32 / 36
四章
32.前世の記憶
しおりを挟む
フェリクス王国暦百七十一年、十二月二十二日。
俺は十八歳、成人を迎えた。
ジークとはあれからずっと、会っていない。もともと約束はしていないのだから当然か…。そしていつも、誕生日の朝、目覚めると窓辺に水神の竜からの贈り物が置かれていたのだが、それもなかった。翌二十三日…、やはり贈り物はなかった。
「エリオ殿下!誕生日おめでとうございます!」
「ありがとうございます」
「まさか本当に、来ていただけるとは思いませんでした!」
誕生日の翌日午後、王城に俺を迎えに来たアシュはその美しい顔を綻ばせた。そんなに喜んでもらえるなんて。俺はどこかくすぐったい気持ちだった。
護衛を数人連れて、俺はアシュの馬車に乗った。
「エリオ殿下は、海を見るのは初めてだとか」
「ええ、危険だからと禁止されていたんです…。口うるさい、家庭教師がいて…」
「ふふ、随分心配性な方だったのですね?」
そう、ジークは心配性だった。だからあの後もきっと少し経てば俺のところに顔を出すと思っていたけど…。俺は相当、ジークを怒らせたらしい。
王都から南の、船が停泊する港までは二時間以上かかる。船に到着するのは夕方、夜は船に一泊する予定になっている。
馬車は順調に港へと向かって進んでいた。アシュはべルキアの話をいろいろとしてくれた。俺が知らない、竜の話も…。
話をしていたら二時間はあっという間だった。船に到着した後は、船の甲板の上で、晩餐会が開かれるという。一旦客室で正装に着替えてから、甲板へと出た。フェリクス大陸の南部は冬でも寒すぎず過ごしやすい気候だ。
しかし…甲板へ出て俺は驚いた。アシュ王女は薄手のドレスにレースのボレロという格好だった。
ボレロはレースで透けているし、ドレスは薄い生地で胸元が広く開いており、正直、目のやり場に困ってしまった。
アシュ王女は俺を、自身の隣の席へと招いた。グラスには果実酒と思われる赤紫の飲み物がなみなみと注がれる。
「エリオ殿下、誕生日おめでとうございます。私たちの出会いに、乾杯…!」
俺は戸惑いながらも薄く微笑んで、グラスを合わせた。
「どうです、お酒の味は…?昨日は水神の竜とも乾杯されたのでしょう?」
「いえ、昨日は特に…」
「まさか、いらっしゃらなかったのですか?毎年エリオ殿下の誕生日に降臨されていたと聞いていますが」
「今年はいらっしゃいませんでした。たぶん…」
「多分、とは?」
アシュは首を傾けた。なんだかうっすら、笑われているような気がする。
「毎年、お姿を確認してはいないのです。ただ、窓際に贈り物が置いてあって。今年はそれがなかったので、きっといらっしゃっていないと思います」
「いつも窓際に…?それが今年はなかった、と……」
アシュの口角が上がった。そして口を塞いで、ついに吹き出した。やはり先ほどから、俺を笑っていたらしい。
「それ、これまでも本当に竜からの贈り物だったのですか……?だって姿はみていないし、話してもいないんでしょう?それがとても、愛しい番への態度だとは思えないわ…!」
アシュはもう、隠すことなく、俺を馬鹿にして、笑いだした。
確かに、そう言われてみれば…。
いつも誕生の朝、ジークが『水神の竜からの贈り物がありますよ』と、言うから、それをずっと信じていた。
「ああ、申し訳ありません。あまりにもエリオ殿下が純粋なので!こんな純粋な、エリオ殿下を騙すなんて水神というのは罪なお方ですね。いくら浄化魔法が必要だからと言って…、ねえ?」
そう思いませんか、とアシュは笑う。そしてアシュは俺の手を自身の胸元へと持っていった。ぎゅっと握られた俺の手は、アシュのボレロの中に入り、彼女の豊満な、柔らかい胸に触れてしまう。
「アシュ王女殿下……!」
「番の誕生日を祝わない薄情な竜のことは、忘れさせてあげる…」
アシュはそう言って、美しい顔を近づけてくる。俺は驚いて飛びのこうとしたが、アシュの力が強く、離れられない。
甲板に出て薄着のアシュを見た時から、嫌な予感がしていたが…、これが目的だったのか…!
「冗談はおやめください!」
「ふふっ、本当に初心ね……。よくそれで今日まで無事でいられたこと。いいじゃない。お互い楽しみましょう?」
「いやだ!離せよ…!」
俺がもがくと、アシュは片手を上げて、誰かに合図した。やって来たのは、俺が連れて来たフェリクスの騎士だった。
「大人しくさせろ」
アシュが命じると、二人は頷く。
「ま、まて…まさか…」
「その、まさかですよ、殿下!」
俺が連れて来た護衛は、アシュの間者だったらしい。最悪だ…。今までは常にジークがいてくれたから、身辺調査を怠っていた!
「アルバス公爵家には、番が生まれるとされる系譜がある。貴方はまさにそれね。しかし、番でも愛されないとは知らなかったわ…」
アシュは可笑しそうに笑う。その間に俺は後ろ手を縛られ拘束されてしまった。
「ねえ、エリオ殿下、私と子供を作りましょう?そうすれば、私と貴方の間に、新しい番を設けることができる。可愛い女の番が生まれれば、竜に愛されるかもしれないわ!」
こいつサラッと、痛いところを突いてきた…!
確かに、かわいらしい、女の番だったら、今頃、ずっと竜はそばにいて、溺愛されていたのかもしれないが…。
「離せ、やめろっ!俺は、お前みたいな性格悪いやつ、絶対嫌だ…!」
「フン、仕方ないわね…」
アシュは俺のことを鼻で笑った。初めから、俺との子供はあまり期待していなかったように思える。
「まあいいわ…。生まれるかどうかわからない番に期待するより、水神にはまた、番を亡くして嘆き悲しんでいただきましょう!それを、お慰めし、我が国に再び恵みをもたらしていただきます…」
「そんなことをして、今度こそ、全土が水に沈むぞ!」
「フン…、多少は、構いません」
「な……!」
さ、最悪だ…!
アシュは兵士に命令して俺を船首に連れて行った。そして、甲板の手すりに体を押し付け、足を掴まれる。
ここから、落とすつもりだ…!
「よせ、辞めろっ!」
「ここにいるのは全員べルキアの手の者。騒いだって誰も助けにはこないわ。うるさいのは耳障り…!」
アシュは手を挙げて合図すると、召使から丸い果物を受け取った。そして俺の顎を掴むとそれを口にねじ込む。
「う…、ぐ…ッ」
「ははっ!どう美味しい?それ、べルキアの名産のプラムよ…。不機嫌な恋人に食べさせると仲直りできる『まじない』は本当。生まれ変わって、愛し愛される恋人とたべてね……!」
確かに、甘いプラムだ…。これは、ジークが好きそうだな、と思った。赤い甘酸っぱい木の実が、ジークは好きだから…。
小さい頃、一緒にとりに森へ行った。
アシュは笑いながら「やれ!」と号令をかけた。兵士はその号令で手すりから、足を持ち上げ、海へ俺を投げ捨てる。
手、縛られたままだ…!このままじゃ逃げられない!俺の魔法は瘴気を祓うとかそういう種類で、物理的に縄を切ったりは出来ないんだぞ…!
真っ逆さまに、頭から夜の海に落ちた。しかも入水する衝撃を緩和する体勢が出来ておらず、海の水面にたたきつけられる。
痛い…!
プラムは何とか吐き出したが、水を大量に飲んでしまった。手も縛られていて水を掻くことができず、どんどん身体が海に沈んでいく。
ーーもう、ダメだ…。
ジーク、最後に会いたかった。
諦めかけた時、急に水の底が真っ暗に染まった。
意識が遠のいて暗くなったのかと思ったが、違う。同時に空気の泡が、大量に浮かんできている。
何だ……?何かがいる!魚?いや、もっと大きい、鯨じゃない、鮫、まさか、魔物…?
次の瞬間、渦のような濁流に身体が持ち上げられる感覚がした。海の中から、何かが上に向かって浮上している…!
もう一度海の中を見ると、暗い海の中を泳ぐ、夜空に煌めく星のような金色の瞳と目が合った。その目は俺を睨んでいる。
「また死んだりしたら、許さない」
竜だ…!
竜なんて絶対に恐ろしい生き物だと思ったのに、望郷にも似た、甘くて暖かい気持ちが胸に広がっていく。
俺は、この竜を知っている…!
竜が海上へ駆け上がる、その勢いで海には渦が巻く。
その激流のように、俺の中に遠い記憶が一斉に流れ込んで来た。
俺がもう一人の俺であった時の、記憶…。
何故、今まで忘れていたんだろう…。あんなに、愛した人のこと。
――いや。俺は今も変わらず、彼を愛している…!
「ジーク!」
俺は十八歳、成人を迎えた。
ジークとはあれからずっと、会っていない。もともと約束はしていないのだから当然か…。そしていつも、誕生日の朝、目覚めると窓辺に水神の竜からの贈り物が置かれていたのだが、それもなかった。翌二十三日…、やはり贈り物はなかった。
「エリオ殿下!誕生日おめでとうございます!」
「ありがとうございます」
「まさか本当に、来ていただけるとは思いませんでした!」
誕生日の翌日午後、王城に俺を迎えに来たアシュはその美しい顔を綻ばせた。そんなに喜んでもらえるなんて。俺はどこかくすぐったい気持ちだった。
護衛を数人連れて、俺はアシュの馬車に乗った。
「エリオ殿下は、海を見るのは初めてだとか」
「ええ、危険だからと禁止されていたんです…。口うるさい、家庭教師がいて…」
「ふふ、随分心配性な方だったのですね?」
そう、ジークは心配性だった。だからあの後もきっと少し経てば俺のところに顔を出すと思っていたけど…。俺は相当、ジークを怒らせたらしい。
王都から南の、船が停泊する港までは二時間以上かかる。船に到着するのは夕方、夜は船に一泊する予定になっている。
馬車は順調に港へと向かって進んでいた。アシュはべルキアの話をいろいろとしてくれた。俺が知らない、竜の話も…。
話をしていたら二時間はあっという間だった。船に到着した後は、船の甲板の上で、晩餐会が開かれるという。一旦客室で正装に着替えてから、甲板へと出た。フェリクス大陸の南部は冬でも寒すぎず過ごしやすい気候だ。
しかし…甲板へ出て俺は驚いた。アシュ王女は薄手のドレスにレースのボレロという格好だった。
ボレロはレースで透けているし、ドレスは薄い生地で胸元が広く開いており、正直、目のやり場に困ってしまった。
アシュ王女は俺を、自身の隣の席へと招いた。グラスには果実酒と思われる赤紫の飲み物がなみなみと注がれる。
「エリオ殿下、誕生日おめでとうございます。私たちの出会いに、乾杯…!」
俺は戸惑いながらも薄く微笑んで、グラスを合わせた。
「どうです、お酒の味は…?昨日は水神の竜とも乾杯されたのでしょう?」
「いえ、昨日は特に…」
「まさか、いらっしゃらなかったのですか?毎年エリオ殿下の誕生日に降臨されていたと聞いていますが」
「今年はいらっしゃいませんでした。たぶん…」
「多分、とは?」
アシュは首を傾けた。なんだかうっすら、笑われているような気がする。
「毎年、お姿を確認してはいないのです。ただ、窓際に贈り物が置いてあって。今年はそれがなかったので、きっといらっしゃっていないと思います」
「いつも窓際に…?それが今年はなかった、と……」
アシュの口角が上がった。そして口を塞いで、ついに吹き出した。やはり先ほどから、俺を笑っていたらしい。
「それ、これまでも本当に竜からの贈り物だったのですか……?だって姿はみていないし、話してもいないんでしょう?それがとても、愛しい番への態度だとは思えないわ…!」
アシュはもう、隠すことなく、俺を馬鹿にして、笑いだした。
確かに、そう言われてみれば…。
いつも誕生の朝、ジークが『水神の竜からの贈り物がありますよ』と、言うから、それをずっと信じていた。
「ああ、申し訳ありません。あまりにもエリオ殿下が純粋なので!こんな純粋な、エリオ殿下を騙すなんて水神というのは罪なお方ですね。いくら浄化魔法が必要だからと言って…、ねえ?」
そう思いませんか、とアシュは笑う。そしてアシュは俺の手を自身の胸元へと持っていった。ぎゅっと握られた俺の手は、アシュのボレロの中に入り、彼女の豊満な、柔らかい胸に触れてしまう。
「アシュ王女殿下……!」
「番の誕生日を祝わない薄情な竜のことは、忘れさせてあげる…」
アシュはそう言って、美しい顔を近づけてくる。俺は驚いて飛びのこうとしたが、アシュの力が強く、離れられない。
甲板に出て薄着のアシュを見た時から、嫌な予感がしていたが…、これが目的だったのか…!
「冗談はおやめください!」
「ふふっ、本当に初心ね……。よくそれで今日まで無事でいられたこと。いいじゃない。お互い楽しみましょう?」
「いやだ!離せよ…!」
俺がもがくと、アシュは片手を上げて、誰かに合図した。やって来たのは、俺が連れて来たフェリクスの騎士だった。
「大人しくさせろ」
アシュが命じると、二人は頷く。
「ま、まて…まさか…」
「その、まさかですよ、殿下!」
俺が連れて来た護衛は、アシュの間者だったらしい。最悪だ…。今までは常にジークがいてくれたから、身辺調査を怠っていた!
「アルバス公爵家には、番が生まれるとされる系譜がある。貴方はまさにそれね。しかし、番でも愛されないとは知らなかったわ…」
アシュは可笑しそうに笑う。その間に俺は後ろ手を縛られ拘束されてしまった。
「ねえ、エリオ殿下、私と子供を作りましょう?そうすれば、私と貴方の間に、新しい番を設けることができる。可愛い女の番が生まれれば、竜に愛されるかもしれないわ!」
こいつサラッと、痛いところを突いてきた…!
確かに、かわいらしい、女の番だったら、今頃、ずっと竜はそばにいて、溺愛されていたのかもしれないが…。
「離せ、やめろっ!俺は、お前みたいな性格悪いやつ、絶対嫌だ…!」
「フン、仕方ないわね…」
アシュは俺のことを鼻で笑った。初めから、俺との子供はあまり期待していなかったように思える。
「まあいいわ…。生まれるかどうかわからない番に期待するより、水神にはまた、番を亡くして嘆き悲しんでいただきましょう!それを、お慰めし、我が国に再び恵みをもたらしていただきます…」
「そんなことをして、今度こそ、全土が水に沈むぞ!」
「フン…、多少は、構いません」
「な……!」
さ、最悪だ…!
アシュは兵士に命令して俺を船首に連れて行った。そして、甲板の手すりに体を押し付け、足を掴まれる。
ここから、落とすつもりだ…!
「よせ、辞めろっ!」
「ここにいるのは全員べルキアの手の者。騒いだって誰も助けにはこないわ。うるさいのは耳障り…!」
アシュは手を挙げて合図すると、召使から丸い果物を受け取った。そして俺の顎を掴むとそれを口にねじ込む。
「う…、ぐ…ッ」
「ははっ!どう美味しい?それ、べルキアの名産のプラムよ…。不機嫌な恋人に食べさせると仲直りできる『まじない』は本当。生まれ変わって、愛し愛される恋人とたべてね……!」
確かに、甘いプラムだ…。これは、ジークが好きそうだな、と思った。赤い甘酸っぱい木の実が、ジークは好きだから…。
小さい頃、一緒にとりに森へ行った。
アシュは笑いながら「やれ!」と号令をかけた。兵士はその号令で手すりから、足を持ち上げ、海へ俺を投げ捨てる。
手、縛られたままだ…!このままじゃ逃げられない!俺の魔法は瘴気を祓うとかそういう種類で、物理的に縄を切ったりは出来ないんだぞ…!
真っ逆さまに、頭から夜の海に落ちた。しかも入水する衝撃を緩和する体勢が出来ておらず、海の水面にたたきつけられる。
痛い…!
プラムは何とか吐き出したが、水を大量に飲んでしまった。手も縛られていて水を掻くことができず、どんどん身体が海に沈んでいく。
ーーもう、ダメだ…。
ジーク、最後に会いたかった。
諦めかけた時、急に水の底が真っ暗に染まった。
意識が遠のいて暗くなったのかと思ったが、違う。同時に空気の泡が、大量に浮かんできている。
何だ……?何かがいる!魚?いや、もっと大きい、鯨じゃない、鮫、まさか、魔物…?
次の瞬間、渦のような濁流に身体が持ち上げられる感覚がした。海の中から、何かが上に向かって浮上している…!
もう一度海の中を見ると、暗い海の中を泳ぐ、夜空に煌めく星のような金色の瞳と目が合った。その目は俺を睨んでいる。
「また死んだりしたら、許さない」
竜だ…!
竜なんて絶対に恐ろしい生き物だと思ったのに、望郷にも似た、甘くて暖かい気持ちが胸に広がっていく。
俺は、この竜を知っている…!
竜が海上へ駆け上がる、その勢いで海には渦が巻く。
その激流のように、俺の中に遠い記憶が一斉に流れ込んで来た。
俺がもう一人の俺であった時の、記憶…。
何故、今まで忘れていたんだろう…。あんなに、愛した人のこと。
――いや。俺は今も変わらず、彼を愛している…!
「ジーク!」
16
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
【bl】砕かれた誇り
perari
BL
アルファの幼馴染と淫らに絡んだあと、彼は医者を呼んで、私の印を消させた。
「来月結婚するんだ。君に誤解はさせたくない。」
「あいつは嫉妬深い。泣かせるわけにはいかない。」
「君ももう年頃の残り物のオメガだろ? 俺の印をつけたまま、他のアルファとお見合いするなんてありえない。」
彼は冷たく、けれどどこか薄情な笑みを浮かべながら、一枚の小切手を私に投げ渡す。
「長い間、俺に従ってきたんだから、君を傷つけたりはしない。」
「結婚の日には招待状を送る。必ず来て、席につけよ。」
---
いくつかのコメントを拝見し、大変申し訳なく思っております。
私は現在日本語を勉強しており、この文章はAI作品ではありませんが、
一部に翻訳ソフトを使用しています。
もし読んでくださる中で日本語のおかしな点をご指摘いただけましたら、
本当にありがたく思います。
【完結済】「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
【完結】この契約に愛なんてないはずだった
なの
BL
劣勢オメガの翔太は、入院中の母を支えるため、昼夜問わず働き詰めの生活を送っていた。
そんなある日、母親の入院費用が払えず、困っていた翔太を救ったのは、冷静沈着で感情を見せない、大企業副社長・鷹城怜司……優勢アルファだった。
数日後、怜司は翔太に「1年間、仮の番になってほしい」と持ちかける。
身体の関係はなし、報酬あり。感情も、未来もいらない。ただの契約。
生活のために翔太はその条件を受け入れるが、理性的で無表情なはずの怜司が、ふとした瞬間に見せる優しさに、次第に心が揺らいでいく。
これはただの契約のはずだった。
愛なんて、最初からあるわけがなかった。
けれど……二人の距離が近づくたびに、仮であるはずの関係は、静かに熱を帯びていく。
ツンデレなオメガと、理性を装うアルファ。
これは、仮のはずだった番契約から始まる、運命以上の恋の物語。
優秀な婚約者が去った後の世界
月樹《つき》
BL
公爵令嬢パトリシアは婚約者である王太子ラファエル様に会った瞬間、前世の記憶を思い出した。そして、ここが前世の自分が読んでいた小説『光溢れる国であなたと…』の世界で、自分は光の聖女と王太子ラファエルの恋を邪魔する悪役令嬢パトリシアだと…。
パトリシアは前世の知識もフル活用し、幼い頃からいつでも逃げ出せるよう腕を磨き、そして準備が整ったところでこちらから婚約破棄を告げ、母国を捨てた…。
このお話は捨てられた後の王太子ラファエルのお話です。
2度目の異世界移転。あの時の少年がいい歳になっていて殺気立って睨んでくるんだけど。
ありま氷炎
BL
高校一年の時、道路陥没の事故に巻き込まれ、三日間記憶がない。
異世界転移した記憶はあるんだけど、夢だと思っていた。
二年後、どうやら異世界転移してしまったらしい。
しかもこれは二度目で、あれは夢ではなかったようだった。
再会した少年はすっかりいい歳になっていて、殺気立って睨んでくるんだけど。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる