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エアロバイクでのウォーミングアップを終えて、わたしは器具を使ったインターバルに入った。
チェストプレスで胸と腕、ラットプルダウンで背中、シットアップベンチでお腹をそれぞれ15回ずつ鍛えていく。
まずはチェストプレス。夫に太ってると言われて最初に気になったのが胸だ。正直言って大きさには自信があるのだが、歳を重ねるにつれて、垂れてくるのが気になっていた。お風呂上がりに鏡を見ても明らかに乳首の位置が下がって来ている気がする。
胸筋をつけて張りを取り戻したいところだが、家で出来る事と言えば腕立て伏せぐらいで、それもなかなか億劫なのだ。
無理なくできて、効果が高そうなチェストプレスはお気に入りの器具のひとつだ。
早速持ち上げてみた。少しウェイトが重い気がするが結構いける。
わたしが座っている正面には、ベンチプレスを終えた格闘家君が筋肉の張りを確かめながらストレッチをしている。
格闘家君は、見た目の印象より若いのかもしれない。鋭い眼元に幼さが残っている。
それにしても腕が太い。わたしなんか軽々と持ち上げられそうだ。この人だったら間違っても、わたしに向かって太った何て言わないだろう。
10回プレスをあげたあたりで腕がプルプルしてきた。歯を食いしばって残り5回を持ち上げる。
力を入れると何だかムラムラしてきた。格闘家君に軽々と持ち上げられて、身体を好き放題にクルクルと弄り回される妄想に耽ってしまう。何だそのAVみたいな妄想はと、かえって力が抜けてしまった。
何とかチェストプレスを終えてラットプルダウンに移る。表の筋肉をいじめたから次は裏の筋肉だ。
セットアップして席に着くと鏡の位置が気になった。出来れば自分の姿勢を確かめたかったのだが他の器具が邪魔でそれが見えない。まあ良いかと思った時、インストラクターさんが姿鏡をこちらに向けて置いてくれた。目が合い会釈をして礼を伝えるとニコリと爽やかに笑い返してくれた。
奇跡の瞬間を心に刻みつける。鏡に映る自分の目がハートになってないかと疑ってしまう。
それにしても、これで2度目だ。さっきのバイクの件といい、鏡の件といい、思った事に先回りして対応をしてくれる。
スポーツなんかしてると、言葉が無くても分かっちゃったりするのかも知れない。
ラットプルダウンを始めると、目に入ったのはダンサーさんだ。ストレッチが佳境に入っていて、股割りをしながら身体をペタッと床につけてる。何という軟らかさだろう。やっぱり見た目のチャラさと違い真面目なのだろう、身体の柔軟性は、それこそ日々の地道な努力がないと身に付かないと聴く。
ダンサーさんはゆっくり身体を持ち上げ、今度は後ろに寝転ぶ。そのまま、足を頭の側にあげると、ぴょんっと跳ね起きた。
ヤバっ。目の前の跳ね起きに脳がクラクラになる。しかも手を使わないでやる超カッコいいやつを。
もう身体がバネみたい何だろうなと想像してしまう。ピョンピョンと跳ね回るダンサーさんの格闘家君とは違う身体の強さに、またも妄想が掻き立てられる。
ダメだダメだ。気を取り直さないと妄想が止まらなくなる。そんな風に思いながらも腹筋に取りかかった時には、格闘家君とダンサーさんの2人に揉みくちゃにされ3PをしてるAV妄想の中を大爆進していた。
ムラムラする思いと闘いながら、何とかインターバルを終えて、最後はランニングマシンで締める。30分のタイムセットをして時速10キロでスタートする。
ペース的には行けるのだが、いまいち身体が動かない。煩悩が邪魔するからかと思ったけれど、理由は直ぐに分かった。
音楽だ。ハードロックのリズムとわたしの歩幅が合わないんだ。気にしなければ良いのだろうけど、気になり始めたら益々リズムが悪くなる。
その時、部屋の中の音楽が止まり、今度はクラブミュージックがかかった。ノリの良い4つ打ちのリズムがわたしの歩幅ともあって気持ちがどんどんノッてくる。
“あー!もうサイコー!”
美しい男達に囲まれて、気持ちよく汗を流せる。別に何も無くたって、たまに貰える優しい笑顔と、めくるめく妄想に包まれて、最高に気持ち良い時間を、わたしは堪能した。
それにしても、みんなトレーニング中にちょくちょくスマホを見てたけれども、これも最新のトレーニング方法なのだろうか。
気になったけど、わたしはそのままシャワールームへ向かった。
名残惜しかったけど、このままじゃ妄想に押しつぶされるとも思っていた。
チェストプレスで胸と腕、ラットプルダウンで背中、シットアップベンチでお腹をそれぞれ15回ずつ鍛えていく。
まずはチェストプレス。夫に太ってると言われて最初に気になったのが胸だ。正直言って大きさには自信があるのだが、歳を重ねるにつれて、垂れてくるのが気になっていた。お風呂上がりに鏡を見ても明らかに乳首の位置が下がって来ている気がする。
胸筋をつけて張りを取り戻したいところだが、家で出来る事と言えば腕立て伏せぐらいで、それもなかなか億劫なのだ。
無理なくできて、効果が高そうなチェストプレスはお気に入りの器具のひとつだ。
早速持ち上げてみた。少しウェイトが重い気がするが結構いける。
わたしが座っている正面には、ベンチプレスを終えた格闘家君が筋肉の張りを確かめながらストレッチをしている。
格闘家君は、見た目の印象より若いのかもしれない。鋭い眼元に幼さが残っている。
それにしても腕が太い。わたしなんか軽々と持ち上げられそうだ。この人だったら間違っても、わたしに向かって太った何て言わないだろう。
10回プレスをあげたあたりで腕がプルプルしてきた。歯を食いしばって残り5回を持ち上げる。
力を入れると何だかムラムラしてきた。格闘家君に軽々と持ち上げられて、身体を好き放題にクルクルと弄り回される妄想に耽ってしまう。何だそのAVみたいな妄想はと、かえって力が抜けてしまった。
何とかチェストプレスを終えてラットプルダウンに移る。表の筋肉をいじめたから次は裏の筋肉だ。
セットアップして席に着くと鏡の位置が気になった。出来れば自分の姿勢を確かめたかったのだが他の器具が邪魔でそれが見えない。まあ良いかと思った時、インストラクターさんが姿鏡をこちらに向けて置いてくれた。目が合い会釈をして礼を伝えるとニコリと爽やかに笑い返してくれた。
奇跡の瞬間を心に刻みつける。鏡に映る自分の目がハートになってないかと疑ってしまう。
それにしても、これで2度目だ。さっきのバイクの件といい、鏡の件といい、思った事に先回りして対応をしてくれる。
スポーツなんかしてると、言葉が無くても分かっちゃったりするのかも知れない。
ラットプルダウンを始めると、目に入ったのはダンサーさんだ。ストレッチが佳境に入っていて、股割りをしながら身体をペタッと床につけてる。何という軟らかさだろう。やっぱり見た目のチャラさと違い真面目なのだろう、身体の柔軟性は、それこそ日々の地道な努力がないと身に付かないと聴く。
ダンサーさんはゆっくり身体を持ち上げ、今度は後ろに寝転ぶ。そのまま、足を頭の側にあげると、ぴょんっと跳ね起きた。
ヤバっ。目の前の跳ね起きに脳がクラクラになる。しかも手を使わないでやる超カッコいいやつを。
もう身体がバネみたい何だろうなと想像してしまう。ピョンピョンと跳ね回るダンサーさんの格闘家君とは違う身体の強さに、またも妄想が掻き立てられる。
ダメだダメだ。気を取り直さないと妄想が止まらなくなる。そんな風に思いながらも腹筋に取りかかった時には、格闘家君とダンサーさんの2人に揉みくちゃにされ3PをしてるAV妄想の中を大爆進していた。
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その時、部屋の中の音楽が止まり、今度はクラブミュージックがかかった。ノリの良い4つ打ちのリズムがわたしの歩幅ともあって気持ちがどんどんノッてくる。
“あー!もうサイコー!”
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それにしても、みんなトレーニング中にちょくちょくスマホを見てたけれども、これも最新のトレーニング方法なのだろうか。
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