄道・駅などの描写は当時のものです。

靴屋の娘と三人のお兄様

こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!? ※小説家になろうにも投稿しています。

【完結】悪役令嬢だったみたいなので婚約から回避してみた

22時完結
恋愛
春風に彩られた王国で、名門貴族ロゼリア家の娘ナタリアは、ある日見た悪夢によって人生が一変する。夢の中、彼女は「悪役令嬢」として婚約を破棄され、王国から追放される未来を目撃する。それを避けるため、彼女は最愛の王太子アレクサンダーから距離を置き、自らを守ろうとするが、彼の深い愛と執着が彼女の運命を変えていく。

冷徹公爵の誤解された花嫁

柴田はつみ
恋愛
片思いしていた冷徹公爵から求婚された令嬢。幸せの絶頂にあった彼女を打ち砕いたのは、舞踏会で耳にした「地味女…」という言葉だった。望まれぬ花嫁としての結婚に、彼女は一年だけ妻を務めた後、離縁する決意を固める。 冷たくも美しい公爵。誤解とすれ違いを繰り返す日々の中、令嬢は揺れる心を抑え込もうとするが――。 一年後、彼女が選ぶのは別れか、それとも永遠の契約か。

貴方の側にずっと

麻実
恋愛
夫の不倫をきっかけに、妻は自分の気持ちと向き合うことになる。 本当に好きな人に逢えた時・・・

愛はリンゴと同じ

turarin
恋愛
学園時代の同級生と結婚し、子供にも恵まれ幸せいっぱいの公爵夫人ナタリー。ところが、ある日夫が平民の少女をつれてきて、別邸に囲うと言う。 夫のナタリーへの愛は減らない。妾の少女メイリンへの愛が、一つ増えるだけだと言う。夫の愛は、まるでリンゴのように幾つもあって、皆に与えられるものなのだそうだ。 ナタリーのことは妻として大切にしてくれる夫。貴族の妻としては当然受け入れるべき。だが、辛くて仕方がない。ナタリーのリンゴは一つだけ。 幾つもあるなど考えられない。

記憶を無くした、悪役令嬢マリーの奇跡の愛

三色団子
恋愛
豪奢な天蓋付きベッドの中だった。薬品の匂いと、微かに薔薇の香りが混ざり合う、慣れない空間。 ​「……ここは?」 ​か細く漏れた声は、まるで他人のもののようだった。喉が渇いてたまらない。 ​顔を上げようとすると、ずきりとした痛みが後頭部を襲い、思わず呻く。その拍子に、自分の指先に視線が落ちた。驚くほどきめ細やかで、手入れの行き届いた指。まるで象牙細工のように完璧だが、酷く見覚えがない。 ​私は一体、誰なのだろう?

処理中です...