【完結】先だった妻と再び巡り逢うために、異世界で第二の人生を幸せに過ごしたいと思います

七地潮

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三章 町をつくる様です

169 体一つでは足りません

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「さてさて、やることが山盛りですねぇ」
行儀が悪いですけど自室ですし、横になっても良いですよね。

本当なら畳敷…にしたいのですが、畳の作り方が分かりませんので、板の間に絨毯を敷き、その上にい草で編んだゴザを敷いて居るのですけど、家族からは不評なのですよね。

土足厳禁ですし、わざわざ絨毯の上に草を敷く意味がわからないと言われました。
でも、個人的に横になるなら絨毯の上より、もどきであろうと畳の上と言う拘りが……などと現実逃避していないで進めましょうか。

まずは住人を集める事……これはギルドに依頼済み、と。

町に支店を出したいと言う商会の方と面談、これは日時の返答待ち。

ガラス作りはルリャルさん達にお任せで大丈夫そうですよね。

引っ越しは家が建ち次第、荷物は転送で送れば良いですよね。

公園づくりは魔法で、ちょちょいのちょいと。
遊具はこの世界には錆び止めは無さそうですから、木製で、一部鉄を使うって感じでどうでしょう。
大工さんと鍛治師さんに要相談ですね。

チャックから報告があったダンジョンの事もどうにかしないといけませんねえ。
発見者に権利が有るなんて、見つけたもの勝ちですね。

冒険者ギルドのギルド長マリリンさんが詳しく教えてくれたのですけど、ダンジョンを見つけてギルドに報告すると、ギルドが調査を行います。
その調査を元に、自分で管理するか、ギルドに権利を渡すかを発見者が決めて良いと。
権利を渡した場合、謝礼が頂けるようです。

権利を渡すと、挑戦できるランク以下の方がダンジョンに入って事故を起こさない様に管理してくれたり、依頼で追いつかなく魔獣が増えてきた時の間引きなども、ギルドがやってくれるそうなのです。

ダンジョンの有益度が高いと、何度もダンジョンに訪れるでしょうから、魔獣が溢れる事も無いでしょう。
その場合、権利は手放さない方が多いそうです。
有益度があまり高く無いダンジョンですと、魔獣が溢れた時に、権利者の責任となるので、さっさと権利を手放した方が得策だとか。

有益度次第で、権利を手放すかどうか決めるのが、一般的なダンジョン発見者らしいです。

私達が見つけた二つのダンジョンは、一つは上級な薬草が手に入るそうで、有益度は高いと言う事です。
普通なら所有するところでしょうけど、こちらの権利はギルドへ渡すつもりです。
人手が足りないのに、ダンジョンの管理までしていられません。

もう一つのダンジョンは、普通に魔獣がうろついているだけなのだそうですけど、こちらは一度私達が実際に最深部まで入ってみて、状況によって権利をギルドへ渡すか、それとも私物化するか決める予定です。

ダンジョンの私物化…完全に自分達で管理して、他人を中に入れない様にする。
簡単にできる事では無いですけど、有益なダンジョンを、丸ごと利益を得るために私物化する方もいるそうです。

今回の場合は、有益と言うより、狩場の確保ですね。

ブルースやシナトラの運動の場(あそびば)が一番の理由ですね。
だって二人が思いっきり狩りをすると、他の方の獲物が無くなる恐れが……。
冒険者の仕事がなくなるのは困りますからね。

後はチャックやデイビッドの鍛錬の場、誰かしらのストレス発散の場、食材仕入れの場、と言った使い道に利用出来るか、一度しっかりと中を確認しないといけません。
魔獣が溢れないようにと、他人が立ち入らない様に、結界でも張っておけば良いかな?と。
まあ、アイン達に要相談ですが。


他には、手に入れたまま仕舞い込んでいるコルクを使うのに、靴職人と、細工師さんを探さないとですね。

この世界の一般的な靴は、木をくり抜いた木製か、皮のサンダルが主です。
位持ちの方々ですと、ショートブーツの様な物を履いていますけど、皮をなめしたり模様を入れたりする職人さんが少なく、かなり高額になるそうです。

見た目に拘らなく、履ければ良いと言うのが一般人の考え方の様です。
実用主義ですね。
だがしかし、木をくり抜いただけの靴は履き心地最悪です。
革のサンダルはまだマシですけど、木の靴は………。

服にしても、貫頭衣の様な物と、作務衣が主流で、位持ちやお金を持って居る方、お洒落な方などは、凝った刺繍を入れたり、組紐を縫いつけたり、飾り布?やタスキ?みたいな物、ベルトやらなんやらを付けています。

スーツの様な物は無いですし、女性のドレスも至ってシンプル。
イメージ的に私が子供の頃の、至ってシンプルなウエディングドレスの様な感じですかね、よくわかりませんけど。
ドレスと言うより、ワンピースといった方が正しいのかもしれません。

とりあえず靴職人さんを探して、皮のサンダルの底にコルクが付かられないか、コルクの中敷きありきの木の靴を作ってもらうのと、スリッパも作って欲しいですね。

本当に木の靴を履き続けるのが苦痛なのです。(ダジャレじゃ無いですよ)。
小指が痛いんです。
かと言ってサンダルは冬は寒いし、第一に家の中で靴を履き続けると言うのもストレスなのですよ。

部屋では裸足ですけど、どうせなら家の中では靴を履かなくて良い様に、スリッパを作りたいのです。
下駄も作ってもらいたいですねぇ。
服が作務衣っぽいですから、下駄は合うと思うんですよ。

後はカカルの民の方々の移住ですね。

ババ様との話し合いで、機織りをされる方が5名と、機織り機職人さんの計6名が、リーガルリリーに移住してくれる事になりました。

ボタン付きの服を作ろうと思いまして。

別にファッションに興味があるとか言うわけでは無いのですけど、現状では、服を留めるのに全て紐を結ぶ形なのです。
ズボンもパンツも含めて。

暖かい季節は良いんですけどね、冬が…。
コートの前面に付いている紐を一つずつ結ぶのが面倒でしたし、縦結びになるし、リボン結びのしっぽ?のバランスが悪いしで、イラっとしてしまいました。

なので、細工師さんにコルクでボタンを作ってもらい、ボタン付きの服をカカルの民の方に作ってもらおうと思いババ様に相談したところ、職人を数人そちらに預けるから、これ以上仕事を回してくれるな、と言われてしまったのです。

まあ、私的には住民が増えるのは大歓迎ですので、お願いしました。
機織り機のメンテナンスの為の機織り機職人の方まで預けてくださるとは、ありがたい事です。

なので、向こうの準備が整い次第カカルに飛んで、一人ずつこちらに転移させる事になりました。
何日もかけて船旅で来ていただかずとも、移転で一瞬で行き来できるのは便利ですよね。
移転が使える様になって良かった。


後は……そうそう、ポチさんに夜茸を送って欲しいと頼まれていましたね。
東では生息していないから、なかなか手に入らないそうで、結構まとまった数が欲しいって言っていましたから、近いうちにチャックとデイビッドに一っ飛び北の森の王の国へ行ってもらわないといけませんね。

とりあえずはやる事はこれくらいですか………うん、一人では無理。
皆に手伝って貰わないといけませんよね。

商会の面談と、引っ越しと、カカルの民の事、靴職人と細工師の事は私がやらなきゃダメですよね。
ダンジョンも確認したいし、夜茸を送るのも私しか出来ない事ですし……。

………あれ?自分でやらなければならない事ばかりなのでは?
公園づくりと他は何を手伝ってもらえば良いのでしょうか??







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