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154 変態BL同人誌〜前編〜
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カスケはアオイを連れて同人誌即売会に参加していた。
同人BLコーナーに着くと、好奇心の強いアオイは早速BL同人誌を手に取った。アオイは一心にそれを見つめ、目を離すことはなかった。
ーーー
『ほ~ら、これが見たかったんだろ? 見たくて見たくてしょうがなかったんだろ? さあ、これがなんだか言ってみな。ゆっくりと大きな声でなぁ~♡』
『お……おちん……ちん』
『聞こえないなぁ~、もう一回言うんだ』
『……おちんちん♡』
『そうだ。ずっと見たかったんだろ~? どうなんだ?』
『見たくて見たくて……しょうがなかった!』
『よ~し♡ なら、こっちに来て、じっくりと感触を確かめるんだッ!』
ーーー
そこまで一気に目を進めると、アオイは頰を赤らめながらカスケの方をちらっと見て、再び誌面に目を落とした。
そのページには攻めの男キャラの後ろ姿が描かれていた。その男キャラをアオイくらいの年齢の受けキャラが、床に座して見上げている。眼差しは怯えながらも男の股間に注がれていた。裸になった男が男の子に迫っている場面なのだ。
アオイは、そっとページを捲る。
次のページには男の子の手が男の股間に向かって伸びてゆく様子が描かれていた。
誌面を一気に追えば、その小さな手の中で、徐々に大きく硬く、そして隆々と逞しく変貌してゆくペニスの様子が細部にいたるまで描かれている。
アオイは息を呑んだ。そしてもう一度、初めからゆっくりと追ってみた。
男の子の両手のひらに納まる程度の大きさだったものが、一気に数倍にもなって膨れ上がっている。垂れ下がっていたものが、キリリとまるで男の子の顔に向かって狙いを定めたように、剛直な肉塊となって力強く勃起しているのだ。
「ふぅ……」
アオイは苦し紛れに詰まった息を吐き出した。知らず知らずのうちに昂じた興奮と男性器への好奇心がアオイの呼吸をぴたりと止めていたのだ。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
アオイは荒い呼吸をするとゆっくりとページを閉じた。
アオイは手にしていた同人誌を元の場所に戻した。その先を読んだら、間違いなく理性が保てなくなると思ったからだ。
辺り一帯にずらりと同人誌が並んでいる。壮観な眺めだ。ここにあるものがすべて自分のものになれば、どんなにいいだろうか。純愛ものからスポーツもの、それにファンタジーやホラーまであらゆる種類のBLがある。
次は他の同人誌を手にしてぱらぱらと捲ってみると、所々に性的な描写が描かれているが、男キャラの下半身は適当にデフォルメされ、ただの筒状だったりベタ塗りされた翳りだったりと曖昧にぼかされている。
ストーリーがいくら良かったとしてもアオイのような性描写を望んでいるアオイには物足りない。
アオイは素早く同人誌を元に戻すと、そそくさと1番最初に見た同人誌を手に取った。
再び中身を見ると、アオイの心臓が高鳴った。身体の芯も不思議に疼いている。緊張からか、それともリアルな性描写がじっくり読めると、目を凝らしてページを捲っている自分の姿が浮かぶせいか。
「アオイくんはそれが気に入ったのかなぁ~?」
「うん! 欲しい、欲しいのぉ~♡」
アオイはカスケにお気に入りの同人誌を買ってもらうと、じっくり堪能するためにベンチがある所まで小走りで駆け出していく。
ベンチが汚れてないか確かめると、アオイはそこに座った。
先のページを見てしまわないように、注意しながら、読み終えた箇所を探し出す。
ストーリー展開はシンプルで、幼い男の子が性に目覚めていく過程を緻密に表現している。物語性よりも精緻で迫力ある描写に力点が置かれた作品だった。
男の子の手の中で見事に変貌を遂げる男性器の様子を眺めると、アオイはゆっくりと次のページを開いた。
そこでアオイは、改めて息を飲んだ。
赤黒く変貌したペニスが男の子の手から溢れ出て、隆々と脈打っている。このページほ突如としてカラーだったのだ。
「へぇ~、すごいや。一昔前の同人誌というと線画のみで描かれたものが多かったけど、今は印刷にまで凝りに凝ってるんだねぇ」
思わずカスケは感嘆の声を漏らした。
しばらくの間、アオイはそのページに釘付けになっていた。
極太の血管が浮き出た剛直した肉塊が凛々と息づいている。ただ見ているだけで、紙の中から抜け出してきそうだった。そこには2次元のものが立体的に3次元の物体となり、夢中で読んでいるアオイに迫ってくるような圧倒的な存在感があった。
下方に位置する陰嚢も、こと細かに描き込まれている。まるで実物そのものを見てるようだった。
ふと何か気になったのか、アオイは誌面に指先を当ててみた。
太い。アオイの人差し指と親指で輪を作っても、握ることが出来ないのではないだろうか。
前のページを見返す。そこにはまだ膨張前の垂れ下がったペニスが描かれている。
アオイは前後にページを捲ってその変貌を比較してみた。垂れ下がった、まさにおちんちんと呼ぶに相応しいものが、こんなにも姿を変えるなんて生命の神秘と言わざるを得ない。
同人BLコーナーに着くと、好奇心の強いアオイは早速BL同人誌を手に取った。アオイは一心にそれを見つめ、目を離すことはなかった。
ーーー
『ほ~ら、これが見たかったんだろ? 見たくて見たくてしょうがなかったんだろ? さあ、これがなんだか言ってみな。ゆっくりと大きな声でなぁ~♡』
『お……おちん……ちん』
『聞こえないなぁ~、もう一回言うんだ』
『……おちんちん♡』
『そうだ。ずっと見たかったんだろ~? どうなんだ?』
『見たくて見たくて……しょうがなかった!』
『よ~し♡ なら、こっちに来て、じっくりと感触を確かめるんだッ!』
ーーー
そこまで一気に目を進めると、アオイは頰を赤らめながらカスケの方をちらっと見て、再び誌面に目を落とした。
そのページには攻めの男キャラの後ろ姿が描かれていた。その男キャラをアオイくらいの年齢の受けキャラが、床に座して見上げている。眼差しは怯えながらも男の股間に注がれていた。裸になった男が男の子に迫っている場面なのだ。
アオイは、そっとページを捲る。
次のページには男の子の手が男の股間に向かって伸びてゆく様子が描かれていた。
誌面を一気に追えば、その小さな手の中で、徐々に大きく硬く、そして隆々と逞しく変貌してゆくペニスの様子が細部にいたるまで描かれている。
アオイは息を呑んだ。そしてもう一度、初めからゆっくりと追ってみた。
男の子の両手のひらに納まる程度の大きさだったものが、一気に数倍にもなって膨れ上がっている。垂れ下がっていたものが、キリリとまるで男の子の顔に向かって狙いを定めたように、剛直な肉塊となって力強く勃起しているのだ。
「ふぅ……」
アオイは苦し紛れに詰まった息を吐き出した。知らず知らずのうちに昂じた興奮と男性器への好奇心がアオイの呼吸をぴたりと止めていたのだ。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
アオイは荒い呼吸をするとゆっくりとページを閉じた。
アオイは手にしていた同人誌を元の場所に戻した。その先を読んだら、間違いなく理性が保てなくなると思ったからだ。
辺り一帯にずらりと同人誌が並んでいる。壮観な眺めだ。ここにあるものがすべて自分のものになれば、どんなにいいだろうか。純愛ものからスポーツもの、それにファンタジーやホラーまであらゆる種類のBLがある。
次は他の同人誌を手にしてぱらぱらと捲ってみると、所々に性的な描写が描かれているが、男キャラの下半身は適当にデフォルメされ、ただの筒状だったりベタ塗りされた翳りだったりと曖昧にぼかされている。
ストーリーがいくら良かったとしてもアオイのような性描写を望んでいるアオイには物足りない。
アオイは素早く同人誌を元に戻すと、そそくさと1番最初に見た同人誌を手に取った。
再び中身を見ると、アオイの心臓が高鳴った。身体の芯も不思議に疼いている。緊張からか、それともリアルな性描写がじっくり読めると、目を凝らしてページを捲っている自分の姿が浮かぶせいか。
「アオイくんはそれが気に入ったのかなぁ~?」
「うん! 欲しい、欲しいのぉ~♡」
アオイはカスケにお気に入りの同人誌を買ってもらうと、じっくり堪能するためにベンチがある所まで小走りで駆け出していく。
ベンチが汚れてないか確かめると、アオイはそこに座った。
先のページを見てしまわないように、注意しながら、読み終えた箇所を探し出す。
ストーリー展開はシンプルで、幼い男の子が性に目覚めていく過程を緻密に表現している。物語性よりも精緻で迫力ある描写に力点が置かれた作品だった。
男の子の手の中で見事に変貌を遂げる男性器の様子を眺めると、アオイはゆっくりと次のページを開いた。
そこでアオイは、改めて息を飲んだ。
赤黒く変貌したペニスが男の子の手から溢れ出て、隆々と脈打っている。このページほ突如としてカラーだったのだ。
「へぇ~、すごいや。一昔前の同人誌というと線画のみで描かれたものが多かったけど、今は印刷にまで凝りに凝ってるんだねぇ」
思わずカスケは感嘆の声を漏らした。
しばらくの間、アオイはそのページに釘付けになっていた。
極太の血管が浮き出た剛直した肉塊が凛々と息づいている。ただ見ているだけで、紙の中から抜け出してきそうだった。そこには2次元のものが立体的に3次元の物体となり、夢中で読んでいるアオイに迫ってくるような圧倒的な存在感があった。
下方に位置する陰嚢も、こと細かに描き込まれている。まるで実物そのものを見てるようだった。
ふと何か気になったのか、アオイは誌面に指先を当ててみた。
太い。アオイの人差し指と親指で輪を作っても、握ることが出来ないのではないだろうか。
前のページを見返す。そこにはまだ膨張前の垂れ下がったペニスが描かれている。
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