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第一章『クラスで異世界転移⁉︎そして僕の異世界物語』
スゲーイ!マジスゲーイなクラスと武器をgetだぜ❗️
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「……かり、しっかりして、黒川くん!」
誰かの声が聞こえる。
「黒川くん、大丈夫!」
委員長が、目の前にいる。どうやら僕は気絶してたようだ。
「どうやら目を覚ましたようだな。」
「心配しましたわ。」
委員長の隣には、副委員長であり、オタクグループの龍川勇花(たつがわ ゆうか)と美空幸(みそら みゆ)がいる。龍川はスポーツ、バトル系少年漫画やアニメを見ているらしく、美空さんは少女、恋愛漫画や歴史小説などを読んでるらしい。
「何とか生きてるようだね。」
「ボロ雑巾ミタイになっテルけドネ。」
失礼なことを言ってくるこの二人、美化委員であり、オタクグループの丸月舞(まるつき まい)と暗島ヴァン(くらじま ヴァン)もいる。丸月は少年漫画や戦隊系の子供向けアニメを見ているらしく、ヴァン氏は時代劇風の少年漫画やアニメを見ているらしい。
「しかしあいつら、本当に血も涙も無いな。」
「まさに人としてのクズだね。」
そう言ってるこの二人は切島 瑞希(きりしま みずき)と小嶋友理奈(こじま ゆりな)。二人ともクラス(学校)の風紀委員であり、この二人も実はオタクグループだ。切島さんは歴史小説や、ミステリー小説を読んでいるらしく、小嶋は少年漫画やアニメを見ていて、丸月と仲がいいらしい。
「全くだ。」
「脳ミソを一度見てみたいよ。いや、気持ち悪いからやっぱりいいや。」
そう言ってこっちに近づいてくる二人は、書記委員の影山 煉(かげやま れん)と山田 華林(やまだ かりん)だ。
ちなみにもう一人、同じ風紀委員で不良グループに紛れている上田 霞(うえだ かすみ)がいる。彼女は不良グループとつるんでる感じだが、委員長と同じく、あくまでやつらの行動を監視しているだけだ。
もう分かってはいるが、こいつらもオタクグループで、影山は僕のオタク仲間で、ホラー、ファンタジー、サスペンスのジャンルのものを好んでいる。
また、山田さんと上田さんとは話したことはあり、同じオタク仲間である。好んでいるジャンルは影山と基本同じだ。
僕ら四人合わせて「ネクラ引きオタ四人衆」と呼ばれたことがある。正直どこにネクラ要素があるのか分からない。
状況を見る限り、どうやら僕は委員会に所属している委員会オタクグループに助けてもらい、心配してくれてるらしい。
「みんな、助けてくれてありがとう。」
委員会オタクグループとは中学の頃に出会い、互いに好きな漫画や小説、アニメを語り合ったり、全員で集まってクリスマスパーティーを開いたりしたことがある。
あの頃はみんなとても輝いて、青春というのを送っていた。高校生になったら、みんな同じ高校に入学して、みんな委員会に入った。
今の委員会の連中は、昔の見た目が変わり、とても優等生に見えるが、漫画や小説、アニメが大好きな集団だ。それぞれ個性が違っているが人思いなところはある。いいやつらだ。
「でもごめん。僕のことはほっといてくれ。」
だからこそ、自分のせいで傷ついてほしくない。
僕は高校に入って、オタクグループのみんなが委員会に入ってからひとりぼっちになっていた。影山とは話すことはあったが、全員じゃない。
その寂しさで、僕は落ちるところまで落ちていった。みんなとはもう、価値が違う。
みんなにひどい言葉を使いたくないが、こうでもしないと、自分が傷ついてもなお助けに来る。それじゃあ僕が傷つけたことになる。そうなりたくないし、そうなってほしくない。
そう思ったあと僕は立ちあがり、委員長が支えようとしてきた腕を振り払い、クラスを授けた人に近づき胸ぐらを掴む。
「おいお前!何であのとき僕のクラスをバラしたんだ。ふざけんなよおい!お陰でこっちはひどい目にあったんだぞ、責任とれや!!」
僕は思いっきりぶちギレた。逆ギレとでもいうべきだろうか。別にどっちでもいいけど。
もう敬語はなしだ。
今の僕は怒り120%なんだ。いちいち敬語を使うのがめんどくさい。
久しぶりに、いや、初めてだろうか。相手の胸ぐらを掴むのは初めてで、相手を持ち上げるまではできない。
委員長とオタクグループのみんなが止めに入ろうとしてくるが、今の僕には彼らの声を聞く耳を持ってない。
「…ゴメンなさい。まさかああなるだなんて、思わなかったんです。」
「知るかそんなの!こんなクズクラスいらんわ。とっとと元の世界に返しやがれ!!」
こんなクズクラスを持って、異世界へ行ったとしても、絶望しかない人生確定だ。元の世界で生きていく方がまだマシだ。
「それは無理です。こっちに呼んだとき、もう元の世界への道は断たれました。」
…なんだと。もう元の世界へ戻れないなんて。つまり僕は絶望しかない人生確定ということなのか。
「そんな…ふざっけんなよ!!テメーのご都合で呼び出しておいて、こんな酷い目に会うなんざ、たまったもんじゃないわ!!」
僕はとうとう最後の堪忍袋の緒が切れ、コイツに怒声をだす。
「おっ、お待ちください。で、では、あなたに一つのクラスを授けますので、どうかお静まりを。」
呼び出したやつが急に変なことを言い始めた。僕をバカにしてるのだろうか。
「おい、さっきは自分の意思で自由に授けるのは無理だと言ったよな!嘘つくんじゃねーよ!!」
「いえ、本当です。嘘ではありません。」
そう言って、コイツは僕に耳を近づけてとジェスチャーする。僕は胸ぐらを離し、コイツに耳を傾ける。呼び出したやつは小声で説明をする。
「実はですね…私はある一つのクラスを持っているんですよ。でもそのクラスは余りにも強力過ぎて、魔王にも匹敵する可能性があるんです。」
……なるほど。つまり強力すぎて、世に放つのを恐れてるがために封印してるということか。
確かに魔王にも匹敵するとなると、封印したくなるのは分からなくもない。
「ですがあなたのクラスだと、多分授けても大丈夫だと思うのです。」
何だが失礼なことを言われてる気がするが、確かに大丈夫だと思える。
クラスが《ひきこもり》だから、クズクラスということで目立つことがない。魔王に匹敵する力を持っていても、目立たなければ問題はないということだ。
「それでどうでしょうか。授かってみますか。」
授かってみるかと言われたが、僕に未練はない。
どうせ引きこもることになるし、仮に強力な力を持ってるとしても引きこもっていたら意味がない。護身用として授かるのも悪くはないだろう。
「あぁ、授かってもらおうじゃないか。」
そうして僕は了承した。猫に小判、豚に真珠ということわざがあるが、なにもないよりかはマシだ。
「では、あなたのクラスに《混沌之主(マスターオブカオス)》を授けます。」
(おぉ、なんか凄そうだな。)
そう思っていると、急に体の底から力がみなぎってくるのを感じる。
本当に物凄いクラスを手に入れてしまったようだ。
(このクラスが魔王に匹敵するのか。ていうか今さらだけど、向こうの異世界には魔王がいるのか。…なんだろう。なんか魔王退治に連れていかれそうな気がするんだが。でもひきこもりだからないか。)
「それともうひとつ、渡すものがあります。」
そう言って、なにやら布に巻かれたものを取り出し、僕に渡してきた。これはなんだろうか。
「このクラスを授かる者に渡すらしいんです。何でも、これに触れたら、望む形の武器になるのだとか。」
望む形の武器になる。それはもはやチートなのではないだろうか。
そもそも渡すらしいって、どうして疑問系になるのだろうか。こいつ、以外とバカなのか。
「今ここでこれに触れていいか。」
「はい、構いません。」
そういうわけで布をほどく。中には虹色の宝玉があった。
(これに触れればいいんだな。)
そうして僕は渡された宝玉に触れる。
すると手先から熱が痛いほど伝わってくる。それだけじゃなく、頭のなかに声が響く。
『汝は我に何を求める。どのような力を望む。』
頭の中に声が響く。
おそらくこの宝玉からだろう。意思ある武器とは、異世界転移といいスキルといい、これもまたオタク心がゾクゾクする。
それはそうと、この返事に応えよう。
僕はもともと異世界に来たら、銃を使ってみたいと思っていた。
異世界で銃となると、マイナーな感じに思われることが多いが、僕はそう思ってないし、寧ろ格好いいと思ってる。
あと性能とかだけど、相手の能力をコピーしたり吸収したりするのがいい。異世界ものではスキルコピーや能力吸収が定番だ。
ちなみに僕は能力吸収の方が好きだ。戦って勝って力を得て強くなる感じが溜まらない。
「僕が望むのは、相手の能力、スキルを吸収する力。そして僕の求める武器は、どんな相手をもぶち抜く銃だ。」
そう言って宝玉を強く握りしめる。
すると宝玉は虹色に薄く光り出し、熱くなり溶け出した。粘土みたいになった宝玉がスライムみたいに動きだし、少しずつ形を変えていく。
動きが止まり、僕の手元には一丁の銃がある。黒い金属製であり、縦15センチ、横20センチほどの大きさだ。
形からして、レボルバー式拳銃(カートリッジ型)だろう。シリンダー(弾倉)のところに、ひし形の紫色の宝石が埋め込まれているのが不思議な感じだ。
「しかし、こうして武器を持つとなると緊張するな。」
いざ人を殺せるものを持っていると、緊張するのも無理はないだろう。
「黒川君、大丈夫。」
「なんか、虹色の光が見えたのだが。」
委員長と委員会オタクグループがこっちに寄ってきた。僕は咄嗟に銃をポケットに隠した。
今銃を手に入れたことは黙っておこう。
「いや大丈夫。なんでもないよ。」
とりあえず適当に返して、その場から離れる。
そして、呼び出したやつがクラス全員の前に立ち、口を開く。
「それではみなさん、向こうの世界へお送りしますので、一ヶ所に集まってください。」
そろそろ異世界へ行くようだ。みんなはもうすでに集まっている。早く行きたいようだ。
僕の方は準備万端だ。先ほど授かったクラスと銃があれば、とりあえず生きてはいけるだろう。
「ではみなさん、向こうの世界で頑張ってください。」
そうして、教室に現れた同じ魔方陣が現れ、僕たちはまた眩い光に包まれた。
誰かの声が聞こえる。
「黒川くん、大丈夫!」
委員長が、目の前にいる。どうやら僕は気絶してたようだ。
「どうやら目を覚ましたようだな。」
「心配しましたわ。」
委員長の隣には、副委員長であり、オタクグループの龍川勇花(たつがわ ゆうか)と美空幸(みそら みゆ)がいる。龍川はスポーツ、バトル系少年漫画やアニメを見ているらしく、美空さんは少女、恋愛漫画や歴史小説などを読んでるらしい。
「何とか生きてるようだね。」
「ボロ雑巾ミタイになっテルけドネ。」
失礼なことを言ってくるこの二人、美化委員であり、オタクグループの丸月舞(まるつき まい)と暗島ヴァン(くらじま ヴァン)もいる。丸月は少年漫画や戦隊系の子供向けアニメを見ているらしく、ヴァン氏は時代劇風の少年漫画やアニメを見ているらしい。
「しかしあいつら、本当に血も涙も無いな。」
「まさに人としてのクズだね。」
そう言ってるこの二人は切島 瑞希(きりしま みずき)と小嶋友理奈(こじま ゆりな)。二人ともクラス(学校)の風紀委員であり、この二人も実はオタクグループだ。切島さんは歴史小説や、ミステリー小説を読んでいるらしく、小嶋は少年漫画やアニメを見ていて、丸月と仲がいいらしい。
「全くだ。」
「脳ミソを一度見てみたいよ。いや、気持ち悪いからやっぱりいいや。」
そう言ってこっちに近づいてくる二人は、書記委員の影山 煉(かげやま れん)と山田 華林(やまだ かりん)だ。
ちなみにもう一人、同じ風紀委員で不良グループに紛れている上田 霞(うえだ かすみ)がいる。彼女は不良グループとつるんでる感じだが、委員長と同じく、あくまでやつらの行動を監視しているだけだ。
もう分かってはいるが、こいつらもオタクグループで、影山は僕のオタク仲間で、ホラー、ファンタジー、サスペンスのジャンルのものを好んでいる。
また、山田さんと上田さんとは話したことはあり、同じオタク仲間である。好んでいるジャンルは影山と基本同じだ。
僕ら四人合わせて「ネクラ引きオタ四人衆」と呼ばれたことがある。正直どこにネクラ要素があるのか分からない。
状況を見る限り、どうやら僕は委員会に所属している委員会オタクグループに助けてもらい、心配してくれてるらしい。
「みんな、助けてくれてありがとう。」
委員会オタクグループとは中学の頃に出会い、互いに好きな漫画や小説、アニメを語り合ったり、全員で集まってクリスマスパーティーを開いたりしたことがある。
あの頃はみんなとても輝いて、青春というのを送っていた。高校生になったら、みんな同じ高校に入学して、みんな委員会に入った。
今の委員会の連中は、昔の見た目が変わり、とても優等生に見えるが、漫画や小説、アニメが大好きな集団だ。それぞれ個性が違っているが人思いなところはある。いいやつらだ。
「でもごめん。僕のことはほっといてくれ。」
だからこそ、自分のせいで傷ついてほしくない。
僕は高校に入って、オタクグループのみんなが委員会に入ってからひとりぼっちになっていた。影山とは話すことはあったが、全員じゃない。
その寂しさで、僕は落ちるところまで落ちていった。みんなとはもう、価値が違う。
みんなにひどい言葉を使いたくないが、こうでもしないと、自分が傷ついてもなお助けに来る。それじゃあ僕が傷つけたことになる。そうなりたくないし、そうなってほしくない。
そう思ったあと僕は立ちあがり、委員長が支えようとしてきた腕を振り払い、クラスを授けた人に近づき胸ぐらを掴む。
「おいお前!何であのとき僕のクラスをバラしたんだ。ふざけんなよおい!お陰でこっちはひどい目にあったんだぞ、責任とれや!!」
僕は思いっきりぶちギレた。逆ギレとでもいうべきだろうか。別にどっちでもいいけど。
もう敬語はなしだ。
今の僕は怒り120%なんだ。いちいち敬語を使うのがめんどくさい。
久しぶりに、いや、初めてだろうか。相手の胸ぐらを掴むのは初めてで、相手を持ち上げるまではできない。
委員長とオタクグループのみんなが止めに入ろうとしてくるが、今の僕には彼らの声を聞く耳を持ってない。
「…ゴメンなさい。まさかああなるだなんて、思わなかったんです。」
「知るかそんなの!こんなクズクラスいらんわ。とっとと元の世界に返しやがれ!!」
こんなクズクラスを持って、異世界へ行ったとしても、絶望しかない人生確定だ。元の世界で生きていく方がまだマシだ。
「それは無理です。こっちに呼んだとき、もう元の世界への道は断たれました。」
…なんだと。もう元の世界へ戻れないなんて。つまり僕は絶望しかない人生確定ということなのか。
「そんな…ふざっけんなよ!!テメーのご都合で呼び出しておいて、こんな酷い目に会うなんざ、たまったもんじゃないわ!!」
僕はとうとう最後の堪忍袋の緒が切れ、コイツに怒声をだす。
「おっ、お待ちください。で、では、あなたに一つのクラスを授けますので、どうかお静まりを。」
呼び出したやつが急に変なことを言い始めた。僕をバカにしてるのだろうか。
「おい、さっきは自分の意思で自由に授けるのは無理だと言ったよな!嘘つくんじゃねーよ!!」
「いえ、本当です。嘘ではありません。」
そう言って、コイツは僕に耳を近づけてとジェスチャーする。僕は胸ぐらを離し、コイツに耳を傾ける。呼び出したやつは小声で説明をする。
「実はですね…私はある一つのクラスを持っているんですよ。でもそのクラスは余りにも強力過ぎて、魔王にも匹敵する可能性があるんです。」
……なるほど。つまり強力すぎて、世に放つのを恐れてるがために封印してるということか。
確かに魔王にも匹敵するとなると、封印したくなるのは分からなくもない。
「ですがあなたのクラスだと、多分授けても大丈夫だと思うのです。」
何だが失礼なことを言われてる気がするが、確かに大丈夫だと思える。
クラスが《ひきこもり》だから、クズクラスということで目立つことがない。魔王に匹敵する力を持っていても、目立たなければ問題はないということだ。
「それでどうでしょうか。授かってみますか。」
授かってみるかと言われたが、僕に未練はない。
どうせ引きこもることになるし、仮に強力な力を持ってるとしても引きこもっていたら意味がない。護身用として授かるのも悪くはないだろう。
「あぁ、授かってもらおうじゃないか。」
そうして僕は了承した。猫に小判、豚に真珠ということわざがあるが、なにもないよりかはマシだ。
「では、あなたのクラスに《混沌之主(マスターオブカオス)》を授けます。」
(おぉ、なんか凄そうだな。)
そう思っていると、急に体の底から力がみなぎってくるのを感じる。
本当に物凄いクラスを手に入れてしまったようだ。
(このクラスが魔王に匹敵するのか。ていうか今さらだけど、向こうの異世界には魔王がいるのか。…なんだろう。なんか魔王退治に連れていかれそうな気がするんだが。でもひきこもりだからないか。)
「それともうひとつ、渡すものがあります。」
そう言って、なにやら布に巻かれたものを取り出し、僕に渡してきた。これはなんだろうか。
「このクラスを授かる者に渡すらしいんです。何でも、これに触れたら、望む形の武器になるのだとか。」
望む形の武器になる。それはもはやチートなのではないだろうか。
そもそも渡すらしいって、どうして疑問系になるのだろうか。こいつ、以外とバカなのか。
「今ここでこれに触れていいか。」
「はい、構いません。」
そういうわけで布をほどく。中には虹色の宝玉があった。
(これに触れればいいんだな。)
そうして僕は渡された宝玉に触れる。
すると手先から熱が痛いほど伝わってくる。それだけじゃなく、頭のなかに声が響く。
『汝は我に何を求める。どのような力を望む。』
頭の中に声が響く。
おそらくこの宝玉からだろう。意思ある武器とは、異世界転移といいスキルといい、これもまたオタク心がゾクゾクする。
それはそうと、この返事に応えよう。
僕はもともと異世界に来たら、銃を使ってみたいと思っていた。
異世界で銃となると、マイナーな感じに思われることが多いが、僕はそう思ってないし、寧ろ格好いいと思ってる。
あと性能とかだけど、相手の能力をコピーしたり吸収したりするのがいい。異世界ものではスキルコピーや能力吸収が定番だ。
ちなみに僕は能力吸収の方が好きだ。戦って勝って力を得て強くなる感じが溜まらない。
「僕が望むのは、相手の能力、スキルを吸収する力。そして僕の求める武器は、どんな相手をもぶち抜く銃だ。」
そう言って宝玉を強く握りしめる。
すると宝玉は虹色に薄く光り出し、熱くなり溶け出した。粘土みたいになった宝玉がスライムみたいに動きだし、少しずつ形を変えていく。
動きが止まり、僕の手元には一丁の銃がある。黒い金属製であり、縦15センチ、横20センチほどの大きさだ。
形からして、レボルバー式拳銃(カートリッジ型)だろう。シリンダー(弾倉)のところに、ひし形の紫色の宝石が埋め込まれているのが不思議な感じだ。
「しかし、こうして武器を持つとなると緊張するな。」
いざ人を殺せるものを持っていると、緊張するのも無理はないだろう。
「黒川君、大丈夫。」
「なんか、虹色の光が見えたのだが。」
委員長と委員会オタクグループがこっちに寄ってきた。僕は咄嗟に銃をポケットに隠した。
今銃を手に入れたことは黙っておこう。
「いや大丈夫。なんでもないよ。」
とりあえず適当に返して、その場から離れる。
そして、呼び出したやつがクラス全員の前に立ち、口を開く。
「それではみなさん、向こうの世界へお送りしますので、一ヶ所に集まってください。」
そろそろ異世界へ行くようだ。みんなはもうすでに集まっている。早く行きたいようだ。
僕の方は準備万端だ。先ほど授かったクラスと銃があれば、とりあえず生きてはいけるだろう。
「ではみなさん、向こうの世界で頑張ってください。」
そうして、教室に現れた同じ魔方陣が現れ、僕たちはまた眩い光に包まれた。
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