男だらけの変態異世界冒険譚

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クェーサーΩ編

57 変態悪〜後編〜

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 あがく僕の腹の奥で、ギュルルッと異音が高く響いた。

「ひぐッ! う、あ、あぁ、嘘……ンンン~ッ!!!」

 鞭打ちの痛みで隠されていた腹の痛みが、急速に意識の中で拡大してくる。
 ふたつ折りの窮屈な姿勢のせいで腹部が圧迫され、痛みの逃げ道もない。
 ジワリと、僕の額に大粒の脂汗が滲み出す。
 汗は、開きっぱなしの肛門の周囲にも雫になるほど滲んでくる。

「どうしたぁ~? いつまでケツの穴を広げているつもりだ」

 2代目男根王がわざとらしく尋ねると、鞭を振りかぶる。
 ――ピシィイイッ! バチィィンッ!

「ふはぁあああッ! あぐふッ、んひひぃいいいいいい~ッ!!!」

 僕の喉から、ついに悲鳴が迸った。
 鞭は違うことなく僕の股間のきわどいところを舐め上げていく。
 僕は、ただ鞭の嵐がやむまで耐えるしかない。

「んぐッ、ハァハァ……はぐぐッ!!! ら、らめぇぇぇ……」

 ようやく鞭がやみ、僕は呼吸をどうにか整えようとしたが、鞭打ちとは明らかに異なる痛みが襲いかかってきた。
 先ほど打たれた胸も、いま打たれたばかりの股間も、燃えるように痛い。
 一方で、腹部にズキリと刺されるような痛みが断続的に走る。
 腹の痛みは肛門を刺激し、開きっぱなしの尻穴がピクピクッと強く震え上がる。
 肛門粘膜に痛みが直接染み込み、僕は大きく口を開けて呼吸をする。

「ハァハァ、ハァハァ……こんな、こんなッ……んぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~ッ!!!」

 ――グギュリュルルルルルル~ッ!!!
 あまりに不自然な音が僕の腹から響いた。
 周囲に驚くほどの異音に、兵士たちは卑しい笑みを浮かべ、町の人々は心配そうに僕を見つめる。

「……ンンンッ! お願い、見ないで……ハァハァ、ハァハァ!!!」

 腹部の痛みが、いよいよ逼迫してくる。
 腸内の残留物が、蠕動運動によって出口へと、肛門へと押し出されてくる。
 このままでは恥を晒してしまうと、僕は痛みで燃えるような肛門に、懸命に力を込める。

「お前の我慢強さは認めてやるが、こちらにも予定があるからなぁ」
「ああッ、らめぇ! やめて……あ、あ、あ、ああああッ!」

 2代目男根王が鞭の柄でグリグリッと強く僕の腹を押し揉む。
 ぽっこりと膨れた下腹を、鞭の柄が歪ませた。
 腹から湧き上がる鋭い痛みに、僕の身体が大きく跳ね上がる。
 そのせいで高く掲げられた尻穴が、グググと内側から外へ押し広げられた。

「いやッ、いやいやいやッ、もうらめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ~ッ!!!」

 もう我慢できなかった。恥ずべき排泄衝動が、僕の全身を駆け抜ける。
 ――ブリュッ、ブビビッ! ブリブリブリブリブリィィィィ~ッ!
 僕の悲痛な絶叫を上回るほどの、盛大な排泄音が辺り一面に響き渡る。
 一瞬の間を置いて兵士たちがドッと沸き返る。

「お願いッ、お願いぃぃぃぃ~ッ! もうッ、もう止まってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ~ッ!!!」

 我慢し続けたせいで、括約筋にはもう排泄を止める力は残されていなかった。
 僕の懇願も虚しく、開ききったままの肛門から勢いよく噴出は続く。

「見ないでッ、見ないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ!!!」

 僕の悲痛な悲鳴が、城の大正門前に響き渡った。

「さ~て、ここいらで余興は終いだ。そろそろ我が魔神マシンクェーサーΩの力で貴様らを恐怖のどん底へと叩き落としてくれるわぁ~ッ!」

 2代目男根王の身体を中心にして宇宙の始まりであるビッグバンが起きたかのような超越的な力の波動が巻き起こる。
 同時に2代目男根王の身体全体が巨大化し、服がビリビリに破れると皮膚は禍々しい悪魔のような漆黒の闇へと変わり、背からは果てしない暗黒の翼が広がっていく。
 見た目は完全に禍々しい化け物にしか見えない。暗黒の甲冑を身にまとった漆黒のデーモンといった感じだ。
 均整のとれたスタイルに、ダーティーな容貌。恐ろしい双眸がヒビキを見つめていた。

「うおおおおおおおおお~ッ! 我が力、とくと味わうがいい!!!」

 2代目男根王が吠えるように唸りを上げた。
 だが、そのとき――。

「な、何ッ……⁉︎ これは一体どうしたというのだぁ~⁉︎」

 不意に2代目男根王が動きを止めてしまった。
 それを訝しむ間もなく、ヒビキの一撃を受けてしまう。
 バランスを崩した2代目男根王はそのまま転倒した。

「グハッ……! ハァハァ……何が起こったのだ……?」

 転んだ衝撃に喘ぎながらも、どうにか2代目男根王は立ち上がる。

「クソ~、今度こそ殺してやるぞぉ~ッ!!!」

 2代目男根王は巨大な手でヒビキを捕獲しようとする。
 だが、やはり2代目男根王の身体の自由が利かない。

「ふははは、馬鹿め~ッ! 貴様の身体は、とっくに俺の制御下にあるのだぁ!!! どうやら気づくのが遅すぎたようだな」

 ヒビキは大地に刻まれた魔法陣を見せつけながら言った。

「な、何だとッ! そんな魔法、いつの間にッ⁉︎」
「貴様が俺の愛するミライを辱めている間に、この場所を囲むように魔神マシンクェーサーΩを封じるための大がかりな魔法陣を描いていたのだ! クェーサーΩの動力源は人間の持つ精神エネルギー。つまり精神力に乏しい貴様ごときでは、この魔法陣の中で自我を保つことさえも困難を極めるだろう!」

 どうやら、この魔法陣の中に2代目男根王を誘い込むのがヒビキの作戦だったようだ。

「うぉぉ、魔法陣に我の精神エネルギーが吸い込まれていく……。何故、同じ魔法陣の上に立っているはずの貴様は精神エネルギーを吸い取られないのだ⁉︎」
「いや、俺もこの魔法陣に精神エネルギーを吸い取られているさ。だがなぁ、俺は愛する者を守るためなら、どれだけ精神力が消費されようと常に自分を保てるほどのメンタルが維持できるのだッ!」

 ヒビキの身体に、そして大地に刻まれた魔法陣が淡い光を放つ。
 その光が蛇のように鎌首を上げ、2代目男根王に絡みついた。

「ま、まさか……そんなことまで出来るのかッ⁉︎」
「さっさと死にやがれッ!」

 まさに鎧袖一触。一般の兵士たちが何千人束になって掛かっても倒せないであろう巨大化した2代目男根王を、わずか一撃で撃破した。
 大将を討ち取られれば、後は烏合の衆だった。
 一瞬でヒビキが皆殺しにすると、すぐに僕のもとへ駆けつけてきてくれた。

「すまない、ミライッ! こんな生きてる価値もないようなゴミクズ共にミライの美しい身体を傷つけさせちまった……。本当にすまないッ!」
「大丈夫、ミントの治癒魔法で傷も残らず治してもらうから」
「でも、傷だらけのミライもそそるなぁ~♡ 背徳的なエロスを感じずにはいられないぜぇ~ッ!」
「ちょっと、ヒビキったら! こんなところで、らめぇ~♡」

 ヒビキは僕の身体を抱き締めると、溜まりに溜まった性欲を爆発させるかのように大量の白濁液で子宮をタプタプにしてくるのであった。
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