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第一章・学園編
第一話
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ここは剣と魔法のファンタジーの世界。
そしてその世界のとある学園にて、これから一人の青年の運命が大きく動いていく。
「ふぅ。データを集めるのって結構大変だな。」
モンスターが潜む山の中にて、レポート用紙を見ながら一人愚痴る。
僕の名前はコトノ=オオトリ。17歳の冒険者育成学校に通っている男子生徒だ。
なぜ僕が一人愚痴ってるのかというと、手元にあるレポートが原因だ。
学校の課題で、モンスターの生態をレポートにまとめるというものだ。なんでも、情報をまとめて管理する能力を育むためだとか。
「モンスターの生態なんて、本で調べれば分かるんだけどなぁ。なのに先生は、“自分の目で見て確かめなさい。本に書いてあることが全て真実ではありません。”だってさ。」
まぁ先生の言いたいことはなんとなく分かる。例えば噂話でも、直で見て聞いた話とは違うなんてことはなくはないって訳だ。
ギュギュ
ギャーギャー
「ヤバッ!見つかった。」
目の前には、頭からツノが生えたウサギ型モンスターのツノウサギ一羽と、全身黒で黄色の嘴のカラス型モンスターのウルシガラス一羽が現れた。
「どれもランクはEランクか。」
モンスターにはランクというものがある。ランクは主に危険度、希少度などによって決まってきて、最終的に国がそのモンスターのランクを決める。
ランクは一番高くてS級、一番低くてF級だ。S~Bランク辺りは上級モンスター、CとDは中級モンスター、EとFは低級モンスターとも呼ばれている。
F級はウサギや鹿などの野生動物が主で、目の前のモンスターたちはF級と対して強さは変わらないが弱くてもE級だ。モンスターは基本E級となっている。
(このまま逃げるのは少し厳しいかな。特にウルシガラスは面倒だし。)
向こうのウルシガラスは空中から觜撃や爪撃してくる。ツノウサギは体当たりや角撃で攻撃してくる。二体の中でもカラスは空中から攻撃してくるから正直面倒だ。
「とにかく倒すしかないか。」
腰に掛けていた剣を抜剣して構える。剣は片手剣で、僕の主流としてる武器だ。
「よし、来い‼︎」
ツノウサギとウルシガラスがこっち目掛けて突っ込んでくる。一斉に掛かって倒そうとするようだ。
「まずはウサギからだ!」
カラスの方が面倒ではあるが、だからといってそっちにばかり注意しておくのは危険だ。
まずは先に済ませることから終わらせる。ウサギの方がカラスより早く済ませれる。
「そりゃ!」
力強く跳躍してこっち目掛けてツノを真っ直ぐに飛んでくるウサギを一閃する。
ギュッ
ウサギの首に刃が通り、ウサギの頭と胴体が分かれる。
(よし、ウサギは倒した。ジョブの補正効果のおかげだな。)
この世界にはジョブというものがある。そしてジョブがあると、補正効果というものがつく。この補正効果は神様からの恩恵で、“能力”というものだ。
剣士の場合、剣で攻撃する際の速度、威力などにプラス補正が掛かる。
ギャーギャー
そうしてる間にウルシガラスがこっち目掛けて突っ込んできた。突っ込んでくる体勢から見て觜撃をしてくるようだ。
「来る前に撃ち落とす。『無属性魔法・魔力弾』」
手を目の前に翳し、魔力を込めた球体を飛ばす。
この魔法は無属性の攻撃魔法で、ただ球体状にした魔力の塊を相手に撃つだけの魔法だ。
ギャーギャー
「クソ、そう簡単に当たらないか。」
カラスは魔力弾をひらりと躱した。そもそも飛んでいる相手を魔法で当てるには、相手が避けられないくらいの速度で当てないといけない。僕が撃った魔力弾は速度が足りてなくて躱されてしまった。
そしてカラスはもう目の前に来て觜撃される寸前だ。
「まだだ!『魔力盾』発動!」
腕を前に出し、腕の手首辺りから盾を顕現する。この盾は魔力弾と同じ原理で魔力を盾状にしただけだ。
しかしその防御力は、鉄の盾並みの強度で、そう簡単には砕けない。
ギャッ
ウルシガラスの嘴が盾にぶつかり、ぶつかった反動でカラスに隙ができてる。
「くらえ!『片手剣技・一閃』」
剣技でウルシガラスを斬り倒す。
これがコトノ=オオトリの戦闘スタイルで、剣と盾を使った白兵戦スタイルだ。
「ふぅ、なんとかなったな。」
剣技は剣術を覚え鍛えることによって得れるものだ。さっきの一閃が剣技で、普通に剣で斬りつけるよりも素早くて威力が高い。しかしそのあとに少しの間隙が生じてしまい、使いどきが悩む。
「さてと、折角の獲物だし、解体しとくか。」
そう言ってツノウサギとウルシガラスの死体を掴み川辺へ移動する。
モンスターは基本、素材になる部分がある。ツノウサギはツノに肉、毛皮、骨が、ウルシガラスは毛羽に嘴、そして両方とも体内にある魔核が素材になる。
魔核は全てのモンスターにあって、基本は体内にある。魔核があることによってモンスターは生きていて、魔核がないとモンスターは生きていけない。
そもそもの話、ツノウサギとウルシガラスは元々ウサギとカラスが変異してモンスターになったようなものだ。環境に適応するために変異した、と本に書いてあった。
「ふぅ、これで解体は済んだな。」
目の前には先ほどまで戦ってたモンスター二体の解体された姿があった。
これらの素材は買い取ってもらいお金に替えてもらう。
「それじゃあ今日はもう帰るとするか。」
~ 主人公プロフィール ~
⬇︎
【潜在能力値】
『名前』コトノ=オオトリ
『種族』人間
『基礎レベル』5
『職業』剣士・魔法使い
『適正属性』無
『技術』剣術(片手剣術)、魔術、探索、隠密
『魔法』無属性魔法(初級)
そしてその世界のとある学園にて、これから一人の青年の運命が大きく動いていく。
「ふぅ。データを集めるのって結構大変だな。」
モンスターが潜む山の中にて、レポート用紙を見ながら一人愚痴る。
僕の名前はコトノ=オオトリ。17歳の冒険者育成学校に通っている男子生徒だ。
なぜ僕が一人愚痴ってるのかというと、手元にあるレポートが原因だ。
学校の課題で、モンスターの生態をレポートにまとめるというものだ。なんでも、情報をまとめて管理する能力を育むためだとか。
「モンスターの生態なんて、本で調べれば分かるんだけどなぁ。なのに先生は、“自分の目で見て確かめなさい。本に書いてあることが全て真実ではありません。”だってさ。」
まぁ先生の言いたいことはなんとなく分かる。例えば噂話でも、直で見て聞いた話とは違うなんてことはなくはないって訳だ。
ギュギュ
ギャーギャー
「ヤバッ!見つかった。」
目の前には、頭からツノが生えたウサギ型モンスターのツノウサギ一羽と、全身黒で黄色の嘴のカラス型モンスターのウルシガラス一羽が現れた。
「どれもランクはEランクか。」
モンスターにはランクというものがある。ランクは主に危険度、希少度などによって決まってきて、最終的に国がそのモンスターのランクを決める。
ランクは一番高くてS級、一番低くてF級だ。S~Bランク辺りは上級モンスター、CとDは中級モンスター、EとFは低級モンスターとも呼ばれている。
F級はウサギや鹿などの野生動物が主で、目の前のモンスターたちはF級と対して強さは変わらないが弱くてもE級だ。モンスターは基本E級となっている。
(このまま逃げるのは少し厳しいかな。特にウルシガラスは面倒だし。)
向こうのウルシガラスは空中から觜撃や爪撃してくる。ツノウサギは体当たりや角撃で攻撃してくる。二体の中でもカラスは空中から攻撃してくるから正直面倒だ。
「とにかく倒すしかないか。」
腰に掛けていた剣を抜剣して構える。剣は片手剣で、僕の主流としてる武器だ。
「よし、来い‼︎」
ツノウサギとウルシガラスがこっち目掛けて突っ込んでくる。一斉に掛かって倒そうとするようだ。
「まずはウサギからだ!」
カラスの方が面倒ではあるが、だからといってそっちにばかり注意しておくのは危険だ。
まずは先に済ませることから終わらせる。ウサギの方がカラスより早く済ませれる。
「そりゃ!」
力強く跳躍してこっち目掛けてツノを真っ直ぐに飛んでくるウサギを一閃する。
ギュッ
ウサギの首に刃が通り、ウサギの頭と胴体が分かれる。
(よし、ウサギは倒した。ジョブの補正効果のおかげだな。)
この世界にはジョブというものがある。そしてジョブがあると、補正効果というものがつく。この補正効果は神様からの恩恵で、“能力”というものだ。
剣士の場合、剣で攻撃する際の速度、威力などにプラス補正が掛かる。
ギャーギャー
そうしてる間にウルシガラスがこっち目掛けて突っ込んできた。突っ込んでくる体勢から見て觜撃をしてくるようだ。
「来る前に撃ち落とす。『無属性魔法・魔力弾』」
手を目の前に翳し、魔力を込めた球体を飛ばす。
この魔法は無属性の攻撃魔法で、ただ球体状にした魔力の塊を相手に撃つだけの魔法だ。
ギャーギャー
「クソ、そう簡単に当たらないか。」
カラスは魔力弾をひらりと躱した。そもそも飛んでいる相手を魔法で当てるには、相手が避けられないくらいの速度で当てないといけない。僕が撃った魔力弾は速度が足りてなくて躱されてしまった。
そしてカラスはもう目の前に来て觜撃される寸前だ。
「まだだ!『魔力盾』発動!」
腕を前に出し、腕の手首辺りから盾を顕現する。この盾は魔力弾と同じ原理で魔力を盾状にしただけだ。
しかしその防御力は、鉄の盾並みの強度で、そう簡単には砕けない。
ギャッ
ウルシガラスの嘴が盾にぶつかり、ぶつかった反動でカラスに隙ができてる。
「くらえ!『片手剣技・一閃』」
剣技でウルシガラスを斬り倒す。
これがコトノ=オオトリの戦闘スタイルで、剣と盾を使った白兵戦スタイルだ。
「ふぅ、なんとかなったな。」
剣技は剣術を覚え鍛えることによって得れるものだ。さっきの一閃が剣技で、普通に剣で斬りつけるよりも素早くて威力が高い。しかしそのあとに少しの間隙が生じてしまい、使いどきが悩む。
「さてと、折角の獲物だし、解体しとくか。」
そう言ってツノウサギとウルシガラスの死体を掴み川辺へ移動する。
モンスターは基本、素材になる部分がある。ツノウサギはツノに肉、毛皮、骨が、ウルシガラスは毛羽に嘴、そして両方とも体内にある魔核が素材になる。
魔核は全てのモンスターにあって、基本は体内にある。魔核があることによってモンスターは生きていて、魔核がないとモンスターは生きていけない。
そもそもの話、ツノウサギとウルシガラスは元々ウサギとカラスが変異してモンスターになったようなものだ。環境に適応するために変異した、と本に書いてあった。
「ふぅ、これで解体は済んだな。」
目の前には先ほどまで戦ってたモンスター二体の解体された姿があった。
これらの素材は買い取ってもらいお金に替えてもらう。
「それじゃあ今日はもう帰るとするか。」
~ 主人公プロフィール ~
⬇︎
【潜在能力値】
『名前』コトノ=オオトリ
『種族』人間
『基礎レベル』5
『職業』剣士・魔法使い
『適正属性』無
『技術』剣術(片手剣術)、魔術、探索、隠密
『魔法』無属性魔法(初級)
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