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攻略1*攻略対象者たちと仲良くしましょう*
ひと時の平和。弟という名の爆弾
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訓練は問題なく終わった。
シルビア嬢の剣の腕は確かで、ヴィンセントとも渡り合えていた。
女の子だし、勝たせて華を添えてあげたい。でも女の子に負けたくない自分との葛藤は苦しかった。
結局、私はシルビア嬢相手に全戦全勝してしまったわけで。
申し訳なく彼女の顔を伺うと、悔しそうに。でもどこかスッキリした顔に見えた。
彼女に差し伸べた手を握ってくれた時、そこから熱を持ったように熱くなったが、私は気付かないふりをしていた。
訓練の後は授業を受けるのだが、今日はシルビア嬢が来ていることもあってヴィンセントも交えてティータイムを過ごすことになった。
もちろん、お母さまの庭園で。お気に入りなんで。
シルビア嬢はドレスに着替えているため、先に来ていた私とヴィンセントは紅茶を楽しませてもらっている。
「しかし、ペルカ嬢って凄いな。僕たちと同じ歳で女の子なのにあんなに剣が強いなんてさ」
「あぁ。もぅ、どこをつっこむべきか分からなくなった」
「何を突っ込むんだ?」
「…こっちの話だ。とりあえず、ビックリしたということだな」
突っ込む、なんてヴィンセントの可愛い顔で言わないで!
この世界にはツッコミは存在してないのかなぁ?
「しかし、遅いな、ペルカ嬢。王宮の侍女を付けているから迷うことは無いと思うが」
「たしかに遅いね。僕たち、紅茶三杯目だよ」
少し心配になっていたら、カチャリ、と扉の開く音が聞こえた。
やっと来たか、と立ち上がり彼女を探す。
すぐにシルビア嬢は見つかったが、彼女が手を引いている子供。
あれは、間違いなくジークだ!
アストラルの王族にしか現れない、空色から深い海の色へとグラデーションしている瞳。
そして、なんと言っても!見覚えある顔!!
え?なんで?なんでシルビア嬢と一緒に?
てゆうかシルビア嬢ってなんで?ってなるの多くない?
「…ペルカ嬢、なぜ、貴女がこの子と一緒に?」
「すみません、殿下。ここに来る途中、お一人で遊ばれているジーク様にお会いしたのです。ディーン殿下もいらっしゃるからとお連れしたのですが」
余計な事をしてしまったのかと不安そうな表情で私を見つめてくる。
ヴィンセントも第二妃の事は知っていた為、ジークがいることに驚いている。
「…いや、大丈夫だ。実は私もジークに会いたかったんだ。母上たちの都合が合わず、会えていなかったからな」
「そうでしたか。お連れしてきて良かったです」
ジークは緊張しているのか、シルビア嬢のドレスを握って隠れている。
六歳のジークかぁ。隠れきれてないの、可愛いなぁ。
「初めまして、ジーク。私が君の兄のディーンだ。こっちに来てもう少し顔を見せてくれないか?」
「……お兄、さま?」
「あぁ。そうだよ。あと、レディーのドレスはそんなに引っ張ったらいけないよ」
シルビア嬢のドレスが、ジークの姿を覆い隠さんとしているくらいジークが引っ張っていた。
そのため優しくつっこんでみた。もとい、注意してみた。
おずおず、だかドレスを下ろし、私の前に来てくれた。
「マリサ、ジークの分も頼む」
「かしこまりました」
少し、頬がピンク色になっている弟は可愛いの一言に尽きる。
そして、ジークにドレスを引っ張られていたと言うのに、恥じらうどころか手を前で組み微動だにしなかったシルビア嬢はやっぱり理解の範疇を超えていた。
シルビア嬢の剣の腕は確かで、ヴィンセントとも渡り合えていた。
女の子だし、勝たせて華を添えてあげたい。でも女の子に負けたくない自分との葛藤は苦しかった。
結局、私はシルビア嬢相手に全戦全勝してしまったわけで。
申し訳なく彼女の顔を伺うと、悔しそうに。でもどこかスッキリした顔に見えた。
彼女に差し伸べた手を握ってくれた時、そこから熱を持ったように熱くなったが、私は気付かないふりをしていた。
訓練の後は授業を受けるのだが、今日はシルビア嬢が来ていることもあってヴィンセントも交えてティータイムを過ごすことになった。
もちろん、お母さまの庭園で。お気に入りなんで。
シルビア嬢はドレスに着替えているため、先に来ていた私とヴィンセントは紅茶を楽しませてもらっている。
「しかし、ペルカ嬢って凄いな。僕たちと同じ歳で女の子なのにあんなに剣が強いなんてさ」
「あぁ。もぅ、どこをつっこむべきか分からなくなった」
「何を突っ込むんだ?」
「…こっちの話だ。とりあえず、ビックリしたということだな」
突っ込む、なんてヴィンセントの可愛い顔で言わないで!
この世界にはツッコミは存在してないのかなぁ?
「しかし、遅いな、ペルカ嬢。王宮の侍女を付けているから迷うことは無いと思うが」
「たしかに遅いね。僕たち、紅茶三杯目だよ」
少し心配になっていたら、カチャリ、と扉の開く音が聞こえた。
やっと来たか、と立ち上がり彼女を探す。
すぐにシルビア嬢は見つかったが、彼女が手を引いている子供。
あれは、間違いなくジークだ!
アストラルの王族にしか現れない、空色から深い海の色へとグラデーションしている瞳。
そして、なんと言っても!見覚えある顔!!
え?なんで?なんでシルビア嬢と一緒に?
てゆうかシルビア嬢ってなんで?ってなるの多くない?
「…ペルカ嬢、なぜ、貴女がこの子と一緒に?」
「すみません、殿下。ここに来る途中、お一人で遊ばれているジーク様にお会いしたのです。ディーン殿下もいらっしゃるからとお連れしたのですが」
余計な事をしてしまったのかと不安そうな表情で私を見つめてくる。
ヴィンセントも第二妃の事は知っていた為、ジークがいることに驚いている。
「…いや、大丈夫だ。実は私もジークに会いたかったんだ。母上たちの都合が合わず、会えていなかったからな」
「そうでしたか。お連れしてきて良かったです」
ジークは緊張しているのか、シルビア嬢のドレスを握って隠れている。
六歳のジークかぁ。隠れきれてないの、可愛いなぁ。
「初めまして、ジーク。私が君の兄のディーンだ。こっちに来てもう少し顔を見せてくれないか?」
「……お兄、さま?」
「あぁ。そうだよ。あと、レディーのドレスはそんなに引っ張ったらいけないよ」
シルビア嬢のドレスが、ジークの姿を覆い隠さんとしているくらいジークが引っ張っていた。
そのため優しくつっこんでみた。もとい、注意してみた。
おずおず、だかドレスを下ろし、私の前に来てくれた。
「マリサ、ジークの分も頼む」
「かしこまりました」
少し、頬がピンク色になっている弟は可愛いの一言に尽きる。
そして、ジークにドレスを引っ張られていたと言うのに、恥じらうどころか手を前で組み微動だにしなかったシルビア嬢はやっぱり理解の範疇を超えていた。
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