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宴〜と言う名の食事会
しおりを挟む「スケエリアさん、好きな色を選んでね」
「凄いですね。どの色も素敵ですけど………この真っ白なのを貰って良いですか?」
スケエリアが選んだのは光沢のある真っ白な布だ。
「白で良いの?」
「ええ、白が良いんです」
言いながらチラリチラリとシルジットを見ている。
ああ、成る程ね。純白のドレスを作るんですね。
と言うか、この世界でも花嫁さんは純白のウエディングドレスなんだ。
でも、二号さんなのにウエディングドレス着るんだ、とか突っ込んじゃダメだよね。
「そうそう、カニスキさん、こちらサクラさんと言いまして、私達と一緒に街へ向かい服作りの修行をしてくるんですよ」
俺が紹介するまでもなく、スケエリアが紹介してくれた。
「服とは身に付ける布の事ですよね?
修行が終わったらこの子の分も作ってもらえるのかしら?」
「勿論です。
頑張って作り方覚えて少しでも早く戻ってくるつもりですので、戻ったら是非私に作らせて下さい」
「この子に似合う物沢山作ってほしいわ」
「ええ、女性の服は色んな形が有る様なので、沢山の種類の服を作れるようになって来ますね」
「あのね、お姉ちゃんのも作ってね、約束だよ」
ラムネも会話に加わる。
女三人寄れば……って言うけど、四人居るとさらに賑やかさアップだね。
口を挟む暇もないので、ここは女性達で好きにしてもらうとして他所に行こう。
*****
「女性陣は賑やかだね」
ガーリックとオニギリ達が近づいてきて話しかける。
「女性は華があるね。
男はどうしても黙々と食べるよな」
「こういう時アレだな、人族の酒が有れば陽気になるってわけなんだがな」
やはり宴って言うと酒なんだよね。
今回は無理だったけど、次回宴をやる時は準備しよう。
「ん?人族のって事は魔族には酒って無いの?」
「だね。だって魔族は畑とかやらないからさ、動物を狩り肉を食べる、気が向いたら木の実を食べるくらいだから、人族みたいに加工したりしないからね」
「まあ肉も生で食ったり、塩付けて炙ったりくらいか。
ハーブとかスパイスとかは人、族と付き合い無いと知らないままだからな」
「だから皆酒も知らないってわけよ。
俺たちもなかなか手に入らないしな」
「それならそのうち酒も手に入る様にした方が良いですか?」
俺が言うと、三人は食いつき気味に頷いた。
「そうだ、シルジットさん、ちょっと聞きますけど、お酒って作るの難しいんでしょうか?」
もしそんなに難しく無いならここでも作れないかな?
「いえ、詳しくは私も知らないのですが、酒になるに適した果物を発酵させれば出来ると聞いたこと有りますよ」
それなら街に行って作り方教えて貰ったら良いんじゃないかな。
そう言うのはホッティが得意そうだけど、彼に街へ行けってのは酷だよね。
んー…………、ちょっと考え込んでるとポンっと肩を叩かれた。
「よっ、久しぶり。
随分広い場所見つけたんだな」
振り返るとスキヤキが居た。
「土産を手配してたら遅くなったよ。
まだ飯終わってないから間に合ったか?」
言いながら背中に背負った背負子(しょいこ)を下ろす。
そこには大きな樽…え?さっきまでの会話はもしかしてフラグ?
「人族の街まで行って酒貰ってきたぜ。
オニギリ達も久々に飲みたいだろうし。
でもこんなに居るとは思わなかったから足りないなぁ」
今居るのは人族四人、特別種五人、純血種五人、オーガ三十八人、ワーウルフ四人、そして俺の五十六人。
結構大きめの樽だけど、ちょっと足りなさそうだよね。
「まぁ、味見程度に振る舞えばいいんじゃないの?」
「あ、俺は飲みませんから」
「ん?折角の土産なのに要らないと?」
そうなるよねー。
「俺の居た世界では、子供がお酒を飲むと身体に悪いとか、成長に問題が有るとかで大人になるまで飲むなって言う教えでしたから。
大人になったら是非一緒に飲みましょう」
「世界が違うと身体の作りも違うのか?なら仕方ないな。
害になる物無理に勧められないか」
納得してもらえた。
正直言って、こっそり飲んでる未成年もいるだろうけど、警察官の息子としてやはり違法な事はしたくないからね。
例え世界が違っても。
お土産のお酒は少し薄めると、なんとか皆に行き渡った。
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