男だらけの変態異世界冒険譚

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クェーサーΩ編

68 変態極悪人

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「鳴滝ッ!!! お前の仕業だったの⁉︎」
「やあ、ミライくん♡ 君のおかげでヒビキに殺されずに済んだよwww」

 そう言うと、鳴滝は僕の正面に立った。

「ミライくんがヒビキから手を引いて、おれのオモチャになってくれれば、すぐにでも縄を解いてあげるんだけどなぁ~♡」

 僕は穏やかに、しかし毅然として答えた。

「お生憎様。僕は国王であるヒビキへの忠誠に身も心も捧げてるんだ。他の男のモノになる気なんか微塵もないもんねぇ~」

 正確に言うと、身も心も捧げた対象は、忠誠ではなく愛なのだ。しかし、そう言っても、この自意識過剰、自制心皆無の極悪人に理解できるとは到底思えない。

「ほほう、この期に及んで生意気なヤツだ。おれの寛大な恩顧を拒否すると言うわけか。どうやら未だ立場の違いを分かっていないようだなぁ~ッ!」

 僕は黙って横を向いた。
 自尊心を大いに傷つけられた鳴滝は後ろに控えていた連中をうながした。
 ふたりの男は表情ひとつ変えず、僕の服を剥ぎ取り始める。

「なッ! らめぇ~、いやッ!」

 脚をばたつかせて抵抗する僕を押さえつけ、男たちは強引に服を引き裂いた。左の膝から足首にかけて鎖を巻きつけ、上方に吊りあげる。さらにその脚を胸の高さまで大きくあげ、右脚だけで立っている不安定な状態にした。

「やめて……お願い」

 僕は男どもに裸身をさらされた。身体に鞭打たれた傷跡が残っている。羞恥で顔が赤く火照る。身につけているものは白地に銀糸の刺繍が施された股間を覆う布と、薄いグレーのストッキング、それをとめるガーターのみ。
 欲情した男の視線が、ストッキングとパンツの間の露出した肌に注がれる。

「ほほう、なかなか面白いものを穿いてるじゃないか。美しい……恥じらいの中に毅然とした態度がまたそそるぜぇ~♡」

 薄気味悪い笑みを洩らしながら、鳴滝が僕の股間に顔を近づけてくる。鳴滝の生温かい吐息が最も恥ずかしい場所にかかり、僕はすくみあがった。

「ら、らめぇ……あッ」

 直立した鳴滝の冷たい手がゆっくりと僕のこわばった顔にのび、ほんのり赤くなった頰に添えられて正面を向かせられる。そして手はまたゆっくりと上気した裸身にそって下へ降り始める。耳の下から顎、首筋、肩、そして胸……。
 乳首を指の先で弄ばれた時、僕は悪寒に耐えきれなくなった。身体を捻って肌の上を滑る指を離そうとする。が、拘束された身には徒労にすぎなかった。

「いい感度じゃねえか。ヒビキによく調教されてるようだなぁ~♡」

 鳴滝は今度は腹へと指を這わせていく。その手はしばらくガーターの上下で下腹部を撫でまわしていた。と、出し抜けにパンツの中へ突っ込まれた。

「ひッ!」

 鳴滝は僕の悲鳴にもかまわず、両手を身体の前後から股間に入れる。僕の背中が何度も反り返った。全身を固定する鎖が奏でる金属音に混じって、下着の中から粘りつけのある液体をこねまわすような音が、かすかに響いてきた。

「あ……ああ、はぅああぁッ」

 パンツの中で鳴滝の指が激しく動き、淫らな音が溢れ出す。僕は髪を揺さぶって大きくうねり、腰はあられもなく前後に揺すられる。
 僕は身体の内からこみあげてくる感覚を必死に抑えつけた。歯を食いしばり、己の心臓に無形の杭を打ち込んだ。

「へぇ~、なかなかしぶといなぁ。ならばこうしてやるッ!」

 いつまで愛撫してもらちのあかないと判断した堪え性のない鳴滝は手荒な方法に切り替えた。パンツの前と後ろをそれぞれつかみ、グイッと上の方へ持ち上げた。銀糸で刺繍された白い股布が股間に食い込み、下半身を圧迫する。

「そんなッ、らめぇ……イッ、痛い!」

 鳴滝がさらに持ち上げたため、とうとう唯一地についていた僕の右足先まで浮き上がり、完全に宙吊り状態にされてしまった。全体重が股布にかかる。
 と、鳴滝の力が抜けた。僕の身体は落下し、右足が地面に届きかけたところでもう一度持ち上げられる。

「ぎゃああ~ッ!!!」

 落下の勢いを股間の布で急激にとめられた衝撃で、僕は思わず悲鳴をあげた。そして、再び持ち上げられた身体はさらに落下した。足が地面についたかつかないかのうちに、また持ち上げられる。鳴滝はこの責めを何度も繰り返した。
 動きはしだいに速くなり、僕の腰を激しく揺さぶった。

「どうだぁ~、思い知ったかッ! このおれに逆らう愚か者めがぁ!!!」
「あッ、あッ、あッ、あッ……!」

 股間の中央に痛烈な衝撃が響くたび、半開きの口から悲痛な喘ぎが洩れる。
 揺さぶられるたびに後頭部でまとめられた髪が、汗に濡れた背中で乱れ舞う。やがて、ビリッという音がして僕の身体がガクンと落ちた。
 あまりの荷重に耐えきれなくなった布は、とうとう鳴滝の握っている部分から裂けてしまった。宙に浮いていた右足先がようやく地面をとらえる。左脚は相変わらず大きくあげられたままだ。鳴滝は単なるボロ布と化したパンツを僕の腰から引きちぎると、ポイと投げ捨てた。僕の恥部を隠すものは、もはや何もない。
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