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どういうことでしょう、さあ聞かせてください
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「ヒース様はなぜ婚約破棄をなさりたいのですか?
理由次第ではお互いのためにも婚約解消にしたほうが良いと思います。
ヒース様の言い方ですと一方的にわたくしを攻めているように聞こえますが、誓って不貞など働いていませんわ。
それを踏まえて本当のお気持ちを聞かせてはくださいませんか。」
アイリスはいつもしとやかに話すことを心掛けているところを少し大胆に攻める。
不敬だとこの王宮からつまみ出される可能性もなくはないと考えたが、これぐらい言わなければ自分の気持ちを言葉にすることの少ないヒースは観念しないだろう。
ところが反論されたヒースと言えば慌てる様子もなく、それどころかまるでそれを待っていたとばかりに満面の笑みを浮かべている。
いったいどういうことかとアイリスはいぶかしんだ。
「そうしなければ王妃に慣れないからだ。」
???
やっと口を開いたヒースであったがアイリスはさらに混乱した。
王妃に慣れないとは私のことを言っているのだろうか。
ヒースは側室の子であったが、第一皇子だということで次代の国王として立太子されている。
彼と結婚すれば将来王妃になることが約束されているにもかかわらず、自分を王妃にするために婚約破棄をしなければならないとはどういったことだろう。
彼は王にはなりたくないということだろうか。
確かに権力に近いことや凛々しい見た目も相まって取り入ろうとする貴族は後を絶たなかったが、同時に第二王子を国王にしたい貴族も多くいて、常に命を狙われていた。
王太子でありながら15歳から去年二十歳で婚約するまで騎士団長を務めていたとは思えないほど人を傷つけることを嫌う彼なら、そういった敵の勢力に対してずっと警戒しながら時には暗殺しなければならない生活に耐えかねたという可能性が高い。
考えれば考えるほどアイリスにはヒースが腹違いの弟に王位を譲ろうとしているように思えた。
第二王子レオンは正室の子で、はちみつ色の髪に琥珀の瞳を持つ華奢な青年だ。
そのヒースとは違った女性的な美しさを好む令状もたくさんおり、レオン自身も外交的な性格のため多くの貴族と深い交流を持っている。
ヒースはそんなレオンを頼もしい弟だといって敵視することはなかった。
だが、困ったことにヒースは自分に対する評価がとてつもなく低いのだ。
剣の腕前は国一番で、人を従わせるリーダーとしての資質も十分にある。
レオンの得意とする交渉事でさえ、ヒースも時間をかけて長期的にアルゴンに有利な流れを作ることができるため、彼がレオンに対して引け目を感じる必要などないのだ。
けれど、女性に対しての苦手意識を取り去れないことや、誰に対しても言葉を発することを躊躇してしまうことを以上に気にしているのである。
これはデリケートな問題だとアイリスは頭を悩ませた。
ヒース様は王になりたくないのですかとストレートに聞いてよいものだろうか。
いや、さすがにそれは気が引ける。
そう判断して、別の方向からのアプローチを試みることにした。
「王妃に慣れないことと、ヒース様の真実の愛とはどのような関係があるのでしょうか。
できればお相手のことも含めて、お話していただきたいですわ。
それぐらいの信頼関係は築いてきたつもりです。」
もし彼が自分よりも伴侶にふさわしい女性を見つけたならば、いやいやでも婚約者の関係を終わらせなければいけないかもしれない。
それは絶対に受け入れたくないことだが、許されないならせめてすべてを知って終わらせる権利くらいは主張してもよいはずだ。
だが、アイリスはこの発言によって婚約破棄の、破棄が遠のくなどとは知る由もなかった。
理由次第ではお互いのためにも婚約解消にしたほうが良いと思います。
ヒース様の言い方ですと一方的にわたくしを攻めているように聞こえますが、誓って不貞など働いていませんわ。
それを踏まえて本当のお気持ちを聞かせてはくださいませんか。」
アイリスはいつもしとやかに話すことを心掛けているところを少し大胆に攻める。
不敬だとこの王宮からつまみ出される可能性もなくはないと考えたが、これぐらい言わなければ自分の気持ちを言葉にすることの少ないヒースは観念しないだろう。
ところが反論されたヒースと言えば慌てる様子もなく、それどころかまるでそれを待っていたとばかりに満面の笑みを浮かべている。
いったいどういうことかとアイリスはいぶかしんだ。
「そうしなければ王妃に慣れないからだ。」
???
やっと口を開いたヒースであったがアイリスはさらに混乱した。
王妃に慣れないとは私のことを言っているのだろうか。
ヒースは側室の子であったが、第一皇子だということで次代の国王として立太子されている。
彼と結婚すれば将来王妃になることが約束されているにもかかわらず、自分を王妃にするために婚約破棄をしなければならないとはどういったことだろう。
彼は王にはなりたくないということだろうか。
確かに権力に近いことや凛々しい見た目も相まって取り入ろうとする貴族は後を絶たなかったが、同時に第二王子を国王にしたい貴族も多くいて、常に命を狙われていた。
王太子でありながら15歳から去年二十歳で婚約するまで騎士団長を務めていたとは思えないほど人を傷つけることを嫌う彼なら、そういった敵の勢力に対してずっと警戒しながら時には暗殺しなければならない生活に耐えかねたという可能性が高い。
考えれば考えるほどアイリスにはヒースが腹違いの弟に王位を譲ろうとしているように思えた。
第二王子レオンは正室の子で、はちみつ色の髪に琥珀の瞳を持つ華奢な青年だ。
そのヒースとは違った女性的な美しさを好む令状もたくさんおり、レオン自身も外交的な性格のため多くの貴族と深い交流を持っている。
ヒースはそんなレオンを頼もしい弟だといって敵視することはなかった。
だが、困ったことにヒースは自分に対する評価がとてつもなく低いのだ。
剣の腕前は国一番で、人を従わせるリーダーとしての資質も十分にある。
レオンの得意とする交渉事でさえ、ヒースも時間をかけて長期的にアルゴンに有利な流れを作ることができるため、彼がレオンに対して引け目を感じる必要などないのだ。
けれど、女性に対しての苦手意識を取り去れないことや、誰に対しても言葉を発することを躊躇してしまうことを以上に気にしているのである。
これはデリケートな問題だとアイリスは頭を悩ませた。
ヒース様は王になりたくないのですかとストレートに聞いてよいものだろうか。
いや、さすがにそれは気が引ける。
そう判断して、別の方向からのアプローチを試みることにした。
「王妃に慣れないことと、ヒース様の真実の愛とはどのような関係があるのでしょうか。
できればお相手のことも含めて、お話していただきたいですわ。
それぐらいの信頼関係は築いてきたつもりです。」
もし彼が自分よりも伴侶にふさわしい女性を見つけたならば、いやいやでも婚約者の関係を終わらせなければいけないかもしれない。
それは絶対に受け入れたくないことだが、許されないならせめてすべてを知って終わらせる権利くらいは主張してもよいはずだ。
だが、アイリスはこの発言によって婚約破棄の、破棄が遠のくなどとは知る由もなかった。
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