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第一章
第23話:マニア
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「オレ、実はアイテムボックスによく似た『倉庫』ってスキルを持ってるんですよ」
管理者倉庫って言うと、なんの管理者だって話になるからな。
管理者を取ってスキル『倉庫』ってことにしておく。
「え!? なんですかそれ! もしかしてユニークスキル!? え!? 知りたい知りたい!!」
えぇぇ………………なんか今まで無気力な感じで淡々と話してたまだ名前の知らない職員が、目をキラキラと輝かせ、机から身を乗り出してきた。
なんだ、この浅井支部はキャラの濃い職員しかおらんのか……。
「いや、すまんな。霧島。銀杏はスキルマニアでな……」
ぅぁぁ……なんか、めっちゃ根掘り葉掘り聞かれそうで嫌なんだが……。
それにしても、全然イレギュラーの件に話が辿り着かないけどいいのか?
さっきの警備の人の話だと今日、明日どうにかなるようなものではないらしいし、入口で既に注意喚起してるみたいだからそこまで急ぎではないっぽいけど……。
「なになになになになんですか!? ログからアイテムボックス持ちかと予想してたら、まさかのレア、いや、ユニークスキルですか!? はっ!? ということはアイテムボックスのような能力なのにアイテムボックスではないってことですし、なにか違う点があるんですね!! はっ!? まさか生きてる人を収納できるとか!? いやいや待ってください? もしかして無限に収納できるとか、時間停止能力があるとか!? それともそれとも……」
「お、おい!! ちょっと銀杏は黙ってろ! 話が進まなくなる!!」
「あ……す、すみません。いや、どうかどんなスキルなのか触りだけでも……いや、ほんとちょっと、ちょっとだけでいいんで!」
す、すごいな。人ってこんな豹変することあるんだ……。
「あまり詳しくは遠慮したいですが、もともと話すつもりで打ち明けたわけだし、ある程度お話するつもりですよ。ただ、オレはアイテムボックスってスキルがどんなスキルなのかあまり詳しくないので、比較するためにも教えて貰えませんか?」
これからどうしても管理者倉庫を使いたい時は、アイテムボックス持ちだと誤魔化しておきたい。だからアイテムボックスというスキルがどういうものなのか、詳しく知りたかった。
名前は有名だし実際に存在するスキルなのは確かなんだけど、レアスキルに分類されているせいか、頑張って調べてみても結局なにが出来てなにが出来ないのかわからなかった。
だから、どれぐらいの容量を持っており、何が収納出来て、何が出来ないのか?
物の出し入れの方法や中の時間は止まっているのかなどを知りたかった。
「いいですよ~! じゃぁ、代わりに出来るだけその『倉庫』ってスキルのことを教えて下さいね!!」
「はぁ……霧島。アイテムボックスは協会の職員なら、能力について知ってる者も多いが、それでも一般人はもちろん、探索者にもあまり知られていない。今から銀杏が話すことは他言無用だからな」
「わかってます。でもその前に、中々イレギュラーの報告が出来てないですけど、大丈夫ですか?」
さすがに話が脱線気味でまだ時間がかかりそうなので心配になってきた。
「大丈夫です! アイテムボックスの話をしますね!」
「ちょ、ちょっと銀杏さん? イレギュラーの件、先にわかってる範囲のことだけでも聞いておいた方がよくないですか?」
なんか桐生さんが焦って止めに入るの新鮮に感じている自分がいる。
大丈夫だとは言っているが、イレギュラーの件を先に話しておくか。
そう思ったのだが……。
「ほんとに大丈夫ですって! だってどう考えてもおかしいんですけど、ログに大規模集落のある座標や、確認した魔物の種類と数まで載ってましたから、もう聞くことほとんどないですよ?」
「は? え、えっと……それってどういうことかしら?」
あれ……なんか雲行きが怪しくなってきていないか……?
「だから霧島さんは倉庫ってユニークスキルだけでなく、間違いなく貴重なマップ系のスキルか探知系のスキルも持っているってことです」
まじか……ログからそんなことまで推測できるのか……。
スキルの使用に関するフィルターをかけただけじゃ駄目じゃん……。
「がははは! 探索者になって数日で複数スキル所持とか、すげーじゃねぇか! うちの銀杏にバレバレみたいだぞ? ってことは、適合者だったんだな!」
まじか~。やってしまった。
もうこうなったら……。
「お願いします!! スキルはここだけの話ってことで!」
誠心誠意、お願いするしかない!!
いや、だってもう隠すの無理だし!
ダンジョンアドミニストレーターのことだけは秘密を死守するが、他はもうある程度この人たちに話して、味方になって貰うほうが現実的だ。
「霧島さん。これからお互い協力し合いましょうね(にっこり)」
ぉぉぉ。桐生さんの笑顔こえぇ……。
「は、はい。じゃ、じゃぁアイテムボックスの説明してもらえると嬉しいなって思ったり……」
「はい! スキルのことなら任せて下さい!」
それから大まかに、アイテムボックスというスキルがどういったものなのかの説明を受けた。
まず、収納できる個数はレベル依存で個人差があるらしい。
だいたい少ない人で一〇個。多い人で最高でも一〇〇個まで。
そう。◯種類ではなく◯個なのだ。
つまり、同じメーカーのミネラルウォーターのペットボトルが二本あるとしよう。
これを収納すると枠を二個消費してしまうということだ。
ただ、こにれは抜け道があり、例えばミネラルウォーターをダースで箱買いし、段ボールごと収納すると一個しか枠を消費しない。
だからアイテムボックス持ちの人は、みんな鞄とか箱に入れてから収納して少しでも多くの荷物を運べるように工夫しているということだった。
ただ、サイズには制限があり、馬鹿でかいコンテナとかは使えない。
収納できる大きさにほとんど個人差はなく、だいたい皆一立方メートルぐらいが限界らしい。
また、出し入れするには触れている必要があり、魔法陣が出現するのでこっそりとは使えない。
つまり創作物でよくある、岩や鉄骨を入れておいて、それを敵の頭上に出現させて攻撃するような手段は使えない。ちょっとがっかりだ。
あと、生物は入れられず、時間の停止もされないが、無菌状態で断熱もされているので状態は長持ちはするそうだ。コンビニ弁当が数日持つんだとか。
あれ……? もしかして管理者倉庫ってめちゃくちゃ優秀な子じゃない?
「なるほど……。アイテムボックスって、そんな感じなんですね」
「あれれれ? その微妙な表情は……倉庫スキルはもっと凄いんですね!!」
うわぁぁ……!? 油断した!?
人の機微を読んでオレのスキルを予想しないでくれるかな!?
「い、いや。そんなことは、ないですよ? 勝ってるとこと負けてるとこがありますから」
整理整頓心掛けないと、某猫型ロボみたいに焦って必要なものが見つからないとかあるし?
でも……他に負けているところないかも。
大きさはテニスコート一面ぐらいの広さがあるし、出し入れ一瞬だし、ある程度の距離が離れていても可能。
それに、管理者倉庫に入れたものって状態保存の設定が出来るんだよね。
時間停止状態とどう違うかわからないが、温度変化しなくなって、まったく劣化もしなくなる。
うん、ダンジョンアドミニストレーターの派生スキルなのに、どう考えてもアイテムボックスの上位互換です。
さて……このキラキラした目で見つめてくる銀杏さんの追求、どうかわそうかな……。
管理者倉庫って言うと、なんの管理者だって話になるからな。
管理者を取ってスキル『倉庫』ってことにしておく。
「え!? なんですかそれ! もしかしてユニークスキル!? え!? 知りたい知りたい!!」
えぇぇ………………なんか今まで無気力な感じで淡々と話してたまだ名前の知らない職員が、目をキラキラと輝かせ、机から身を乗り出してきた。
なんだ、この浅井支部はキャラの濃い職員しかおらんのか……。
「いや、すまんな。霧島。銀杏はスキルマニアでな……」
ぅぁぁ……なんか、めっちゃ根掘り葉掘り聞かれそうで嫌なんだが……。
それにしても、全然イレギュラーの件に話が辿り着かないけどいいのか?
さっきの警備の人の話だと今日、明日どうにかなるようなものではないらしいし、入口で既に注意喚起してるみたいだからそこまで急ぎではないっぽいけど……。
「なになになになになんですか!? ログからアイテムボックス持ちかと予想してたら、まさかのレア、いや、ユニークスキルですか!? はっ!? ということはアイテムボックスのような能力なのにアイテムボックスではないってことですし、なにか違う点があるんですね!! はっ!? まさか生きてる人を収納できるとか!? いやいや待ってください? もしかして無限に収納できるとか、時間停止能力があるとか!? それともそれとも……」
「お、おい!! ちょっと銀杏は黙ってろ! 話が進まなくなる!!」
「あ……す、すみません。いや、どうかどんなスキルなのか触りだけでも……いや、ほんとちょっと、ちょっとだけでいいんで!」
す、すごいな。人ってこんな豹変することあるんだ……。
「あまり詳しくは遠慮したいですが、もともと話すつもりで打ち明けたわけだし、ある程度お話するつもりですよ。ただ、オレはアイテムボックスってスキルがどんなスキルなのかあまり詳しくないので、比較するためにも教えて貰えませんか?」
これからどうしても管理者倉庫を使いたい時は、アイテムボックス持ちだと誤魔化しておきたい。だからアイテムボックスというスキルがどういうものなのか、詳しく知りたかった。
名前は有名だし実際に存在するスキルなのは確かなんだけど、レアスキルに分類されているせいか、頑張って調べてみても結局なにが出来てなにが出来ないのかわからなかった。
だから、どれぐらいの容量を持っており、何が収納出来て、何が出来ないのか?
物の出し入れの方法や中の時間は止まっているのかなどを知りたかった。
「いいですよ~! じゃぁ、代わりに出来るだけその『倉庫』ってスキルのことを教えて下さいね!!」
「はぁ……霧島。アイテムボックスは協会の職員なら、能力について知ってる者も多いが、それでも一般人はもちろん、探索者にもあまり知られていない。今から銀杏が話すことは他言無用だからな」
「わかってます。でもその前に、中々イレギュラーの報告が出来てないですけど、大丈夫ですか?」
さすがに話が脱線気味でまだ時間がかかりそうなので心配になってきた。
「大丈夫です! アイテムボックスの話をしますね!」
「ちょ、ちょっと銀杏さん? イレギュラーの件、先にわかってる範囲のことだけでも聞いておいた方がよくないですか?」
なんか桐生さんが焦って止めに入るの新鮮に感じている自分がいる。
大丈夫だとは言っているが、イレギュラーの件を先に話しておくか。
そう思ったのだが……。
「ほんとに大丈夫ですって! だってどう考えてもおかしいんですけど、ログに大規模集落のある座標や、確認した魔物の種類と数まで載ってましたから、もう聞くことほとんどないですよ?」
「は? え、えっと……それってどういうことかしら?」
あれ……なんか雲行きが怪しくなってきていないか……?
「だから霧島さんは倉庫ってユニークスキルだけでなく、間違いなく貴重なマップ系のスキルか探知系のスキルも持っているってことです」
まじか……ログからそんなことまで推測できるのか……。
スキルの使用に関するフィルターをかけただけじゃ駄目じゃん……。
「がははは! 探索者になって数日で複数スキル所持とか、すげーじゃねぇか! うちの銀杏にバレバレみたいだぞ? ってことは、適合者だったんだな!」
まじか~。やってしまった。
もうこうなったら……。
「お願いします!! スキルはここだけの話ってことで!」
誠心誠意、お願いするしかない!!
いや、だってもう隠すの無理だし!
ダンジョンアドミニストレーターのことだけは秘密を死守するが、他はもうある程度この人たちに話して、味方になって貰うほうが現実的だ。
「霧島さん。これからお互い協力し合いましょうね(にっこり)」
ぉぉぉ。桐生さんの笑顔こえぇ……。
「は、はい。じゃ、じゃぁアイテムボックスの説明してもらえると嬉しいなって思ったり……」
「はい! スキルのことなら任せて下さい!」
それから大まかに、アイテムボックスというスキルがどういったものなのかの説明を受けた。
まず、収納できる個数はレベル依存で個人差があるらしい。
だいたい少ない人で一〇個。多い人で最高でも一〇〇個まで。
そう。◯種類ではなく◯個なのだ。
つまり、同じメーカーのミネラルウォーターのペットボトルが二本あるとしよう。
これを収納すると枠を二個消費してしまうということだ。
ただ、こにれは抜け道があり、例えばミネラルウォーターをダースで箱買いし、段ボールごと収納すると一個しか枠を消費しない。
だからアイテムボックス持ちの人は、みんな鞄とか箱に入れてから収納して少しでも多くの荷物を運べるように工夫しているということだった。
ただ、サイズには制限があり、馬鹿でかいコンテナとかは使えない。
収納できる大きさにほとんど個人差はなく、だいたい皆一立方メートルぐらいが限界らしい。
また、出し入れするには触れている必要があり、魔法陣が出現するのでこっそりとは使えない。
つまり創作物でよくある、岩や鉄骨を入れておいて、それを敵の頭上に出現させて攻撃するような手段は使えない。ちょっとがっかりだ。
あと、生物は入れられず、時間の停止もされないが、無菌状態で断熱もされているので状態は長持ちはするそうだ。コンビニ弁当が数日持つんだとか。
あれ……? もしかして管理者倉庫ってめちゃくちゃ優秀な子じゃない?
「なるほど……。アイテムボックスって、そんな感じなんですね」
「あれれれ? その微妙な表情は……倉庫スキルはもっと凄いんですね!!」
うわぁぁ……!? 油断した!?
人の機微を読んでオレのスキルを予想しないでくれるかな!?
「い、いや。そんなことは、ないですよ? 勝ってるとこと負けてるとこがありますから」
整理整頓心掛けないと、某猫型ロボみたいに焦って必要なものが見つからないとかあるし?
でも……他に負けているところないかも。
大きさはテニスコート一面ぐらいの広さがあるし、出し入れ一瞬だし、ある程度の距離が離れていても可能。
それに、管理者倉庫に入れたものって状態保存の設定が出来るんだよね。
時間停止状態とどう違うかわからないが、温度変化しなくなって、まったく劣化もしなくなる。
うん、ダンジョンアドミニストレーターの派生スキルなのに、どう考えてもアイテムボックスの上位互換です。
さて……このキラキラした目で見つめてくる銀杏さんの追求、どうかわそうかな……。
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