男だらけの変態異世界冒険譚

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日常編part④

86 変態小説

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 僕はこの世界の文字が少しずつ読めるようになってきた。
 異世界にもBL小説のようなものが数多く存在しており、それらを熱心に読んでいたら、いつのまにか頭悪い僕でも文字を覚えることが出来たのだ。
 就寝前、ベッドに入って読書をしていた僕はヒビキが忍び寄ってきていることに気づいていなかった。


「ハアハアハア……ハアハアハア……」


 僕はヒビキの存在に気づかないまま、BL妄想に耽っていた。
 ヒビキは、その様子を息を殺しながら、覆いかぶさるようにして見守っている。


『……の指は、なめらかな下腹部を這いおり、やがて繊毛の生い茂った合間の、秘密の花園を弄りはじめ……』


 そんな小説の描写とシンクロして、僕は自分の指で秘所を愛撫していく。
 ヒビキは、震える布団の腰のあたりにやんわりと手をあてると、ゆるゆると撫でまさぐった。


「きゃん!」


 ヒビキは僕の身体に覆いかぶさると、服をひん剥きながら答えた。


「1人で妄想に耽るよりリアルでセックスした方が気持ちいいぜぇ~♡」


 怒張を握りこんだヒビキは亀頭を割れ目に押し付け、腰をグイと繰り出した。


「あ、ひぃぃぃ~♡」
「ほうら、気持ちいいだろう♡」


 ヒビキは臀部を回して「の」の字を描けば、僕は下肢をブルッと震わせる。
 白い歯を剥き出して、しょっぱなからのフルスロットルで腰の抽送をヒビキは開始した。


「あぁぁぁぁッ!」


 僕が裏返った声をあげる中、猛烈な勢いで肉の楔を打ち込み、スパーンスパーンと恥骨がヒップを叩きつける音が室内にこだまする。
 僕の身体が前後に激しくぶれ、結合部から卑猥な肉擦れ音が途切れることなく響き渡った。
 快感の度合いが増し、自然と抽送の回転率がピッチを上げていく。
 結合部から放たれた熱臭が鼻先まで立ちのぼり、頭がクラクラする。
 ヒビキは僕の足の間に両手を潜り込ませ、渾身の力を込めて抱えあげた。


「……あッ!」


 僕の身体がふわっと浮き上がり、両足が左右に割り開かれていく。


「やぁ~んッ!」


 窓の外の景色が目に飛び込んだのだろう。僕は金切り声をあげ、すぐさま顔を横に振った。
 さしづめ、逆駅弁スタイルといったところだろうか。窓枠から突き出た壁の縁に足の裏を乗せられ、下からヒビキが腰を突きあげていく。
 バツンバツンと、下腹がヒップを叩く打音が途切れなく響いた。
 窓ガラスに映りこんだ僕は顔を背けて目を閉じる。
 誰かに見られるのではないかという恐怖心が僕の身体を萎縮させてしまう。
 下肢に力が込められ、両足が狭まり始めたが、僕は内腿に指を食い込ませて許さなかった。
 ヒビキは亀頭の先端で子宮口を穿ち、雄々しい波動をこれでもかと注ぎ込む。
 僕は必死に堪えていたが、やがて喘ぎ声が甘い響きを含み始めた。


「あン、あン、あン♡」


 ヒビキは鋭い突きを何度も見舞う。弾けるように腰を引き、小刻みに速く腰を打ち込んでいく。


「あ、あ、あ……」


 壁の縁に乗せた足の爪先が内側に湾曲した。
 顎が天を向き、僕が途切れとぎれの喘ぎを放った。
 僕は口を開け放ち、やけに艶っぽい吐息をこぼした。


「はあぁ、はああああッ……ヒビキ♡」
「イキそうなんだなぁ~? いいぜ、いつでもイッてくれ。ミライの乱れた姿を俺が存分に見ててやるからなぁ♡」


 鼻の穴を目いっぱい開き、最後の力を振り絞って猛烈なピストンを繰り出す。


「はひッ!」


 ヒビキは恥骨を砕く勢いで腰を振りたてる。


「あ……俺もイキそうだぜぇ~♡」


 僕の中でヒビキのペニスが熱い脈動を訴える。
 結合部からけたたましい破裂音が響き、快感が背筋を何度も這いのぼる。


「ぬおおおおおお~ッ!」


 ヒビキが射精に向けて大きなストロークから子宮を穿つと、僕は顔を前後に打ち振り、ヒップと両足をガクガクとわななかせた。


「あ、イクッ、イクぅぅぅぅぅぅ!!!」


 僕の中でザーメンは2発3発と立て続けに放ち続ける。


「ハアハア……」


 僕はぐったりした表情で目を閉じながら、延々と射精し続けるヒビキのチンポに酔いしれていた。
 いきなりヒビキは愛液にまみれた肉棒を僕の顔の方に持ってくる。


「うおおお~ッ! 今度は顔面で味わってくれ♡」


 唇に向かって濃厚なザーメンが一直線に跳ね飛ぶと、僕は釣りあげられた魚のように身を弾ませた。
 2発目は顎から鼻筋、3発目は再びふっくらした唇の上にぶちまけられる。おびただしい量の精液はすぐさまこぼれ落ち、シーツに白濁のシミを作っていった。


「ハアハア……ハアハア……」


 荒い息継ぎを繰り返したあと、ヒビキはザーメンまみれの亀頭を唇に押し当てた。
 僕は口唇を開け、ヒビキのエキスが付着した先端をゆっくり呑み込んでいく。
 一瞬にして僕の舌が白濁にまみれていった。
 喉を緩やかに波打たせ、さも当然とばかりに僕はヒビキのザーメンを嚥下する。
 僕たちは己のリビドーを完全解放し、妄想だけでは満たせないほどの欲望を爆発させるのであった。
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