【完結】異世界に召喚されて勇者だと思ったのに【改訂版】

七地潮

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ある意味ホラー

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「お子さんが出来て産まれるまでって、魔族の人達はどれくらいの期間なんですか?」

今まで聞いた感じだと短そうではあるけど、キチンと聞いた事は無かったよね?

「何々?この世界の出産事情か?
よし、私が教えてあげよう」
ガーリックが乗り出してきた。

まあ長生きしてるし、色んな事知ってるんだろうな。
お願いしますと頭を下げるとガーリックが話し出した。

「種によって多少の誤差は有るけど、バトルが終わったらすぐさま身体が変化する。
変化後一週間から十日程ずっと二人で子作りして、その間に出来なければその年の純血種は生まれない。
出来たかどうかはすぐわかるらしい。
先ずは体温が上がり母体から栄養を奪い卵が出来るが、かなり痛い上に一気に栄養を奪われここで亡くなる事も多い。
栄養を補給する為にナンバーツーを喰らうんだけど、それでも足りないと死んじゃう事になるんだな。
何せ体内に有る卵は親の栄養素以外受け付けないから、卵が産まれるまではナンバーツー以外食べれない。
食べ物を食べられないからかなり衰弱する。
そして無事に卵がうまれたとしよう。
卵が孵るのが三日くらい、その間に衰弱した身体を戻さなければいけないのだけど、ここでも高確率で亡くなる奴はいる。
卵が孵った後は一週間程は母体から栄養を摂取するから沢山食べないといけない。
卵から孵ったら母体からの栄養素なら何でも良いらしく、普段食べている物をとにかく沢山食べなければいけない。
それを過ぎると食べ物に関しては普通の物を食べる事が出来るので、亡くなる確率は殆どなくなる。
逆に言うと、その間に母体が持たなければ生まれた純血種も死んでしまう訳だ。
その後一年で純血種は成体になるからそれまでの間に狩などの基本的生き方を教える。
そして純血種が独り立ちすると、たとえここまで生きていても、燃え尽きたように親は死んじゃうんだよね……」

うわー……思った以上にシビア…。
話を聞いていたシルジット達も複雑な顔をしている。

因みにと聞いた人族は、俺の知る普通の妊娠出産だった。
いや、詳しくは無いんだけど、保健体育で習った様な感じの妊娠期間や出産後の成長だった。

いやー、聞いといてなんだけど怖いです……。
てか、卵なんだ。
じゃあおへそ無いのかな?
今度ホッティ辺りに見せてもらおう。

「それで今はどの辺りの段階なのですか?」
今から食べる…とかだとめっちゃ怖いんですけど……。

『今日明日中には卵が産まれるくらいかな』
スプラッタは過ぎている様で少しほっとした。
「なら今は会わない方が良いな」
オニギリが言うとオーガは頷く。

「んじゃここで待つの何だし、先に次に行くってわけでどうだ?」
俺を含めた皆が頷く。

『そうしてくれ。今産まれた後の食糧確保で忙しいんだ』
でしょうね、とシルジット達も頷く……ん?シルジット魔族の言葉理解してる?

はてな?と思っていたら背中に何か当たった。
振り返ると小石が落ちてる?視線を動かすと入り口からホッティが手招きしている。
「ちょっとごめん」と立ち上がりホッティの元に行くと、小さな瓶を手渡された。

「?…薬?」
瓶の感じから予想して聞いてみるとコクリと頷く。

「………身体に良いもの……乾燥させ粉にしてる………体力回復も可能…………水で溶かして飲むと良い……」

家には入って来なかったけど、話は聞いていたらしい。

馬車の荷台に隠れていた筈だけど、ワーウルフの純血種って耳が良いのかな?
有り難く受け取ってオーガに渡したら、受け取ったオーガは凄く喜んで受け取った瓶を持ってすぐさま走って行った。

多分妊婦さんの家に行ったのかな。
……それは良いんだけど、一つも疑ってなかったけど良いのかな……。
まあ身体に悪い物渡すわけ無いけどさ。

確か魔族って三、四歳の知能らしいから純粋なのかな?
そう言う事にしておこう。


置いていかれた俺たちは「じゃあまた出直してきます」と大きな声をかけてその場を後にする事にした。

妊婦さんの家には近付きたく無いし、家に居る誰かの耳には届いているだろう。
……いや、なんだか怖いから早く立ち去りたいって事じゃないからね!
忙しそうだし長居しちゃいけないだろうから、出発するだけだからね!



……本当だよ?…………




ーーーーー〈切り取り線〉ーーーーー


あけましておめでとうございます。

新年一発目の話でコレってどうよ?
とか思いましたけど、だからと言って番外編の様なものを挟むのも何だかな、と思いますし、話の流れも変わるので、あえてそのままです。


今年もよろしくお願いします。

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