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心の広い夫だから
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重厚なあめ色の扉をノックすると、中から出てきたのはアンヌだった。シュメルヒの顔を見て、嬉しそうにはにかんだ笑みを見せる。
「シュメルヒ様。お久しぶりです。さあさぁ、ヨアン様がお待ちかねですよ」
にこにこ、うきうき。そんな様子の彼女は、主人の妻が訪れたというよりは、弟の元へ友達が訪ねてきたのを出迎えるような素朴さだった。宮廷付き合いが回数を重ねてきたシュメルヒにとっては、アンヌの素朴さや素直さに触れ、以前よりも心休まる心地だった。
(ヨアン様も、アンヌが傍にいることで心安らげていると良いが)
「貴方も元気そうですね、アンヌ。ですが、あまりそういった事は口にしない方が……」
「え? どんなことですか?」
(「お待ちかね」なんて、大げさに言ってはヨアン様がまたご機嫌を損ねてしまう……)
「いつまで扉の外にいるんだよ。アンヌも、早く妃を通して」
きょとんとしたアンヌの後ろから、ヨアンがぬっと現れた。シュメルヒを見上げ、柔らかく目を細める。
「……あの時みたいにいろいろ着飾ってくるのかと思ったけど。ふうん、普段は寝るときそんな風なんだな」
言いながら、まじまじとシュメルヒの姿を眺める。あの時、というのが「初夜の儀」のことを指すのだと気付いて、シュメルヒは何となく気恥ずかしいような、何故そうなのか分からない気持ちに戸惑った。
「ヨアン様、じろじろご覧になるなんて妃殿下に失礼です!」
「失礼なわけないだろ。僕の妃なのに、どうして見たらいけないんだよ」
「そうですけどっ」
「お前だって妃によく見惚れてるくせに。なんで僕に文句言うんだ」
ヨアンとアンヌの相変わらずのやり取りが微笑ましい反面、ほんの少しだけ羨ましくもある。
「お二人は本当に仲良しですね」
つい、そう零してしまってから、慌てて口元を押えた。今のは、まるで二人に嫉妬したみたいに聞こえてはいないだろうか。
案の定、アンヌとヨアンは言い合いを止めてきょとんとした。二人して顔を見合わせ、こそこそと囁き合う。
「聞いたか、今の。つまり、そう言う意味だよな……?」
「いえ、ヨアン様、まだ決めつけるのは早いですわ。だってあのシュメルヒ様ですよ。つい、思ったまんまを口にしただけかもしれません。ここは慎重に探りを入れないと」
「だからそれが本心ってことだろ? だったら、そういうことでいいんじゃないのか?」
チラチラとシュメルヒを伺いながら内緒話をする様子に、どうしてか……胸の奥がざわざわする。ハビエルがゴホンと咳ばらいをすると、アンヌとヨアンはぱっと顔を離した。
「妃だって、そっちの従者とは仲が良いだろ。……というか、良すぎるくらいだ。僕みたいに心の広い夫でなかったら、きっと文句を言ってただろうな」
ヨアンはなぜか自慢げに、ふんと顎をそびやかせる。それを見たハビエルは無表情だったが、目には呆れが浮かんでいた。
さっきまでの気まずさを抱いたまま、ハビエルと顔を見合わせた。ハビエルは困ったように微笑していて、いつもなら軽い調子で何か返してくるのに、今日は黙ってシュメルヒを見ている。以前のシュメルヒなら、相手が言葉を発しないのなら、こちらも口を閉ざしてそのままにしておいただろう。
シュメルヒは一つ瞬きして、
「……ヨアン様の言う通りかもしれませんね、ハビ。貴方と私は、きっと仲良しなんでしょう。貴方がいつも私のためを思ってくれているのは知っていますよ」
ハビエルは眉を下げた。シュメルヒがどことなく気まずい空気を漂わせていたのも当然伝わっていただろう。二人ともそのことを考えているのが分かった。
「たびたび出過ぎた真似をしてしまうのは、気を付けます。気を付けますけど、そうしないとシュメルヒ様が無茶をしたり我慢をしたりするのが嫌なので、また差し出がましいことを言ってしまうかもしれません」
「それは……私もその度に怒ったりするかもしれませんから、お互い様ですね」
ふたりして同時にクスっと笑ったところで、ヨアンが「おい」とシュメルヒの手首を掴んで引いた。
「いつまでもそうしてないで、早く入って。待ちくたびれた」
ヨアンの部屋の誂えはいつも通りだ。最近は儀式のため、食事を共にしていなかったせいか、少しだけ懐かしく感じる。重厚な造りの調度や壁や床は、以前は押し迫ってくるような重圧を感じたのに、今は不思議と、大樹の洞の中のようで落ち着く。
ヨアンは長椅子にシュメルヒを座らせ、自分は対面ではなくその横に座った。問うようなシュメルヒの視線に、
「これから一緒に寝るのにわざわざ向かい合うのも変かと思って」とあっさり答えた。
(そういうものなのか……)
ヨアンが言うのだから、そうなのかもしれない。
アンヌとハビエルが二人で給仕をし、軽食と紅茶を配膳し終えると、就眠前の挨拶をしてから使用人の控えの間に退出した。二人いる主人の内、どちらかのお付きの者が控えの間で眠り、急な呼び出しに備える。残る一人は控えの間を通って自室に戻るのだ。今夜はハビエルが残ると聞いている。
扉を隔てた向こうにハビエルがいるとはいえ、窓の向こうは真っ暗で、こうしてヨアンと二人だけでいるのが不思議な気分だった。
夕食を食べながら、離れていた間のことを話した。ヨアンはお籠り中のことは話さず、シュメルヒの近況を聞きたがった。驚いたことに、シュメルヒが宮廷で交流をはじめてから知り合った人々の名前を出すと、ヨアンは「ああそれはカーレイ地方の鉱山を所有してる家で、そっちは三年前に事業を始めてイレニアにも商売を広げてて……」といった相槌を打ってくる。
「よくご存じですね」
「貴族年鑑があって、キリアスに覚えるようにくどくど言われてきたから。最新のは放置してたけど、妃の手紙に知らない奴の名前ばかり出てくるのが嫌だったから、また目を通すようにしてる」
目を通すといっても、お籠りが開けてまだ数日と経っていない。
「ヨアン様は記憶力が優れていらっしゃるのですね」
「普通だろ。キリアスなんて、一読しただけで書物の内容を全部覚えてるよ」
「……キリアスのことは知りませんが、ヨアン様がすごいのは本当のことです」
ヨアンが愉快そうにククっ、と笑った。
「妃がキリアスに対してだけ冷たいの、なんか面白いな。あいつ、何をして君にそんなに嫌われたんだ」
「なにも、……何もしていませんけれど」
これからヨアンを裏切る相手のことだ。好きになれるはずもない。それに何故か、シュメルヒがキリアスを嫌っていると、ヨアンの機嫌が良い。そして機嫌が良いと、ヨアンは意地悪なことを言い出す。
「そういえば、妃はさっきアンヌに嫉妬してただろう」
思った通り、ヨアンは早速いつもの意地悪な顔つきになり、にやにやとした笑いを刻んだ。
「……してません」
「してたよ。絶対してた」
強気に断定されると、最近のシュメルヒはちょっとだけ反骨心をいだいてしまう。イレニアの人々が知ったら面食らうかもしれないな、と思いつつ反論した。
「していません。私もアンヌが好きですし、彼女をヨアン様付きに推薦したのは私ですから。……ヨアン様こそ」
「僕が? ……なんだよ、言ってごらんよ」
「さっき、私とハビエルのことを、その、『仲が良すぎる』と仰っていたではありませんか」
「その後に言ったことを忘れた? 僕は心の広い夫だから、文句なんて言わないんだ」
ヨアンはふふん、と胸を張った。
そうきっぱりと言い切られると、なんだか少し残念なような……。
「僕は妃の傍にああいう奴がいるのは良いことだって思ってる。あいつは心から妃を大事に思ってるから……できればずっと側付きしておいてやりたい」
シュメルヒは苦笑した。言われてみて初めて、自分もヨアンと同じことを思っていると気付いた。同時にそれが難しいことも。
「ずっとは無理でしょう。ハビエルはオスロの民ですから、イレニアには連れてゆけません」
「だから、……うん、そうなんだけど、そうじゃなくて」
「ヨアン様?」
ヨアンは焦れたように、もごもごと唇を震わせ、やがて困ったような、怒ったような顔でシュメルヒを見た。
「妃が……、ハビエルは連れていけないっていうなら、妃の方が、このまま……」
ヨアンは力尽きたように俯くと、紅茶のカップを一気に呷った。
「もう寝る」
「え…‥? あ、はい、ヨアン様」
返事をしたものの、立ち上がって、どうしたら良いものか迷う。
いつもヨアンと過ごす時はこの居間だけだったから、隣の寝室は、まるで何十歩も離れているように感じる。
(ただ眠るだけ。目を閉じてしまえばすぐに明日の朝になる。緊張する事なんかない……)
「シュメルヒ様。お久しぶりです。さあさぁ、ヨアン様がお待ちかねですよ」
にこにこ、うきうき。そんな様子の彼女は、主人の妻が訪れたというよりは、弟の元へ友達が訪ねてきたのを出迎えるような素朴さだった。宮廷付き合いが回数を重ねてきたシュメルヒにとっては、アンヌの素朴さや素直さに触れ、以前よりも心休まる心地だった。
(ヨアン様も、アンヌが傍にいることで心安らげていると良いが)
「貴方も元気そうですね、アンヌ。ですが、あまりそういった事は口にしない方が……」
「え? どんなことですか?」
(「お待ちかね」なんて、大げさに言ってはヨアン様がまたご機嫌を損ねてしまう……)
「いつまで扉の外にいるんだよ。アンヌも、早く妃を通して」
きょとんとしたアンヌの後ろから、ヨアンがぬっと現れた。シュメルヒを見上げ、柔らかく目を細める。
「……あの時みたいにいろいろ着飾ってくるのかと思ったけど。ふうん、普段は寝るときそんな風なんだな」
言いながら、まじまじとシュメルヒの姿を眺める。あの時、というのが「初夜の儀」のことを指すのだと気付いて、シュメルヒは何となく気恥ずかしいような、何故そうなのか分からない気持ちに戸惑った。
「ヨアン様、じろじろご覧になるなんて妃殿下に失礼です!」
「失礼なわけないだろ。僕の妃なのに、どうして見たらいけないんだよ」
「そうですけどっ」
「お前だって妃によく見惚れてるくせに。なんで僕に文句言うんだ」
ヨアンとアンヌの相変わらずのやり取りが微笑ましい反面、ほんの少しだけ羨ましくもある。
「お二人は本当に仲良しですね」
つい、そう零してしまってから、慌てて口元を押えた。今のは、まるで二人に嫉妬したみたいに聞こえてはいないだろうか。
案の定、アンヌとヨアンは言い合いを止めてきょとんとした。二人して顔を見合わせ、こそこそと囁き合う。
「聞いたか、今の。つまり、そう言う意味だよな……?」
「いえ、ヨアン様、まだ決めつけるのは早いですわ。だってあのシュメルヒ様ですよ。つい、思ったまんまを口にしただけかもしれません。ここは慎重に探りを入れないと」
「だからそれが本心ってことだろ? だったら、そういうことでいいんじゃないのか?」
チラチラとシュメルヒを伺いながら内緒話をする様子に、どうしてか……胸の奥がざわざわする。ハビエルがゴホンと咳ばらいをすると、アンヌとヨアンはぱっと顔を離した。
「妃だって、そっちの従者とは仲が良いだろ。……というか、良すぎるくらいだ。僕みたいに心の広い夫でなかったら、きっと文句を言ってただろうな」
ヨアンはなぜか自慢げに、ふんと顎をそびやかせる。それを見たハビエルは無表情だったが、目には呆れが浮かんでいた。
さっきまでの気まずさを抱いたまま、ハビエルと顔を見合わせた。ハビエルは困ったように微笑していて、いつもなら軽い調子で何か返してくるのに、今日は黙ってシュメルヒを見ている。以前のシュメルヒなら、相手が言葉を発しないのなら、こちらも口を閉ざしてそのままにしておいただろう。
シュメルヒは一つ瞬きして、
「……ヨアン様の言う通りかもしれませんね、ハビ。貴方と私は、きっと仲良しなんでしょう。貴方がいつも私のためを思ってくれているのは知っていますよ」
ハビエルは眉を下げた。シュメルヒがどことなく気まずい空気を漂わせていたのも当然伝わっていただろう。二人ともそのことを考えているのが分かった。
「たびたび出過ぎた真似をしてしまうのは、気を付けます。気を付けますけど、そうしないとシュメルヒ様が無茶をしたり我慢をしたりするのが嫌なので、また差し出がましいことを言ってしまうかもしれません」
「それは……私もその度に怒ったりするかもしれませんから、お互い様ですね」
ふたりして同時にクスっと笑ったところで、ヨアンが「おい」とシュメルヒの手首を掴んで引いた。
「いつまでもそうしてないで、早く入って。待ちくたびれた」
ヨアンの部屋の誂えはいつも通りだ。最近は儀式のため、食事を共にしていなかったせいか、少しだけ懐かしく感じる。重厚な造りの調度や壁や床は、以前は押し迫ってくるような重圧を感じたのに、今は不思議と、大樹の洞の中のようで落ち着く。
ヨアンは長椅子にシュメルヒを座らせ、自分は対面ではなくその横に座った。問うようなシュメルヒの視線に、
「これから一緒に寝るのにわざわざ向かい合うのも変かと思って」とあっさり答えた。
(そういうものなのか……)
ヨアンが言うのだから、そうなのかもしれない。
アンヌとハビエルが二人で給仕をし、軽食と紅茶を配膳し終えると、就眠前の挨拶をしてから使用人の控えの間に退出した。二人いる主人の内、どちらかのお付きの者が控えの間で眠り、急な呼び出しに備える。残る一人は控えの間を通って自室に戻るのだ。今夜はハビエルが残ると聞いている。
扉を隔てた向こうにハビエルがいるとはいえ、窓の向こうは真っ暗で、こうしてヨアンと二人だけでいるのが不思議な気分だった。
夕食を食べながら、離れていた間のことを話した。ヨアンはお籠り中のことは話さず、シュメルヒの近況を聞きたがった。驚いたことに、シュメルヒが宮廷で交流をはじめてから知り合った人々の名前を出すと、ヨアンは「ああそれはカーレイ地方の鉱山を所有してる家で、そっちは三年前に事業を始めてイレニアにも商売を広げてて……」といった相槌を打ってくる。
「よくご存じですね」
「貴族年鑑があって、キリアスに覚えるようにくどくど言われてきたから。最新のは放置してたけど、妃の手紙に知らない奴の名前ばかり出てくるのが嫌だったから、また目を通すようにしてる」
目を通すといっても、お籠りが開けてまだ数日と経っていない。
「ヨアン様は記憶力が優れていらっしゃるのですね」
「普通だろ。キリアスなんて、一読しただけで書物の内容を全部覚えてるよ」
「……キリアスのことは知りませんが、ヨアン様がすごいのは本当のことです」
ヨアンが愉快そうにククっ、と笑った。
「妃がキリアスに対してだけ冷たいの、なんか面白いな。あいつ、何をして君にそんなに嫌われたんだ」
「なにも、……何もしていませんけれど」
これからヨアンを裏切る相手のことだ。好きになれるはずもない。それに何故か、シュメルヒがキリアスを嫌っていると、ヨアンの機嫌が良い。そして機嫌が良いと、ヨアンは意地悪なことを言い出す。
「そういえば、妃はさっきアンヌに嫉妬してただろう」
思った通り、ヨアンは早速いつもの意地悪な顔つきになり、にやにやとした笑いを刻んだ。
「……してません」
「してたよ。絶対してた」
強気に断定されると、最近のシュメルヒはちょっとだけ反骨心をいだいてしまう。イレニアの人々が知ったら面食らうかもしれないな、と思いつつ反論した。
「していません。私もアンヌが好きですし、彼女をヨアン様付きに推薦したのは私ですから。……ヨアン様こそ」
「僕が? ……なんだよ、言ってごらんよ」
「さっき、私とハビエルのことを、その、『仲が良すぎる』と仰っていたではありませんか」
「その後に言ったことを忘れた? 僕は心の広い夫だから、文句なんて言わないんだ」
ヨアンはふふん、と胸を張った。
そうきっぱりと言い切られると、なんだか少し残念なような……。
「僕は妃の傍にああいう奴がいるのは良いことだって思ってる。あいつは心から妃を大事に思ってるから……できればずっと側付きしておいてやりたい」
シュメルヒは苦笑した。言われてみて初めて、自分もヨアンと同じことを思っていると気付いた。同時にそれが難しいことも。
「ずっとは無理でしょう。ハビエルはオスロの民ですから、イレニアには連れてゆけません」
「だから、……うん、そうなんだけど、そうじゃなくて」
「ヨアン様?」
ヨアンは焦れたように、もごもごと唇を震わせ、やがて困ったような、怒ったような顔でシュメルヒを見た。
「妃が……、ハビエルは連れていけないっていうなら、妃の方が、このまま……」
ヨアンは力尽きたように俯くと、紅茶のカップを一気に呷った。
「もう寝る」
「え…‥? あ、はい、ヨアン様」
返事をしたものの、立ち上がって、どうしたら良いものか迷う。
いつもヨアンと過ごす時はこの居間だけだったから、隣の寝室は、まるで何十歩も離れているように感じる。
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