大物ロックスターとの恋

月城 雫

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出会い。

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それは晴れた日の午後。
あたしは、月1の精神科の病院の待合室で診察を待っていた。
その時、あたしの前の人が呼ばれて、1人の男の人が診察室に入っていく時、その人のパンツのポケットから携帯は落ちた。
その事に気づいたあたしが携帯を拾って渡そうとした時にはもうその男の人は、携帯に気づかず診察室に入っていってしまった。
あたしは、その男の人が出てきてから携帯を返す事にし、その男性が診察室から出て来るのを待った。

数分後、診察を終えた男性が診察室から出てきて、あたしは思わず声をかけた。
「あ あ あの~携帯落としましたよ。」
と男性の携帯を男性の前に差し出した。
すると、その男性は携帯に傷が無いか確かめる仕草をし、傷が無いのを確かめると「ありがとう。助かった。」と言いながら耳元に近づいてきて、「この後、予定ある?お礼がしたい。」と小声で言ってきてあたしは首を横に振り、「この後診察終わったら薬局行って帰るだけです。」と言うと、「そっか。分かった、待ってる。」そう言って男の人は去って行った。

数分後、診察を終えた男性が診察室から出てきて、あたしは思わず声をかけた。
「あ あ あの~携帯落としましたよ。」
と男性の携帯を男性の前に差し出した。
すると、その男性は携帯に傷が無いか確かめる仕草をし、傷が無いのを確かめると「ありがとう。助かった。」と言いながら耳元に近づいてきて、「この後、予定ある?お礼がしたい。」と小声で言ってきてあたしは首を横に振り、「この後診察終わったら薬局行って帰るだけです。」と言うと、「そっか。分かった、待ってる。」そう言って男の人は去って行った。
その男の人の言葉が飲み込めないあたしは、首を傾け(どういう事だろう?)と思っている内に、診察室に呼ばれた。
そして、あたしは先生に、今の不安や自分を攻めて過ごしている事や普段の不眠や食欲が減ってたり増えたりして困っている事を話して診察を終え、診察室を出た。
そして会計に呼ばれるのを待っている間に、スマホでブルートゥースのイヤホンから片耳で今流行ってる曲を聞いていた。
5分後、名前を呼ばれ、あたしは次の予約と処方箋を貰い、病院を後にし、さっきの男の人の事を忘れて薬局へ向かった。
薬局では、薬を一包化してもらっているので、普段は15分~30分掛かるのだが、10分程度で、終わった。

帰ろうと薬局から出た時に、
「終わったか?ちょっとこれから付き合ってくれ。」
といきなり話し掛けられびっくりしたのと同時に本当だったんだと理解してあたしは
「はい…」
と答え男の人に付いて行った。
着いたのは近くのカフェだった。
カフェに入って席に案内され男の人が開口一番に、
「さっきはありがとうな。財布落とすとは思わなかったが、これがないと俺は困るんだ。俺は大橋涼我だ。
お前の名前は?」
こう言ってあたしの名前を聞いてきたからあたしは、
「あっあたしは、丹羽舞です。
お財布無くさずに済んで良かったです。」
あたしがそう答えると、涼我さんは少し照れくそうに笑いながら「本当にありがとうな。」と言い「好きな物頼んでくれ。お礼だ。」とあたしにメニュー表を出してきた。
あたしは、少し困惑してしまった。
そんなつもりなんて無かったし、大した事をしたと思ってなかったから、そして下を向いたあたしを涼我さんが見て、「こんなとこじゃ嫌か?」と聞いてきたのであたしは、「そんな事無いですが、大した事もしてないのにお礼されるとは思って無くて。」と正直に言ったら、「ぷははははははそりゃやった側はそう思わないよな。ははははははははは。でも俺さっきお礼するって言っただろ?」

とあたしの目を覗き込んだ。
あたしは、恥ずかしくなって顔がぽかぽかになるのを感じながら「そ、そ、そ、そうですけど…本気だとは思わなかったです。」と言うと、涼我さんは「顔赤いぞ。舞は可愛いな。」そう言って、くしゃくしゃと笑い続けて
「舞、良ければ連絡先交換しないか?嫌ならいいのだが、これでバイバイと言うのは淋しいからさ。」
「あ  あ あたしで良ければ…良いですよ。」
「やった~じゃあこれが俺の連絡先。QRコード読みってくれるか?」
「分かりました…出来た。メッセージ送りますね。」
「おぅ。」
この日は、カフェで涼我さんに奢って貰って、連絡先を交換して別れた。

この涼我さんとの出会いがまさかの展開になるとはこの時のあたしには想像も出来なかった。
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