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外に出る前 魔法の稽古
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ロデムの話はなんとなく解る。
しかし、ロデムの話だと放出系の魔法だけの様な感じがする。
『それってさぁ、魔力で練り上げた魔素を、イメージで形にして具現化って、攻撃系の体外に打ち出す魔法しか使えないんじゃない?』
『旦那様、そんな事はございません。最終的には、イメージが大きなウェイトを占めております。』
『なに?つまりはイメージ次第って事?』
『そうでございます。旦那様はイメージ力が強いとお見受け致しておりますが?』
『そう?』
『はい、私の目に狂いが無ければ』と言いながらニコニコ笑ってる。髪と同じ金色の自信に満ちた目で。
あんまりハードル上げんなよ。
『じゃ早速やってみようか』
『はい、では外に』
『え?いやいや、先ずは初歩的な魔法じゃないの?コップに水を溜めるとか、指先に火を灯すとか。それに詠唱の文言も覚えなきゃ』
『旦那様、それは一般的な習得法ではありますが、旦那様には向かないかと。』
『そ、そう?なんで?』
『私の勘で御座います。』
『勘?勘なの?……(ハァ勘かよ)じゃお前の言う通りやってみようか。』
『ありがとうございます。』
二人で外に出ると、ロデムはログハウスの高床式の下から、案山子を持ち出した。
(そんなもんまで有ったの?そー言えば床下は見てなかったな)
ロデムはその案山子を20メートル程先に立てると
『それでは旦那様、あの標的に向かって、何らかの魔法を使って見て下さい。』
『おいおい、せめて詠唱の文言ぐらい教えろよ』
『旦那様、詠唱とはイメージしやすくする為に言ってるだけなのです。ですので、イメージがしっかり出来る者には不要なもの、と言うより邪魔なものなのです。』
『え~(詠唱って格好良くない?)』
『では、目を閉じ掌から魔法を打ち出すイメージをして見て下さい。』
言われた通り、目を閉じ考える。
『何でも結構です。掌から力を出す感じで』
俺は両手首を合わせると、腰に当てる。
イメージしてるのは、しっぽの生えた少年が、亀の仙人から武道を習うアニメだ
(ハメハメ波)と心で言いながら両手を前に出す。
口には出さない。恥ずかしいもん。
目を開け
『ロデムゥ~、こんなんで練習になるのか』と、ロデムを見ると目を見開いて、明後日の方を見てた。
『おい、ロデム!』
『はっ、だ、旦那様、す素晴らしい!さすがは旦那様‼』
俺の手を取り小躍りしている。
いつも紳士然としているこいつも、こんなお茶目な所があるんだね。
『おいおい、落ち着けよ、何がそんなに面白い?』
『旦那様!これが喜ばずに居られましょうか!みてください‼』
ロデムが促す方を見ると……
草原が幅1メートル位で抉れてる。先は見えない。でも、案山子は少しずれた所にしっかり立ってた。周りに漂う焦げ臭さ。
『やはり私の見立ては間違っておりませんでした。しかし、これ程とは。いやいやこれでこそ我らが御主人様』
ロデムが一人で騒いでる。そんな言葉など耳に入らず、ただ見渡していた。
ロデム、ちょっと五月蝿いよ。
(何これ?もしかして俺のなんちゃってハメハメ波?マジか!魔法が発動したって感じしなかったぞ?)
立ち尽くす俺と、騒ぎたてるロデム。そして大きな影が地に降りて来た。
そこには人化を解いたロプロスが。
《主様、こ、これは……先程、魔素の異様な高まりを感じまして、戻って来たのですが……これは……主様が?》念話を飛ばしながら人化を始めるロプロス。
俺が何も言えないでいると
『そうなのですよ、御主人様の力です。我々の使役者としての力なのです』とロデムが捲し立てる。
『さすがは我らが御主人様、何とも素晴らしいお力』ロプロス
『何事かと来て見れば……何とも凄まじい。これを御館様が……御主人様に絶対の忠誠を!』
三者三様に俺を讃えてくれる。
(君達、御主人様になってるよ)
『ありがと皆、ちょっと自分でも驚いているけどね(手応え無さすぎて)』
ロプロスが言うには500メートル程先まで抉れているらしい。
『一息つきましょう、お茶の準備をして参ります』ロデム
『御館様、他にはどんな魔法を?』とポセイドン。ポセイドンが一番フランクになりつつある。
『他にも何も、初めてさ』
『どの様な魔法で?』ロプロス
『さぁ?目を閉じてたからなぁ』
『ならば今一度見せてはもらえませんか』ポセイドン
『そだな、俺も見たいし。でも、これって不味くない?』
抉れた草原を指差すと
『ならば空に向かって放てばどうでしょ』ロプロス
『うん』
俺はさっきと同じようにに構えると
(ハメハメ波)心の中で、
突き出した掌から炎の奔流が迸る。
なんともはや、自分でびっくりだ。本当に手応えが無い。
ロプロスとポセイドンは、改めて目にする俺の魔法に
『これは我々が知る魔法とは違うような……』ポセイドン
『私のブレスなど足元にも及ばない』ロプロス
そこに、ロデムがバスケットと折り畳みテーブルを持ってくる。
『ポセイドン、椅子を持って来て下さい。玄関口に用意してます』ロデム
『おう』ドスドスと駆けていくポセイドン。
やっと落ち着ける。
その時、この森周辺の村や島では、森の中心部から天に昇る稲妻が見られ、天変地異の前触れかと、人々は恐怖した。
らしい、知らんがな!
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
書き貯めたのが無くなりました。
楽しみにして下さってる読者には申し訳ありませんが、
3日に1度位の投稿ペースになります。
これからも、応援お願いします。
また、感想等もよろしければお願いします。
しかし、ロデムの話だと放出系の魔法だけの様な感じがする。
『それってさぁ、魔力で練り上げた魔素を、イメージで形にして具現化って、攻撃系の体外に打ち出す魔法しか使えないんじゃない?』
『旦那様、そんな事はございません。最終的には、イメージが大きなウェイトを占めております。』
『なに?つまりはイメージ次第って事?』
『そうでございます。旦那様はイメージ力が強いとお見受け致しておりますが?』
『そう?』
『はい、私の目に狂いが無ければ』と言いながらニコニコ笑ってる。髪と同じ金色の自信に満ちた目で。
あんまりハードル上げんなよ。
『じゃ早速やってみようか』
『はい、では外に』
『え?いやいや、先ずは初歩的な魔法じゃないの?コップに水を溜めるとか、指先に火を灯すとか。それに詠唱の文言も覚えなきゃ』
『旦那様、それは一般的な習得法ではありますが、旦那様には向かないかと。』
『そ、そう?なんで?』
『私の勘で御座います。』
『勘?勘なの?……(ハァ勘かよ)じゃお前の言う通りやってみようか。』
『ありがとうございます。』
二人で外に出ると、ロデムはログハウスの高床式の下から、案山子を持ち出した。
(そんなもんまで有ったの?そー言えば床下は見てなかったな)
ロデムはその案山子を20メートル程先に立てると
『それでは旦那様、あの標的に向かって、何らかの魔法を使って見て下さい。』
『おいおい、せめて詠唱の文言ぐらい教えろよ』
『旦那様、詠唱とはイメージしやすくする為に言ってるだけなのです。ですので、イメージがしっかり出来る者には不要なもの、と言うより邪魔なものなのです。』
『え~(詠唱って格好良くない?)』
『では、目を閉じ掌から魔法を打ち出すイメージをして見て下さい。』
言われた通り、目を閉じ考える。
『何でも結構です。掌から力を出す感じで』
俺は両手首を合わせると、腰に当てる。
イメージしてるのは、しっぽの生えた少年が、亀の仙人から武道を習うアニメだ
(ハメハメ波)と心で言いながら両手を前に出す。
口には出さない。恥ずかしいもん。
目を開け
『ロデムゥ~、こんなんで練習になるのか』と、ロデムを見ると目を見開いて、明後日の方を見てた。
『おい、ロデム!』
『はっ、だ、旦那様、す素晴らしい!さすがは旦那様‼』
俺の手を取り小躍りしている。
いつも紳士然としているこいつも、こんなお茶目な所があるんだね。
『おいおい、落ち着けよ、何がそんなに面白い?』
『旦那様!これが喜ばずに居られましょうか!みてください‼』
ロデムが促す方を見ると……
草原が幅1メートル位で抉れてる。先は見えない。でも、案山子は少しずれた所にしっかり立ってた。周りに漂う焦げ臭さ。
『やはり私の見立ては間違っておりませんでした。しかし、これ程とは。いやいやこれでこそ我らが御主人様』
ロデムが一人で騒いでる。そんな言葉など耳に入らず、ただ見渡していた。
ロデム、ちょっと五月蝿いよ。
(何これ?もしかして俺のなんちゃってハメハメ波?マジか!魔法が発動したって感じしなかったぞ?)
立ち尽くす俺と、騒ぎたてるロデム。そして大きな影が地に降りて来た。
そこには人化を解いたロプロスが。
《主様、こ、これは……先程、魔素の異様な高まりを感じまして、戻って来たのですが……これは……主様が?》念話を飛ばしながら人化を始めるロプロス。
俺が何も言えないでいると
『そうなのですよ、御主人様の力です。我々の使役者としての力なのです』とロデムが捲し立てる。
『さすがは我らが御主人様、何とも素晴らしいお力』ロプロス
『何事かと来て見れば……何とも凄まじい。これを御館様が……御主人様に絶対の忠誠を!』
三者三様に俺を讃えてくれる。
(君達、御主人様になってるよ)
『ありがと皆、ちょっと自分でも驚いているけどね(手応え無さすぎて)』
ロプロスが言うには500メートル程先まで抉れているらしい。
『一息つきましょう、お茶の準備をして参ります』ロデム
『御館様、他にはどんな魔法を?』とポセイドン。ポセイドンが一番フランクになりつつある。
『他にも何も、初めてさ』
『どの様な魔法で?』ロプロス
『さぁ?目を閉じてたからなぁ』
『ならば今一度見せてはもらえませんか』ポセイドン
『そだな、俺も見たいし。でも、これって不味くない?』
抉れた草原を指差すと
『ならば空に向かって放てばどうでしょ』ロプロス
『うん』
俺はさっきと同じようにに構えると
(ハメハメ波)心の中で、
突き出した掌から炎の奔流が迸る。
なんともはや、自分でびっくりだ。本当に手応えが無い。
ロプロスとポセイドンは、改めて目にする俺の魔法に
『これは我々が知る魔法とは違うような……』ポセイドン
『私のブレスなど足元にも及ばない』ロプロス
そこに、ロデムがバスケットと折り畳みテーブルを持ってくる。
『ポセイドン、椅子を持って来て下さい。玄関口に用意してます』ロデム
『おう』ドスドスと駆けていくポセイドン。
やっと落ち着ける。
その時、この森周辺の村や島では、森の中心部から天に昇る稲妻が見られ、天変地異の前触れかと、人々は恐怖した。
らしい、知らんがな!
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
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