【完結】異世界に召喚されて勇者だと思ったのに【改訂版】

七地潮

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ご〜飯だご飯〜ださあ食べよ〜

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ああ……久しぶりの炊きたてご飯……ふっくらつやつや炊きたてご飯……。
早速味見を…。

ばあちゃんがやってた様にしゃもじ…は無いのでスプーンで混ぜて、小皿に少し乗せ、先ずはそのまま食べてみる。

………うん、紛れもなくご飯です。
木の実だったけどご飯ですよ!

塩を少しふりかけて食べると……、ああ、甘さが際立つ!
これで生卵と醤油が有れば最強なのに。

とりあえずアッツアツのご飯で、小さな塩おにぎりを五つ作るとご飯は無くなった。
流石の俺でも、おにぎりくらいは握れるよ。

……中に具材を入れるのは無理だけど。
中に入れようと思っても、出来上がったら混ぜご飯のようになっている不思議。
中に入れるのって難しいよね。 

とにかく、ニブ達と俺と物陰から見ていたホッティを呼んで五人で試食タイム。

「……手で直に持つのでしょうか…。少々行儀が悪くはないですか?」
ピューレは怪訝な顔をしてなかなか手を出さない。

「これは手で持ってかぶりつく食べ物なのです。
これをスプーンで突いて食べたり、フォークでなんて邪道なのです!」
「ジャムやハーブを付けなくて味はついてるのですか?」
ロアが聞いてくる。

「塩味が付いています。
一般的には、中に色々な具材を入れたりして食べる事が多いですね。
後は海苔が有れば良かったけど、俺はシンプルな塩にぎりが一好きです。
どうぞ試してみてください」

人族の中で暮らしてて、パンなどの穀物食べ慣れているなら口に合うはず、と強気で勧めてみる。
ピューレとロアが躊躇している間に、ニブは一口でおにぎりを食べ終わる。

「美味い!
今まで食べた事無い食べ物だね。
ほんのり甘くて柔らかくて、これは美味しい」
よしよし、好感触だね。

「この柔らかさをモチモチしてると言います。
因みに今食べてもらったのは【おにぎり】と言う、握った物ですけど、このご飯はそのまま食べたり、他の具材を上に乗せて丼、肉片や野菜と炒めて焼き飯、お酢を混ぜて生魚乗せてお寿司とか、柔らかく煮て胃に優しいお粥や雑炊、調理方法で色々変化を付けれます。
それにこのおにぎりも、中に入れる具材によって味に変化が出ますし、味噌や醤油という物を付けて焼きおにぎりにすると……もう………」

話をしているだけで食べたくなっちゃったよ。
ニブは聞いているだけで何度もゴクリと喉を鳴らしているし。

そんな俺とニブの反応を見て、ピューレ達も恐る恐る口にした。
そして驚いている。

「……美味しい…」
「これは…優しい味ですわね」

うんうん、ご飯の美味しさは異世界でも通用するのだ。
………いや、午前中のアレは失敗作だから、なかった事に。

「……コー…これ手にくっつく………これ…食べる以外に……何か出来そう……」

好奇心旺盛で薬草なんかを研究してるだけあって目の付け所が違うね。

「これってどうにかしたらノリになったはず」
確かぐちゃぐちゃにして煮るのか?

「…………ノリ………?」
「木とかは無理だけど、紙なんかをくっつける道具。
あと、薄っすら記憶に保存食の干し飯(ほしいい)とか引っかかっているんだけど…わかんないや。
それから米粉の麺とか、クレープとか、色々有った気が……」

あー、ぐぐりたい!
何となく聞いた気がするとか、どこかで見たようなとかのうろ覚えで思い浮かぶけど、何がどうしてそうなるのかは全然わかんないや。

「兎に角お米って凄いんです。
元居た世界では麦の様な感じの穀物だったんだけど、見た目違っても同じ物みたいだからこれからが楽しみ」
もう本当にニコニコですよ。

「ぜ、是非とも料理法を教えてください!」
ニブの食いつきも凄い。
マーマンの純血種は皆食いしん坊なのかな。

「俺はとても不器用なので、口での説明になりますけど、是非色々作って下さい。
お願いします」
「こちらこそよろしくお願いします」

ああ、先ずは一歩だけど、理想の食事に近づいた。

おもちちゃん、本当にありがとう。





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