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失ったモノ 掴んだモノ
彩る・中
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井藤さんが初めて店に来てから3日後、店の椅子にはまた井藤さんの姿があった。井藤さんに俺が考えた義眼のアイディアを確認するためだった。
アイディアを1通り確認してもらったあと、井藤さんが口を開いた。
「こんな事、急に言うのもおかしいと思うんだけどさ。君に僕の話を聞いて欲しいんだ。」
この仕事を手伝っていてこんな事を言われたのなんか当たり前だが初めてだった。
俺は少し戸惑ってしまったがはいと深く頷いた。
「僕は生まれつき目が見えなくてね。
でもこんな僕でも好きと言ってくれる人に出会えたんだ。娘も授かってさ。とても幸せだった。
ずっとこんな幸せが続くと思ってたのに・・・
そしたらあの戦争さ。妻は目の見えない僕を庇って死んだ。娘を守るので必死だった。なんとか終戦まで娘を守りきった。でも僕の隣りを歩いてくれていた妻はもういない。そう思うと辛くて悲しくて・・・
それで思ったんだ。僕から妻を奪ったこの世界は、娘を苦してたこの世界はどれだけ醜いのかを自分の目で確かめたいと。」
俺は何も言えなかった。なんて言ったらいいか分からなかった。でもそんな井藤さんの想いを自分に話してくれた事を俺は少し嬉しく感じた。
井藤さんを送り出し、俺は作業へと戻った。
井藤さんの話を思い出しながら俺は窓から外を眺めた。
アイディアを1通り確認してもらったあと、井藤さんが口を開いた。
「こんな事、急に言うのもおかしいと思うんだけどさ。君に僕の話を聞いて欲しいんだ。」
この仕事を手伝っていてこんな事を言われたのなんか当たり前だが初めてだった。
俺は少し戸惑ってしまったがはいと深く頷いた。
「僕は生まれつき目が見えなくてね。
でもこんな僕でも好きと言ってくれる人に出会えたんだ。娘も授かってさ。とても幸せだった。
ずっとこんな幸せが続くと思ってたのに・・・
そしたらあの戦争さ。妻は目の見えない僕を庇って死んだ。娘を守るので必死だった。なんとか終戦まで娘を守りきった。でも僕の隣りを歩いてくれていた妻はもういない。そう思うと辛くて悲しくて・・・
それで思ったんだ。僕から妻を奪ったこの世界は、娘を苦してたこの世界はどれだけ醜いのかを自分の目で確かめたいと。」
俺は何も言えなかった。なんて言ったらいいか分からなかった。でもそんな井藤さんの想いを自分に話してくれた事を俺は少し嬉しく感じた。
井藤さんを送り出し、俺は作業へと戻った。
井藤さんの話を思い出しながら俺は窓から外を眺めた。
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