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大恋愛からの破局、そして新しい恋へ

夜遊び

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外人さんに連れられてBARを後にした私達は、クラブFに着いた。
中に入ると大音量の音楽と、超低音のベース音が入り混じり、暗いホールの中にたくさんの男女がひしめいていた。

うおー!!!これが噂の!!よくテレビで見るやつ!!すご!

私が驚いていると、

コッチコッチ!!
と先導していた外人さんが呼んでいる。

奥にVIPルームみたいなとこがあるみたい?そこで飲もうだって!

Y先生が通訳してくれた。

またまたテレビでよく見るクラブのVIPルームに入っていった。

そこではまるでキャバクラのように私たちの隣に男たちが座り、楽しく話をしながら時々体を触られた。
Y先生は慣れてるのかよくわからないが、堂々とした態度で巧みな言い回しであしらいながらボディタッチをかわし、笑顔で話を続けた。

私もY先生の身のこなしを真似しながら男たちの手をあしらった。言葉でかわすのは得意なことに気付いた。

みんなでワイワイ喋っていると、突然Y先生がディープキスされた!私はびっくりして硬直した。

もう~やめてよ!まだ早いでしょ!
◯◯一緒にトイレ行こ!
Y先生に連れられてトイレに逃げ込んだ。

だ、だ、大丈夫すか?!

え、あぁ、全然大丈夫!減るもんでもないし!てかさ、せっかくクラブに来たんだから踊りたくない?!2人で踊りに行こ!

へ?!?!踊る?

保育園でのお遊戯のダンスくらいしか踊ったことがなかった私はO、O、ODORU??と半信半疑になりながらY先生に手を引かれてホールに出た。

ホールには無数の男女の熱気が立ち込め、異様な雰囲気だった。

Y先生は初めてなはずなのに音楽に乗るのがとても様になっていた。
美人なY先生が身をくねらせて曲に身を任せる姿はとても妖艶で、女の私でも惚れる。

ほら、◯◯も!

私の耳元でそう言うと私の手を取り、2人でくっつき音楽を楽しんだ。

エレクトリックに様々な色に変わっていくライトや光の線、男や女、日本人、外人、いろんな人種に揉まれて、自分が立つ隙間もないようなホールの密集地で2人でおでこをくっつけ笑い合った。

その晩から、私たちは、毎週末、クラブに通い詰めるようになった。


似ている芸能人が小栗旬の私でも、セクシーな服、それなりの化粧、つけまつげをすると、結構可愛くなった。
小栗旬なだけあって、ベースは整ってはいる。それをどう調理するかが問題だったんだと23歳でようやく気付いた。
もっと早く気付いていれば、Kちゃんは去らなかったのかな、、、
そんな、見当違いな妄想をしてはうなだれていた。
しかし、泣いている間もないほどY先生が刺激的な夜を共に過ごしてくれた。

私たちは繁華街のいろんなクラブを回った結果、do it というクラブを気に入って通うようになった。

酒が弱い私だったが、みんなでショットを飲むのが始まるとノリだけで3杯飲んでしまった。
あの時は一晩中トイレから出られなかった。一見激しそうに見えるギャルが代わる代わる私の背中をさすってくれた。

ギャルも優しい人がたくさんいるんだと、吐きながら、泣きながら今までの偏見を恥じた。(Y先生は大丈夫?!踊ってくるね!と時々顔を見に来た笑←おい笑)

うちら2人はそのホールで踊っている中では結構可愛い方に入るくらいの容姿だった。

いろんな男たちが私たちに声を掛けてきた。

なにせ酒が弱い私は、1軒目の居酒屋ですでに良い感じに酔っ払っているため、その状態で踊るとさらに酔いが回る。
ちょっと休んできますねとY先生を置いて椅子に座ったら最後、大体寝こけていた。Y先生はすぐに適当な男を見つけて踊ってくれたので助かっていた。

大体寝こけていると、優しい男(なのか、羊を被った狼なのか?)が隣に座って介抱してくれる。

大丈夫??気持ち悪いの?
あ、眠いだけなんで大丈夫っす!
大体そんな言葉から始まり、大体の男は体を触ったり、外に連れ出そうとする。

ある時、Baxという男が拙い日本語で話しかけてきた。

会話をしていたのにいつの間にか隣に座っていたBaxは、キスをしてきた。いつも通りかわそうとするがあまりの巧さに動けない。いつもとは違う自分の反応に自分でも驚いた。そうこうしているうちに胸に手が伸びてきた。私のショートパンツから伸びる足を撫で回し、股の割れ目から指をにゅるりと入れる。
濡れやすい体質の私はすでに大洪水だった。
触られるうちにBaxの熱いモノがズボンの上から触れる。

また外に出ようと言われる。

あ、連れがいるからだめ。

そういうと今度は胸に手が伸び、敏感になった乳首を露わにされた。
Baxは右の乳首を入念に吸い始めた。

また外に出て続きをしようと言われる。

Kちゃんのおかげで?エロい体にはなっていたものの、幾度ものHで耐性だけはついていた私は、
だから、連れがいるからだめ!と断った。
すると、悲しそうな表情のBaxは私に強制的に電話番号を交換させ、肩を落として去って行った。

帰宅すると、なんと、もともと陥没していた乳首がBaxに吸われた右だけ普通の乳首になっていた!!!
なんだよ、左も吸ってくれよ、、、と思ったが、

その後も何度もBaxから連絡が来ているが左も吸ってくれとは言えなかった。
(その後、母乳育児で左の乳首の陥没も治った!力強く吸ってもらうと治るんだね!)

Do itではたくさんの男たちに出会った。

いつも一緒に踊ったHくんはクラブ閉店後もカラオケに行き、私たちの足を撫で回させられた挙句、別日にHしてみようとしたが、私では勃たず、しかもめっちゃ小さいナニだった。

プロ?みたいなダンスの腕前のEともたくさん踊った。カラオケはそんなに上手くなかったが面白かった。

めちゃマッチョのNは、海猿だった。Nに頼んで海猿達と合コンをすることになったため、Fact boxで声かけをしたら、女子だけで15人ほど集まってしまった笑

私とN主催で、デイキャンプ場でテレビ番組並みの規模の大合コン会を開催した。
そこから何組かカップルを作り出し、
Nとも良い雰囲気になったが、付き合うことはなく離れた。

プロアマの野球選手のZとも良い感じになったが、また車内でラブラブしている時に付き合おうと提案したが今は誰かと付き合おうと思えないと言われたため、恋に敗れた。

DとQはイケメンだった。私とY先生はすぐに仲良くなり、何回も4人で遊んだ。ドライブもたくさんしたし、公園で水風船当てをして遊んだりもしたし、花火や海で遊んだり、ダーツやボーリングもした。その一夏は楽しかった。しかし、夏が終わると特に発展もせずに終わった。

冬になるとY先生がスノボをしたいと言うので教えた所、すぐに滑れるようになり、2人やS先生の3人で何回も滑りに行った。たぶん、S先生よりも私と遊ぶことの方が多かったのではないか?
S先生は介護職で平日休みだし、実家の農家の手伝いで忙しかった。
そうだ。Y先生は農家の嫁になろうとしていたのだ。

その前に一生分の遊びを満喫しようとするが如く、2人で死ぬほど遊んだ。
S先生は優しさなのか?好きが勝っていたからか?何も言わなかった。

春になってY先生は園を辞めた。海外留学はせずにS先生の実家の近くで保育士をするらしい。職場で会えなくなるのがものすごく淋しかった。子ども達も寂しがった。1ヶ月ほど子どもたちと虚無な時間を過ごした。
しかし、Y先生は毎週車をぶっ飛ばしていつもの繁華街に遊びに来た。

2人でのDo it通いは続いた。
しかし、ほぼ1年間そんな生活をしていると、それが日常になってきてしまった。
あんなに刺激に満ち溢れていた週末が、またクラブか、、、と少し面倒くさくなってきのだ。

男とか女とか、好きとか嫌いとかそういうのに疲れてしまった。

私は少しずつ、Y先生ではなく、高校、大学時代の友達と遊ぶようになった。

しかし、Y先生のことは大好きだったので2人で海に行ったり(そこでもナンパされまくったが)スノボに行ったり、ハロウィンコスをして飲みに出掛けたりした。

ハロウィンのコスプレをして飲みに行った時、また外人さんのいるBARに行った。もう、あの時のようなドキドキや高揚感は感じられなかった。わからない会話が飛び交う中、なんだか全てが面倒くさくなってしまい、店を出た。

どうしたー?

Y先生に聞かれたが、なんて言ったら良いかわからなかった。Y先生には感謝しかなかったし、恋心に近い好意があった。(レズではないよ)
だからこそ、BARに行くのも、クラブに行くのも私を利用しているように感じてしまった自分に嫌気がさした。

そんなことを言葉にできるはずもなく、
なんか、ちょっと疲れちゃっただけです。。。
そう言って帰宅した。

Y先生と遊ぶ回数がどんどん減って行った。

その年、Y先生はS先生と別れ、海外に留学した。Y先生からスワイプで連絡が来たが、会えなくなった寂しさと自分の中の感情でぐちゃぐちゃになり、拒絶する言葉を吐いてしまった。

それは、もう、遊ばないってこと?

遊ばないわけじゃないですよ!私、自分の手の届く範囲の人までしか大切にできなくて、、、Y先生は遠くに行ってしまったから、、、

私たちは遠ざかってしまった。
今でもなんであんなこと言ってしまったのかとても後悔している。
いまでもY先生のことは大好きだ。
間違いなく恩人の1人だ。

(S先生はY先生と別れた1ヶ月後にできちゃった結婚をした。Y先生は一度に大切なものをたくさん失ってしまった。しかし、私はもう取り戻すことはできない。)


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